名残の空は初春を告げて
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また左近くんから着信があった。着いたからエントランスのロックを解除してほしいという電話だった。
……なんで来たんだろう左近くん。今めちゃくちゃ大切な時期でしょうに。
ピンポン、と玄関のチャイムが鳴る。
本当に私の部屋まで来ちゃったのか、左近くんは。
ていうか全然片付けとかしてなかったな。食べたものとかそのままだ。いや、でも挨拶だけしてすぐ帰るかもしれないし。
気持ちが落ち着かないまま玄関の扉を開けると、道中雪に降られたのか頭や服にところどころ雪が付いている左近くんがいた。
「……マジでなまえさんだ。俺本当に来ちゃったんだな」
「本当だよ、なんで突然来たの」
「そんなの、なまえさんから直接好きって言ってもらうために決まってるっしょ!?」
「……お引き取りください!!」
一気に顔に熱が集まるのを感じて、開けていたドアを閉めようとする。
「お引き取りしない!はいはい、ちょっと失礼させてもらいますよっと!」
さ、流石の反射神経だ左近くん。私がドアを閉めようとしたことに勘付いたのか、とんでもない速さでブロックされてしまった。
「いや、ちょ、不法侵入!」
「鍵開けてくれたのなまえさんっしょ!?合法侵入!」
「いや侵入に合法も何も……っ」
合法も何もないでしょ、と言いたかったのに、左近くんが私を突然正面から抱き締めたので何も言えなくなってしまった。
「え、左近……くん?」
「ごめんなまえさん。俺めちゃくちゃ嬉しかったんすよ、なまえさんに好きって言われたの……こうされるの、イヤならイヤって言って?」
「……い、いや」
「……そっか、ごめん」
「じゃ、ない……です」
嫌なわけがない、嫌なわけがないのに、なんではっきり言えないんだろう。
どんどん言葉が尻すぼみになると同時に体温が上がっている感じがする。
「なっ、えぇ……?もうなんなのなまえさん、ズルいってのホント……あーもう!」
「ぐぇ」
さらに強く抱き締められて、あんまり可愛くない声が漏れた。我ながらなんなんだ今の声!
「俺、なまえさんが好きです。俺……なまえさんの彼氏になってもいい?」
「……はい、なってほしいです」
返事の仕方はこれで合っているのだろうか。
しかも謎に敬語だった。私のほうが年上なのに!
「はー……ヤバ……。なにこれ、夢?」
「……夢だったらどうする?」
「なんでそんな怖いこと言うんすかなまえさん!」
「あはは、もっと可愛いこと言うべきだったかな」
「か、可愛いことってどんなことすか?」
「え、ええ〜?突然言われてもなあ。なんだろう、うーん……あ、"じゃあ、キスしてみたら分かるんじゃない?"とか!?なんかお姉さんっぽい発言だし、いい感じじゃない?」
「……ヤバいっしょ、それ」
「あれっ、お気に召さなかった……?」
左近くんは口元を押さえてうつむいてしまった。
主導権を握られっぱなしだったのでお姉さんを目指してみたけど、どうやらダメだったらしい。
「あ、あのごめん左近くん」
「いや、めちゃくちゃいいなって。ってことで、早速実践お願いします!」
「……え?」
「いやー、俺年下だし?キスとかそういうのよくわかんないんでなまえさんからしてほしいなって」
「な、なんで!?ていうかそれどういう理屈!?」
「夢かどうか確かめるにはキスすれば分かる……そうだろ?」
「そうだろ?じゃないよ!ていうかやり方わかんないよ、私経験ないんだから!」
「…………まじ?ありがとうございます」
「何に対しての感謝!?」
「へへ、まあいきなりキスまでいっちゃうのはやり過ぎっすよね、夜はまだ長いんで」
「うん……うん?どういうこと?」
「俺、なまえさんと電話してすぐ最終の新幹線飛び乗って来たんすけど……なんかもう帰る新幹線ないみたいなんすよね!なので今日できれば泊めてもらいたいな〜、なんて」
「い、いやいやいやいや……」
「え、ダメ……すか!?」
「いや、左近くんがマズいでしょうよ、外泊って……」
「こんな夜更けに学生が一人で歩いてるほうがマズくないっすか?」
「それは……そ、そうかもしれないけど」
「ね、お願いなまえさん!ちゃんと泊まる用意はしてきたから……」
「してきてるんかい!」
「へへ、実は用意周到なんすよね俺」
謎にドヤ顔の左近くん。でも確かにこのまま帰すわけにもいかない。タクシーで帰ろうものならとんでもない金額になるだろうし、ホテルに泊まらせるにしても……今から手配できるものなの?
「あ、ちなみになまえさんが好きって言ってたお菓子も持って来たんすよ!ほら、学校の側にあるクッキーが美味しいって店の」
「ありがとう、今日は泊まっていくといいよ」
「……なまえさんチョロすぎて心配になるんすけど。ま、とりあえずお邪魔しま〜す!」
……お菓子に負けた。お菓子に負けてしまった。なにノータイムで返事してるんだ私!
