TWST × とうらぶ
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With 蜂須賀虎徹
*エース・トラッポラ
「主」
「はい。すみませんでした」
「ねえ、主……ごめんなさいって謝るだけなら童でもできるんだよ」
こっっっっっわ。
正座させられてる監督生をちらり、と盗み見るともう泣きそうな顔してるし青褪めてる。フロイド先輩たちなんか全然怖くない、と言い放ったことある監督生のことを『信じらんねえ』って思ってたけど……こりゃ怖いわ。
「俺はそんなに難しい約束ごとをしたかな」
「してません」
「主が怪我をしたら俺はどんな気持ちになるか、話足りない?」
「ごめん、ほんと……」
うわ、クルーウェル先生まで固まってるじゃん。
「……なんの騒ぎだ、これは」
こっそり耳打ちしてくる先生に、グリムと無茶して変な魔法生物を召喚→クマみたいなやつから平手を喰らった監督生と、そのクマをしばいて説教してるハチスカ…と説明する。いやまぁ、ハチスカの心配はそれはそう。オレも吹っ飛ぶ監督生みて血の気引いたし。
「ハチスカ」
「…あなたは?」
目つきがギ、と鋭くなるハチスカ。クルーウェル先生と初対面だっけ?お互いに『なんだこいつ…』って思ってそうな顔してる。見た目だけならハチスカ金ピカだしね。
「デイヴィス・クルーウェル……この仔犬のクラスの担当教務だ。話の腰を折ってすまないが、クマのような生き物に攻撃されたと聞いてな…怪我の具合を見たい」
「主の先生?……主、隠さないで」
「いや、あの、」
「顔色があまりに悪い……もしかしてどこか折れてるか?」
「は!?さっきなんともねーって言ったじゃん」
思わずオレがそう言うとクル先まで青筋立て始めた。
「ひゅ……ぅ…」
「監督生、痛みを取り除く……どこが痛いんだ」
「ゔ……ここ、」
脇腹を指し示す監督生はもう動けないようで、ハチスカに寄りかかってる。クルーウェル先生が魔法薬の準備してるから、声をかけて監督生の服を捲る。
「うわ…」
赤と青紫色の内出血………これは折れてる。よく喋れてたな、さっきまで……。ハチスカと目が合う。
「不甲斐ない……主の怪我に気付けないなんて」
「いやこれは……さっきまで普通に歩いて座って喋ってたから分かんねーでしょ……さっさと言ってくれれば保健室連れてったのに」
「ごめん……ふっ…い゛っだ……」
苦しそうな細い呼吸音の監督生の腕を擦る。痛むのか震えてる。
「監督生、これを。飲め……監督生」
もう自力で飲めないのか受け取りはするけど腕が動いてない監督生から薬を取り上げる。
「飲めば即完治なんですか?」
「いや、骨を動かす。その薬には麻酔成分も入ってるから、動かしてる間の痛みを取り除く……飲んでもらわないと処置が難しい」
「飲ませます。ハチスカ、ごめんけど監督生の頭抑えてて」
「あ、あぁ……」
クソにがいマッッッズイ薬を口に含んで監督生に飲ませていく。意識朦朧としてても不味さは分かるみたいで手で押しのけようとしてくるから手を掴む。
「っげ…ぇ…っほ!!」
「監督生、飲んで」
何回か繰り返して、ようやく痛みが引いてきたのか監督生の動きが鈍る。
「薬が効いてきたな……骨を動かす。ハチスカ、トラッポラ。監督生をなるだけまっすぐにしてくれ……ステイ、そのまま」
ペンを振るって5分くらい。正常な場所に骨を戻してとりあえずくっつけたと……しばらくは安静に、走ったりはNGで日常生活は送れるだろうって。あ゛〜……疲れた。
「えーす、ありがとう…先生も」
「あぁ……お説教はほどほどにしてやれ。グリムのことを抱えて怪我を受けたんだろう?」
「?何故それを…」
「監督生の怪我とは反対側のブレザーやシャツにグリムの毛がついている。庇ったんだろう…アイツの処理は俺がしておく」
