マギ夢小説<紅炎寄り>
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紅炎は静かに息をついた。
「どういうことだ」
紅炎は目の前でナマエを抱き上げている白龍に問う。白龍は視線を逸らさず、ナマエを差し出している。
「ナマエにはあなたが必要です、紅炎殿」
「何故だ?そいつに必要なのは迷宮攻略者の血であって、俺ではないだろう」
「では、あなたは目の前で苦しむナマエを放っておくのですか」
「そうでは」
「そういうことです。ナマエは、あなたを選んだからシンドリア王国を去ったのですから。……どうしても放っておくのなら、俺がナマエに血を与えてよろしいですか?」
「………」
「では、俺はこれで」
ナマエを紅炎に手渡すと白龍は部屋を去っていった。紅炎はナマエを抱きながら長椅子に座る。
「……お前は、シンドバッドの血を求めていないのか」
白龍が帰還したのはつい先刻のことであった。そして帰ってきたそうそう、ナマエが倒れた。
白龍の話ではナマエはずっと迷宮攻略者の血を摂取していなかったらしい。シンドリアに滞在していた最終日、ナマエは体調を崩したがシンドバッドの血の提供を拒んだという。
紅炎の名を呼んで、ナマエは意識が戻らないのだ、とも。
「……それほど、俺の血はうまいか」
なら。
紅炎は薄く微笑む。そして手元にあった刃物で腕を傷つけると口に血を含んだ。
紅炎はナマエの顎を掴み、口を開けさせると唇を重ねる。
「……ん、」
こくり、とナマエは紅炎の血を飲む。
その様子に紅炎はさらに深く口付けると、ナマエは血の気配を感じてかそれに応えるように紅炎の唇を貪る。
「ん、……はぁ…っ」
血の美味さにとろけたような様子でナマエは唇を離す。しばらく乱れた呼吸を整える姿は幼い顔立ちから女を感じさせるものだ。
「……紅炎、さま?」
「……久しぶり、だな。俺の血はそれほど美味かったか?」
「は、い……」
「まだ飲み足りないようだな?」
まだ意識が曖昧なのかナマエは素直に頷いた。紅炎は唇を強く噛む。
唇を血で滲ませながら紅炎は笑う。
「乾く前に舐めろ」
言われるがまま、ナマエは再び唇を重ねる。躊躇いがない様子をみると、まだ意識がはっきりしていないのかもしれない。
だが、紅炎はそんなことはどうでもよかった。
(意識がはっきりした時が楽しみだな)
そんなことを思いながら紅炎はナマエの頭を掴み、唇を奪う。
荒々しい口づけの後、ナマエは満たされて再び意識を失う。紅炎はナマエを寝台に寝かせ、仕事に戻った。
ナマエが目を覚ましたのは深夜のことだった。
ふと視線を上げるとナマエの髪を梳いていた紅炎と目が合った。
「ようやく目が覚めたか」
「こ、…えん、さま?」
どうしてここに、と問おうとしたらナマエは自分のしでかしたことに顔を青くした。
「ご、ごめんなさ、あ、あの、わたしは」
「足りたか」
「……は?」
「俺の血は足りたか、と訊いたのだ」
「は、……はい」
「そうか」
「……?」
紅炎はふと口元を緩ませるとナマエを抱き寄せる。距離が近いと思い、ナマエは戸惑う。
「紅炎さま、」
「なんだ」
「近い、です」
「そうだな」
そう頷きつつも紅炎はさらに腕に力を込める。ナマエの髪に顔を埋め、ナマエの長い髪を梳いて弄ぶ。
(……なんだか、機嫌が良いように見える)
こんな風に振る舞う紅炎は初めてだ。ナマエの知っている紅炎はこんなにも積極的に接してはこなかった。もしや仕事で疲れているのかしらとナマエが悶々と悩んでいると。
「ナマエ」
「は、」
言葉が続かない。それは紅炎がナマエの唇を奪ったからだ。
驚いて反射的に紅炎の胸を押すが、びくともしない。さらに深く口付かれて、ナマエの頭は困惑しかなかった。
口づけをされている。紅炎に。けれど、これは何を意味するのだろう。
(舌が、口の中に入って、絡んでくる……これが、口づけ?でも、もっと優しいものだと思っていたのに)
紅炎の口づけはナマエの想像を超えて荒々しいものだ。まるでナマエを食らいつくそうとする獣のような、そんな口づけだった。
「……は、」
紅炎の唇が離れる。ナマエは呼吸が整えられず、ぼぅっとした視界で紅炎を見上げる。
見下ろす紅炎はぺろ、と唇を舐める。その様は獲物を捕らえた猛獣だった。
「命令だ、ナマエ。金輪際、俺以外の血を飲むことは許さん」
「へ……?は、はい」
「………」
「?紅炎さ、いっ!?」
いきなりナマエの首を紅炎ががぶり、と噛み付いた。痛みのあまり涙目になるナマエに反して紅炎は満足そうに笑っている。
「跡が消えたら教えろ。それまでその跡を隠すなよ」
訳がわからないながらもナマエは紅炎の言葉に頷く。
