【伊達政宗編】



「なまえに彼氏ィ？そんなのオレしかいないだろ？」

「政宗もそっち側なの？」

「"も"？……どういうことだ？」

「あー、いやなんでもないです」


……佐助からまともな情報を聞き出せなかったので、手当たり次第話を聞くことにした。

で、最初に会ったのが政宗というわけなんだけど。

「で、オレがなまえの彼氏だということがバレたって話だったか？」

「うーーん？うん？え？大丈夫？」

「オレはsanity……正気だぜ？」

「いや正気なのが大丈夫じゃないんだって」


あれ？なんかヤバいひとに話しかけてしまったかもしれない？


「確かに正式に申し込んではいねぇが……いいだろ？オレはなまえが好きだし、なまえもオレを」

「いやいやいやいや！？待って待って、待て！？」


なんか今さらっとすごいこと言われませんでしたか！？私の聞き間違いじゃないよ……ね？


「え？好き？好きって……like？」

「loveに決まってんだろ？……Just a moment(ちょっと待て). 今までなまえに伝わってなかったのか！？」

「は、初耳ですけども！？」

「Oh my god ! 鈍感すぎんだろ！」

「えぇ！？いやだって、今まで好きなんて言われてな」

「示してただろうが行動でッ」


……確かに、政宗はスキンシップが多いなあとか思ってたけど。口説いてるみたいに喋るなあとか思ってたけど。で、でもそれはさぁ！？


「だ、誰に対してもあんな感じなのかと……欧米式っていうの？そんな感じかと」

「なまえだけだ、オレがあんなことするの」

「そ、そうなんだ……」


ちょ、ちょっと待って。なんかさっきの佐助といい政宗といい、例の噂を軽く飛び越えた衝撃の告白をされたような気がするんだけど！？


と、とりあえず……撤退！！！


「あ、あ〜！と、とりあえず私用事あるからさ！もう、行くねっ」

「……オレは本気だからな」

「〜っ！？わ、わかった……じゃあね！」


か、顔が熱い。
……ていうか、何か色々と想定外な事態になってないですか！？