紡ぎ
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《明日の16時50分くらいかな…ここに来るから、準備しててね。》
昨日マツバさんに言われ、火元や窓の施錠を確認。
そろそろ彼が来るだろうと思い、1度みんなにはボールに入ってもらった。
服装は浴衣。
みんなでお八つを食べ、さて時間までどうしようかと思っていると軽く戸を叩く音がした。
「ごめんやす〜」
「アリスちゃん、おるんやろか」
『はーい、今行きます。』
誰だろうと入口を見ると、常連さんのスズコさん・タエコさん・ウメコさん・ヨネコさん。
(エンジュのジムトレーナー勢揃い……)
たまに4人でお茶しに来てくださる。
お店は今日は休みと伝えてあるが、……はて?
「みんなで押しかけて堪忍なぁ。」
「さっきマツバさんに会うたら、今日はアリスちゃんもお祭り参加する聞いてね。」
「もう着るものは決まってるのかしら?」
「娘のお古でよかったら来て欲しいなって思うとったんよ!」
そう言いながら浴衣や髪飾りやらいろいろ見せてくれた。
『浴衣持ってないので、私服で行こうかと思ってましたが……そうですね、せっかくですので、お借りしても良いですか?』
着たいと伝えると、「色んな色があるさかい好きなの選んでね!」と結構色んな浴衣が出てくる出てくる……。
これは末の子が着てたーとか、孫は別の色が好きでーとか、うちは男の子ばっかりでねぇーと、色んなお話が飛び交う。
大切に仕舞われてたんだなぁ…と眺めてると1枚の浴衣が目に入る。
『私…これが良いです。』
浴衣が決まってからは、似合うてええなぁ!ほな着付けまひょ!とイタコさん達の手によって着付けられていく。
着付けやら終わると、「着崩れたらここをこうするんよ!」「多分マツバさんポケモン達と見回るだけで1人だろうからよかったアリスちゃん一緒に回ったってねぇ。」と帰って行った。
オマケに「あの子たちいつも頑張ってるさかい。」とポケモン用の飾りも頂いてしまった。
今度お礼をしなくてはいけない。
浴衣は藤色に白藤色の雪輪模様と赤と白の2色の椿に帯びはえんじ色。
髪をハーフアップにして、小さめのつまみ細工を刺した。
変ではないかと鏡を見る。
すると戸を叩く音がしたので出てみると、「アリスさん、こんばんは。」と紺色の浴衣を来たマツバさんが立っていた。
「……浴衣姿、とても似合ってるね。」
『こんばんは、マツバさんの浴衣姿も似合ってますね。』
彼は、少し驚いた顔して褒めてくれた。
いつもエプロン姿だから新鮮な感じに思われたのだろうと思いつつ、褒め言葉に少しこそばゆい感じがして軽く袖を揺らす。
いつもしているバンダナがない姿を見るのは初めてだが、どっちも似合うなぁ。と思った。
「準備は大丈夫かい?」
『はい。』
「さて、じゃあ行こうか。」
こっちだよ。と呼ぶ彼の背について歩いて行く。
からんころん
提灯の明かりが薄暗くなった街を照らす。
お祭りが始まるまであと……
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