第2章 ー第232話~ー エニエス・ロビー編・CP9編・さよならメリー編
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引き摺られるように連れて行かれるロビンの後から歩く。時折背後から声のような、乱撃のような音が聞こえる。これはルフィたちが戦ってる音だろうな。戦況が動いたか。ロビンも敏感に気付いたらしい。
「まさかお前、まだ麦わらの一味が助けに来ると思ってんのか?馬鹿め!あんな弱そうな海賊共に本気でに希望をかけてんのか?さっきの爆音も、やっぱり気のせいさ。ここに来られるわけが無ぇ」
「え、じゃあさっき司法の塔で見たのは幻?ここまで来れるわけなかったんじゃねぇのか?」
「貴様っ!黙ってればさっきから!」
俺の素朴な疑問に殴りかかって来るスパンダム。体を捻って当然避けるけどそれだけではつまらない。だったら少し真似してみようか。スパンダムを標的にして蹴る。
「二段剃 …なんちゃって」
普通の“剃”の2倍の速さ…って言っても普段使ってないんだから完璧ではない。だから見極められた瞬間に加速する、タイミングを合わせた技にした。
俺の蹴りはスパンダムの頬に当たり吹っ飛んだ。ロブ・ルッチに文句を言っているが…まぁ、助けるのも無理だろう。初見殺し、って奴だ。
「不思議な技を…」
「思いつきだから速度も遅いぜ?普通に蹴った方が早いし強い。試してみたかったからしょうがないけどな」
「規格外な…」
「それが俺の一族ですから」
正直まだ本気で戦える敵はいない。…すぐに出てくるんだろうけどな。あの男がわざわざ宣戦布告してきたんだから。やだなー、変な強いのとかあんまり当たりたくない。…本音は楽しみだけど。
「確か、ためらいの橋って2段階だったよな」
「はい」
「ってことは、それまでが猶予か」
妙に納得すると背後から足音が聞こえ、すぐに「ロビーン!」という大声が響く。麦わらの一味が来たと慌てふためいているスパンダムは無視し、ロブ・ルッチは先にいけと促す。ま…そうだろうな。妙に楽しそうなロブ・ルッチの笑みに同類だと感じるとゆっくり息を吐く。仕方がないからスパンダムを追ってロビンに着いていく。
「おい!全員応答しろ!CP9、何やってんだ!海賊が1匹ここへ来たぞ!」
「あ」
「それ…ゴールデンでんでん虫じゃん」
「貴方、それはーー」
「えーっ!!」
どんな落ちだよマヌケ。間違ってバスターコールなんて今まで聞いたことも無い。今頃シルバーでんでん虫がバスターコールを伝えてる頃だろう。良くも悪くも行動が早いもんなー、海軍は。
ってより、たった一つの海賊団に出すもんじゃなかったと思ったんだけど…俺の認識違い?どちらにしてもこれから賑やかになりそうだ。俺個人の敵ってのも紛れてそうだしな。
バスターコールを正当化するスパンダムに対しロビンは憤る。確かにオハラを知っている者にとっては悪夢でしかないよな。俺はと言うとほとんど記憶にないし。寝言を起きたまま言っているスパンダムに思わず頭を抱える。
「そもそも侵入した海賊共を全く止められねぇ能無し共など死んだ方がマシなんだ馬鹿野郎」
「……その子でんでん虫、通話中に」
「出世街道終わったね✩」
ばちん、とウインクをしてみたら睨まれた。でもまぁ、そういう事だ。
「全員島を離れて!バスターコールが掛かった。島にいては全員助からないわ!」
「余計なこと言ってるんじゃねぇよ」
