マギ夢小説<紅炎寄り>
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「なー、お前」
廊下で話しかけられたナマエは足を止める。そして見慣れない男に少し首を傾けて「なんでしょう?」と問う。
「……お前、誰?」
「え?……あ、わたしは紅炎さまの侍女です、けど」
「はあ?お前が?……紅炎の奴、変な女拾ったもんだなぁ。変なルフだし、精霊もなんか今までの奴と違うし」
「??」
「ま、ルフに聞けばなんかわかるか!お前、手出せよ」
「え?あ、え?」
ぐいっと手を掴まれた。と思ったら、
ばちん!!
「は?」
「え?」
強い静電気のようなもので男の手が弾かれた。
ぽかーんとする男だったがしかしすぐに手を掴み直す。だがやはり強い静電気のような力に弾かれる。
「なんなんだ、お前!」
「え、わ、わたしのせい、ですか?」
「そうとしか考えられないだろ!変な魔法でマギである俺に逆らいやがって」
魔法?マギ?聞き慣れない単語に戸惑うナマエは苛立つ男に強く押された。床に倒されたナマエに男はのしかかる。
そしてひやりとした感触が首に添えられた。
「大人しくしろよ。少し痛い思いすればこの程度の魔法、解けるだろ」
「っひ、」
怖い、怖いこの人………!
そう思った刹那、ふわりと花の香りが掠めた。
(お前に、痛い思いはさせないよ)
「……え」
(少しだけ、少しだけ眠っているといい)
「……あ…な、た?」
だ……れ……?
意識が遠のいていく。花の香りが、もっと強くなって。
そして知らないはずの声に導かれるように意識を手放した。
なんなんだ、こいつ。
ジュダルは倒れ伏しながら上を見る。そこには先程押し倒したはずの少女が見下ろしていた。
冷たい視線を向ける少女は何も言わない。つい先程までは怯えた表情で声も出せない様子だったというのに、急に変貌したのだ。
魔法を使った様子はない。しかし明らかな変化だ。
何故なら。
「お前、そのルフはなんだ?」
先程の少女のルフが変異している。一瞬にして、劇的に。
「……本来なら、マギである君には敬意を払うべきなんだろうけれど……僕は違う」
「はぁ!?」
「君が僕のことがわからないのは仕方ない。けれど、これは言っておくよ。……この子は、王ではない。迷宮攻略者でもないけれど、僕にとって大事な人なんだ」
だから。と少女は微笑む。
「悪く思わないでほしいな」
刹那、鋭い鈍痛でジュダルは意識が遠のく。
霞む視界の中で少女は笑っている。
冷酷で、悪意の含んだ微笑を浮かべていた。
廊下で話しかけられたナマエは足を止める。そして見慣れない男に少し首を傾けて「なんでしょう?」と問う。
「……お前、誰?」
「え?……あ、わたしは紅炎さまの侍女です、けど」
「はあ?お前が?……紅炎の奴、変な女拾ったもんだなぁ。変なルフだし、精霊もなんか今までの奴と違うし」
「??」
「ま、ルフに聞けばなんかわかるか!お前、手出せよ」
「え?あ、え?」
ぐいっと手を掴まれた。と思ったら、
ばちん!!
「は?」
「え?」
強い静電気のようなもので男の手が弾かれた。
ぽかーんとする男だったがしかしすぐに手を掴み直す。だがやはり強い静電気のような力に弾かれる。
「なんなんだ、お前!」
「え、わ、わたしのせい、ですか?」
「そうとしか考えられないだろ!変な魔法でマギである俺に逆らいやがって」
魔法?マギ?聞き慣れない単語に戸惑うナマエは苛立つ男に強く押された。床に倒されたナマエに男はのしかかる。
そしてひやりとした感触が首に添えられた。
「大人しくしろよ。少し痛い思いすればこの程度の魔法、解けるだろ」
「っひ、」
怖い、怖いこの人………!
そう思った刹那、ふわりと花の香りが掠めた。
(お前に、痛い思いはさせないよ)
「……え」
(少しだけ、少しだけ眠っているといい)
「……あ…な、た?」
だ……れ……?
意識が遠のいていく。花の香りが、もっと強くなって。
そして知らないはずの声に導かれるように意識を手放した。
なんなんだ、こいつ。
ジュダルは倒れ伏しながら上を見る。そこには先程押し倒したはずの少女が見下ろしていた。
冷たい視線を向ける少女は何も言わない。つい先程までは怯えた表情で声も出せない様子だったというのに、急に変貌したのだ。
魔法を使った様子はない。しかし明らかな変化だ。
何故なら。
「お前、そのルフはなんだ?」
先程の少女のルフが変異している。一瞬にして、劇的に。
「……本来なら、マギである君には敬意を払うべきなんだろうけれど……僕は違う」
「はぁ!?」
「君が僕のことがわからないのは仕方ない。けれど、これは言っておくよ。……この子は、王ではない。迷宮攻略者でもないけれど、僕にとって大事な人なんだ」
だから。と少女は微笑む。
「悪く思わないでほしいな」
刹那、鋭い鈍痛でジュダルは意識が遠のく。
霞む視界の中で少女は笑っている。
冷酷で、悪意の含んだ微笑を浮かべていた。