第2章 ー第232話~ー エニエス・ロビー編・CP9編・さよならメリー編
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意識がない中でもわかる。みんなのテンションが上がっている。「海へ」とそれぞれが口にする。ルフィが俺を連れて飛び込む。その感覚を、どこかぼんやりと感じた。
ーーゆっくりと目を開ける。
『帰ろう、皆。また、冒険の海へ』
「メリー号に乗り込めー!」
「メリー!」
船員全員が乗り込む。誰もいないことに驚いているようだが、なんの問題もない。
ロビンは立ち上がりみんなの方へと笑顔を見せる。
「ルフィ、それにみんな。ありがとう」
彼女への答えはいつも通りだ。楽しそうに微笑む姿が綺麗でーーちょっと安心する。どうやら海軍船は、サンジの采配によって上手く動かないようだ。
狙撃してくるけどその辺はサンジとゾロ、ウソップの独壇場だ。となれば俺も少し休ませてもらう。
「チョッパーも来いよ」
「何?」
「儀式」
古代語を口にし唇を重ねる。その瞬間感じた身体の重さとダメージに口から血液が流れる。やっぱり中身もやられていたか、なんて簡単な答えに至る。ランブルボールの影響だとしたら調整が必要そうだよな。ってなると俺の管轄か?
「なんだ何だ、急に楽になったぞ」
「ああ、何回も出来ねぇけどな。」
「ルフィを直したのもこれか?」
「ああ。さて俺は寝る。ーーメリー、ありがとうな」
「とにかくこの喧嘩ー!俺たちの勝ちだー!!」
部屋の隅で小さく丸まって眠る。自分の、というより引き受けたダメージがキツすぎる。身体の中から外からが崩れる痛み、発熱、震え。いつもの事ながら面倒な体質だ。どんな拷問よりも、この体質の方が痛てぇーし死にそうな気までするが…死なないのも理解している。
「ぁ、がぁああっ!!」
声が聞こえないよう唇を噛む。楽になる方法なんて1つもねぇから。
震える手でポケットから抑制剤を取り出し、打つ。どうなるかは分からないが…症状はまだマシになる予定だ。……信用は出来ないけど。
動けない俺をゾロが連れ出してくれた。メリーを眠らせてやると、そう聞いた。それなら…俺も見守ろう。
メリーに火が放たれる。感謝の言葉が、気持ちが雪になって落ちていく。季節ではないのに…だとしたら俺も、願おう。両手を胸の前で合わせて祈る。すぐに空からピンク色の花びらが落ちてくる。桜だ。旅立ちには、1番相応しいモノだろう。
みんながみんな、メリーとの思い出を思い出している。大袈裟に泣いているチョッパーは、きっとみんなの気持ちを叶えている。
『ごめんね。もっとみんなを遠くまで運んであげたかった。ごめんね、ずっと一緒に冒険したかった。だけど僕はーー』
「ごめんつーなら俺たちの方だぞ、メリー!俺、舵下手だからよ、お前を氷山にぶつけたりよ、帆を破ったこともあるしよ、ゾロもサンジもアホだからいろんな物壊すしよ。そのたんびウソップが治すんだけど下手クソでよ、ごめんつーならーー」
『だけど僕は、幸せだった。今まで大切にしてくれて、どうもありがとう。僕は本当に幸せだった。君たちがいたから…』
「メリーーーっ!!」
あれからしばらく経った。ウォーターセブンはまだ復興中ではあるがとりあえずの危機は去ったらしい。今暫くは自由行動だ。つっても、やることはない…つもりだったんだけどなぁ。パウリーが復旧に手を貸すらしいから手伝いくらいはするか。
適当な班に合流して隣で家を治す。簡単にばらした後に同じものを立てる感じになるのは塩で木材が傷んでいるからだ。最低でも表面を削り真水に付けたいだろうし…いや、その辺はアイスバーグの方が上手いか。知識があっても本職じゃねぇからその程度しか知らねぇけど。コンコンと金槌を振る。無心に修繕を始めた。
しばらく修繕を施したあと、ガレーラに与えられた部屋へ向かう。扉を開けようとすると、壁をぶっ壊して中へ入ってきた…寝ているルフィの頭を殴るジジイの姿…あれだ、ガープだ。政府の人間は基本嫌いだから無視しよう…として、目が合う。
いや、別人だから。外見違うだろって思い切りしらばっくれてみせる。ーーけど、無理だよな。このレベルの男は気配を読むから。クソッ、もっと早く気付ければ帰ってこなかったのに…。それは俺の怠惰か。兄貴に借りた能力があればどうにでもなった…けども!!
