石田三成
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なまえ……なのか?」
「え?は、はい……そうですが……」
この町に引っ越してきて2日が経った。
明日からこっちの学校に通うから、学校までの道を覚えるという目的を持ちつつ、私は近所をぶらぶらと散歩していた。
……そんなタイミングで、銀髪の、前髪が特徴的なお兄さんに突然声を掛けられた。
「本当に、なまえなのか……!?なまえも転生していたのだなッ」
「え?」
……今この人、転生って言った?
ていうか、『なまえも』って何?
「そうか……前世ではあのような別れ方をしてしまったが、またこうしてなまえに会うことができて、私は……」
ぜ、前世?
……そもそも、なんでこの人は私の名前を知ってるの?もしかして、ストーカー?
いや、怪しい宗教の勧誘とかかもしれない。転生とか前世とか言ってるし……!!
「す、すみません!そういうの興味ないです!失礼します!!」
「な……ッ!?」
私はとにかく全力で走り出した。
こ、怖い!怖すぎる!!とにかく、この人から離れよう!とりあえず、この人から逃げたら近くのお店に避難して……
「待てなまえ!!何故だ!?」
お、追いついてきた!?な、なにこの人!?足が速すぎる……!!確かに、男女でそれなりに走る速さに差はあるだろうけど、規格外すぎない……!?
「な、なんなんですかさっきから!ていうか、なんで私の名前知ってるんですかっ!?初対面ですよねえ私たち!?」
「…………覚えて、いないのか?」
「え?ええと……覚えているも何も、私たち初めて会いました……よ、ね?」
「…………」
だ、黙ってしまった。なんだか悲しそうな表情をしているし……も、もしかして本当に会ったことがあるの?私が忘れているだけ?
「え、ええと……以前どこかでお会いしたんでしょうか、私たち」
「…………」
「あ、あの〜……」
「刑部!左近!何もかもが想定外だッ!」
「え?」
ぎょうぶ?さこん?……ていうか、想定外って何!?
銀髪のお兄さんが叫んだかと思ったら、物陰から2人飛び出してきた。
「も〜!!なまえさん!なんで覚えてないんすかっっ」
「われにとっては想定内よ、想定内」
陽キャ感満載の人と……う、浮いてる!?人……こ、この人たちも私のことを知ってるの!?でも、私はまったく知らない!この人たちのことを!!こんなにキャラが濃いのに!!
「なまえさん、俺のこと忘れちゃった?」
「え、えっと……」
しょ、初対面なのに!距離が近いっ!!
「左近!!なまえと距離が近すぎるッ」
「えぇ〜!?こ、これくらいはいいじゃないっすかあ」
あ、この人が『さこん』なのか。
さっき銀髪のお兄さんが、『ぎょうぶ、さこん』って呼んでたから……じゃあ隣の浮いてる人が……『ぎょうぶ』さんか。
それにしても、この3人はなんで私の名前を知ってるんだ。こんなに特徴的な人たち、一度会ったら忘れなさそうなんだけど……。
「あ、あの……3人は、どういう関係で」
「どういう関係って……え?俺たちってどういう関係なんすか?前世はまぁ、アレでしたけど」
「同じ学校の生徒、と説明するのがわかりやすかろ」
「な、なるほど。同じ学校の……え?この辺の学校なんですか?」
「あぁ、そうだ。私と刑部、そして左近は同じ学校の生徒だ。今世ではな」
『前世では』だの『今世では』だの、とっても気になるワードが出てきたけど。そんなことより、この辺に学校って……あ、あそこしかないよね。私の通う……
「ば、BASARA……学園……ですか?」
なんつー名前の学校だよ!……とツッコミを入れた、あの学校。私が、明日から通うことになる、あの学校!!
「あぁ、そうだが」
「そっすよ!」
こ、この人たちと同じ学校に通うのか……私!!
「ぬしが明日から通う学び舎よ……ヒヒッ」
しかも通う学校までバレてる!!なんなの!?怖いんですけど!!
「なまえさんが明日からウチの学校に来るって聞いたんで、一足先に会いに行っちゃえ!ってことで会いに来たんすよ!?俺たちのこと、覚えてるモンだと思ったんで……」
しゅん、とうなだれる陽キャお兄さん。
「な、なんかすみません……っていうか、私たち本当に以前どこかで?」
「……ッ!!」
銀髪のお兄さんに、思いっきり顔を背けられた。
……心なしか、悲しそうな顔をしているような気がする。
「三成、なまえが覚えていないのは仕方のないことよ。われも前に言うたであろ、覚えている確証はないと」
「しかし刑部……!!私は!私となまえは……夫婦になると誓ったのだぞ!?」
「……え?」
この前髪のお兄さん、『みつなり』さんっていうのか……なんて考えていたら衝撃の発言が飛び出した。
「ちょ、三成様!なまえさんは覚えてないからっ!んなこといきなり言われたら、困惑するからっ!!……あ、あー!!そういえば自己紹介まだだったわ!俺、島左近っていいます!」
「い、いや、自己紹介なんにも入ってこない!!」
「ですよね!!そうっすよね!!と、とりあえず今日は一時退散ってことで!!なまえさん、また明日学校で!!」
「は、はぁ……」
「…………」
みつなりさんの元気が完全になくなってしまった。今思えば、あんなに嬉しそうに話しかけてくれたのに……。
前世……転生……?
