毛利元就
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「暑い…………」
「ですね……」
梅雨の期間は日輪……太陽が顔を出さなくて不機嫌だったかと思えば、今度はこの酷暑で不機嫌な元就さん。
学校にいるうちは冷房が効いてる教室にいるからいいんだけど、登下校はどうしても外に出ないとだからね……仕方ないんだけど。
今日は早帰りってことで、それはすごく嬉しいんだけど……1日のうちで一番暑いであろう時間帯に帰るということでもあって。
……つまり、かなり暑い。ほんとうに暑い。
今年はやけに早く梅雨が明けたから、元就さんの機嫌もよくなるのでは!?……なんて思ってたんですけどね。そう上手くはいかず。
梅雨入りの時は、『うわー、今年もこの季節がやってきたのか……』とか思ってたけど、この暑さもかなりヤバい。もうちょっと気温低くてもいいでしょ……災害級の暑さって何なのよ。
「なんかもう、溶けちゃいそうな暑さですよねえ……」
「貴様が溶けると我が困る。処理に困る」
「ええ……困るって処理のほうですか」
私がいなくなったら困る、とかじゃないんですね元就さん。ちょっとショックです……。
「…………」
元就さんが黙ってしまった。この暑さだと喋る気力もなくなりますよね、わかります。
「あー……あっづ……」
あー暑い。なんかアイスとか食べた……
むむ……あ、あれは!!!
「元就さん!!コンビニです!!」
「は?」
「アイス!アイス買いましょう!!」
*
「はー、やっぱりアイスしか勝たんですね!」
「何をほざいておる。氷菓子よりも我の方が強いわ」
「いや、そういうんじゃないですって」
勝たん、ってそういう意味じゃないです元就さん。
……そして、お行儀は悪いけど、絶賛アイス食べ歩き中です。
私が選んだのはミルク味のアイスキャンディー。ちなみに、元就さんはアイス売り場を前にして、
『身体が水を欲しておるわ……』
と言いながらドリンク売り場へと直行していた。
コンビニは冷房効いてるから涼しかったけど、外に出た途端に灼熱地獄。落差が激しすぎておかしくなりそうだ。
「なまえ、溶けておるぞ」
「え?……うわっ、もう溶けてる!?」
この暑さのせいなのか、アイスが溶けかけてしまっている。手に溶けたアイスがつたってきた。や、やばい!!
とりあえず、手についたアイス……というか液体を舐める。あー、暑いとこうなっちゃうよなぁ……。
「…………」
……な、なんか元就さんがすごく私を凝視している気がするのですが。な、なんですか!?
あ、もしかして『行儀が悪い』とか言われるかな……。いや、でも仕方ないじゃないですか!!
「って、また溶けてきた……」
「…………」
し、仕方ない。仕方ないよこれは。だって溶けてるんだもの。もう手についたのは諦めよう。最後に拭けばいいんだから。とりあえず、アイスのほうを片づけなくては。
「わっ、なんでこうドロドロと……ってうわぁ!?べ、ベタベタする……!!」
顔の汗を拭いたくて手で頬を拭ったら、液体となったアイスが見事に頬についてしまった。
……ベタベタする。
ば、馬鹿すぎる……!!なんで一瞬手が汚れてること忘れちゃったのよ……!!
相変わらず元就さんは私を凝視している。そ、そうですよね。なんだこの馬鹿は、って思ってますよね!!で、でもあんまり見ないでくれませんか!?なんか恥ずかしいんですけど!?
「あ、あの。あんまり見ないでください……」
「なまえ……」
「な、なんでしょうか」
さ、流石に馬鹿にされるかな。
いや、『行儀が悪い!』って怒られるかもしれない。
「貴様、わざとやっておるのか!?扇情的に食すでないわ!!」
「ええ!?いやまったくそんなつもりはないんですけど!?」
てっきり馬鹿にされるか、お行儀が悪いことを指摘されると思ったら、そっち!!?
「せ、扇情的って……元就さん、そういうこと考えるんですね。あの、ど、どのへんが扇情的だと……?」
……何を聞いているんだ私は。元就さんがそういうこと言うの珍しいから、つい聞いてしまった。
「詳細を聞くでないわ!我に何を言わせる気なのだ貴様は!!」
「いや、どういうところがよかったのかなあ……と思って」
「ええいもう早く食わぬか!!」
な、なんか逆に私がからかってるみたいになってしまった。ごめんなさい、元就さん……!!
と、とりあえず早く食べなきゃ。本格的にヤバくなってきた。
ふ、普通に、普通に食べれば大丈夫。普通に食べれば言われないから!扇情的……とか。
「…………」
「ど、どうした。早く食わぬか」
「も、元就さんが扇情的とか言うから、食べにくくなっちゃったじゃないですか……」
顔が熱くなってゆくのがわかる。じっと見られるのも恥ずかしかったけど、そう言われちゃったら……なあ。
「ま、またそのような顔を……故意でないからこそ厄介なのだ貴様は……!!」
「うわぁあああしばらく私の方見ないでください!!見られてると思うと、食べにくいので……」
「……そう言われると見たくなるのが人間の性だと、何故気づかぬのだ貴様は」
「み、見ないでくださいよ!?」
「しつこい!いいから早く食せ!!」
……その後は、元就さんが私を凝視することはなかったんだけど。
ときどき私のことを見たかと思えば、ため息をついたり、挙動不審になったり。
元就さんって結構……いわゆる『むっつり』というヤツなのでは。
……こんなこと本人に言ったら、絶対に怒られるだろうけど。
でもまぁ、新たな一面を知れてよかった……のかな?
