第一章 ー232話〜263話ー ウォーターセブン編
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「愛していますよ」
「俺は、嫌いだ」
心とは裏腹の言葉…張り裂けそうになる。本当は好きなのにそうとは言えない。それを、伝えることは出来ない…唇を噛んで衝動に耐える。分かっていると微笑んだ彼は…そのまま姿を消す。
彼の代わりに残った荷物を抱きしめる。分かっている。この道を選んだ時に覚悟したはずだ。痛みも何もかも、命が終わるまで耐えると。
「何度言わせるの、私のことは放っておいて」
「放っておけないから来てるんだろうに…ま、まだ無理か」
ウソップに仕方なく攻撃するロビンを目にすると思わず呟く。まぁ、俺を取り戻そうとしないだけマシか。俺も仲間になれば自分の身を犠牲にすることは出来なくなる。…ルフィに怒られるからな。ほんと、アイツ怖いんだよ。
「ほら、どこに気を取られとる」
カクがサンジに向けて蹴りを放つ。あれは逃げた方が良さそうだよな。でも難しいか?
吹っ飛んだサンジが流血する。俺は座席に座ったままそれを眺めていた。
「まゆげ!……全くお前らどいつもこいつも…何でそう仲間同士で意地を張るのか…」
「仲間同士だからだよ。お前は、その辺が分かってねぇな」
ぼやいたとしても誰の耳にも届かない。それは分かっていてもつい言葉に出ちまう。それは…アイツに対する自分の感覚か。
「せっかく逃げられるチャンスだろうが…!!」
フランキーが力技で車両を動かす。予想通りの反応だ。だけどその程度じゃ逃げられない…が、まだそれは理解できないだろう。全く、どうにもこうにも短気な奴らだ。
「フランキー!!」
「余計なことを…」
「ざまぁみやがれ」
「だいたい、なぜお前があいつらの肩を持つ?」
「見てられてねぇのよ。希望したって、二度と元にゃあ戻らないチームもあんのによ」
「誰のことを言ってるんだかな」
「あぁぅ、おめェら!俺のことは心配するな!策がある!麦わらと合流したら何とか街に引き返せ!」
「フランキー!」
「待って!私は逃げたりしない!」
「待てよ、ロビンちゃん。この期に及んで何だって言うんだよ!俺たちは、全て事情も知って助けに来たんだぞ。政府のバスターコールって攻撃さえ何とかすりゃあ、ロビンちゃんがアイツらに従うこたぁねぇ筈だろ!」
サンジの後ろにドアが開く。予想通り、ドアドアの実の能力は次元も超えるか。可能性としては十分考えられた筈だ。そこに気付けないならその程度の観察眼ってこった。
「その、バスターコールが…問題なんだ」
「なっ!」
「嵐脚 」
「うわぁあっ!」
「サンジ!!なんだ、アイツ…何もねぇ所から現れた…まずい、何とかしねぇと…」
だから、無駄だっての。とか、ちょっとイラついてみる。
「我々から逃げることは出来ない。決してな」
「やめとけ、簡単に殺されるぜ」
俺の言葉にフランキーが睨む。どうせロビンは戻ってくるのに…。ゆっくり息を吐いて感情を押し殺す。ついでに袋の中身を探っても落ち着くことは出来ない。…まぁ、いい。
ニコ・ロビンがバスターコールについて感じている恐怖は、俺のあの男に対しての恐怖心と通じるところがある。その恐怖を拭うことは簡単には出来ないだろう。…もっとも、その答えは自分の身にも降り掛かってくる。戻ってきたニコ・ロビンに対しフランキーは納得出来ていないらしい。どちらにしても、俺には関係ない話だ。
「早く席につけニコ・ロビン。じきエニエス・ロビーに到着する」
「おい!ちょっと待てよ!待てってば!!」
追いかけるフランキーに思わず舌打ちするとその頬を殴りとばす。鉄製だってなんだって、俺の攻撃が通用しないわけは無い。
「い、ってぇえっ!!」
「黙ってろ三下。お前には、ロビンの覚悟を貶す理由も根性もねぇよ」
「その通りだな」
ロブ・ルッチが後押しするものの吹っ飛んだフランキーは納得していない。俺に殴りかからないだけ冷静か。
ロビンを追っていった彼に思わずため息が出る。
「大丈夫かしら、あの2人を一緒にしても」
「到着まであと僅か。この先何が起こると言うのだ。もう逃がしはしないさ。やがて死にゆく罪人同士、せいぜいその運命を嘆き会うことだ」
「ーーそうはならねぇと思うけどな」
俺の言葉にロブ・ルッチは怪訝そうな顔をする。当然か、俺の能力は下っ端まで浸透してないだろうから。
「お前は知らないようだが、俺の能力の1つに未来視 がある。発動には条件があるから好きには見えないがーーニコ・ロビンが死ぬのはココじゃねぇよ。だから、ちゃんと見届けろ。これは、そうだな。黒姫からのありがたい助言だ」
「自ら黒姫を名乗りますか。……仕方ない、いいでしょう。我々はみまもります。ただし、見守るだけです」
「ああ、そうしてくれ。面倒なのはごめんだしな」
俺の本質を探ろうとする掌を叩き返す。要らない行動も面倒だ。俺は深く息を吐いた。
「俺は、嫌いだ」
心とは裏腹の言葉…張り裂けそうになる。本当は好きなのにそうとは言えない。それを、伝えることは出来ない…唇を噛んで衝動に耐える。分かっていると微笑んだ彼は…そのまま姿を消す。
彼の代わりに残った荷物を抱きしめる。分かっている。この道を選んだ時に覚悟したはずだ。痛みも何もかも、命が終わるまで耐えると。
「何度言わせるの、私のことは放っておいて」
「放っておけないから来てるんだろうに…ま、まだ無理か」
ウソップに仕方なく攻撃するロビンを目にすると思わず呟く。まぁ、俺を取り戻そうとしないだけマシか。俺も仲間になれば自分の身を犠牲にすることは出来なくなる。…ルフィに怒られるからな。ほんと、アイツ怖いんだよ。
「ほら、どこに気を取られとる」
カクがサンジに向けて蹴りを放つ。あれは逃げた方が良さそうだよな。でも難しいか?
