第一章 ー232話〜263話ー ウォーターセブン編
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ロビンの瞳に感情が蘇る。その瞬間を、俺はただただ見ていた。その美しい目に、心を奪われる。
「分かってないのは貴方たちの方よ!私は助けて欲しいだなんて欠片も思ってない。勝手な真似しないて!」
「なんだとこの……」
「おーい、下がれ」
目の前の扉がノックされる…野暮だなぁ。まぁ、今まで気付いていない分上出来で…仕事出来そうもないな、なんて。
「何を騒いでるニコ・ロビン」
「窓から虫が入ってきたんだよ。空気が悪いからな」
「黒、姫様……エニエス・ロビーが近付いてきたから冷静でいられなくなったのかと。…ニコ・ロビン、今更自分の運命に泣き喚いたところで命が救われるわけでもないと言うのに」
俺が時間を稼いでいる間に…2人は二人羽織になっていた。いや、外に出てろよウソップ。ロビンを巻き込むなって。…しかも変な動きしてるし、来た男も不審がっている。適当に動くんじゃねぇよ。鼻、見えてるし。
「どうかして?」
「ーーおい」
「はっ!」
「アルコール、何かある?」
「ええと…恐らく、何かあるかと」
「さっさと持ってこい」
「ただいま!!」
面倒なのは嫌いだからさっさと退散させる。生憎付き合っている余裕もないし、気分でもない。ってか、ウソップ見つかったら面倒だろ。
出ていく後ろ姿を眺めると近くの座席へと腰掛ける。全く、世話が焼ける奴だな。でもそれも、悪くない気がする。
暫くすると扉をぶち抜く音が聞こえた、が…ロビンは動かない。何があったか想像ついてるだろうにな。ついでに何かが崩れる音がしたが…気づかなかったことにしとこう、うん。厄介事が好きじゃないし、そう言ってられるのも…多分今のうちだ。ルフィと一緒にいたら厄介事しかないだろうしな。ま、いーけど。悩む事すら面倒だし。…兄貴も近くにいそうだし。そんなことを考えているとロビンが第2車両へと動く。っておい、ニコ・ロビン。今出てくのかよ。ほんと、自傷行為がお好きなことで。
ウソップを引き摺って車両へ入る。そのままウソップに技をかけたロビンは「口で言っても分からないでしょう」と、2人に向かって言った。思わず口笛を吹いたけど、自分で傷口を広げる行為は好きじゃねぇな。でも、情はあるんだろう。ダメージは負わせてない。
笑うロブ・ルッチ。ウソップはフランキーに「車両を切り離せ」と命令する。逃げると言い切る姿に苦笑すると、俺は関係ないと近くの座席に座った。騒ぎが大きくなっている…のだから、アイツの役目はこの辺か。
煙幕を利用しニコ・ロビンの腕を掴む。そのまま切り離した車両に飛び乗った3人に笑みを浮かべて手を振るとちょっとだけ殺意が芽生える。俺は置き去りかい。ま、いーけど。
向こうでサンジとフランキーが喜んでいる。そう簡単には行かない気がするんだけどな。
「黒姫様は行こうとされないのですか?」
「行っても無駄だろ。 それに、契約がある」
「それは賢明ですね。……カリファ」
「はい」
棘鞭を掲げたカリファが、離れていく車両に巻き付けていく。トゲもあるしな。絶対絡めとるだろ。か弱く見えたってCP9のメンバーだ。
「捕まえたわ、ブルーノ」
「ああ」
大男が頷いて鞭の根元を引っ張り車両自体を引き寄せる。かなりの荒業だ。やらきゃいけないのか、それは。効率が悪い気がする。
CP9が乗っている車両に衝突する。予想通りの展開だ。もしかしたら、こうやって力の差を見せつけようとしてるんじゃないかと…ちょっと疑う。やり方はもっとあるのによ。
