石田三成
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……今日、連中が水無月に花嫁がなんだと話していた」
三成が言う"連中"とは、ジューンブライドにはしゃぐ一部の女子生徒たちのことだ。
なんでも、最近流行っている少女漫画かなにかでジューンブライドのお話が掲載されたらしい。それで、連日その話題で持ちきりなのだ。
なんなら私も鶴ちゃんに読まされた挙句、何回か『語る会』みたいなやつに巻き込まれた。
「やはりなまえも、私と祝言を挙げるなら水無月がいいのか?」
「ん?んん?えっ?」
……いま、衝撃発言が飛び出さなかった?
祝言とか聞こえた?しかも三成くんと私が……?
「私と祝言を挙げるなら水無月がいいのかと聞いているのだが」
「あ、あー……な、なるほど」
おっと、聞き間違いじゃなかった。そんなに真っ直ぐな目で見つめないで三成くん。
「え、あの……三成くんと……私?」
「そうだ。なまえ以外に誰がいる?」
「な、なんで三成くんと私が結婚する前提でお話が進んでるの!?」
恥じらいとかそういうのが一切ないらしい三成くん。こ、これ本気?本気なの!?
「……?当然のことだろう、刑部も言っていたぞ。私となまえが祝言を挙げるのは確定事項であると」
「あっ、わかりました。十割刑部が悪いやつですね」
また刑部に変な入れ知恵された?
……刑部、三成くんを通して私をからかうのやめてくれないかな!?
「何故だ?刑部は何も間違ってはいないだろう」
「あ、三成くんは結構その気なの!?」
「その気、とは?」
「わ、私とその……いずれ、け、結婚……したいみたいな」
「……なまえは違うのか……?」
……捨てられた子犬のような目とは、今の三成くんのような目のことを言うのでしょうか。
違うよ!とか言えない雰囲気なんですが。
「あ、いや、その。突然!突然言われたから?それでびっくりしちゃって!」
「つまり、考えたことがなかったのだな!?私だけ、私だけが、ひとり有頂天だったと……」
わなわなと震え出す三成くん。
や、やばい。三成くんの『こんなに想っていたのは私だけだったのだな。お前は軽い気持ちで私と接していたんだな』モードが発動している……!!これは、早く止めなくてはいけない!
「ち、違う違う!だって結婚って……は、早いよまだ!私たち学生なんだよ!?」
「し、しかし刑部は」
「刑部の常識は通用しなーーーい!!っていうか刑部は多分ちょっとからかってるんだよ!」
「な、なんだとッ」
き、気づいてなかったんだね三成くん!多分刑部は『おもしれー笑』くらいのテンションだったと思うよ!
……刑部は『おもしれー笑』とか絶対言わないけどっ。
「……私も三成くんと一緒にいたいって、ちゃんと思ってるよ。け、結婚は流石にまだ考えたことなかったけど!」
一緒にいたいと思ってるのは本当。本当に本当。三成くんの考えが一気に結婚まで駆け抜けてしまったから、私がまだ追いついてないだけ。
……三成くんの気が早すぎるんだって!色々な感情が疾走してるんだって!!
「……私と共に居たいと、思っているのだな?」
「そ、そうだよ……。そりゃそうだよ!三成くんのこと……す、好きだから、今もこうやって一緒にいるんだし」
「ならば祝言を挙げるということでいいだろう」
み……三成くん!!なんでそんな曇りなき眼で……!!『当然結婚するだろう?』と言わんばかりの態度で……!!
「いッ……いつかね!?いつか!!」
「あぁ、なまえの準備が整うまで待っている」
三成くん、恥じらいもなく淡々とこういうこと言っちゃうからほんと……。
……こ、こういうこと言われると本当になんて言ったらいいのか分からない!!
「み、三成くん」
「しかしッ!私をあまり待たせるなッッ」
「えええいきなり矛盾!?私の準備が整うまで待つんじゃなかったの!?」
「いざとなったら"整わせる"が……」
「何!?怖いんだけど!?」
……詳しく聞きたい気もするけど、聞かないでおこう。
本当にヤバいことだったら怖いから。
「……ところでなまえ、まだ最初の質問に答えていないな」
「え?」
「私との祝言は水無月がいいのか」
そうだった。そういえば、まだちゃんと答えてなかった……っていうか、三成くんの質問があまりに突然で突飛なものだったから答えられなかったんだよ……。
「……うーん、あんまり拘りないかなあ?三成くんと一緒になれるならいつでもいいかな〜って思って……ん?」
三成くんの顔が真っ赤だ。三成くん色白だからなあ……真っ赤になると目立つなあ。
「み、三成くん?」
「その言葉ッ!よく覚えておけ!!」
三成くんがすごい勢いで去っていった。
……三成くん、やっぱり速いなあ。
*
「刑部、お話があります」
「はて、なんのことやら皆目検討もつかぬわ」
「絶対分かってるよねえ!?」
「……三成に、あのような目で訴えられたら言わざるを得ぬわ」
「え?」
*
数日前___。
『私は、なまえと夫婦(めおと)になれるだろうか』
『………もはや確定事項よ三成。必ず祝言を挙げることになるであろ』
『……!』
*
「……三成の目は、さんざめく星に負けぬほど輝いておったわ」
「……それは、そうだね。否定できないね」
三成くんはずるいよなあ……純粋すぎて冗談通じないところもあるしなあ。
……そこがまた可愛いところでもあるんだけど。
「まぁ祝言でもなんでも挙げればよかろ」
「な、なんかテキトーじゃない!?」
「何を言う。われは三成となまえの幸せを願っておる……」
「刑部……」
「ゆえに、しばらくはこの話題でぬしを揶揄うとするわ」
「堂々と宣言しないでくれます!?」
三成が言う"連中"とは、ジューンブライドにはしゃぐ一部の女子生徒たちのことだ。
なんでも、最近流行っている少女漫画かなにかでジューンブライドのお話が掲載されたらしい。それで、連日その話題で持ちきりなのだ。
なんなら私も鶴ちゃんに読まされた挙句、何回か『語る会』みたいなやつに巻き込まれた。
「やはりなまえも、私と祝言を挙げるなら水無月がいいのか?」
「ん?んん?えっ?」
……いま、衝撃発言が飛び出さなかった?
