第2章 ー第232話~ー エニエス・ロビー編・CP9編・さよならメリー編
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生まれた時から人とは違った。だから人が俺を恐れる気持ちも分かっていた。優しかった人達が一瞬で手のひらを返す様、助けた人が突然変わっていく、様。だから俺は極力この力を使わないと思ってた時もある。もう、随分前だ。
だからロビンが俺を怖がっても仕方ないと思ってた。
「こ、わく…ないわ。だって、仲間だもの」
「ロビン?」
「確かに、本能的には恐怖を感じるわ。でも私は、貴方を知っている。だから…」
「ありがとう」
その言葉だけで十分だ。何もかもが報われた気がする。無意識に泣きそうになる、けれど泣いている暇なんてない。ガタガタと震えながら失禁していたスパンダムを見遣りゆっくり息を吐く。勿論満面の笑みも忘れない。
「二度と俺に逆らうな。いいな?」
「はっ、はひっ!」
スパンダムの間抜けな声にロビンと2人で笑う。久しぶりに穏やかな気分だ。こんな気持ちは、いつ以来だろう。
「俺、やっぱ頭下げてでも仲間になりたいな」
「あら、聞いてなかったの?もう仲間じゃない」
そうでした。暫くは忘れてルフィに怒られそうだ。でもそれもちょっと楽しい。怒られるのが楽しいなんて変だけど。
きっと、今頃ルフィはロブ・ルッチと闘っている。誰のためでもない、仲間のために。無茶も無理もしてる。分かっているけどワクワクが止まらない。次会う時は、きっともっと強くなってると知っているから。そしたらまた、遊んで貰えるかもしれない。
楽しい未来に笑みが浮かぶ。今はルフィを信じよう。仲間も信じてーーここから出よう。
俺はゆっくり息を吐いた。
少しだけうとうととする。意識は微かに曖昧だが同時に今を見られる。
ルフィはロブ・ルッチと交戦中でゾロは何故かウソップと繋がってた。何があった?俺は知らないけど。サンジはなんかカリファとお茶をしてた。いや、真面目に戦えよ。チョッパーは何か…変な髪のやつと交戦中?だ。確かクマドリだったか。あの、うるさいヤツ。
全員が全員、戦闘中…って訳じゃなさそうだけど、とりあえず忙しそうだ。
不意に背後から気配を感じる、瞬間床を蹴って横に逸れる…けど、間に合わねぇっ!左手1本、吹っ飛ぶような衝撃を受ける。
「っ、た…テメェ、まさか……」
「そう、パパからのお使い」
ロビンを見ると…無事だ、良かった。でもコイツの相手をするなら巻き込む可能性が高い。こうなったらリスクを減らす…となれば!
「スパンダム、てめぇロビンを連れてくんだろ!さっさとしやがれ!」
「っ、ナマエ!」
「必ず迎えに行くから、待ってろ!」
俺の言葉に頷いたロビンは睨むようにスパンダムを見る。良かった、とりあえずこの場面からロビンを逃がす事が出来る。
目の前のソレは当然のように人ではなかった。気配が違う、存在が違う。どちらかと言うと俺寄りのーー
考えていると衝撃が来た。蹴られた、と気付くまでに一瞬かかる。速さはそれなりだがロビンに気を取られすぎた。
目の前のソレは女の姿をしていた。ピンクの長い髪と愛らしい顔。一目で人間を魅了する悪魔だ。年齢で言えば10歳前後のソレは、丁寧に頭を下げてくる。
「初めまして、兄弟。そしてさよなら…」
「いや早いし!」
突っ込みも素早くなる。これがシリアスクラッシャースキル?いや、いらない。ほんとそんなスキル、なんの役に立つんだか…。
半歩後ろに飛ぶ。今までいた空間を蹴りが通過する…すぐに女が1歩踏み込んで俺の身体を殴ると簡単に吹っ飛んだ。衝撃で背中から壁に突っ込む。
さすがに息が止まる、が追撃が来るのは分かっている。そのまま横に跳ぶと今までいた場所に穴が空いた。どんな馬鹿力だよ、クソッ。でもまぁーー
「予想範囲内だ、ばぁーか」
女の攻撃が戻って来る前に俺の蹴りをぶち込む。完全避けられ…た所を右手で掴み階段の方へと叩き付ける。掴んだら逃げられないもんな。単純な話だ。速い相手なら巻き込む攻撃をする。これ定石。
戦闘はそこそこだから多分俺の後継機だろうな。起き上がったソレを見ると、頭から血が流れていた。脆いのは変わらないらしい。まぁでも、負ける相手ではない。
「黒姫、ミョウジ・ナマエ。いえ、苗字・名前と言った方がーー」
「その名を口にするな、出来損ない無勢が」
その名は俺を愛してくれる人の為のモノだ。決してお前らの為じゃない。俺が本気で怒っていることに気づいたらしい女は、微かに僅かに笑みを浮かべる。結局は俺もあちら側の人間…なのだろう。それは間違っていない。
