猿飛佐助
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「……どうしよっか、これ」
「いや本当にどうするよこれ」
なまえの前に広がるのは、バリエーション豊富なコスプレ衣装たち。
……ってのも、以前学園祭の出し物で使った小道具を探してたら、棚のかなり奥に収納されていた大きな紙袋を発見しちゃって。
その紙袋にいろんな衣装が入っていた、ってわけで。
「れ、歴代の先輩たちが残していった……の?」
「まぁ、そうだろうな。ってかこれ、絶対他の部のも混ざってるでしょ……こんな大量に誰が置いてったワケ?」
「えー……猿飛がわかんないなら私もわかんないよ」
「ですよね〜」
少なくとも俺様たちの代が入学する以前のものっぽい。とはいえ、保存状態はわりといいんだけど。
紙袋の中を漁ってみる。
ん?なんだこれ?えっ、これってまさか……
「……ねぇなまえ」
「ん?」
紙袋から取り出して、畳まれた服を広げてなまえに見せる。
「こんな攻めた服まであるんだけど、これ学校で誰かが着たってことだよな?」
「えっなにそれ……ってうわっ!バニーガールの服!?」
そう、バニーガール。
いや……マジで何に使ったの!?
これ、本当に学校のイベントで使ったワケ!?教育的にかなりよろしくないけど……でもありえる!この学校なら!!
「……着てみる?」
「え?」
なまえに提案してみる。変なところでノリがいいから、案外着てくれちゃったりして……という淡い期待を込めて。
「……着るって、猿飛が!?」
「んなわけないでしょ!?」
かなりの大声でツッコミを入れた。なんで?どういう思考なのなまえさん!?
「俺様を変態に仕立て上げないでくれる!?なまえが!なまえが着るんだよっ」
「なんで私に提案した!?それだけでもう十分に変態では!?」
「くっ!」
……悔しいけど反論できない。そうだよ!変態だよ!ちょっと期待したしコレを着たなまえを想像したわ!
「あーもう!冗談だってば!……8割くらい本気だったけど」
「思ったよりだいぶ本気出してますね!?あと2割で"ガチ"に到達するじゃん!」
「仕方ないでしょ!?俺様だって健全な男子高校生なの!変態は健全!」
「開き直った!?ていうか変なスローガン作らないでくれる!?」
「と、ところでさぁ。ぶっちゃけどれなら着てもいい?」
「えぇ〜……」
見るからに怪訝そうな顔をするなまえ。
「いや別に今着ろってわけじゃないから!もしもの話!もし着るならって話!」
「もし着るなら、ねぇ……」
なまえが紙袋の中を漁る。
バニーガールにメイド服、ナース……ベタなやつばっかりだななんか。俺様としては嬉しいけど。
「……ん?なにこれ?」
なまえが取り出したのは真っ白なレースの布。これ服じゃないな?
あ、これって……。
「……なまえ、それ貸して」
「え?うん」
俺は畳まれたレースの布を広げると、なまえの正面に立った。そして、それをふわっとなまえの頭に被せた。
「これって……」
「そ、花嫁のベール。去年だったかな……の、演劇かなんかで使ったヤツ」
「あ、そうなの?」
制服にベールなんてちょっとちぐはぐだけど。
……でも、ベールを被ったなまえと向かい合っているなんて、なんか本当の結婚式みたいじゃない?
……ヤバい。そう思ったら、なんか変に緊張してきたんだけど!?
「あー!そうそう、今みたいに花婿役が花嫁さんにベールかけてさ……」
「そっか。じゃあ私は今、花嫁ってことかあ」
「……まぁ。そう、なるんじゃない?」
「じゃあ猿飛がお婿さんかあ」
「………………」
____ウエディングドレスを着たなまえ。
誓いのキス、結婚初夜、新婚生活……。
……なんか急に、とんでもない想像が俺様の頭を駆け巡っていったんだけど!?
「えっ?どうしたの猿飛?な、なんで黙るの!?」
「……あー、その。なまえさん」
「えっ何急に……なんでさん付け?」
……こんなこと突然頼むのも、変だって思われるのはわかってるんだけど。ちょっと好奇心が抑えられそうにない。
「ちょっと一回でいいから、"猿飛"じゃなくて、"佐助"って呼んでもらっても、いい?」
「え?……佐助?」
「くっ……」
"佐助"
……呼び方が変わっただけなのに、なんでこうも破壊力あるかなあ!?あと、今のなまえは上目遣いで、ちょっと困ったカンジなのがよかった。かなり可愛かった。
「……うーん、決意固まったわ」
「えっ、勝手になんの決意固めてるの……」
「いや〜、まぁそれはナイショってことで!」
「ええ……さっきからどうしたの猿飛」
またまた怪訝な顔をするなまえ。
いや流石に言えないわ。なまえと結婚する決意が固まった……とは!