吹っ飛んだサンジが流血する。俺は座席に座ったままそれを眺めていた。
「まゆげ!……全くお前らどいつもこいつも…何でそう仲間同士で意地を張るのか…」
「仲間同士だからだよ。お前は、その辺が分かってねぇな」
ぼやいたとしても誰の耳にも届かない。それは分かっていてもつい言葉に出ちまう。それは…アイツに対する自分の感覚か。
「せっかく逃げられるチャンスだろうが…!!」
フランキーが力技で車両を動かす。予想通りの反応だ。だけどその程度じゃ逃げられない…が、まだそれは理解できないだろう。全く、どうにもこうにも短気な奴らだ。
「フランキー!!」
「余計なことを…」
「ざまぁみやがれ」
「だいたい、なぜお前があいつらの肩を持つ?」
「見てられてねぇのよ。希望したって、二度と元にゃあ戻らないチームもあんのによ」
「誰のことを言ってるんだかな」
「あぁぅ、おめェら!俺のことは心配するな!策がある!麦わらと合流したら何とか街に引き返せ!」
「フランキー!」
「待って!私は逃げたりしない!」
「待てよ、ロビンちゃん。この期に及んで何だって言うんだよ!俺たちは、全て事情も知って助けに来たんだぞ。政府のバスターコールって攻撃さえ何とかすりゃあ、ロビンちゃんがアイツらに従うこたぁねぇ筈だろ!」
サンジの後ろにドアが開く。予想通り、ドアドアの実の能力は次元も超えるか。可能性としては十分考えられた筈だ。そこに気付けないならその程度の観察眼ってこった。
「その、バスターコールが…問題なんだ」
「なっ!」
「
「うわぁあっ!」
「サンジ!!なんだ、アイツ…何もねぇ所から現れた…まずい、何とかしねぇと…」
だから、無駄だっての。とか、ちょっとイラついてみる。
「我々から逃げることは出来ない。決してな」
「やめとけ、簡単に殺されるぜ」
俺の言葉にフランキーが睨む。どうせロビンは戻ってくるのに…。ゆっくり息を吐いて感情を押し殺す。ついでに袋の中身を探っても落ち着くことは出来ない。…まぁ、いい。
ニコ・ロビンがバスターコールについて感じている恐怖は、俺のあの男に対しての恐怖心と通じるところがある。その恐怖を拭うことは簡単には出来ないだろう。…もっとも、その答えは自分の身にも降り掛かってくる。戻ってきたニコ・ロビンに対しフランキーは納得出来ていないらしい。どちらにしても、俺には関係ない話だ。
「早く席につけニコ・ロビン。じきエニエス・ロビーに到着する」
「おい!ちょっと待てよ!待てってば!!」
追いかけるフランキーに思わず舌打ちするとその頬を殴りとばす。鉄製だってなんだって、俺の攻撃が通用しないわけは無い。
「い、ってぇえっ!!」
「黙ってろ三下。お前には、ロビンの覚悟を貶す理由も根性もねぇよ」
「その通りだな」
ロブ・ルッチが後押しするものの吹っ飛んだフランキーは納得していない。俺に殴りかからないだけ冷静か。
ロビンを追っていった彼に思わずため息が出る。
「大丈夫かしら、あの2人を一緒にしても」
「到着まであと僅か。この先何が起こると言うのだ。もう逃がしはしないさ。やがて死にゆく罪人同士、せいぜいその運命を嘆き会うことだ」
「ーーそうはならねぇと思うけどな」
俺の言葉にロブ・ルッチは怪訝そうな顔をする。当然か、俺の能力は下っ端まで浸透してないだろうから。
「お前は知らないようだが、俺の能力の1つに
「自ら黒姫を名乗りますか。……仕方ない、いいでしょう。我々はみまもります。ただし、見守るだけです」
「ああ、そうしてくれ。面倒なのはごめんだしな」
俺の本質を探ろうとする掌を叩き返す。要らない行動も面倒だ。俺は深く息を吐いた。