頭巾?みたいなのを外すガープがルフィに目をやる…けど、実際見てんのは俺だな。いや、無理だから。色々と無理だから!!とか本音は全部無視される。これ、後で遊んでやらないとか…俺も好きだからいいけど骨が折れるだよな、あのジジイ。昔は可愛かったのに、とか適当に懐かしむ。
「じいちゃん」とか呑気に言っているルフィが憎い。後でぶっ飛ばしてやろうか。とか、ちょっと凶悪な気分になる。その分ガープに殴られてるからまあいいけど。しょうがないよな、血縁って切っても切れない訳だし。……ほんとにさ。
ーーゆっくりと目を開ける。
『帰ろう、皆。また、冒険の海へ』
「メリー号に乗り込めー!」
「メリー!」
船員全員が乗り込む。誰もいないことに驚いているようだが、なんの問題もない。
ロビンは立ち上がりみんなの方へと笑顔を見せる。
「ルフィ、それにみんな。ありがとう」
彼女への答えはいつも通りだ。楽しそうに微笑む姿が綺麗でーーちょっと安心する。どうやら海軍船は、サンジの采配によって上手く動かないようだ。
狙撃してくるけどその辺はサンジとゾロ、ウソップの独壇場だ。となれば俺も少し休ませてもらう。
「チョッパーも来いよ」
「何?」
「儀式」
古代語を口にし唇を重ねる。その瞬間感じた身体の重さとダメージに口から血液が流れる。やっぱり中身もやられていたか、なんて簡単な答えに至る。ランブルボールの影響だとしたら調整が必要そうだよな。ってなると俺の管轄か?
「なんだ何だ、急に楽になったぞ」
「ああ、何回も出来ねぇけどな。」
「ルフィを直したのもこれか?」
「ああ。さて俺は寝る。ーーメリー、ありがとうな」
「とにかくこの喧嘩ー!俺たちの勝ちだー!!」
部屋の隅で小さく丸まって眠る。自分の、というより引き受けたダメージがキツすぎる。身体の中から外からが崩れる痛み、発熱、震え。いつもの事ながら面倒な体質だ。どんな拷問よりも、この体質の方が痛てぇーし死にそうな気までするが…死なないのも理解している。
「ぁ、がぁああっ!!」
声が聞こえないよう唇を噛む。楽になる方法なんて1つもねぇから。
震える手でポケットから抑制剤を取り出し、打つ。どうなるかは分からないが…症状はまだマシになる予定だ。……信用は出来ないけど。
動けない俺をゾロが連れ出してくれた。メリーを眠らせてやると、そう聞いた。それなら…俺も見守ろう。
メリーに火が放たれる。感謝の言葉が、気持ちが雪になって落ちていく。季節ではないのに…だとしたら俺も、願おう。両手を胸の前で合わせて祈る。すぐに空からピンク色の花びらが落ちてくる。桜だ。旅立ちには、1番相応しいモノだろう。
みんながみんな、メリーとの思い出を思い出している。大袈裟に泣いているチョッパーは、きっとみんなの気持ちを叶えている。
『ごめんね。もっとみんなを遠くまで運んであげたかった。ごめんね、ずっと一緒に冒険したかった。だけど僕はーー』
「ごめんつーなら俺たちの方だぞ、メリー!俺、舵下手だからよ、お前を氷山にぶつけたりよ、帆を破ったこともあるしよ、ゾロもサンジもアホだからいろんな物壊すしよ。そのたんびウソップが治すんだけど下手クソでよ、ごめんつーならーー」
『だけど僕は、幸せだった。今まで大切にしてくれて、どうもありがとう。僕は本当に幸せだった。君たちがいたから…』
「メリーーーっ!!」
あれからしばらく経った。ウォーターセブンはまだ復興中ではあるがとりあえずの危機は去ったらしい。今暫くは自由行動だ。つっても、やることはない…つもりだったんだけどなぁ。パウリーが復旧に手を貸すらしいから手伝いくらいはするか。
適当な班に合流して隣で家を治す。簡単にばらした後に同じものを立てる感じになるのは塩で木材が傷んでいるからだ。最低でも表面を削り真水に付けたいだろうし…いや、その辺はアイスバーグの方が上手いか。知識があっても本職じゃねぇからその程度しか知らねぇけど。コンコンと金槌を振る。無心に修繕を始めた。
しばらく修繕を施したあと、ガレーラに与えられた部屋へ向かう。扉を開けようとすると、壁をぶっ壊して中へ入ってきた…寝ているルフィの頭を殴るジジイの姿…あれだ、ガープだ。政府の人間は基本嫌いだから無視しよう…として、目が合う。
いや、別人だから。外見違うだろって思い切りしらばっくれてみせる。ーーけど、無理だよな。このレベルの男は気配を読むから。クソッ、もっと早く気付ければ帰ってこなかったのに…。それは俺の怠惰か。兄貴に借りた能力があればどうにでもなった…けども!!
頭巾?みたいなのを外すガープがルフィに目をやる…けど、実際見てんのは俺だな。いや、無理だから。色々と無理だから!!とか本音は全部無視される。これ、後で遊んでやらないとか…俺も好きだからいいけど骨が折れるだよな、あのジジイ。昔は可愛かったのに、とか適当に懐かしむ。
「じいちゃん」とか呑気に言っているルフィが憎い。後でぶっ飛ばしてやろうか。とか、ちょっと凶悪な気分になる。その分ガープに殴られてるからまあいいけど。しょうがないよな、血縁って切っても切れない訳だし。……ほんとにさ。