第2章 ー第232話~ー エニエス・ロビー編・CP9編・さよならメリー編
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「私達の5年間の任務をーー」
「5年もかけてるからダメなんだって」
「貴方達異常者と一緒にしないで!」
まぁ、一般人は印象操作述なんて出来ないか。スペックが違うんだよ、スペックが。なんてつい思ってしまう。その分、生きてるのもキツイけどな。
「抵抗勢力を作るために残された設計図が、おめぇら政府に再び狙われた。本来こんなもんは人知れずあるもんで、明るみに出た時点で消さなきゃならねぇ。これで、古代兵器に対抗する力はなくなった。ニコ・ロビンがこのままおめぇらの手に落ちれば、絶望だ。だが、麦わら達が勝てばおめぇらに残されるもんは何一つねぇってことだ。俺は、アイツらの勝利にかけた」
「ふざけた真似を…てめぇも今、ここで死にてぇらしいな」
「あーにきー!あーにーきー!フランキーの兄貴ー!迎えに来たぞー」
意外と慕われてるようだ。意外だ。あんな馬鹿なのに…なんで?思っていたらバレたようでフランキーに睨まれる。
「カティ・フラムさん?」
「てめぇには呼ばれたくねぇ」
だろうな。俺も呼びたくはねぇよ。似合わないから。泣きじゃくるフランキーに思わず笑みが浮かべる。
「うるせぇ!お前らー!」
「「いや鬼か!」」
「ロビンが待ってんだー!早く橋をかけろー!」
「いや、俺はー?」
「ナマエは勝手に帰ってこい!」
確かにそういう約束だ。約束だけどまぁ…いいか、雑な扱いでも。逆に新鮮だし。ちょっと笑ってしまう。
「さっさとしろテメェら!」
「そうよね、あんたら急ぎなさいよ!ぶっ飛ばすわよ」
後ろでサンジが愛の告白をしているけど…えー、俺も女の格好してんのに。ちょっと納得いかなくて柵の付近に立つ。
「サンジー、助けて…おねがーい!」
「勿論だよ黒姫ちゃーん!」
いや、そうまでして俺が男だと否定したいのか。いいけどさ。どうやらサンジの中では俺と黒姫が別人らしい。…複雑な心境だ。いや、同一人物と認識されても微妙だけど。アレ程、殺戮マシンではない…予定だけど。
フランキーとルフィが会話してるけど…ルフィは根に持ってるらしい。ちなみにその根源のウソップはルフィの隣にいる。…ルフィらしくて可愛い。本人に言ったら怒られそうだけど。
フランキーが突き飛ばされた、けどまぁいいか。興味無いし。
ルフィが楽しそうに笑う。けど、まぁ…不吉な予想しかないわな。俺もロビンを連れて落ちてもいいけど…怒られそうだし、自分からルフィとロブ・ルッチの戦いを無駄にするのも失礼な話しだし?いや、戦闘狂の所以か。
海列車に乗ってルフィ達がこちらに乗り込んでくる。乗り込み方も豪快ーーって、ルフィ海が怖くないのか?泳げないくせに、なんて思ってみる。まぁ、言うだけ無駄か。ルフィはそういう男だ。だからこそ、格好良いのだと思う。人に愛される素質を持っている、男。ここに惚れる男は多いんだろうな。
「ルフィ、俺を解放してくれ。人任せに、したくはねぇが…今は、無理だから」
微かな声で呟くと無意識に唇を噛む。腹立たしい。自分の運命を仲間に託すことが、仲間を危機に巻き込むことが。だけど…契約してしまった以上、動くことは出来ない。
「随分らしくない顔をしているのね」
「ロビンから見てもそう思うのか。…確かに、らしくねぇか」
自嘲の笑みを浮かべるもそれもらしくないと思う。ゆっくりと目を閉じて息を吐く。ったく、俺は何をしてんだか。
「ロビン、生きるぞ」
「ええ」
ロビンの笑顔に救われたのは俺だった。
かつて、ゴールド・ロジャーと呼ばれる男がいた。正確にはゴール・D・ロジャー。その後もDの意志を継ぐもの達は消えなかった。ルフィも…エースもその1人だ。だけども…俺は知っている。Dの意志が消えることはないってことを。
「ぶつかるー!!」
「激突するぞー!!」
海列車は止まれない。特にロケットマンは。こちらに乗り込んでくるルフィ達を見ると元気になる。何があっても、見捨てられることはないと感じるから。それはロビンも同じようで少しだけ微笑んでいた。
兄様、俺はこの時初めて…生きたいと思ったんだ。俺は初めて…生きていていいと思ったんだ。その感覚やその思いを、抱かせてくれようとしたんだろ?
