第2章 ー第232話~ー エニエス・ロビー編・CP9編・さよならメリー編
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あの男の伝言を持ってきた…それだけで警戒対象になる。しかも兄貴と同じ顔だ。兄貴のクローン…しかも遺伝子が弄られている可能性が高い。
思わず舌打ちすると「下品ですよ」と窘められる。その言い方も同じでムカつく。
「…お察しの通り、お兄様の兄弟に当たります」
「当たるかよ、ただのクローンが」
「あれ程お嫌いなお兄様を…その言葉には驚きました」
あくまでも俺を黒姫として扱う男に腹が立つ。アイツならそんな事はしない。アイツとの差異を感じて腹が立つのは分かってる。
「お父様から伝言です。『麦わらといるのなら、今後こちらも介入する。始動試験とか、な』と。…確かにお伝えしましたよ」
「ーーアンタ、名前は?」
「KN-664です」
「KING?…664でも微妙か。ーー黒姫、苗字・名前の名において命ずる。今からお前はゾディアック・レオだ」
「…はい」
名前でもなければ区別もつけられない。だとするなら仕方ない。と思うけどまぁ…深くは考えたくない。
「俺が、物語の内側に入るってことか。で、刺客が出てくる…って認識で間違いないか?」
「はい。貴方を殺すことも目的の1つなので」
「サラッととんでもない事ぶち込んでくるな」
正に兄貴の遺伝子だ。いや、いらない情報すぎる。まぁ、俺も兄貴とほぼ同じ遺伝子だからな…俺に似てるのかも?
「ああ、兄貴に伝えてくれ。『例のモノ、ありがと。だぁーいすき』ってな」
満面の笑みを付けて嫌がらせのごとく伝える。命令になる以上兄貴に伝えるしかないだろうが、同じ顔の男に言われたら…ちょっと見てみたい。さりげなく動画を用意するように“お願い”しておく。
「レオ、伝言受諾した。……ありがとう」
「勿体ないお言葉、ありがとうございます。次は…敵にならないことを祈っております、我が君」
直角に頭に下げて消える。その消え方も兄貴っぽくて笑う。だけど、そうだな。それは自嘲だ。
「兄貴によりも素直になれる…のか」
小さく笑うとその場に座り込み頭を抱えた。
「生きたい!」
泣きながらそう言うロビンに思わず笑みが浮かぶ。よかった、漸く本音が言えたか。ベランダに出て俺もルフィに向き合う。俺も、ロビンに負けるわけに行かない。
「おいルフィ!もし、俺がいない一味だったら平穏な日々が送れるとしてーー俺がいたら、そうじゃなくなったとして…お前は、俺が仲間でいていいのか?」
「あったり前だーっ!!」
「何言ってやがる、クソ野郎」
「お前ももう、仲間だろ?」
「違うなんて言ったら許さないわよーっ!」
「ははははは!ウソップ君もそれを望んでいるよ」
「ナマエーーっ!帰ってこーい!」
ルフィ達の大声に涙が出そうになる。無理に微笑んで隣のロビンを見つめ…小さく頷く。信じよう、俺達の仲間を。
もう、迷うことはない。俺はこの瞬間から他人事を辞めた。ここからは、俺の物語だ。大好きだ、大切だからこの瞬間を大事にして…守ろう。その為にはこの命を掛けなくてはいけない。ただ…生きるために。死ぬ為だけには、もう生きられない。
「助けに来い!ルフィ、鳩の奴ぶっ飛ばせ!そしたら俺は戻れるから!ーーロビンの事は、任せとけっ!」
こんなに叫んだのは初めてだ、感情的になるのも…生きたいと思うのも。馬鹿みたいだと…ガキみたいだと思っていた。だけど、最高の気分だ。
「ーー別に貴方に守られなくても、仲間の所にちゃんと戻るわ」
「お、出た出たロビンの毒舌。…ちょっとは元気になったみたいだな、良かった」
思わず笑う、けれどまだ何も解決はしていない。ここからだ。ここから、始まる。
「ーーなぁ、スパンダム。契約は守れよ。まぁ正確にはロブ・ルッチか。ーー契約違反は、殺すからな」
「分かっていますよ」
いざとなったら逃げればいいか。1人納得して空を見る。あの日も、こんな青空だった。…始まりはいつも、青空。そんな偶然に笑ってしまう。
「さて、行こうかニコ・ロビン。この先は正義の門…なんかじゃなくて、仲間の元だ」
「ええ」
初めてナマエの大声を聞いた。あんなに嬉しそうな顔をして無邪気に笑って…遠くからでもわかるってんだから、今までどれだけ我慢させられてたのか。ルフィの言葉に笑う、ただそれだけで。なんとも言えない感情になるのは…どうしてだ。
「重いもん背負って、死ねなくて。そんなん地獄じゃねぇか」
「おいクソコック。なんて顔してんだよ」
「ロビンちゃんとナマエのことだ…つい、考えちまうだろ」
「そーか?目の前にいる仲間を助けりゃいい。簡単な話しだ」
「まぁ、そうなんだがな」
ムカつく、なんて言葉が正しいのかも分からねぇ。でも…それはあとの事でいい。
「おいマリモ、お前…ナマエのことどう思ってる」
「あぁ?……ムカつく。テメェの本心隠して寝返んのも…俺達の仲間じゃないって言ってんのもな。自己犠牲ってのはどうも好かん」
「じゃ、捕まえて文句でも言いに行くか」
煙草をふかせて思わず微笑むと、ゾロが楽しそうに笑った
思わず舌打ちすると「下品ですよ」と窘められる。その言い方も同じでムカつく。
「…お察しの通り、お兄様の兄弟に当たります」
「当たるかよ、ただのクローンが」
「あれ程お嫌いなお兄様を…その言葉には驚きました」
あくまでも俺を黒姫として扱う男に腹が立つ。アイツならそんな事はしない。アイツとの差異を感じて腹が立つのは分かってる。
「お父様から伝言です。『麦わらといるのなら、今後こちらも介入する。始動試験とか、な』と。…確かにお伝えしましたよ」
「ーーアンタ、名前は?」
「KN-664です」
「KING?…664でも微妙か。ーー黒姫、苗字・名前の名において命ずる。今からお前はゾディアック・レオだ」
「…はい」
名前でもなければ区別もつけられない。だとするなら仕方ない。と思うけどまぁ…深くは考えたくない。
「俺が、物語の内側に入るってことか。で、刺客が出てくる…って認識で間違いないか?」
「はい。貴方を殺すことも目的の1つなので」
「サラッととんでもない事ぶち込んでくるな」
正に兄貴の遺伝子だ。いや、いらない情報すぎる。まぁ、俺も兄貴とほぼ同じ遺伝子だからな…俺に似てるのかも?
