HQ 菅原
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蛮殼三人衆
*ミョウジナマエ
家でも練習して、入院中からやってるゲームだから総プレイ時間300時間を越えるりくからもお墨付きをもらい、なんとか仕上げられたと思う。ナツメちゃん、せっかくなら衣装も着よう!なんて言い出すから短期間のダイエットものすごく大変だった…。
ボンタンみたいなシルエットのパンツの膝部分に穴を開け、さすがに上はチューブトップは怖いのでキャミソールにした。それっぽいシアーなポンチョ型の黄色のトップスはナツメちゃんが用意してくれた。
…にしても、私が元気っ子のウツホなのは未だにちょっと納得がいってないけど身長で決めた!と言われたら文句も言えない。ナツメちゃんは私より背が低いので、フウカをやるらしい。フウカと同じくらいの厚底の下駄のようなのも手作りしたんだとか…すごいコスプレイヤーになれるよ、ナツメちゃん。
髪の毛もアップにしてステージ裏に立つ。
「待って、ものすごい緊張してきた!!!吐くかも」
「いけるいける!リハもバッチリだったよ!」
「可愛いから平気だよ」
「がんばれ」
野次のようなクラスメイトの声が届くけど手が震える。しかも3年生は前の方の席だし、さっきちらって確認したら澤村先輩先輩と菅原先輩に前の方に居たのが思いきり見えた。お腹丸見えの服だから普通に恥ずかしい。
『じゃあ次、1年3組!』
生徒会の人がマイクでそう言うので小道具を持って中央へ。
私は座布団、ナツメちゃんは囲碁みたいな机、影山くんはスケッチブックで作ったテレビ。ゲームやったことある人がちらほらいるのか、スプラだ!と聞こえてくる。ゲーム中の音声を切り取ったものを流して、ラジオ風に勧めていく。キャラのセリフは模造紙とかででっかく作ったのをクラスのみんながステージの横から差し込む形でなんとか再現。
『お、この音は…フェスじゃ〜!!!』
ウツホちゃんの声にあわせて両手をあげると意外にも大きい歓声があがる。フェスのテーマとしておにぎりはどれ派?の看板をクラスの何人かで後ろに持ってくる。
私はまごうことなき梅派。指を指しながらセリフの動きに合わせる。ウツホたちの決めポーズをしてラジオを終わらせたあと、フェス中に流れる音楽が鳴り、歓声がもっともっと大きくなる。ナツメちゃんとめちゃくちゃ練習した振り付けをなんとか踊り、次の場面へ。
もう一度テレビの小道具を影山くんが持ってきて、投票率が低い!と私…ことウツホが地団駄を踏んだ合図でステージ脇からクラスメイトがみんな出てくる。クーポン配布の時間だ。スプラの試合中に流れる音楽が流れるとめちゃくちゃ2年生たち全体が盛り上がってる。元気な学年なんだな…盛り上げてもらえて助かった。
皆が一斉に持ち場のエリアへ走り出す。私達三人は、とにかくフリーで!とナツメちゃんに言われたからひとまず……今目が合った先輩たちのもとへ。
「もちろん梅派ですよね?!」
「先輩、ツナマヨですよね?」
ほぼ同時に影山くんと被る。ぽかんとしてた澤村先輩たちはお腹を抱えて笑いだして公平に?1枚ずつもらってくれた。
「影山くんついてこないでよ!」
「俺が先に着いてた」
言い合いながら東峰先輩と清水先輩、田中先輩たち…とほぼ同じコースをたどる。縁下先輩は「争いには加担しない。シャケ派で」と裏切ってきた。先にクラスのみんなが戻り手持ちのクーポンを集計し、何枚配ったか=投票率として集計してる間、三人でひたすらちまちま配る。
「月島くん、おねがい!」
「僕を争いに巻き込まないで。シャケ」
ぐうう…!残り3枚もあるのに受け取ってくれない。
「俺はもともと好きだから梅欲しいな!」
山口くん…ありがとう!と言い渡す。あとは梅派の貰いそびれの人に渡せて私の分は全部配り終わった。ステージに戻り集計結果を書いてあるのを確認し、ラジオを再開。予備祭のときの結果発表みたいだ。
予備祭ではシャケのクーポンの配布率…つまり人気1位、梅は2位、ツナマヨは僅差で3位だった。明日からの土日でしっかり挽回できるように梅派は頑張らないと。ほな、カイサン!の決めポーズで終わり、私達のクラスの番は終了。
「ウツホ〜!!!」
「…!」
呼ばれたので振り返ると、ウツホのぬいぐるみを持ってる人だった。手を降るとわあ!と盛り上がる。ステージ裏に戻り、一気に押し寄せてきた疲労感で座り込む。疲れた…とにかく緊張した…!!!