分かっていても納得できなかった俺を許して欲しい。ルフィに出会って、仲間に出会って。俺は確かにワガママになった。それでもルフィは、それでいいと言ってくれた。だから…。
今まで歩んできた道を、後悔なんてしない。だけどさ、もっと早く彼らに出会えたらと思うんだ。そしたら俺が、嘆くことは無かったんじゃないかと。
その全てが今更だ。だけどそうできていたらと思う。例えばゾロの物語に、ナミの物語に、ウソップやサンジ、チョッパーの物語に少しでも関われていたのならもっと早く人間らしく慣れたのかも知れない。それが出来なかったのは本当に残念だ。だけど俺は、それを知る術を持っている。だとしたら後悔する暇はない。
「ルフィ、俺を…もっと高みに、連れ出して欲しい」
願いはルフィには届かず、だけどきっと…。
「5年もかけてるからダメなんだって」
「貴方達異常者と一緒にしないで!」
まぁ、一般人は印象操作述なんて出来ないか。スペックが違うんだよ、スペックが。なんてつい思ってしまう。その分、生きてるのもキツイけどな。
「抵抗勢力を作るために残された設計図が、おめぇら政府に再び狙われた。本来こんなもんは人知れずあるもんで、明るみに出た時点で消さなきゃならねぇ。これで、古代兵器に対抗する力はなくなった。ニコ・ロビンがこのままおめぇらの手に落ちれば、絶望だ。だが、麦わら達が勝てばおめぇらに残されるもんは何一つねぇってことだ。俺は、アイツらの勝利にかけた」
「ふざけた真似を…てめぇも今、ここで死にてぇらしいな」
「あーにきー!あーにーきー!フランキーの兄貴ー!迎えに来たぞー」
意外と慕われてるようだ。意外だ。あんな馬鹿なのに…なんで?思っていたらバレたようでフランキーに睨まれる。
「カティ・フラムさん?」
「てめぇには呼ばれたくねぇ」
だろうな。俺も呼びたくはねぇよ。似合わないから。泣きじゃくるフランキーに思わず笑みが浮かべる。
「うるせぇ!お前らー!」
「「いや鬼か!」」
「ロビンが待ってんだー!早く橋をかけろー!」
「いや、俺はー?」
「ナマエは勝手に帰ってこい!」
確かにそういう約束だ。約束だけどまぁ…いいか、雑な扱いでも。逆に新鮮だし。ちょっと笑ってしまう。
「さっさとしろテメェら!」
「そうよね、あんたら急ぎなさいよ!ぶっ飛ばすわよ」
後ろでサンジが愛の告白をしているけど…えー、俺も女の格好してんのに。ちょっと納得いかなくて柵の付近に立つ。
「サンジー、助けて…おねがーい!」
「勿論だよ黒姫ちゃーん!」
いや、そうまでして俺が男だと否定したいのか。いいけどさ。どうやらサンジの中では俺と黒姫が別人らしい。…複雑な心境だ。いや、同一人物と認識されても微妙だけど。アレ程、殺戮マシンではない…予定だけど。
フランキーとルフィが会話してるけど…ルフィは根に持ってるらしい。ちなみにその根源のウソップはルフィの隣にいる。…ルフィらしくて可愛い。本人に言ったら怒られそうだけど。
フランキーが突き飛ばされた、けどまぁいいか。興味無いし。
ルフィが楽しそうに笑う。けど、まぁ…不吉な予想しかないわな。俺もロビンを連れて落ちてもいいけど…怒られそうだし、自分からルフィとロブ・ルッチの戦いを無駄にするのも失礼な話しだし?いや、戦闘狂の所以か。
海列車に乗ってルフィ達がこちらに乗り込んでくる。乗り込み方も豪快ーーって、ルフィ海が怖くないのか?泳げないくせに、なんて思ってみる。まぁ、言うだけ無駄か。ルフィはそういう男だ。だからこそ、格好良いのだと思う。人に愛される素質を持っている、男。ここに惚れる男は多いんだろうな。
「ルフィ、俺を解放してくれ。人任せに、したくはねぇが…今は、無理だから」
微かな声で呟くと無意識に唇を噛む。腹立たしい。自分の運命を仲間に託すことが、仲間を危機に巻き込むことが。だけど…契約してしまった以上、動くことは出来ない。
「随分らしくない顔をしているのね」
「ロビンから見てもそう思うのか。…確かに、らしくねぇか」
自嘲の笑みを浮かべるもそれもらしくないと思う。ゆっくりと目を閉じて息を吐く。ったく、俺は何をしてんだか。
「ロビン、生きるぞ」
「ええ」
ロビンの笑顔に救われたのは俺だった。
かつて、ゴールド・ロジャーと呼ばれる男がいた。正確にはゴール・D・ロジャー。その後もDの意志を継ぐもの達は消えなかった。ルフィも…エースもその1人だ。だけども…俺は知っている。Dの意志が消えることはないってことを。
「ぶつかるー!!」
「激突するぞー!!」
海列車は止まれない。特にロケットマンは。こちらに乗り込んでくるルフィ達を見ると元気になる。何があっても、見捨てられることはないと感じるから。それはロビンも同じようで少しだけ微笑んでいた。
兄様、俺はこの時初めて…生きたいと思ったんだ。俺は初めて…生きていていいと思ったんだ。その感覚やその思いを、抱かせてくれようとしたんだろ?
分かっていても納得できなかった俺を許して欲しい。ルフィに出会って、仲間に出会って。俺は確かにワガママになった。それでもルフィは、それでいいと言ってくれた。だから…。
今まで歩んできた道を、後悔なんてしない。だけどさ、もっと早く彼らに出会えたらと思うんだ。そしたら俺が、嘆くことは無かったんじゃないかと。
その全てが今更だ。だけどそうできていたらと思う。例えばゾロの物語に、ナミの物語に、ウソップやサンジ、チョッパーの物語に少しでも関われていたのならもっと早く人間らしく慣れたのかも知れない。それが出来なかったのは本当に残念だ。だけど俺は、それを知る術を持っている。だとしたら後悔する暇はない。
「ルフィ、俺を…もっと高みに、連れ出して欲しい」
願いはルフィには届かず、だけどきっと…。