でんでん虫で殴り付けられたロビンが階段から落ちる。そのまま受け止めて背中で階段を滑り落ちるとその痛みに思わず苦笑する。ああもう、なんか楽しい。海軍は今ざわついているだろう。ついでにルフィも戦ってそうだ。いーなー。
「立て、ニコ・ロビン!早く立たねぇか!」
「いや、俺はどうでもいい訳?ついでに痛いから無理、ちょっと待ってろって」
「テメェには聞いてねぇよ!」
まぁ鋭い突っ込みで。ってか扱い雑だよなー、ほんと。
「今すぐバスターコールを取り消しなさい。まだ間に合うかも知れない 」
「ーー言うだけ無駄だ、ロビン」
説得を続けようとするのも素晴らしいと思うが…それは時間稼ぎにもならない。スパンダムを激昂させて痛い目にあうだけ、だろうな。…俺はいいけど。痛いの嫌いじゃないし。
ロビンを殴ろうとする手を押して止めると本気でスパンダムを睨む。正に蛇に睨まれた蛙…指一本さえ動かせなくなってる。ざまぁみろ。
「ーーお前なぁ。俺はお前を“生かしてやってる”んだ。大概の無礼なら許してやるけどな…俺の仲間に手ぇだすならその温情もなくなるんだぜ?」
「はっ、かはっ!」
「見るだけで呼吸すら出来なくなるか。その程度のモノに、誰が気を使う?いい加減にしとけよ」
腕を、足を、身体を、顔を。握り潰したくなる衝動に耐える。そうしてしまいたいけど、コイツを殺したらルフィの汚点になる。…腹立たしいが仕方ない。
「なぁ、死にてぇのか?このままお前を見てるだけで、死ねるぞ?」
恐怖は身体を震わせる、生存本能は息を潜め逃げようとする。だけど俺はそれを許す程甘い存在ではない。ニヤニヤと笑ってスパンダムを見ると感じているであろう息苦しさに顔が青くなっていた。
「っ、く…」
「ああ、ロビン悪い」
不意に隣から聞こえた声に、ロビンに対する気配をゆるめる。息を始めるスパンダムに笑うとそっと手を伸ばしロビンの頭を撫でた。顔は青白く表情も良くない。それは当然の状況だった。
「ごめん、怖かったよな。大丈夫、取り敢えず今はだけど」
俺の笑みに息を吐いたロビンをそっと見つめた。
「まさかお前、まだ麦わらの一味が助けに来ると思ってんのか?馬鹿め!あんな弱そうな海賊共に本気でに希望をかけてんのか?さっきの爆音も、やっぱり気のせいさ。ここに来られるわけが無ぇ」
「え、じゃあさっき司法の塔で見たのは幻?ここまで来れるわけなかったんじゃねぇのか?」
「貴様っ!黙ってればさっきから!」
俺の素朴な疑問に殴りかかって来るスパンダム。体を捻って当然避けるけどそれだけではつまらない。だったら少し真似してみようか。スパンダムを標的にして蹴る。
「
普通の“剃”の2倍の速さ…って言っても普段使ってないんだから完璧ではない。だから見極められた瞬間に加速する、タイミングを合わせた技にした。
俺の蹴りはスパンダムの頬に当たり吹っ飛んだ。ロブ・ルッチに文句を言っているが…まぁ、助けるのも無理だろう。初見殺し、って奴だ。
「不思議な技を…」
「思いつきだから速度も遅いぜ?普通に蹴った方が早いし強い。試してみたかったからしょうがないけどな」
「規格外な…」
「それが俺の一族ですから」
正直まだ本気で戦える敵はいない。…すぐに出てくるんだろうけどな。あの男がわざわざ宣戦布告してきたんだから。やだなー、変な強いのとかあんまり当たりたくない。…本音は楽しみだけど。
「確か、ためらいの橋って2段階だったよな」
「はい」
「ってことは、それまでが猶予か」