……なんで来たんだろう左近くん。今めちゃくちゃ大切な時期でしょうに。
ピンポン、と玄関のチャイムが鳴る。
本当に私の部屋まで来ちゃったのか、左近くんは。
ていうか全然片付けとかしてなかったな。食べたものとかそのままだ。いや、でも挨拶だけしてすぐ帰るかもしれないし。
気持ちが落ち着かないまま玄関の扉を開けると、道中雪に降られたのか頭や服にところどころ雪が付いている左近くんがいた。
「……マジでなまえさんだ。俺本当に来ちゃったんだな」
「本当だよ、なんで突然来たの」
「そんなの、なまえさんから直接好きって言ってもらうために決まってるっしょ!?」
「……お引き取りください!!」
一気に顔に熱が集まるのを感じて、開けていたドアを閉めようとする。
「お引き取りしない!はいはい、ちょっと失礼させてもらいますよっと!」
さ、流石の反射神経だ左近くん。私がドアを閉めようとしたことに勘付いたのか、とんでもない速さでブロックされてしまった。
「いや、ちょ、不法侵入!」
「鍵開けてくれたのなまえさんっしょ!?合法侵入!」
「いや侵入に合法も何も……っ」
合法も何もないでしょ、と言いたかったのに、左近くんが私を突然正面から抱き締めたので何も言えなくなってしまった。
「え、左近……くん?」
「ごめんなまえさん。俺めちゃくちゃ嬉しかったんすよ、なまえさんに好きって言われたの……こうされるの、イヤならイヤって言って?」
「……い、いや」
「……そっか、ごめん」
「じゃ、ない……です」
嫌なわけがない、嫌なわけがないのに、なんではっきり言えないんだろう。
どんどん言葉が尻すぼみになると同時に体温が上がっている感じがする。
「なっ、えぇ……?もうなんなのなまえさん、ズルいってのホント……あーもう!」
「ぐぇ」
さらに強く抱き締められて、あんまり可愛くない声が漏れた。我ながらなんなんだ今の声!
「俺、なまえさんが好きです。俺……なまえさんの彼氏になってもいい?」
「……はい、なってほしいです」
返事の仕方はこれで合っているのだろうか。
しかも謎に敬語だった。私のほうが年上なのに!
「はー……ヤバ……。なにこれ、夢?」
「……夢だったらどうする?」
「なんでそんな怖いこと言うんすかなまえさん!」
「あはは、もっと可愛いこと言うべきだったかな」
「か、可愛いことってどんなことすか?」
「え、ええ〜?突然言われてもなあ。なんだろう、うーん……あ、"じゃあ、キスしてみたら分かるんじゃない?"とか!?なんかお姉さんっぽい発言だし、いい感じじゃない?」
「……ヤバいっしょ、それ」
「あれっ、お気に召さなかった……?」
左近くんは口元を押さえてうつむいてしまった。
主導権を握られっぱなしだったのでお姉さんを目指してみたけど、どうやらダメだったらしい。
「あ、あのごめん左近くん」
「いや、めちゃくちゃいいなって。ってことで、早速実践お願いします!」
「……え?」
「いやー、俺年下だし?キスとかそういうのよくわかんないんでなまえさんからしてほしいなって」
「な、なんで!?ていうかそれどういう理屈!?」
「夢かどうか確かめるにはキスすれば分かる……そうだろ?」
「そうだろ?じゃないよ!ていうかやり方わかんないよ、私経験ないんだから!」
「…………まじ?ありがとうございます」
「何に対しての感謝!?」
「へへ、まあいきなりキスまでいっちゃうのはやり過ぎっすよね、夜はまだ長いんで」
「うん……うん?どういうこと?」
「俺、なまえさんと電話してすぐ最終の新幹線飛び乗って来たんすけど……なんかもう帰る新幹線ないみたいなんすよね!なので今日できれば泊めてもらいたいな〜、なんて」
「い、いやいやいやいや……」
「え、ダメ……すか!?」
「いや、左近くんがマズいでしょうよ、外泊って……」
「こんな夜更けに学生が一人で歩いてるほうがマズくないっすか?」
「それは……そ、そうかもしれないけど」
「ね、お願いなまえさん!ちゃんと泊まる用意はしてきたから……」
「してきてるんかい!」
「へへ、実は用意周到なんすよね俺」
謎にドヤ顔の左近くん。でも確かにこのまま帰すわけにもいかない。タクシーで帰ろうものならとんでもない金額になるだろうし、ホテルに泊まらせるにしても……今から手配できるものなの?
「あ、ちなみになまえさんが好きって言ってたお菓子も持って来たんすよ!ほら、学校の側にあるクッキーが美味しいって店の」
「ありがとう、今日は泊まっていくといいよ」
「……なまえさんチョロすぎて心配になるんすけど。ま、とりあえずお邪魔しま〜す!」
……お菓子に負けた。お菓子に負けてしまった。なにノータイムで返事してるんだ私!