大丈夫。俺様の様子がおかしいのは、俺様自身がいちばんわかってるから。悲しいけど。
「ていうか、猿飛呼びに戻しちゃったわけ?」
「え、さっき一回でいいからって言ったじゃん」
「ふーん……まぁいっか。どうせいつかは名前で呼ぶことになるだろうし」
「……?」
__名字が"猿飛"になったら、名前で呼ばざるを得なくなるでしょ?
本当は誓いのキスのひとつやふたつしたいとこだけど、まぁ今日のところは我慢ってね。
……今の俺たちにはまだ早い。
「……ところでなまえ、話を戻すけど。本当にどれか着る気ない?」
「ない」
「あらら、即答なのね……」
「いや本当にどうするよこれ」
なまえの前に広がるのは、バリエーション豊富なコスプレ衣装たち。
……ってのも、以前学園祭の出し物で使った小道具を探してたら、棚のかなり奥に収納されていた大きな紙袋を発見しちゃって。
その紙袋にいろんな衣装が入っていた、ってわけで。
「れ、歴代の先輩たちが残していった……の?」
「まぁ、そうだろうな。ってかこれ、絶対他の部のも混ざってるでしょ……こんな大量に誰が置いてったワケ?」
「えー……猿飛がわかんないなら私もわかんないよ」
「ですよね〜」
少なくとも俺様たちの代が入学する以前のものっぽい。とはいえ、保存状態はわりといいんだけど。
紙袋の中を漁ってみる。
ん?なんだこれ?えっ、これってまさか……
「……ねぇなまえ」
「ん?」
紙袋から取り出して、畳まれた服を広げてなまえに見せる。
「こんな攻めた服まであるんだけど、これ学校で誰かが着たってことだよな?」
「えっなにそれ……ってうわっ!バニーガールの服!?」
そう、バニーガール。
いや……マジで何に使ったの!?
これ、本当に学校のイベントで使ったワケ!?教育的にかなりよろしくないけど……でもありえる!この学校なら!!
「……着てみる?」
「え?」
なまえに提案してみる。変なところでノリがいいから、案外着てくれちゃったりして……という淡い期待を込めて。
「……着るって、猿飛が!?」
「んなわけないでしょ!?」
かなりの大声でツッコミを入れた。なんで?どういう思考なのなまえさん!?
「俺様を変態に仕立て上げないでくれる!?なまえが!なまえが着るんだよっ」
「なんで私に提案した!?それだけでもう十分に変態では!?」
「くっ!」
……悔しいけど反論できない。そうだよ!変態だよ!ちょっと期待したしコレを着たなまえを想像したわ!
「あーもう!冗談だってば!……8割くらい本気だったけど」
「思ったよりだいぶ本気出してますね!?あと2割で"ガチ"に到達するじゃん!」
「仕方ないでしょ!?俺様だって健全な男子高校生なの!変態は健全!」
「開き直った!?ていうか変なスローガン作らないでくれる!?」
「と、ところでさぁ。ぶっちゃけどれなら着てもいい?」
「えぇ〜……」
見るからに怪訝そうな顔をするなまえ。
「いや別に今着ろってわけじゃないから!もしもの話!もし着るならって話!」
「もし着るなら、ねぇ……」
なまえが紙袋の中を漁る。
バニーガールにメイド服、ナース……ベタなやつばっかりだななんか。俺様としては嬉しいけど。
「……ん?なにこれ?」
なまえが取り出したのは真っ白なレースの布。これ服じゃないな?
あ、これって……。
「……なまえ、それ貸して」
「え?うん」
俺は畳まれたレースの布を広げると、なまえの正面に立った。そして、それをふわっとなまえの頭に被せた。
「これって……」
「そ、花嫁のベール。去年だったかな……の、演劇かなんかで使ったヤツ」
「あ、そうなの?」
制服にベールなんてちょっとちぐはぐだけど。
……でも、ベールを被ったなまえと向かい合っているなんて、なんか本当の結婚式みたいじゃない?
……ヤバい。そう思ったら、なんか変に緊張してきたんだけど!?
「あー!そうそう、今みたいに花婿役が花嫁さんにベールかけてさ……」
「そっか。じゃあ私は今、花嫁ってことかあ」
「……まぁ。そう、なるんじゃない?」
「じゃあ猿飛がお婿さんかあ」
「………………」
____ウエディングドレスを着たなまえ。
誓いのキス、結婚初夜、新婚生活……。
……なんか急に、とんでもない想像が俺様の頭を駆け巡っていったんだけど!?
「えっ?どうしたの猿飛?な、なんで黙るの!?」
「……あー、その。なまえさん」
「えっ何急に……なんでさん付け?」
……こんなこと突然頼むのも、変だって思われるのはわかってるんだけど。ちょっと好奇心が抑えられそうにない。
「ちょっと一回でいいから、"猿飛"じゃなくて、"佐助"って呼んでもらっても、いい?」
「え?……佐助?」
「くっ……」
"佐助"
……呼び方が変わっただけなのに、なんでこうも破壊力あるかなあ!?あと、今のなまえは上目遣いで、ちょっと困ったカンジなのがよかった。かなり可愛かった。
「……うーん、決意固まったわ」
「えっ、勝手になんの決意固めてるの……」
「いや〜、まぁそれはナイショってことで!」
「ええ……さっきからどうしたの猿飛」
またまた怪訝な顔をするなまえ。
いや流石に言えないわ。なまえと結婚する決意が固まった……とは!
大丈夫。俺様の様子がおかしいのは、俺様自身がいちばんわかってるから。悲しいけど。
「ていうか、猿飛呼びに戻しちゃったわけ?」
「え、さっき一回でいいからって言ったじゃん」
「ふーん……まぁいっか。どうせいつかは名前で呼ぶことになるだろうし」
「……?」
__名字が"猿飛"になったら、名前で呼ばざるを得なくなるでしょ?
本当は誓いのキスのひとつやふたつしたいとこだけど、まぁ今日のところは我慢ってね。
……今の俺たちにはまだ早い。
「……ところでなまえ、話を戻すけど。本当にどれか着る気ない?」
「ない」
「あらら、即答なのね……」
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