何もわからないよ……!!
「ん……?なまえ?なまえじゃないか!!」
「え?」
こ、困惑の中、また新たな人が……!!誰なんですか、この黄色いフードのお兄さんは!?
「イエヤスゥううううううう!!!!!!」
「うわっ!?な、なに!?」
みつなりさんが急に大声で叫んだものだから、めちゃくちゃびっくりした。だって、さっきまであんなに…………え?
『イエヤスゥううううううう!!!!!』
『ちょ……三成くん……またそんなに叫んで……』
……あれ?
突然脳内に映像が流れ出した。今の時代じゃないし、この街でもない。
私、みつなりさんと話したことがある……の?
『なまえ……!!なまえも、私の元から、去るのか……?』
『なまえ、私は____!!』
みつ、なり……くん……三成、くん……?
「三成くん……そうだ、三成くんだ……」
涙が溢れて止まらなかった。なんで、忘れていたのだろう。
石田三成。
……私が、恋焦がれたひとだ。
*
「ねぇ、なんで家康きっかけで思い出したんすか!?あれから大変だったんすよ!?三成様機嫌損ねて!!!」
「いや、だって仕方ないじゃん……代名詞でしょ、イエヤスゥ!!は」
「……まぁ、思い出してくれたんで、チャラにしますっ!」
「しかしまァ、三成の敵(かたき)の名で全てを思い出すとは……」
「だからそれは悪いと思ってるって!!でも、憎むなら事あるごとにイエヤスゥ!!してる三成くんを憎んで!?」
「……今世では、飽きるほどなまえの名を呼んでやるッ」
「おっ!三成となまえは、今日も仲がいいなあ!」
「い……イエヤスゥううううう!!!」
「……来世も、家康くんきっかけで色々と思い出しそうだわ」
「え?は、はい……そうですが……」
この町に引っ越してきて2日が経った。
明日からこっちの学校に通うから、学校までの道を覚えるという目的を持ちつつ、私は近所をぶらぶらと散歩していた。
……そんなタイミングで、銀髪の、前髪が特徴的なお兄さんに突然声を掛けられた。
「本当に、なまえなのか……!?なまえも転生していたのだなッ」
「え?」
……今この人、転生って言った?
ていうか、『なまえも』って何?
「そうか……前世ではあのような別れ方をしてしまったが、またこうしてなまえに会うことができて、私は……」
ぜ、前世?
……そもそも、なんでこの人は私の名前を知ってるの?もしかして、ストーカー?
いや、怪しい宗教の勧誘とかかもしれない。転生とか前世とか言ってるし……!!
「す、すみません!そういうの興味ないです!失礼します!!」
「な……ッ!?」
私はとにかく全力で走り出した。
こ、怖い!怖すぎる!!とにかく、この人から離れよう!とりあえず、この人から逃げたら近くのお店に避難して……
「待てなまえ!!何故だ!?」
お、追いついてきた!?な、なにこの人!?足が速すぎる……!!確かに、男女でそれなりに走る速さに差はあるだろうけど、規格外すぎない……!?
「な、なんなんですかさっきから!ていうか、なんで私の名前知ってるんですかっ!?初対面ですよねえ私たち!?」
「…………覚えて、いないのか?」
「え?ええと……覚えているも何も、私たち初めて会いました……よ、ね?」
「…………」
だ、黙ってしまった。なんだか悲しそうな表情をしているし……も、もしかして本当に会ったことがあるの?私が忘れているだけ?
「え、ええと……以前どこかでお会いしたんでしょうか、私たち」
「…………」
「あ、あの〜……」
「刑部!左近!何もかもが想定外だッ!」
「え?」
ぎょうぶ?さこん?……ていうか、想定外って何!?
銀髪のお兄さんが叫んだかと思ったら、物陰から2人飛び出してきた。
「も〜!!なまえさん!なんで覚えてないんすかっっ」
「われにとっては想定内よ、想定内」
陽キャ感満載の人と……う、浮いてる!?人……こ、この人たちも私のことを知ってるの!?でも、私はまったく知らない!この人たちのことを!!こんなにキャラが濃いのに!!