ハチスカが倒したクマもどきを指差したクル先にめちゃくちゃ頭撫でられた。
「……ハチスカ、オレ魔法で監督生のこと浮かすから、ベッドまで運ぶよ」
「そうだね……そしたらお茶の準備をしよう。さっきの薬苦そうだったからお口直しといこうか」
「助かる〜……まじで不味かった」
「主も暴れていたもんね」
*ミョウジナマエ
ズキズキと痛む脇腹を抑える。いた……でもさっきよりは痛みはマシだ。折れてる痛みから、硬いものにぶつけたみたいな痛み。
「っぐ……」
起き上がるのにも一苦労だ。なんとか起き上がってしまえば痛みも和らぐ。動こうとすると痛むのか…なるほど。階段を降りて談話室のドアを開けるとはちとエースがこちらを振り向く。すごい速度だったのに動きが揃っててちょっと感動する。
「監督生、起きたの!?痛みは?」
「起きるとき痛かった……あの、二人とも、ごめん…ありがと、なんとなく覚えてる」
「全くだよ……主、気付けなくてごめんね」
「重い重い…はち、大丈夫だよ」
「嘘つき。そう言ってさっき骨が折れてたって先生が…俺たちと違って人間は怪我すぐ治らないって教えてくれたの、主だろう…!」
な、泣かせてしまった。初期刀のはちは本当に心配性で、人間の姿で顕現したけどものすごく厳密に言うと人間とは異なる部分を説明してから過保護になった。
……僕の説明の仕方が悪かったとは思う。反省もしてる。
そりゃ腕吹っ飛んでも痛むが手入れで治る男士と、治らない僕たち審神者、と説明したら過保護にもなるよな…と今なら思う。
「骨は折れてもくっつくから…あと…なんていうか、ハイになってて痛みに鈍かったんだ…ちょっと強く打ち付けたかなくらいだったんだよ、ほんとに」
ぽろぽろ涙をこぼすはちの涙を拭って頭を撫でる。
「あーあ、泣かせた。ハチスカ可哀想〜」
「ゔ……」
「心配したのに嘘つかれたオレも可哀想〜」
「ごめんてば……」
「ちなみにグリムもぴーぴー泣いてたかんね、さっきまで」
「もう罪悪感でしんどいよ…」
今はトレイ先輩のケーキでなんとか機嫌を持ち直したらしいけど……あぁ、トレイ先輩たちからなんて怒られるか……クルーウェル先生にも怒鳴られそうだ。
「主、座って?体を冷やしてはいけないから、これを……お茶を淹れてくるから」
痛むし言葉に甘えよう。怪我をしてない方に座ってきたエースを見やる。
「……腹、見てもいい?痣治ったの?」
「起き上がってから見てないや……よ、いしょ。痣あるにはあるけど…どう?」
「ん〜…さっきと同じ色だ。クル先にあとで聞いてみる」
「ありがと……ごめんね、エース」
「いーよ。次は怪我すんなよな……クマ相手に向かってくなよ」
「グリムが危ないって思ったら咄嗟に……ていうかアレ魔法生物じゃなくてほんとにただのクマなんじゃないの?」
「いや、火吹くやつだし違うってさ」
クマにプラスで火の能力を…?!最悪すぎる。魔法があっても人間には強敵になる存在だ。はちが淹れてくれたお茶美味しい。あったまるし、ほんのり甘くて美味しい。
*デイヴィス・クルーウェル
「失礼する……おや、起きたのか?」
「うん…でもまた寝ちゃった」
ハチスカに言われ覗き込むとトラッポラの肩に頭をおいて眠ってるようだ。トラッポラも口を開けて眠っている。
「何か言っていたか?」
「動こうとすると痛むって……あと痣がどうこうって聞こえたくらいかな」
「応急処置で骨を元のあるべき位置に動かしただけだからな……痛み止めと、骨の成長の促進剤を飲ませてくれ。食後に必ず」
「分かった」
「ふ……まるで騎士のようだな」
「えーす?……ふふ、そうだね。主のこと好きなんだろうね……見てて可愛らしいものだよ」
「……嫌だったりしないのか?」
