片倉小十郎
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小十郎さんとお付き合いをはじめて、この畑に赴くようになってからどれくらい経ったのかな。
最初は、学校の畑で小十郎さんがお野菜を作っていることにびっくりしたけど。今はこうして、私もよく畑に来てお手伝いをしている。
今日は畑のお野菜たちに水やりをする予定だ。まだ6月だっていうのに、今日はかなりの猛暑。夏本番さながらの暑さだ。
___というわけで、お野菜たちに、なんとしてもお水を与えなければいけないんだけど……
「あれ?嘘でしょ、水が出ない……?」
お水をあげようとホースを手に取ったものの、肝心の水が出ない。
さっきからずっと、散水ノズルのレバーを握っては離すことを繰り返している。
「ちゃんと蛇口は捻ったし……え、なんか壊れてる?」
念のため蛇口をさらに捻り、散水ノズルのレバーを押してみるけど……出ない!!
「ええ〜……何が原因なん、うわあっ!?」
……最悪だ。
水が出るところを自分に向けた途端、水が勢いよく出た。
思いっきり顔にかかってしまった。そして髪もお風呂上がりみたいにびちょびちょ。
「うわー……よりによって、なんで自分に向けた時に」
……このホース、いじわるだなあ。
「ん?……あぁ、なまえか。先に来てたんだな」
「こ、小十郎さん!」
私がホースを睨みつけていたら小十郎さんがやって来た。い、今ホースを睨んでるところ、見られてないよね!?
「……なまえ、なんで髪が濡れてるんだ?」
「こ、これはですね……」
私はさっきの出来事を説明した。散水ノズルが壊れているかもしれないことと、勢いよく水が顔に直撃したことを。
「それは……災難だったな」
災難だったな、と言いつつも顔は笑っている小十郎さん。
「ちょ、笑わないでくださいよ!本当に壊れてるかもしれないんですって」
「わ、悪い。いや、その濡れっぷりだと相当勢いがよかったみたいだな……ええと、これか?壊れてるってのは」
「そうです!それです!悪意のあるホースは!」
小十郎さんがホースを手に取り、凝視する。
小十郎さんもさっきの私と同様に、レバーを握ったり話したりしているが、水は出てこない。
「ここは?……ッ!?ぶはっ」
「うわー……」
小十郎さんが自身に散水ノズルを向けた瞬間、勢いよく水が出た。私の時と全く同じように。
……なにこれ、再放送?
「……こういうことです、小十郎さん」
「あぁ、よく分かった」
小十郎さんも見事に顔に直撃したようで、少し髪が濡れている。いつもはきっちりオールバックにしている髪が乱れていて……ちょっと新鮮かもしれない。
「まさか二人して髪を濡らされることになるとはな」
「ほ、ほんとですよ……」
や、やばいかもしれない。小十郎さん、髪型がちょっと崩れただけなのに。なんでこう色気が増すんだろう……!!
「……なまえ、大丈夫か?顔が赤いが」
「へっ!?だ、大丈夫です!!」
「今日は暑いからな、熱中症かもしれない……」
「い、いや、あの。ほんとに違くて」
小十郎さん、かっこいいな〜……って思ってただけなんです!!いつもより色気が増してるなって!思ってただけです!!
「本当に、平気か……?」
私に顔を近づけて、心配そうに見つめる小十郎さん。
あ、あの……ど、どうしよう。かなりドキドキしてしまっているのですが。
「へ、平気です!!」
「さ、さらに赤くなってないか?」
小十郎さんは、さらに私に顔を近づけてくる。
「うわぁあ平気じゃないです!」
「なっ……どっちなんだ!?」
……我ながら最速の掌返しをしてしまった。し、仕方ないじゃないですか!!
「ね、熱中症とかじゃないです!顔が赤いのは……その、小十郎さん、近い、から……」
「あ……す、すまねえ」
……本当は、髪が濡れて乱れていて色気がすごいからって理由なんだけど。流石にそれは言えなかった。
「……なまえ」
「な、なんですか?」
「…………」
「えっ?ど、どうしたんですか急に黙っちゃっ……ッ!?」
び、びっくりした。小十郎さんが急に、私の鎖骨の下あたりを撫でたからだ。
「透けて痕が見えちまってる……」
小十郎さんが手を退けると、小十郎さんが私につけた赤い「痕」がうっすらと見えた。濡れて、シャツの一部が透けていたのだ。
「あ……」
「見えねえところに、と思ってつけたんだがな……まさかこんな風に見えちまうとは」
小十郎さんは、また痕のところをシャツの上から手でなぞった。
「っ……」
ぞくぞくして、なんか変な感じがした。
……気のせいだよね?