以来、その跡の理由を聞いた、皇族以外の者はナマエに寄り付かなくなったという。
「どういうことだ」
紅炎は目の前でナマエを抱き上げている白龍に問う。白龍は視線を逸らさず、ナマエを差し出している。
「ナマエにはあなたが必要です、紅炎殿」
「何故だ?そいつに必要なのは迷宮攻略者の血であって、俺ではないだろう」
「では、あなたは目の前で苦しむナマエを放っておくのですか」
「そうでは」
「そういうことです。ナマエは、あなたを選んだからシンドリア王国を去ったのですから。……どうしても放っておくのなら、俺がナマエに血を与えてよろしいですか?」
「………」
「では、俺はこれで」
ナマエを紅炎に手渡すと白龍は部屋を去っていった。紅炎はナマエを抱きながら長椅子に座る。
「……お前は、シンドバッドの血を求めていないのか」
白龍が帰還したのはつい先刻のことであった。そして帰ってきたそうそう、ナマエが倒れた。
白龍の話ではナマエはずっと迷宮攻略者の血を摂取していなかったらしい。シンドリアに滞在していた最終日、ナマエは体調を崩したがシンドバッドの血の提供を拒んだという。
紅炎の名を呼んで、ナマエは意識が戻らないのだ、とも。
「……それほど、俺の血はうまいか」
なら。
紅炎は薄く微笑む。そして手元にあった刃物で腕を傷つけると口に血を含んだ。
紅炎はナマエの顎を掴み、口を開けさせると唇を重ねる。
「……ん、」
こくり、とナマエは紅炎の血を飲む。
その様子に紅炎はさらに深く口付けると、ナマエは血の気配を感じてかそれに応えるように紅炎の唇を貪る。
「ん、……はぁ…っ」
血の美味さにとろけたような様子でナマエは唇を離す。しばらく乱れた呼吸を整える姿は幼い顔立ちから女を感じさせるものだ。
「……紅炎、さま?」
「……久しぶり、だな。俺の血はそれほど美味かったか?」
「は、い……」
「まだ飲み足りないようだな?」
まだ意識が曖昧なのかナマエは素直に頷いた。紅炎は唇を強く噛む。
唇を血で滲ませながら紅炎は笑う。
「乾く前に舐めろ」
言われるがまま、ナマエは再び唇を重ねる。躊躇いがない様子をみると、まだ意識がはっきりしていないのかもしれない。
だが、紅炎はそんなことはどうでもよかった。
(意識がはっきりした時が楽しみだな)
そんなことを思いながら紅炎はナマエの頭を掴み、唇を奪う。
荒々しい口づけの後、ナマエは満たされて再び意識を失う。紅炎はナマエを寝台に寝かせ、仕事に戻った。
ナマエが目を覚ましたのは深夜のことだった。
ふと視線を上げるとナマエの髪を梳いていた紅炎と目が合った。
「ようやく目が覚めたか」
「こ、…えん、さま?」
どうしてここに、と問おうとしたらナマエは自分のしでかしたことに顔を青くした。
「ご、ごめんなさ、あ、あの、わたしは」
「足りたか」
「……は?」
「俺の血は足りたか、と訊いたのだ」
「は、……はい」
「そうか」
「……?」
紅炎はふと口元を緩ませるとナマエを抱き寄せる。距離が近いと思い、ナマエは戸惑う。
「紅炎さま、」
「なんだ」
「近い、です」
「そうだな」
そう頷きつつも紅炎はさらに腕に力を込める。ナマエの髪に顔を埋め、ナマエの長い髪を梳いて弄ぶ。
(……なんだか、機嫌が良いように見える)
こんな風に振る舞う紅炎は初めてだ。ナマエの知っている紅炎はこんなにも積極的に接してはこなかった。もしや仕事で疲れているのかしらとナマエが悶々と悩んでいると。
「ナマエ」
「は、」
言葉が続かない。それは紅炎がナマエの唇を奪ったからだ。
驚いて反射的に紅炎の胸を押すが、びくともしない。さらに深く口付かれて、ナマエの頭は困惑しかなかった。
口づけをされている。紅炎に。けれど、これは何を意味するのだろう。
(舌が、口の中に入って、絡んでくる……これが、口づけ?でも、もっと優しいものだと思っていたのに)
紅炎の口づけはナマエの想像を超えて荒々しいものだ。まるでナマエを食らいつくそうとする獣のような、そんな口づけだった。
「……は、」
紅炎の唇が離れる。ナマエは呼吸が整えられず、ぼぅっとした視界で紅炎を見上げる。
見下ろす紅炎はぺろ、と唇を舐める。その様は獲物を捕らえた猛獣だった。
「命令だ、ナマエ。金輪際、俺以外の血を飲むことは許さん」
「へ……?は、はい」
「………」
「?紅炎さ、いっ!?」
いきなりナマエの首を紅炎ががぶり、と噛み付いた。痛みのあまり涙目になるナマエに反して紅炎は満足そうに笑っている。
「跡が消えたら教えろ。それまでその跡を隠すなよ」
訳がわからないながらもナマエは紅炎の言葉に頷く。
以来、その跡の理由を聞いた、皇族以外の者はナマエに寄り付かなくなったという。