祝言とか聞こえた?しかも三成くんと私が……?
「私と祝言を挙げるなら水無月がいいのかと聞いているのだが」
「あ、あー……な、なるほど」
おっと、聞き間違いじゃなかった。そんなに真っ直ぐな目で見つめないで三成くん。
「え、あの……三成くんと……私?」
「そうだ。なまえ以外に誰がいる?」
「な、なんで三成くんと私が結婚する前提でお話が進んでるの!?」
恥じらいとかそういうのが一切ないらしい三成くん。こ、これ本気?本気なの!?
「……?当然のことだろう、刑部も言っていたぞ。私となまえが祝言を挙げるのは確定事項であると」
「あっ、わかりました。十割刑部が悪いやつですね」
また刑部に変な入れ知恵された?
……刑部、三成くんを通して私をからかうのやめてくれないかな!?
「何故だ?刑部は何も間違ってはいないだろう」
「あ、三成くんは結構その気なの!?」
「その気、とは?」
「わ、私とその……いずれ、け、結婚……したいみたいな」
「……なまえは違うのか……?」
……捨てられた子犬のような目とは、今の三成くんのような目のことを言うのでしょうか。
違うよ!とか言えない雰囲気なんですが。
「あ、いや、その。突然!突然言われたから?それでびっくりしちゃって!」
「つまり、考えたことがなかったのだな!?私だけ、私だけが、ひとり有頂天だったと……」
わなわなと震え出す三成くん。
や、やばい。三成くんの『こんなに想っていたのは私だけだったのだな。お前は軽い気持ちで私と接していたんだな』モードが発動している……!!これは、早く止めなくてはいけない!
「ち、違う違う!だって結婚って……は、早いよまだ!私たち学生なんだよ!?」
「し、しかし刑部は」
「刑部の常識は通用しなーーーい!!っていうか刑部は多分ちょっとからかってるんだよ!」
「な、なんだとッ」
き、気づいてなかったんだね三成くん!多分刑部は『おもしれー笑』くらいのテンションだったと思うよ!
……刑部は『おもしれー笑』とか絶対言わないけどっ。
「……私も三成くんと一緒にいたいって、ちゃんと思ってるよ。け、結婚は流石にまだ考えたことなかったけど!」
一緒にいたいと思ってるのは本当。本当に本当。三成くんの考えが一気に結婚まで駆け抜けてしまったから、私がまだ追いついてないだけ。
……三成くんの気が早すぎるんだって!色々な感情が疾走してるんだって!!
「……私と共に居たいと、思っているのだな?」
「そ、そうだよ……。そりゃそうだよ!三成くんのこと……す、好きだから、今もこうやって一緒にいるんだし」
「ならば祝言を挙げるということでいいだろう」
み……三成くん!!なんでそんな曇りなき眼で……!!『当然結婚するだろう?』と言わんばかりの態度で……!!
「いッ……いつかね!?いつか!!」
「あぁ、なまえの準備が整うまで待っている」
三成くん、恥じらいもなく淡々とこういうこと言っちゃうからほんと……。
……こ、こういうこと言われると本当になんて言ったらいいのか分からない!!
「み、三成くん」
「しかしッ!私をあまり待たせるなッッ」
「えええいきなり矛盾!?私の準備が整うまで待つんじゃなかったの!?」
「いざとなったら"整わせる"が……」
「何!?怖いんだけど!?」
……詳しく聞きたい気もするけど、聞かないでおこう。
本当にヤバいことだったら怖いから。
「……ところでなまえ、まだ最初の質問に答えていないな」
「え?」
「私との祝言は水無月がいいのか」
そうだった。そういえば、まだちゃんと答えてなかった……っていうか、三成くんの質問があまりに突然で突飛なものだったから答えられなかったんだよ……。
「……うーん、あんまり拘りないかなあ?三成くんと一緒になれるならいつでもいいかな〜って思って……ん?」
三成くんの顔が真っ赤だ。三成くん色白だからなあ……真っ赤になると目立つなあ。
「み、三成くん?」
「その言葉ッ!よく覚えておけ!!」
三成くんがすごい勢いで去っていった。
……三成くん、やっぱり速いなあ。
*
「刑部、お話があります」
「はて、なんのことやら皆目検討もつかぬわ」
「絶対分かってるよねえ!?」
「……三成に、あのような目で訴えられたら言わざるを得ぬわ」
「え?」
*
数日前___。
『私は、なまえと夫婦(めおと)になれるだろうか』
『………もはや確定事項よ三成。必ず祝言を挙げることになるであろ』
『……!』
*
「……三成の目は、さんざめく星に負けぬほど輝いておったわ」
「……それは、そうだね。否定できないね」
三成くんはずるいよなあ……純粋すぎて冗談通じないところもあるしなあ。
……そこがまた可愛いところでもあるんだけど。
「まぁ祝言でもなんでも挙げればよかろ」
「な、なんかテキトーじゃない!?」
「何を言う。われは三成となまえの幸せを願っておる……」
「刑部……」
「ゆえに、しばらくはこの話題でぬしを揶揄うとするわ」
「堂々と宣言しないでくれます!?」
1/3ページ