第2章 ー第232話~ー エニエス・ロビー編・CP9編・さよならメリー編
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暫くして漸く感覚が戻った。……マジで良かった。ゾロとかサンジだと気付きそうだしな。露骨じゃないにしても気にされるのは、絶対面倒。
息も楽になる。馬鹿にしてたけど鎮痛剤の効果は高いらしい。…マジでマッドサイエンティストだ。仕事だけはするのか。いや、そういう話ではない。
「薬って基本安全なものじゃ無かったか?」
ついボヤきながら階段を一気に駆け上がる。殆ど薬は残ってないから、途中でポケットから最後の抑制剤を打つ。これで、以前の薬は全て使い切った。あとはーーいや、さすがに怖くなるだろ。 少なくても暫くは使い勝手が悪いだろうし。
足に力を込めて一気に何段も飛ばしていく。登るのも降りるのも俺にとっては楽な動作だ。抑制剤を使ったのに身体が軽い。さっきの状態とは雲泥の差だ。
塔の頂上に着くとロビンが橋にしがみついていた。躊躇いの門に連れて行かないよう、歯で噛み付いている。見ているだけで切なく、所々怪我までしている。痛い。これが彼女が今まで受けていた扱いか。
スパンダムが引っ張り連れていこうとするのを、思わず駆け寄り後ろから前に殴り飛ばす。動揺し声を上げる海兵たちに「はぁ?今何があったんだ?この英雄様に」なんてぬかしてる。…海にでも落としとけばよかったか。
「ロビン、大丈夫か?」
「貴方こそーー勝ったの?」
「うん、楽勝」
そのあとの薬によるダメージが大きいです隊長!なんて言えないから黙ってる。いや、事実なんだけど。
そっとロビンの頭を撫でると「よく頑張ったな」と言葉にする。ここで足掻いていてくれたから、俺は間に合うことが出来た。
ロビンを引き摺り無理に門を潜らせようとしているスパンダムに目がいく。思わず舌打ちし、後ろから来たフランキーが階段を登ってきたのを見るーー瞬間爆発と感じる全身の痛み。若干巻き込まれたらしい。いや、別に死んだりしねぇけど。目の端でフランキーが海に落ちていくのを見た気がしたが、こっちも助けられる状況じゃない。身体の組織を…回収して回復しておかないと。
ロビンたちから見えない場所に移動し意識を集中させる。たまにあるから問題は無い状況だ。でもこれ、痛いんだよなぁ。気持ち悪いし。うぞうぞと俺の1部達が動き出して身体に戻る。身体中を侵食されるような感覚がする、のは相変わらず慣れない。でもそれも数秒の話だ。
立ち上がり駆けつける、がその前に何かがスパンダムを狙撃する。拳銃…ではないのは発砲音がないことから分かる。となるとウソップか?敵が倒れていく。腕がいいな。
「長鼻くん」
風や波、飛距離から見て敵からは攻撃できない。だけど今の状況を、スパンダムは見逃さないはずだ。
逃げ出したロビンに向けて発砲を許可する…が、フランキーが間に合い盾になった。俺も同時に2人の前に出る。
「フランキーくんフランキーくん、こちらそげキング。このでんでん虫はナミくんから預かった。近くに赤い布が落ちている」
鍵は全て集めた、と連絡が入る。いや、それは要らないんだけどな。
「待て、俺がやる」
ロビンに近付き手錠へ触れる、瞬間崩れ落ちていく海楼石に苦笑する。やはり脆い。硬いけれどそれだけだ。…ロビンが呆れたように見てくるけど気付かないふりをする。
「元から要らねぇじゃねぇか!」
「だって、鍵を探してるなんて知らねぇし」
「なんで外さなかったんだよ」