「ああ、兄貴に伝えてくれ。『例のモノ、ありがと。だぁーいすき』ってな」
満面の笑みを付けて嫌がらせのごとく伝える。命令になる以上兄貴に伝えるしかないだろうが、同じ顔の男に言われたら…ちょっと見てみたい。さりげなく動画を用意するように“お願い”しておく。
「レオ、伝言受諾した。……ありがとう」
「勿体ないお言葉、ありがとうございます。次は…敵にならないことを祈っております、我が君」
直角に頭に下げて消える。その消え方も兄貴っぽくて笑う。だけど、そうだな。それは自嘲だ。
「兄貴によりも素直になれる…のか」
小さく笑うとその場に座り込み頭を抱えた。
「生きたい!」
泣きながらそう言うロビンに思わず笑みが浮かぶ。よかった、漸く本音が言えたか。ベランダに出て俺もルフィに向き合う。俺も、ロビンに負けるわけに行かない。
「おいルフィ!もし、俺がいない一味だったら平穏な日々が送れるとしてーー俺がいたら、そうじゃなくなったとして…お前は、俺が仲間でいていいのか?」
「あったり前だーっ!!」
「何言ってやがる、クソ野郎」
「お前ももう、仲間だろ?」
「違うなんて言ったら許さないわよーっ!」
「ははははは!ウソップ君もそれを望んでいるよ」
「ナマエーーっ!帰ってこーい!」
ルフィ達の大声に涙が出そうになる。無理に微笑んで隣のロビンを見つめ…小さく頷く。信じよう、俺達の仲間を。
もう、迷うことはない。俺はこの瞬間から他人事を辞めた。ここからは、俺の物語だ。大好きだ、大切だからこの瞬間を大事にして…守ろう。その為にはこの命を掛けなくてはいけない。ただ…生きるために。死ぬ為だけには、もう生きられない。
「助けに来い!ルフィ、鳩の奴ぶっ飛ばせ!そしたら俺は戻れるから!ーーロビンの事は、任せとけっ!」
こんなに叫んだのは初めてだ、感情的になるのも…生きたいと思うのも。馬鹿みたいだと…ガキみたいだと思っていた。だけど、最高の気分だ。
「ーー別に貴方に守られなくても、仲間の所にちゃんと戻るわ」
「お、出た出たロビンの毒舌。…ちょっとは元気になったみたいだな、良かった」
思わず笑う、けれどまだ何も解決はしていない。ここからだ。ここから、始まる。
「ーーなぁ、スパンダム。契約は守れよ。まぁ正確にはロブ・ルッチか。ーー契約違反は、殺すからな」
「分かっていますよ」
いざとなったら逃げればいいか。1人納得して空を見る。あの日も、こんな青空だった。…始まりはいつも、青空。そんな偶然に笑ってしまう。
「さて、行こうかニコ・ロビン。この先は正義の門…なんかじゃなくて、仲間の元だ」
「ええ」
初めてナマエの大声を聞いた。あんなに嬉しそうな顔をして無邪気に笑って…遠くからでもわかるってんだから、今までどれだけ我慢させられてたのか。ルフィの言葉に笑う、ただそれだけで。なんとも言えない感情になるのは…どうしてだ。
「重いもん背負って、死ねなくて。そんなん地獄じゃねぇか」
「おいクソコック。なんて顔してんだよ」
「ロビンちゃんとナマエのことだ…つい、考えちまうだろ」
「そーか?目の前にいる仲間を助けりゃいい。簡単な話しだ」
「まぁ、そうなんだがな」
ムカつく、なんて言葉が正しいのかも分からねぇ。でも…それはあとの事でいい。
「おいマリモ、お前…ナマエのことどう思ってる」
「あぁ?……ムカつく。テメェの本心隠して寝返んのも…俺達の仲間じゃないって言ってんのもな。自己犠牲ってのはどうも好かん」
「じゃ、捕まえて文句でも言いに行くか」
煙草をふかせて思わず微笑むと、ゾロが楽しそうに笑った