マギ夢小説<紅炎寄り>
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ナマエの新しい侍女の制服は首元が見える、着物のような作りだ。なので必然的に首元に何かあれば見えてしまう。
例えば、紅炎がつけた噛み跡が。
「最近、侍女たちの反応が変わったように思えるんです」
「そ、そう」
そう言われてしまうと紅玉は顔を赤らめてしまうしかない。それはいわゆる所有印というものだと教えるべきなのか、それともそれは誰がつけたものなのか追求すべきか。
(いつのまにそんな仲の方と知り合いになんていたのかしら……?は!まさかシンドリアでお世話になっていたシンドバッドさまの部下の方とか!?)
「紅玉さま、どうかしましたか?顔が赤いようですが……」
「ナマエちゃん!」
「はい!?」
紅玉にがし!と手を掴まれるナマエ。
「遠距離恋愛、頑張って!応援するわぁ!」
「は?遠距離恋愛?」
興奮する紅玉は知らない。所有印は自分の敬愛する兄がつけたものだと。そしてそれを偶然通りかかったご本人が聞いていたことを。
「シンドリアの話、ですか?」
紅炎の寝室で、ナマエは着替えた紅炎の衣服をまとめていると、部屋の主である紅炎にシンドリアの生活を尋ねられていた。
ナマエは紅炎の問いに何も疑問に感じることなく、話していく。
「活気のある国でしたねぇ、みんな明るくて優しくて。わたしは宮殿のほうでお世話になりっぱなしで、よくジャーファルさんにくっついてお手伝いをしていましたよ」
「……シンドバッドの配下、か。ではシンドバッドとは接していないのか?」
「シンドバッドさまは気軽に話しかけてくださって、わたしの習性というか体質にも配慮してくださいました。最終的には自分の血を提供しようとしてくれて……」
「だが、飲まなかったんだろう?」
「はい」
「何故だ?」
「何故、ですか……ええと、たしか、」
一方、シンドリア王国。
『紅炎、さま……たすけて』
血を乞うナマエの姿を思い出すとシンドバッドはぞくぞくと体が震える。あんなにも艶やかで、蠱惑的な表情をする彼女に血を与えたら、どんなに気持ちが良かっただろう。
(あのような顔で求められ、応えられたなら。きっとオレは彼女を愛おしさで手放せなくなる)
部下からよく言われる。妻を娶れ、子を作れと。それはそれできっと幸せなのだろうとは思う。
(だが、オレはきっと)
彼女が欲しいから、彼女を縛るために子を作ろうとするだろう。
「……これでは、七海の覇王の名が泣くな」
こんなにもたった一人の少女を欲しているのに、手が出せないのだから。
「ああああの、紅炎さま?わたしはいつまでここにいれば……」
「いいからさっさと寝ろ」
紅炎の腕の中でナマエは一緒になって寝台で横になっていた。紅炎に抱き寄せられ、足は絡まっており、ぴったりと寄り添う様はただの主従関係というだけでは片付けられないことはナマエでもわかった。
(寝られない……)
間近に紅炎がいて、緊張で体が強張る。しかし嫌だと言っても失礼にあたるとナマエは思った。とりあえずこの場合は眠ったふりをするしかないのではないか?そう思い至るナマエは目を閉じたが、
「……ああ、もう薄くなっているな」
「は?」
がぶり、と紅炎に首筋を噛みつかれたナマエは驚きで体が跳ねる。
「こ、紅炎さま!?ちょ、と、」
「……一つだけでは足りないか。もう一つくらい足しておこう」
紅炎の唇が首筋を撫でて、鎖骨の辺りに吸い付いた。その感触にナマエはぞくぞくと体を震わせた。
「ひぁ……っ!」
と小さく声を上げると、紅炎は少し驚いたようにナマエの顔を覗き込んだ。
「………」
ナマエは口元を手で押さえると顔を真っ赤にする。自分の出した声に驚いていたのは紅炎だけではないのだ。
「……ナマエ」
「……はい」
「先程の声、もう一度聞かせろ」
「えええっ!?」
自分でも何故あんな声を出したのかわからないのに!?と訴えるような顔に紅炎は深く息を吐いた。
「?あ、あの、紅炎さ……?」
「部屋に戻れ。どうせこの状態じゃ寝られんだろう」
「あ、は、い……では、失礼します」
一礼してからナマエは寝室から出て行く。
熱を持った頰を冷やそうとするが、なかなか冷めない。
(……何故、こんな、胸が苦しいの?)