無理やり扉をこじ開けて大男が仲間を通す。ゾロゾロと扉をくぐる姿はなんとなく滑稽だ。政府が嫌いだから尚更そう強く感じるんだろうけど。
「麦わらの一味の者は殺すな。そういう約束だ」
「そげキング、ロビンちゃんを死守しろよ!悪いがその手、離してもらうぞ!」
サンジが駆けてブルーノに攻撃をするでは認識するが…すぐに近くに意識を持っていく。
「居るんだろ、兄…」
「もちろんですよ、我が愛しの黒姫…名前。どうしましたか?」
目の前に現れたのは美しい銀の髪、蒼い瞳の整った顔立ちの男だった。最後に見た時とは外見が変わってる。それでも分かるのは血を分けた兄弟だから。
……暫く、沈黙が続く。
「お前の夢渡りの術を貸せ。作る薬も、正しい情報も。お前が俺に必要だと思ったもの、全て…俺によこせ」
「何を今更…僕は今までもそうしてきましたよ、マイプリンセス。そうでしょう?」
「ーーいちいちうるせぇ、触るな!俺はプリンセスでも黒姫でもねぇよ」
本音で言えば。久しぶりに出会えた兄に抱き着きしがみつき寂しかったと伝えたい。感情を、今まであったことを、泣きながら必死に伝えたい。けれどそれは、やらないと約束した。俺は兄貴を、恨まないといけない。
「悲しいです。僕が君のためにやっていた全ては無駄だったのでしょう?」
「そうは言ってねぇだろ」
「ーーまず、抑制剤。衝動を抑える薬…が黄色のアンプル。緩和剤、が普段使える予定です。こちらは青色…後は劇薬です。あるのは投与した薬の効果を全て無かったことにする抗薬剤。痛み止め、晴れ止め等はアンプルセットに入ってます。それから、今までのはもうキツいでしょうからね。仕方ないので、もっと強い抑制剤作ってみましたけど…試せるレベルのやつがいないですからね。慎重にお願いします」
「分かってる。……いつもサンキュ、兄貴」
「分かってないのは貴方たちの方よ!私は助けて欲しいだなんて欠片も思ってない。勝手な真似しないて!」
「なんだとこの……」
「おーい、下がれ」
目の前の扉がノックされる…野暮だなぁ。まぁ、今まで気付いていない分上出来で…仕事出来そうもないな、なんて。
「何を騒いでるニコ・ロビン」
「窓から虫が入ってきたんだよ。空気が悪いからな」
「黒、姫様……エニエス・ロビーが近付いてきたから冷静でいられなくなったのかと。…ニコ・ロビン、今更自分の運命に泣き喚いたところで命が救われるわけでもないと言うのに」
俺が時間を稼いでいる間に…2人は二人羽織になっていた。いや、外に出てろよウソップ。ロビンを巻き込むなって。…しかも変な動きしてるし、来た男も不審がっている。適当に動くんじゃねぇよ。鼻、見えてるし。
「どうかして?」
「ーーおい」
「はっ!」
「アルコール、何かある?」
「ええと…恐らく、何かあるかと」
「さっさと持ってこい」
「ただいま!!」
面倒なのは嫌いだからさっさと退散させる。生憎付き合っている余裕もないし、気分でもない。ってか、ウソップ見つかったら面倒だろ。
出ていく後ろ姿を眺めると近くの座席へと腰掛ける。全く、世話が焼ける奴だな。でもそれも、悪くない気がする。
暫くすると扉をぶち抜く音が聞こえた、が…ロビンは動かない。何があったか想像ついてるだろうにな。ついでに何かが崩れる音がしたが…気づかなかったことにしとこう、うん。厄介事が好きじゃないし、そう言ってられるのも…多分今のうちだ。ルフィと一緒にいたら厄介事しかないだろうしな。ま、いーけど。悩む事すら面倒だし。…兄貴も近くにいそうだし。そんなことを考えているとロビンが第2車両へと動く。っておい、ニコ・ロビン。今出てくのかよ。ほんと、自傷行為がお好きなことで。