床を蹴り彼女へと近付く。六式の剃 とは違う単純な加速…溜める時間もいらない純粋なソレ。通り過ぎる前に後ろへと飛び再度進む方向を変える。目では追えない速度…事実反応できない彼女。自分に向かってくる攻撃は割と避けやすいが違うものを入れる、速度やリズムを変えて緩急つけると避けにくくなる。
だからロビンが俺を怖がっても仕方ないと思ってた。
「こ、わく…ないわ。だって、仲間だもの」
「ロビン?」
「確かに、本能的には恐怖を感じるわ。でも私は、貴方を知っている。だから…」
「ありがとう」
その言葉だけで十分だ。何もかもが報われた気がする。無意識に泣きそうになる、けれど泣いている暇なんてない。ガタガタと震えながら失禁していたスパンダムを見遣りゆっくり息を吐く。勿論満面の笑みも忘れない。
「二度と俺に逆らうな。いいな?」
「はっ、はひっ!」
スパンダムの間抜けな声にロビンと2人で笑う。久しぶりに穏やかな気分だ。こんな気持ちは、いつ以来だろう。
「俺、やっぱ頭下げてでも仲間になりたいな」
「あら、聞いてなかったの?もう仲間じゃない」
そうでした。暫くは忘れてルフィに怒られそうだ。でもそれもちょっと楽しい。怒られるのが楽しいなんて変だけど。
きっと、今頃ルフィはロブ・ルッチと闘っている。誰のためでもない、仲間のために。無茶も無理もしてる。分かっているけどワクワクが止まらない。次会う時は、きっともっと強くなってると知っているから。そしたらまた、遊んで貰えるかもしれない。
楽しい未来に笑みが浮かぶ。今はルフィを信じよう。仲間も信じてーーここから出よう。
俺はゆっくり息を吐いた。
少しだけうとうととする。意識は微かに曖昧だが同時に今を見られる。
ルフィはロブ・ルッチと交戦中でゾロは何故かウソップと繋がってた。何があった?俺は知らないけど。サンジはなんかカリファとお茶をしてた。いや、真面目に戦えよ。チョッパーは何か…変な髪のやつと交戦中?だ。確かクマドリだったか。あの、うるさいヤツ。
全員が全員、戦闘中…って訳じゃなさそうだけど、とりあえず忙しそうだ。
不意に背後から気配を感じる、瞬間床を蹴って横に逸れる…けど、間に合わねぇっ!左手1本、吹っ飛ぶような衝撃を受ける。
「っ、た…テメェ、まさか……」
「そう、パパからのお使い」
ロビンを見ると…無事だ、良かった。でもコイツの相手をするなら巻き込む可能性が高い。こうなったらリスクを減らす…となれば!
「スパンダム、てめぇロビンを連れてくんだろ!さっさとしやがれ!」
「っ、ナマエ!」
「必ず迎えに行くから、待ってろ!」
俺の言葉に頷いたロビンは睨むようにスパンダムを見る。良かった、とりあえずこの場面からロビンを逃がす事が出来る。
目の前のソレは当然のように人ではなかった。気配が違う、存在が違う。どちらかと言うと俺寄りのーー
考えていると衝撃が来た。蹴られた、と気付くまでに一瞬かかる。速さはそれなりだがロビンに気を取られすぎた。
目の前のソレは女の姿をしていた。ピンクの長い髪と愛らしい顔。一目で人間を魅了する悪魔だ。年齢で言えば10歳前後のソレは、丁寧に頭を下げてくる。
「初めまして、兄弟。そしてさよなら…」
「いや早いし!」
突っ込みも素早くなる。これがシリアスクラッシャースキル?いや、いらない。ほんとそんなスキル、なんの役に立つんだか…。
半歩後ろに飛ぶ。今までいた空間を蹴りが通過する…すぐに女が1歩踏み込んで俺の身体を殴ると簡単に吹っ飛んだ。衝撃で背中から壁に突っ込む。
さすがに息が止まる、が追撃が来るのは分かっている。そのまま横に跳ぶと今までいた場所に穴が空いた。どんな馬鹿力だよ、クソッ。でもまぁーー
「予想範囲内だ、ばぁーか」
女の攻撃が戻って来る前に俺の蹴りをぶち込む。完全避けられ…た所を右手で掴み階段の方へと叩き付ける。掴んだら逃げられないもんな。単純な話だ。速い相手なら巻き込む攻撃をする。これ定石。
戦闘はそこそこだから多分俺の後継機だろうな。起き上がったソレを見ると、頭から血が流れていた。脆いのは変わらないらしい。まぁでも、負ける相手ではない。
「黒姫、ミョウジ・ナマエ。いえ、苗字・名前と言った方がーー」
「その名を口にするな、出来損ない無勢が」
その名は俺を愛してくれる人の為のモノだ。決してお前らの為じゃない。俺が本気で怒っていることに気づいたらしい女は、微かに僅かに笑みを浮かべる。結局は俺もあちら側の人間…なのだろう。それは間違っていない。
床を蹴り彼女へと近付く。六式の