考えても考えても、紅炎の顔が頭から離れない。
(……絶対、変な声だと思われた。あんな、恥ずかしい声を聞かれた)
ナマエは困惑し、明日どんな顔をしていたらいいのか悩んだ。
例えば、紅炎がつけた噛み跡が。
「最近、侍女たちの反応が変わったように思えるんです」
「そ、そう」
そう言われてしまうと紅玉は顔を赤らめてしまうしかない。それはいわゆる所有印というものだと教えるべきなのか、それともそれは誰がつけたものなのか追求すべきか。
(いつのまにそんな仲の方と知り合いになんていたのかしら……?は!まさかシンドリアでお世話になっていたシンドバッドさまの部下の方とか!?)
「紅玉さま、どうかしましたか?顔が赤いようですが……」
「ナマエちゃん!」
「はい!?」
紅玉にがし!と手を掴まれるナマエ。
「遠距離恋愛、頑張って!応援するわぁ!」
「は?遠距離恋愛?」
興奮する紅玉は知らない。所有印は自分の敬愛する兄がつけたものだと。そしてそれを偶然通りかかったご本人が聞いていたことを。
「シンドリアの話、ですか?」
紅炎の寝室で、ナマエは着替えた紅炎の衣服をまとめていると、部屋の主である紅炎にシンドリアの生活を尋ねられていた。
ナマエは紅炎の問いに何も疑問に感じることなく、話していく。
「活気のある国でしたねぇ、みんな明るくて優しくて。わたしは宮殿のほうでお世話になりっぱなしで、よくジャーファルさんにくっついてお手伝いをしていましたよ」
「……シンドバッドの配下、か。ではシンドバッドとは接していないのか?」
「シンドバッドさまは気軽に話しかけてくださって、わたしの習性というか体質にも配慮してくださいました。最終的には自分の血を提供しようとしてくれて……」
「だが、飲まなかったんだろう?」
「はい」
「何故だ?」
「何故、ですか……ええと、たしか、」
一方、シンドリア王国。
『紅炎、さま……たすけて』
血を乞うナマエの姿を思い出すとシンドバッドはぞくぞくと体が震える。あんなにも艶やかで、蠱惑的な表情をする彼女に血を与えたら、どんなに気持ちが良かっただろう。
(あのような顔で求められ、応えられたなら。きっとオレは彼女を愛おしさで手放せなくなる)
部下からよく言われる。妻を娶れ、子を作れと。それはそれできっと幸せなのだろうとは思う。
(だが、オレはきっと)
彼女が欲しいから、彼女を縛るために子を作ろうとするだろう。
「……これでは、七海の覇王の名が泣くな」
こんなにもたった一人の少女を欲しているのに、手が出せないのだから。
「ああああの、紅炎さま?わたしはいつまでここにいれば……」
「いいからさっさと寝ろ」
紅炎の腕の中でナマエは一緒になって寝台で横になっていた。紅炎に抱き寄せられ、足は絡まっており、ぴったりと寄り添う様はただの主従関係というだけでは片付けられないことはナマエでもわかった。
(寝られない……)
間近に紅炎がいて、緊張で体が強張る。しかし嫌だと言っても失礼にあたるとナマエは思った。とりあえずこの場合は眠ったふりをするしかないのではないか?そう思い至るナマエは目を閉じたが、
「……ああ、もう薄くなっているな」
「は?」
がぶり、と紅炎に首筋を噛みつかれたナマエは驚きで体が跳ねる。
「こ、紅炎さま!?ちょ、と、」
「……一つだけでは足りないか。もう一つくらい足しておこう」
紅炎の唇が首筋を撫でて、鎖骨の辺りに吸い付いた。その感触にナマエはぞくぞくと体を震わせた。
「ひぁ……っ!」
と小さく声を上げると、紅炎は少し驚いたようにナマエの顔を覗き込んだ。
「………」
ナマエは口元を手で押さえると顔を真っ赤にする。自分の出した声に驚いていたのは紅炎だけではないのだ。
「……ナマエ」
「……はい」
「先程の声、もう一度聞かせろ」
「えええっ!?」
自分でも何故あんな声を出したのかわからないのに!?と訴えるような顔に紅炎は深く息を吐いた。
「?あ、あの、紅炎さ……?」
「部屋に戻れ。どうせこの状態じゃ寝られんだろう」
「あ、は、い……では、失礼します」
一礼してからナマエは寝室から出て行く。
熱を持った頰を冷やそうとするが、なかなか冷めない。
(……何故、こんな、胸が苦しいの?)
考えても考えても、紅炎の顔が頭から離れない。
(……絶対、変な声だと思われた。あんな、恥ずかしい声を聞かれた)
ナマエは困惑し、明日どんな顔をしていたらいいのか悩んだ。