「下手に外したらロビンが暴走するだろ」
「じゃあどうやって外した!!」
「企業秘密」
企業じゃねぇけど。フランキーはなんか言ってるけどとりあえず無視する。興味無いし、仲間じゃないし。手を振って黙らせるとパチンと指を鳴らす。
ロビンは自分の両手を見たあと、ほっとしたのかふらつく。フランキーに抱きとめられ「しっかりしろ」と声を掛けられるとなんとも言えない気持ちになる。…嫉妬?ちょっと新鮮だ。
「命令だ、『銃口、こっち向けて空になるまで俺を打て』」
「えっ、なんで…」
「問題ないから」
ぼそっと呟いた言葉に反応される寸前に勝手に手が動いた海軍が俺を狙い打つ。全弾被弾するけど…傷はない。ってか銃程度で死ねるならもっと楽に生きるわ。
「どういう、こと…?」
「どういうって、起きたことそのままだろ。普通に撃たれた」
「でも、貴方無傷じゃーー」
「外表はな。中は結構なダメージだぜ」
「貴方、異常だわ」
それは知ってるわ。肩を竦めて見せる。呆れた顔をしたロビンは真っ直ぐに微笑んだ。
「こちらフランキー。おい、長っ鼻!ニコ・ロビンの手錠は外したぞ!」
「俺が」
「「「お前がかよ」」」
「鍵は使ったんだろうな!」
「いやー、どうだったかなー?」
「「いや使えよ!」」
余計なちゃちゃを入れたら怒られた。言わなきゃ良かった。ってか鍵の話とか聞いてないんだけどなぁ…。
「長鼻くん、ありがとう」
「礼なら全てが済んでから、必死に鍵を集めてくれたもの達に言いたまえ。君は紛れもなく、ルフィくん達の仲間だ!もう、思うままに動けば良い」
「ええ」
やっぱりなんか、俺いらないことやらかした?まぁ、考えても仕方ない。
スパンダムに向き合ったロビンは両手を重ねる。
「セイスフルール!」
「何だ!」
まるで昆虫の腹のように手が6本生える。ロビンの能力…意外とえげつないんだよな。ハナハナの実って、華麗な名前なのに。
「スラップ」
連続ビンタがスパンダムを襲う。
息も楽になる。馬鹿にしてたけど鎮痛剤の効果は高いらしい。…マジでマッドサイエンティストだ。仕事だけはするのか。いや、そういう話ではない。
「薬って基本安全なものじゃ無かったか?」
ついボヤきながら階段を一気に駆け上がる。殆ど薬は残ってないから、途中でポケットから最後の抑制剤を打つ。これで、以前の薬は全て使い切った。あとはーーいや、さすがに怖くなるだろ。 少なくても暫くは使い勝手が悪いだろうし。
足に力を込めて一気に何段も飛ばしていく。登るのも降りるのも俺にとっては楽な動作だ。抑制剤を使ったのに身体が軽い。さっきの状態とは雲泥の差だ。
塔の頂上に着くとロビンが橋にしがみついていた。躊躇いの門に連れて行かないよう、歯で噛み付いている。見ているだけで切なく、所々怪我までしている。痛い。これが彼女が今まで受けていた扱いか。
スパンダムが引っ張り連れていこうとするのを、思わず駆け寄り後ろから前に殴り飛ばす。動揺し声を上げる海兵たちに「はぁ?今何があったんだ?この英雄様に」なんてぬかしてる。…海にでも落としとけばよかったか。
「ロビン、大丈夫か?」
「貴方こそーー勝ったの?」
「うん、楽勝」
そのあとの薬によるダメージが大きいです隊長!なんて言えないから黙ってる。いや、事実なんだけど。
そっとロビンの頭を撫でると「よく頑張ったな」と言葉にする。ここで足掻いていてくれたから、俺は間に合うことが出来た。