妙に納得すると背後から足音が聞こえ、すぐに「ロビーン!」という大声が響く。麦わらの一味が来たと慌てふためいているスパンダムは無視し、ロブ・ルッチは先にいけと促す。ま…そうだろうな。妙に楽しそうなロブ・ルッチの笑みに同類だと感じるとゆっくり息を吐く。仕方がないからスパンダムを追ってロビンに着いていく。
「おい!全員応答しろ!CP9、何やってんだ!海賊が1匹ここへ来たぞ!」
「あ」
「それ…ゴールデンでんでん虫じゃん」
「貴方、それはーー」
「えーっ!!」
どんな落ちだよマヌケ。間違ってバスターコールなんて今まで聞いたことも無い。今頃シルバーでんでん虫がバスターコールを伝えてる頃だろう。良くも悪くも行動が早いもんなー、海軍は。
ってより、たった一つの海賊団に出すもんじゃなかったと思ったんだけど…俺の認識違い?どちらにしてもこれから賑やかになりそうだ。俺個人の敵ってのも紛れてそうだしな。
バスターコールを正当化するスパンダムに対しロビンは憤る。確かにオハラを知っている者にとっては悪夢でしかないよな。俺はと言うとほとんど記憶にないし。寝言を起きたまま言っているスパンダムに思わず頭を抱える。
「そもそも侵入した海賊共を全く止められねぇ能無し共など死んだ方がマシなんだ馬鹿野郎」
「……その子でんでん虫、通話中に」
「出世街道終わったね✩」
ばちん、とウインクをしてみたら睨まれた。でもまぁ、そういう事だ。
「全員島を離れて!バスターコールが掛かった。島にいては全員助からないわ!」
「余計なこと言ってるんじゃねぇよ」
でんでん虫で殴り付けられたロビンが階段から落ちる。そのまま受け止めて背中で階段を滑り落ちるとその痛みに思わず苦笑する。ああもう、なんか楽しい。海軍は今ざわついているだろう。ついでにルフィも戦ってそうだ。いーなー。
「立て、ニコ・ロビン!早く立たねぇか!」
「いや、俺はどうでもいい訳?ついでに痛いから無理、ちょっと待ってろって」
「テメェには聞いてねぇよ!」
まぁ鋭い突っ込みで。ってか扱い雑だよなー、ほんと。
「今すぐバスターコールを取り消しなさい。まだ間に合うかも知れない 」
「ーー言うだけ無駄だ、ロビン」
説得を続けようとするのも素晴らしいと思うが…それは時間稼ぎにもならない。スパンダムを激昂させて痛い目にあうだけ、だろうな。…俺はいいけど。痛いの嫌いじゃないし。
ロビンを殴ろうとする手を押して止めると本気でスパンダムを睨む。正に蛇に睨まれた蛙…指一本さえ動かせなくなってる。ざまぁみろ。
「ーーお前なぁ。俺はお前を“生かしてやってる”んだ。大概の無礼なら許してやるけどな…俺の仲間に手ぇだすならその温情もなくなるんだぜ?」
「はっ、かはっ!」
「見るだけで呼吸すら出来なくなるか。その程度のモノに、誰が気を使う?いい加減にしとけよ」
腕を、足を、身体を、顔を。握り潰したくなる衝動に耐える。そうしてしまいたいけど、コイツを殺したらルフィの汚点になる。…腹立たしいが仕方ない。
「なぁ、死にてぇのか?このままお前を見てるだけで、死ねるぞ?」
恐怖は身体を震わせる、生存本能は息を潜め逃げようとする。だけど俺はそれを許す程甘い存在ではない。ニヤニヤと笑ってスパンダムを見ると感じているであろう息苦しさに顔が青くなっていた。
「っ、く…」
「ああ、ロビン悪い」
不意に隣から聞こえた声に、ロビンに対する気配をゆるめる。息を始めるスパンダムに笑うとそっと手を伸ばしロビンの頭を撫でた。顔は青白く表情も良くない。それは当然の状況だった。
「ごめん、怖かったよな。大丈夫、取り敢えず今はだけど」
俺の笑みに息を吐いたロビンをそっと見つめた。