ウソップを引き摺って車両へ入る。そのままウソップに技をかけたロビンは「口で言っても分からないでしょう」と、2人に向かって言った。思わず口笛を吹いたけど、自分で傷口を広げる行為は好きじゃねぇな。でも、情はあるんだろう。ダメージは負わせてない。
笑うロブ・ルッチ。ウソップはフランキーに「車両を切り離せ」と命令する。逃げると言い切る姿に苦笑すると、俺は関係ないと近くの座席に座った。騒ぎが大きくなっている…のだから、アイツの役目はこの辺か。
煙幕を利用しニコ・ロビンの腕を掴む。そのまま切り離した車両に飛び乗った3人に笑みを浮かべて手を振るとちょっとだけ殺意が芽生える。俺は置き去りかい。ま、いーけど。
向こうでサンジとフランキーが喜んでいる。そう簡単には行かない気がするんだけどな。
「黒姫様は行こうとされないのですか?」
「行っても無駄だろ。 それに、契約がある」
「それは賢明ですね。……カリファ」
「はい」
棘鞭を掲げたカリファが、離れていく車両に巻き付けていく。トゲもあるしな。絶対絡めとるだろ。か弱く見えたってCP9のメンバーだ。
「捕まえたわ、ブルーノ」
「ああ」
大男が頷いて鞭の根元を引っ張り車両自体を引き寄せる。かなりの荒業だ。やらきゃいけないのか、それは。効率が悪い気がする。
CP9が乗っている車両に衝突する。予想通りの展開だ。もしかしたら、こうやって力の差を見せつけようとしてるんじゃないかと…ちょっと疑う。やり方はもっとあるのによ。
無理やり扉をこじ開けて大男が仲間を通す。ゾロゾロと扉をくぐる姿はなんとなく滑稽だ。政府が嫌いだから尚更そう強く感じるんだろうけど。
「麦わらの一味の者は殺すな。そういう約束だ」
「そげキング、ロビンちゃんを死守しろよ!悪いがその手、離してもらうぞ!」
サンジが駆けてブルーノに攻撃をするでは認識するが…すぐに近くに意識を持っていく。
「居るんだろ、兄…」
「もちろんですよ、我が愛しの黒姫…名前。どうしましたか?」
目の前に現れたのは美しい銀の髪、蒼い瞳の整った顔立ちの男だった。最後に見た時とは外見が変わってる。それでも分かるのは血を分けた兄弟だから。
……暫く、沈黙が続く。
「お前の夢渡りの術を貸せ。作る薬も、正しい情報も。お前が俺に必要だと思ったもの、全て…俺によこせ」
「何を今更…僕は今までもそうしてきましたよ、マイプリンセス。そうでしょう?」
「ーーいちいちうるせぇ、触るな!俺はプリンセスでも黒姫でもねぇよ」
本音で言えば。久しぶりに出会えた兄に抱き着きしがみつき寂しかったと伝えたい。感情を、今まであったことを、泣きながら必死に伝えたい。けれどそれは、やらないと約束した。俺は兄貴を、恨まないといけない。
「悲しいです。僕が君のためにやっていた全ては無駄だったのでしょう?」
「そうは言ってねぇだろ」
「ーーまず、抑制剤。衝動を抑える薬…が黄色のアンプル。緩和剤、が普段使える予定です。こちらは青色…後は劇薬です。あるのは投与した薬の効果を全て無かったことにする抗薬剤。痛み止め、晴れ止め等はアンプルセットに入ってます。それから、今までのはもうキツいでしょうからね。仕方ないので、もっと強い抑制剤作ってみましたけど…試せるレベルのやつがいないですからね。慎重にお願いします」
「分かってる。……いつもサンキュ、兄貴」