ロビンを引き摺り無理に門を潜らせようとしているスパンダムに目がいく。思わず舌打ちし、後ろから来たフランキーが階段を登ってきたのを見るーー瞬間爆発と感じる全身の痛み。若干巻き込まれたらしい。いや、別に死んだりしねぇけど。目の端でフランキーが海に落ちていくのを見た気がしたが、こっちも助けられる状況じゃない。身体の組織を…回収して回復しておかないと。
ロビンたちから見えない場所に移動し意識を集中させる。たまにあるから問題は無い状況だ。でもこれ、痛いんだよなぁ。気持ち悪いし。うぞうぞと俺の1部達が動き出して身体に戻る。身体中を侵食されるような感覚がする、のは相変わらず慣れない。でもそれも数秒の話だ。
立ち上がり駆けつける、がその前に何かがスパンダムを狙撃する。拳銃…ではないのは発砲音がないことから分かる。となるとウソップか?敵が倒れていく。腕がいいな。
「長鼻くん」
風や波、飛距離から見て敵からは攻撃できない。だけど今の状況を、スパンダムは見逃さないはずだ。
逃げ出したロビンに向けて発砲を許可する…が、フランキーが間に合い盾になった。俺も同時に2人の前に出る。
「フランキーくんフランキーくん、こちらそげキング。このでんでん虫はナミくんから預かった。近くに赤い布が落ちている」
鍵は全て集めた、と連絡が入る。いや、それは要らないんだけどな。
「待て、俺がやる」
ロビンに近付き手錠へ触れる、瞬間崩れ落ちていく海楼石に苦笑する。やはり脆い。硬いけれどそれだけだ。…ロビンが呆れたように見てくるけど気付かないふりをする。
「元から要らねぇじゃねぇか!」
「だって、鍵を探してるなんて知らねぇし」
「なんで外さなかったんだよ」
「下手に外したらロビンが暴走するだろ」
「じゃあどうやって外した!!」
「企業秘密」
企業じゃねぇけど。フランキーはなんか言ってるけどとりあえず無視する。興味無いし、仲間じゃないし。手を振って黙らせるとパチンと指を鳴らす。
ロビンは自分の両手を見たあと、ほっとしたのかふらつく。フランキーに抱きとめられ「しっかりしろ」と声を掛けられるとなんとも言えない気持ちになる。…嫉妬?ちょっと新鮮だ。
「命令だ、『銃口、こっち向けて空になるまで俺を打て』」
「えっ、なんで…」
「問題ないから」
ぼそっと呟いた言葉に反応される寸前に勝手に手が動いた海軍が俺を狙い打つ。全弾被弾するけど…傷はない。ってか銃程度で死ねるならもっと楽に生きるわ。
「どういう、こと…?」
「どういうって、起きたことそのままだろ。普通に撃たれた」
「でも、貴方無傷じゃーー」
「外表はな。中は結構なダメージだぜ」
「貴方、異常だわ」
それは知ってるわ。肩を竦めて見せる。呆れた顔をしたロビンは真っ直ぐに微笑んだ。
「こちらフランキー。おい、長っ鼻!ニコ・ロビンの手錠は外したぞ!」
「俺が」
「「「お前がかよ」」」
「鍵は使ったんだろうな!」
「いやー、どうだったかなー?」
「「いや使えよ!」」
余計なちゃちゃを入れたら怒られた。言わなきゃ良かった。ってか鍵の話とか聞いてないんだけどなぁ…。
「長鼻くん、ありがとう」
「礼なら全てが済んでから、必死に鍵を集めてくれたもの達に言いたまえ。君は紛れもなく、ルフィくん達の仲間だ!もう、思うままに動けば良い」
「ええ」
やっぱりなんか、俺いらないことやらかした?まぁ、考えても仕方ない。
スパンダムに向き合ったロビンは両手を重ねる。
「セイスフルール!」
「何だ!」
まるで昆虫の腹のように手が6本生える。ロビンの能力…意外とえげつないんだよな。ハナハナの実って、華麗な名前なのに。
「スラップ」
連続ビンタがスパンダムを襲う。