「なまえさん、俺のこと忘れちゃった?」
「え、えっと……」
しょ、初対面なのに!距離が近いっ!!
「左近!!なまえと距離が近すぎるッ」
「えぇ〜!?こ、これくらいはいいじゃないっすかあ」
あ、この人が『さこん』なのか。
さっき銀髪のお兄さんが、『ぎょうぶ、さこん』って呼んでたから……じゃあ隣の浮いてる人が……『ぎょうぶ』さんか。
それにしても、この3人はなんで私の名前を知ってるんだ。こんなに特徴的な人たち、一度会ったら忘れなさそうなんだけど……。
「あ、あの……3人は、どういう関係で」
「どういう関係って……え?俺たちってどういう関係なんすか?前世はまぁ、アレでしたけど」
「同じ学校の生徒、と説明するのがわかりやすかろ」
「な、なるほど。同じ学校の……え?この辺の学校なんですか?」
「あぁ、そうだ。私と刑部、そして左近は同じ学校の生徒だ。今世ではな」
『前世では』だの『今世では』だの、とっても気になるワードが出てきたけど。そんなことより、この辺に学校って……あ、あそこしかないよね。私の通う……
「ば、BASARA……学園……ですか?」
なんつー名前の学校だよ!……とツッコミを入れた、あの学校。私が、明日から通うことになる、あの学校!!
「あぁ、そうだが」
「そっすよ!」
こ、この人たちと同じ学校に通うのか……私!!
「ぬしが明日から通う学び舎よ……ヒヒッ」
しかも通う学校までバレてる!!なんなの!?怖いんですけど!!
「なまえさんが明日からウチの学校に来るって聞いたんで、一足先に会いに行っちゃえ!ってことで会いに来たんすよ!?俺たちのこと、覚えてるモンだと思ったんで……」
しゅん、とうなだれる陽キャお兄さん。
「な、なんかすみません……っていうか、私たち本当に以前どこかで?」
「……ッ!!」
銀髪のお兄さんに、思いっきり顔を背けられた。
……心なしか、悲しそうな顔をしているような気がする。
「三成、なまえが覚えていないのは仕方のないことよ。われも前に言うたであろ、覚えている確証はないと」
「しかし刑部……!!私は!私となまえは……夫婦になると誓ったのだぞ!?」
「……え?」
この前髪のお兄さん、『みつなり』さんっていうのか……なんて考えていたら衝撃の発言が飛び出した。
「ちょ、三成様!なまえさんは覚えてないからっ!んなこといきなり言われたら、困惑するからっ!!……あ、あー!!そういえば自己紹介まだだったわ!俺、島左近っていいます!」
「い、いや、自己紹介なんにも入ってこない!!」
「ですよね!!そうっすよね!!と、とりあえず今日は一時退散ってことで!!なまえさん、また明日学校で!!」
「は、はぁ……」
「…………」
みつなりさんの元気が完全になくなってしまった。今思えば、あんなに嬉しそうに話しかけてくれたのに……。
前世……転生……?
何もわからないよ……!!
「ん……?なまえ?なまえじゃないか!!」
「え?」
こ、困惑の中、また新たな人が……!!誰なんですか、この黄色いフードのお兄さんは!?
「イエヤスゥううううううう!!!!!!」
「うわっ!?な、なに!?」
みつなりさんが急に大声で叫んだものだから、めちゃくちゃびっくりした。だって、さっきまであんなに…………え?
『イエヤスゥううううううう!!!!!』
『ちょ……三成くん……またそんなに叫んで……』
……あれ?
突然脳内に映像が流れ出した。今の時代じゃないし、この街でもない。
私、みつなりさんと話したことがある……の?
『なまえ……!!なまえも、私の元から、去るのか……?』
『なまえ、私は____!!』
みつ、なり……くん……三成、くん……?
「三成くん……そうだ、三成くんだ……」
涙が溢れて止まらなかった。なんで、忘れていたのだろう。
石田三成。
……私が、恋焦がれたひとだ。
*
「ねぇ、なんで家康きっかけで思い出したんすか!?あれから大変だったんすよ!?三成様機嫌損ねて!!!」
「いや、だって仕方ないじゃん……代名詞でしょ、イエヤスゥ!!は」
「……まぁ、思い出してくれたんで、チャラにしますっ!」
「しかしまァ、三成の敵(かたき)の名で全てを思い出すとは……」
「だからそれは悪いと思ってるって!!でも、憎むなら事あるごとにイエヤスゥ!!してる三成くんを憎んで!?」
「……今世では、飽きるほどなまえの名を呼んでやるッ」
「おっ!三成となまえは、今日も仲がいいなあ!」
「い……イエヤスゥううううう!!!」
「……来世も、家康くんきっかけで色々と思い出しそうだわ」
2/3ページ