ハイキュー長編夢<及川寄り>
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青葉城西高校に入学したわたしを待っていたのは及川先輩だった。
「ナマエちゃん!入学おめでとう!」
「はい」
「俺のこと覚えているよね!」
「はい」
「じゃあ、約束通り俺と、」
「いい加減にしろ、クソ川ぁ!!」
ばこーん!と岩泉先輩の打ったボールが及川先輩の頭部を直撃した。入学早々、変わらない姿にわたしはぼんやりと思い出す。
だけどあの約束はまだ有効期限は切れていないのだろうか。
「及川先輩、ちょっと聞いてもいいですか?」
わたしは少しだけ心配しながら、緊張しながら問いかける。
「及川先輩はまだわたしのこと好きですか?」
菊池ナマエちゃんは影山の幼馴染だった。当時は影山に対して反抗心真っ只中だったのでナマエちゃんに対してもあまり良い印象は抱いていなかった。
だけど気がついたら、俺はずっとナマエちゃんを目で追いかけていた。
彼女はいつも静かだったけれど眼差しは強かった。小柄だったけれどそれを補える運動神経があった。
言葉よりも行動で示す、まっすぐな女の子。それが俺の大好きな菊池ナマエちゃんだ。
「またですか、及川さん」
国見ちゃんは淡々と廊下に出てきた。周囲の女の子は俺を見てうっとりとしているが、俺が欲しいのは彼女たちの視線ではない。
「菊池ならいませんよ。お腹すいたーとか言ってパン買いに行きました」
「ありがと、国見ちゃん!」
俺は国見ちゃんにお礼を言ってから廊下を走っていく。
と、そこへ岩ちゃんが廊下の角に現れた。
「岩ちゃん!ナマエちゃん見なかった!?」
「おー、おい、菊池。及川来たぞ」
「んむ?」
岩ちゃんの背中からナマエちゃんが現れた。彼女はのんびりとパンをもぐもぐ食べながら歩いてきた。
「及川先輩もパン買いに来たんですか?でも残念でしたね。もうパン売り切れですよ」
「違うよ!及川さんはパンじゃなくてナマエちゃんが欲しいし!ていうかなんで岩ちゃんと一緒なの!?」
「パン買おうと思ってたら代わりに買ってくれたんです。ね、岩泉先輩」
「戦場だからな、購買のパン競争は。あれに突っ込もうとするのは菊池にはキツイだろ」
「いやあ、助走して勢いに乗ろうとしたんですけれどねぇ」
「お前はイノシシか」
「ちょっと二人で楽しそうにしないで!俺のこと無視しないで!」
「うるせぇなぁ。……じゃあ俺は先行くから、勝手にしろ」
岩ちゃんは深く息をついて去っていく。俺は気を取り直してナマエちゃんと向かい合う。
「ナマエちゃん、今度からパン買うなら俺に言ってね?パン競争はちょっと危ないし」
「?だって、及川先輩をお使いに使ったら駄目でしょう?先輩だし、女の子に恨まれそうで」
「いいんだよ。俺はナマエちゃんが笑ってくれるだけで嬉しいんだから」
「……はあ」
ナマエちゃんは納得したようなしてないような表情をしてパンを食べている。どうやら俺はまだナマエちゃんを『好き』にさせていないようだ。
(長期戦だなぁ……はぁ)
「及川先輩」
「ん?」
「明日、一緒にごはん食べますか?」
「え」
「いつも一年生の教室に来てもらうのも大変ですから、わたしが及川先輩の教室に行きます。お弁当がない日は一緒にパン、買いに行きましょう。……それじゃあ、だめですか?」
「……だ、だめじゃない、よ?」
「よかった」
ナマエちゃんはにこりと笑う。
「及川先輩は、笑っていた方が可愛いです」
「ナマエちゃん!入学おめでとう!」
「はい」
「俺のこと覚えているよね!」
「はい」
「じゃあ、約束通り俺と、」
「いい加減にしろ、クソ川ぁ!!」
ばこーん!と岩泉先輩の打ったボールが及川先輩の頭部を直撃した。入学早々、変わらない姿にわたしはぼんやりと思い出す。
だけどあの約束はまだ有効期限は切れていないのだろうか。
「及川先輩、ちょっと聞いてもいいですか?」
わたしは少しだけ心配しながら、緊張しながら問いかける。
「及川先輩はまだわたしのこと好きですか?」
菊池ナマエちゃんは影山の幼馴染だった。当時は影山に対して反抗心真っ只中だったのでナマエちゃんに対してもあまり良い印象は抱いていなかった。
だけど気がついたら、俺はずっとナマエちゃんを目で追いかけていた。
彼女はいつも静かだったけれど眼差しは強かった。小柄だったけれどそれを補える運動神経があった。
言葉よりも行動で示す、まっすぐな女の子。それが俺の大好きな菊池ナマエちゃんだ。
「またですか、及川さん」
国見ちゃんは淡々と廊下に出てきた。周囲の女の子は俺を見てうっとりとしているが、俺が欲しいのは彼女たちの視線ではない。
「菊池ならいませんよ。お腹すいたーとか言ってパン買いに行きました」
「ありがと、国見ちゃん!」
俺は国見ちゃんにお礼を言ってから廊下を走っていく。
と、そこへ岩ちゃんが廊下の角に現れた。
「岩ちゃん!ナマエちゃん見なかった!?」
「おー、おい、菊池。及川来たぞ」
「んむ?」
岩ちゃんの背中からナマエちゃんが現れた。彼女はのんびりとパンをもぐもぐ食べながら歩いてきた。
「及川先輩もパン買いに来たんですか?でも残念でしたね。もうパン売り切れですよ」
「違うよ!及川さんはパンじゃなくてナマエちゃんが欲しいし!ていうかなんで岩ちゃんと一緒なの!?」
「パン買おうと思ってたら代わりに買ってくれたんです。ね、岩泉先輩」
「戦場だからな、購買のパン競争は。あれに突っ込もうとするのは菊池にはキツイだろ」
「いやあ、助走して勢いに乗ろうとしたんですけれどねぇ」
「お前はイノシシか」
「ちょっと二人で楽しそうにしないで!俺のこと無視しないで!」
「うるせぇなぁ。……じゃあ俺は先行くから、勝手にしろ」
岩ちゃんは深く息をついて去っていく。俺は気を取り直してナマエちゃんと向かい合う。
「ナマエちゃん、今度からパン買うなら俺に言ってね?パン競争はちょっと危ないし」
「?だって、及川先輩をお使いに使ったら駄目でしょう?先輩だし、女の子に恨まれそうで」
「いいんだよ。俺はナマエちゃんが笑ってくれるだけで嬉しいんだから」
「……はあ」
ナマエちゃんは納得したようなしてないような表情をしてパンを食べている。どうやら俺はまだナマエちゃんを『好き』にさせていないようだ。
(長期戦だなぁ……はぁ)
「及川先輩」
「ん?」
「明日、一緒にごはん食べますか?」
「え」
「いつも一年生の教室に来てもらうのも大変ですから、わたしが及川先輩の教室に行きます。お弁当がない日は一緒にパン、買いに行きましょう。……それじゃあ、だめですか?」
「……だ、だめじゃない、よ?」
「よかった」
ナマエちゃんはにこりと笑う。
「及川先輩は、笑っていた方が可愛いです」
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