竹中半兵衛
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「お誕生日ですね半兵衛さん!ということでケーキ買ってきたので二人で食べましょう!」
「……これはまた、大きな買い物をしたようだね」
僕は満面の笑みを浮かべるなまえと、おそらくケーキが入っているのであろう箱を見比べながらそう呟いた。
*
「おじゃましま〜す!」
なまえはそう言いながらずけずけと僕の部屋へ足を踏み入れる。僕の家を初めて訪ねた時のしおらしさは一体何処へ行ってしまったのだろう。
「君も遠慮がなくなってきたね」
「だってずっと一緒にいるんですもん、なくなりもしますよ。半兵衛さんこそ、当初の独占欲はどこに行っちゃったんですか?」
……驚いたな、突然そんな事を言われるとは。
独占欲は見せなくなっただけであって、失くしたわけではない。当時は僕なりに必死だったのだ。君が誰かに盗られるのが耐えられなかったから。
「今は君に好かれている自信があるからね。君は独占される方が好きかい?」
「そ、それは〜……!」
否定しないという事は、そう思ってくれているのだろうか。
なまえがあからさまに照れている姿を見て、少しだけ優越感に浸ってしまう。
「ふふ、少し意地悪だったかな」
「そんな意地悪なこと言うと、ケーキ全部私が食べちゃいますよ!?」
「いいよ」
「えっ」
「僕はなまえが美味しそうに食べているところを見るのが好きだからね。まあ、毎度僕がいることを忘れて食べ物に釘付けになっているのは寂しいけれど」
「そ、そんなことあったんですか!?」
「何度もあったよ。僕が口説いているのに、君ってば食べるのに夢中で聞いていないんだから」
そう、これはまだ僕となまえが付き合う前の話だ。なまえに僕の事を意識してもらうべく食事に誘った上でアプローチしていたが、僕は呆気なくパフェに負けた。この僕が、パフェに。
「ひぇー……も、申し訳なさすぎる……」
「だから君を口説くのは食後にすると決めている。今日も覚悟しておくことだね」
「じ、事前にそんなこと言われたらケーキの味わかんなくなっちゃいます……フォークを持つ手すら震える予感がします」
「なら僕が食べさせてあげようか?」
「もっと味わかんなくなります!それにおっきいホールケーキ買ってきたので大変ですよ?」
「……二人分にしては箱が随分と大きいとは思ったけれど、本当に大きいものを買ったんだね?望むところだよ」
「えっ本当に食べさせる気なんですか」
「なまえが今後ケーキを見る度に、僕の事を思い出すくらいのことはするつもりだよ」
「こ、こわい!」
「じゃあ早速食器の用意でもしようかな」
怖がるなまえを背に、食器棚へと向かう。
「あ、手伝います!……その前に手洗ってきます!」となまえも慌ててキッチンへと向かう。
僕の部屋になまえがいるのはいい、なんだか同棲しているみたいで。
そんな事を言えばまた照れてしまうだろうから、今はまだ言わないでおこう。
「……これはまた、大きな買い物をしたようだね」
僕は満面の笑みを浮かべるなまえと、おそらくケーキが入っているのであろう箱を見比べながらそう呟いた。
*
「おじゃましま〜す!」
なまえはそう言いながらずけずけと僕の部屋へ足を踏み入れる。僕の家を初めて訪ねた時のしおらしさは一体何処へ行ってしまったのだろう。
「君も遠慮がなくなってきたね」
「だってずっと一緒にいるんですもん、なくなりもしますよ。半兵衛さんこそ、当初の独占欲はどこに行っちゃったんですか?」
……驚いたな、突然そんな事を言われるとは。
独占欲は見せなくなっただけであって、失くしたわけではない。当時は僕なりに必死だったのだ。君が誰かに盗られるのが耐えられなかったから。
「今は君に好かれている自信があるからね。君は独占される方が好きかい?」
「そ、それは〜……!」
否定しないという事は、そう思ってくれているのだろうか。
なまえがあからさまに照れている姿を見て、少しだけ優越感に浸ってしまう。
「ふふ、少し意地悪だったかな」
「そんな意地悪なこと言うと、ケーキ全部私が食べちゃいますよ!?」
「いいよ」
「えっ」
「僕はなまえが美味しそうに食べているところを見るのが好きだからね。まあ、毎度僕がいることを忘れて食べ物に釘付けになっているのは寂しいけれど」
「そ、そんなことあったんですか!?」
「何度もあったよ。僕が口説いているのに、君ってば食べるのに夢中で聞いていないんだから」
そう、これはまだ僕となまえが付き合う前の話だ。なまえに僕の事を意識してもらうべく食事に誘った上でアプローチしていたが、僕は呆気なくパフェに負けた。この僕が、パフェに。
「ひぇー……も、申し訳なさすぎる……」
「だから君を口説くのは食後にすると決めている。今日も覚悟しておくことだね」
「じ、事前にそんなこと言われたらケーキの味わかんなくなっちゃいます……フォークを持つ手すら震える予感がします」
「なら僕が食べさせてあげようか?」
「もっと味わかんなくなります!それにおっきいホールケーキ買ってきたので大変ですよ?」
「……二人分にしては箱が随分と大きいとは思ったけれど、本当に大きいものを買ったんだね?望むところだよ」
「えっ本当に食べさせる気なんですか」
「なまえが今後ケーキを見る度に、僕の事を思い出すくらいのことはするつもりだよ」
「こ、こわい!」
「じゃあ早速食器の用意でもしようかな」
怖がるなまえを背に、食器棚へと向かう。
「あ、手伝います!……その前に手洗ってきます!」となまえも慌ててキッチンへと向かう。
僕の部屋になまえがいるのはいい、なんだか同棲しているみたいで。
そんな事を言えばまた照れてしまうだろうから、今はまだ言わないでおこう。
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