「ですね……」
梅雨の期間は日輪……太陽が顔を出さなくて不機嫌だったかと思えば、今度はこの酷暑で不機嫌な元就さん。
学校にいるうちは冷房が効いてる教室にいるからいいんだけど、登下校はどうしても外に出ないとだからね……仕方ないんだけど。
今日は早帰りってことで、それはすごく嬉しいんだけど……1日のうちで一番暑いであろう時間帯に帰るということでもあって。
……つまり、かなり暑い。ほんとうに暑い。
今年はやけに早く梅雨が明けたから、元就さんの機嫌もよくなるのでは!?……なんて思ってたんですけどね。そう上手くはいかず。
梅雨入りの時は、『うわー、今年もこの季節がやってきたのか……』とか思ってたけど、この暑さもかなりヤバい。もうちょっと気温低くてもいいでしょ……災害級の暑さって何なのよ。
「なんかもう、溶けちゃいそうな暑さですよねえ……」
「貴様が溶けると我が困る。処理に困る」
「ええ……困るって処理のほうですか」
私がいなくなったら困る、とかじゃないんですね元就さん。ちょっとショックです……。
「…………」
元就さんが黙ってしまった。この暑さだと喋る気力もなくなりますよね、わかります。
「あー……あっづ……」
あー暑い。なんかアイスとか食べた……
むむ……あ、あれは!!!
「元就さん!!コンビニです!!」
「は?」
「アイス!アイス買いましょう!!」
*
「はー、やっぱりアイスしか勝たんですね!」
「何をほざいておる。氷菓子よりも我の方が強いわ」
「いや、そういうんじゃないですって」
勝たん、ってそういう意味じゃないです元就さん。
……そして、お行儀は悪いけど、絶賛アイス食べ歩き中です。
私が選んだのはミルク味のアイスキャンディー。ちなみに、元就さんはアイス売り場を前にして、
『身体が水を欲しておるわ……』
と言いながらドリンク売り場へと直行していた。
コンビニは冷房効いてるから涼しかったけど、外に出た途端に灼熱地獄。落差が激しすぎておかしくなりそうだ。
「なまえ、溶けておるぞ」
「え?……うわっ、もう溶けてる!?」
この暑さのせいなのか、アイスが溶けかけてしまっている。手に溶けたアイスがつたってきた。や、やばい!!
とりあえず、手についたアイス……というか液体を舐める。あー、暑いとこうなっちゃうよなぁ……。
「…………」
……な、なんか元就さんがすごく私を凝視している気がするのですが。な、なんですか!?
あ、もしかして『行儀が悪い』とか言われるかな……。いや、でも仕方ないじゃないですか!!
「って、また溶けてきた……」
「…………」
し、仕方ない。仕方ないよこれは。だって溶けてるんだもの。もう手についたのは諦めよう。最後に拭けばいいんだから。とりあえず、アイスのほうを片づけなくては。
「わっ、なんでこうドロドロと……ってうわぁ!?べ、ベタベタする……!!」
顔の汗を拭いたくて手で頬を拭ったら、液体となったアイスが見事に頬についてしまった。
……ベタベタする。
ば、馬鹿すぎる……!!なんで一瞬手が汚れてること忘れちゃったのよ……!!
相変わらず元就さんは私を凝視している。そ、そうですよね。なんだこの馬鹿は、って思ってますよね!!で、でもあんまり見ないでくれませんか!?なんか恥ずかしいんですけど!?
「あ、あの。あんまり見ないでください……」
「なまえ……」
「な、なんでしょうか」
さ、流石に馬鹿にされるかな。
いや、『行儀が悪い!』って怒られるかもしれない。
「貴様、わざとやっておるのか!?扇情的に食すでないわ!!」
「ええ!?いやまったくそんなつもりはないんですけど!?」
てっきり馬鹿にされるか、お行儀が悪いことを指摘されると思ったら、そっち!!?
「せ、扇情的って……元就さん、そういうこと考えるんですね。あの、ど、どのへんが扇情的だと……?」
……何を聞いているんだ私は。元就さんがそういうこと言うの珍しいから、つい聞いてしまった。
「詳細を聞くでないわ!我に何を言わせる気なのだ貴様は!!」
「いや、どういうところがよかったのかなあ……と思って」
「ええいもう早く食わぬか!!」
な、なんか逆に私がからかってるみたいになってしまった。ごめんなさい、元就さん……!!
と、とりあえず早く食べなきゃ。本格的にヤバくなってきた。
ふ、普通に、普通に食べれば大丈夫。普通に食べれば言われないから!扇情的……とか。
「…………」
「ど、どうした。早く食わぬか」
「も、元就さんが扇情的とか言うから、食べにくくなっちゃったじゃないですか……」
顔が熱くなってゆくのがわかる。じっと見られるのも恥ずかしかったけど、そう言われちゃったら……なあ。
「ま、またそのような顔を……故意でないからこそ厄介なのだ貴様は……!!」
「うわぁあああしばらく私の方見ないでください!!見られてると思うと、食べにくいので……」
「……そう言われると見たくなるのが人間の性だと、何故気づかぬのだ貴様は」
「み、見ないでくださいよ!?」
「しつこい!いいから早く食せ!!」
……その後は、元就さんが私を凝視することはなかったんだけど。
ときどき私のことを見たかと思えば、ため息をついたり、挙動不審になったり。
元就さんって結構……いわゆる『むっつり』というヤツなのでは。
……こんなこと本人に言ったら、絶対に怒られるだろうけど。
でもまぁ、新たな一面を知れてよかった……のかな?
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