「も、もう……恥ずかしいですって」
自分でも顔が熱くなるのが分かる。
小十郎さんは、涼しい顔をしているけど……。
「…………そうだな、これ以上は俺が持たないから今はやめておく。なまえ、今日は何か予定はあるか?」
「予定ですか?特にないですよ」
「そうか……一仕事終えた後も、付き合ってくれるだろうか」
「はい!もちろんですっ」
____結局あの後、ホースはちゃんと仕事をしてくれた。とりあえず無事に水やりをすることはできたんだけど……。
えーと……水やりの後のことは、私と小十郎さんだけの秘密ってことで。
最初は、学校の畑で小十郎さんがお野菜を作っていることにびっくりしたけど。今はこうして、私もよく畑に来てお手伝いをしている。
今日は畑のお野菜たちに水やりをする予定だ。まだ6月だっていうのに、今日はかなりの猛暑。夏本番さながらの暑さだ。
___というわけで、お野菜たちに、なんとしてもお水を与えなければいけないんだけど……
「あれ?嘘でしょ、水が出ない……?」
お水をあげようとホースを手に取ったものの、肝心の水が出ない。
さっきからずっと、散水ノズルのレバーを握っては離すことを繰り返している。
「ちゃんと蛇口は捻ったし……え、なんか壊れてる?」
念のため蛇口をさらに捻り、散水ノズルのレバーを押してみるけど……出ない!!
「ええ〜……何が原因なん、うわあっ!?」
……最悪だ。
水が出るところを自分に向けた途端、水が勢いよく出た。
思いっきり顔にかかってしまった。そして髪もお風呂上がりみたいにびちょびちょ。
「うわー……よりによって、なんで自分に向けた時に」
……このホース、いじわるだなあ。
「ん?……あぁ、なまえか。先に来てたんだな」
「こ、小十郎さん!」
私がホースを睨みつけていたら小十郎さんがやって来た。い、今ホースを睨んでるところ、見られてないよね!?
「……なまえ、なんで髪が濡れてるんだ?」
「こ、これはですね……」
私はさっきの出来事を説明した。散水ノズルが壊れているかもしれないことと、勢いよく水が顔に直撃したことを。
「それは……災難だったな」
災難だったな、と言いつつも顔は笑っている小十郎さん。
「ちょ、笑わないでくださいよ!本当に壊れてるかもしれないんですって」
「わ、悪い。いや、その濡れっぷりだと相当勢いがよかったみたいだな……ええと、これか?壊れてるってのは」
「そうです!それです!悪意のあるホースは!」
小十郎さんがホースを手に取り、凝視する。
小十郎さんもさっきの私と同様に、レバーを握ったり話したりしているが、水は出てこない。
「ここは?……ッ!?ぶはっ」
「うわー……」
小十郎さんが自身に散水ノズルを向けた瞬間、勢いよく水が出た。私の時と全く同じように。
……なにこれ、再放送?
「……こういうことです、小十郎さん」
「あぁ、よく分かった」
小十郎さんも見事に顔に直撃したようで、少し髪が濡れている。いつもはきっちりオールバックにしている髪が乱れていて……ちょっと新鮮かもしれない。
「まさか二人して髪を濡らされることになるとはな」
「ほ、ほんとですよ……」
や、やばいかもしれない。小十郎さん、髪型がちょっと崩れただけなのに。なんでこう色気が増すんだろう……!!
「……なまえ、大丈夫か?顔が赤いが」
「へっ!?だ、大丈夫です!!」
「今日は暑いからな、熱中症かもしれない……」
「い、いや、あの。ほんとに違くて」
小十郎さん、かっこいいな〜……って思ってただけなんです!!いつもより色気が増してるなって!思ってただけです!!
「本当に、平気か……?」
私に顔を近づけて、心配そうに見つめる小十郎さん。
あ、あの……ど、どうしよう。かなりドキドキしてしまっているのですが。
「へ、平気です!!」
「さ、さらに赤くなってないか?」
小十郎さんは、さらに私に顔を近づけてくる。
「うわぁあ平気じゃないです!」
「なっ……どっちなんだ!?」
……我ながら最速の掌返しをしてしまった。し、仕方ないじゃないですか!!
「ね、熱中症とかじゃないです!顔が赤いのは……その、小十郎さん、近い、から……」
「あ……す、すまねえ」
……本当は、髪が濡れて乱れていて色気がすごいからって理由なんだけど。流石にそれは言えなかった。
「……なまえ」
「な、なんですか?」
「…………」
「えっ?ど、どうしたんですか急に黙っちゃっ……ッ!?」
び、びっくりした。小十郎さんが急に、私の鎖骨の下あたりを撫でたからだ。
「透けて痕が見えちまってる……」
小十郎さんが手を退けると、小十郎さんが私につけた赤い「痕」がうっすらと見えた。濡れて、シャツの一部が透けていたのだ。
「あ……」
「見えねえところに、と思ってつけたんだがな……まさかこんな風に見えちまうとは」
小十郎さんは、また痕のところをシャツの上から手でなぞった。
「っ……」
ぞくぞくして、なんか変な感じがした。
……気のせいだよね?
「も、もう……恥ずかしいですって」
自分でも顔が熱くなるのが分かる。
小十郎さんは、涼しい顔をしているけど……。
「…………そうだな、これ以上は俺が持たないから今はやめておく。なまえ、今日は何か予定はあるか?」
「予定ですか?特にないですよ」
「そうか……一仕事終えた後も、付き合ってくれるだろうか」
「はい!もちろんですっ」
____結局あの後、ホースはちゃんと仕事をしてくれた。とりあえず無事に水やりをすることはできたんだけど……。
えーと……水やりの後のことは、私と小十郎さんだけの秘密ってことで。
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