使い魔と呼ばれるハチスカを見やる。この見目で妖精族のように年齢はかなり上だというのだから興味深い。しかも、刀剣の姿を擬人化して顕現させた存在……魔法でもなしえない技術だ。
「俺の主を好きになるなんて、趣味がいいよ……それに普段のつんつんした様子とは異なって主には甘いくらいだし…大切にしてるのが分かるからいいんだ」
「なるほど。溺愛してるわけか」
「きっとね」
存外監督生には素直なトラッポラの様子を思い返す。二人にブランケットをかけ直し、グリムが帰ってくるまでお邪魔することに。いつもよりしょぼくれた様子のグリムは怪我はないようでピンピンしていた。
「監督生、トラッポラ……昼夜が逆転する、そろそろ起きろ」
「んぁ……?クル先…?」
「クルーウェル様だ……全く、風邪ひくぞ」
遅れてやってきたスペードやクローバーたちのハーツラビュルの親代わりたちがやってきたので、絶対安静だを告げあとを任せる。
*ミョウジナマエ
「僕が持ってこよう」
「あ、……すみません」
リドル寮長にわざわざフォークを取らせてしまった……いや、そりゃ怪我はしてるけど。寝たきりってわけでもないからなんとなく後味は悪い。
「いや〜デュースちゃんから話聞いたときびっっくりしたけど……ほんと、気をつけてね?しばらくエースちゃんもデュースちゃんもグリムくんも元気なかったんだから」
「耳が痛いです…」
コップを置こうとしたらケイト先輩に取られる。ソファからお尻が浮く隙がない。……わ、これ美味しい。
「はち、これ美味しいよ」
「そう?俺もいただこうかな」
二人で美味しいねと顔を合わせていれば膝上からグリムの腕が伸びてくる。
「オレ様も食べる!」
「はいはい……一口にするから待って」
グリムならこのくらいかな。フォークを持っていって食べさせるとグリムは両方の頬を肉球で抑えて喜んでる……カワイイ〜。喜ぶときの仕草が本当に可愛らしい。
「全治三週間程度って聞いたけれど……その間授業は受けるのかい?」
「バルガス先生の授業意外は基本受ける予定です、ほとんど座学ですし」
「グリム、荷物は持ってやってな…小レポートとかあったらハーツラビュルに来ればいいよ」
「すみません、ほんとに…」
「エースとデュースも合同で勉強会を開くといい。僕も見ようか」
「え〜っリドル寮長追求えげつねーのに」
「当たり前だろう、きちんと理論を理解しないと応用させられないからね」
「なんか欲しいものとかある?監督生ちゃんは」
「……ん〜……あ、湿布欲しいです。熱持ってきたぽいし…」
薬飲んで湿布貼れば夜も眠れそうだ。そういえばデュースが買いに行ってくれた…パシリみたいで申し訳ない。
「なにしょぼくれてんの」
「いて」
おでこをエースに小突かれた。隣に座ってるからバレバレだったらしい。
「いや……皆パシリみたいにしちゃって申し訳ないなと…」
「そー思うんなら怪我治してよね。はい、薬。ゲロマズだけど飲めよ」
「え〜飲みたくなくなった」
「ふふ、主ってば…ずっと薬苦手だね」
「だって不味いじゃん」
しかも2個もある……錠剤が良かったな。どっちもなんとも言えない色の液体だ。クルーウェル先生お手製の薬らしい…ってことは効果はすごいんだろうな。
(ゔぇ……)
(ほんとに不味そうに飲むんだねぇ)
(駄目だよ、監督生。薬は水で飲まないと)
(ハハ、2本目終わったら紅茶入れようか)
(ゔぅ〜……まっず)
(はい、これ痛み止め)
(鬼……!鬼!!!)
(主、体に障るから叫ばないで)
(はち、ほんとに不味いんだよ)
(ふふふ、わかっているよ)
(これ毎食かぁ……)
(監視いっぱいいるから逃げようとか思うなよな)
(そーだぞ子分!ほら次のめ!)
(鬼……)
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