「うまくいってよかった〜、集客見込めるといいけど…ナマエちゃん、影山くんお疲れ様!二人とも凄かったね!」
ナツメちゃんが手を掴んで引き起こしてくれる。イキイキしてたな…ステージに立って目立つことが好きというナツメちゃんらしい構成のステージだった。
*菅原孝支
俺、この子に何回びっくりするんだろう。
1年3組!と司会から呼ばれ、出てきた3人のうち2人がうちの子だった。
「か、影山とアレナマエちゃんだよね?」
「あぁ………影山、ああいうのやるんだな…」
感無量の顔で大地がそう呟く。あれは俺も流石に知ってる、スプラだ。大人気ゲームの3人に扮してる影山たち。ゲーム起動してすぐの本来はステージやイベントのお知らせが流れるラジオ風景だ。ミニオンみたいに何語か分からないキャラだから、セリフが模造紙で横から出てくる。
『フェスじゃー!』
そのセリフと共にナマエちゃんが両手をあげる。ウツボの子にそっくりだ。キャミソールにほぼすけすけの透けてる上着しか着てないからナマエちゃんも、もう一人の子もかなりの露出度だ。
フェスのお題として、おにぎりはどれ派?という看板が出てくる。影山たちのクラスはおにぎりらしい。渋いな…と思ったが宣伝の仕方がオシャレだ。ナマエちゃんは梅派、影山はツナマヨ、もう一人の子はシャケ。面白いこと考えるなあと見てると、発売当初めちゃくちゃYouTubeに流れてたフェス中の音楽が鳴り響き、3人…いやほぼ2人が同じように踊ってるため、体育館は大盛り上がりだ。他のクラスはK-POPとか流行りのJ-POPを選びがちだし、かなり…奇抜。ていうかナマエちゃんダンス上手くね…??
もう一度ラジオの音楽流れてきて、ナマエちゃんが影山の持つテレビ画面を指差して『投票率が低すぎるんじゃあ!』とウツボのキャラのように地団駄を踏んでいる。
その瞬間試合中に流れる音楽が流れてきて盛り上がりは最高潮。ナマエちゃんが考えたにせよ、もうひとりの子が考えたにせよめちゃくちゃスプラ好きなんだな…と感心してると1年3組の他のクラスメイトたちがわらわらと出てきて1年生や2年生の方へ走っていく。
なんか配ってる…?と大地と顔を見合わせると、ステージからまるで日向と競い合ってるときみたいに爆速で走ってきた影山とナマエちゃんがお互いの支持するおにぎりのクーポンを差し出してくる。
「はっはっは…転ぶなよ〜!お前ら」
まずはバレー部にほぼ賄賂のように渡そうと2人とも考えてるみたいで、旭や清水、田中たちのところへ順に2人で押しのけ合いながら走ってる。
「あ〜争ってみっともない、誰も傷つけないシャケいかがですか〜?30円引きですよ〜」
「売り込みがうまいねえ」
「あ、梅もツナマヨもここ来てる!早いな…優しいシャケはいかがですか〜?」
他のクラスメイトが配ったクーポンを集計中らしく、三人が駆け回ってクーポンを配る。最終的に影山は何枚か残ってしまったようだ。集計結果を並べてシャケ1位、梅が2位、ツナマヨが3位となった。予備祭と言ってるところも本家っぽい。大歓声でクラスの出し物を終えた影山たち。あとで2人の写真撮ってやりてえな…。
「ナマエちゃん!」
全学年分の出し物が終わり、一旦トイレ休憩が入ったタイミングで声をかける。
「あとで影山とナマエちゃんの写真撮らせてよ」
「わ、お願いします!影山くん写真撮ってくれるってよ」
少し恥ずかしそうに俯く影山の肩を小突く。今更照れてんのか?と聞くと日向にバカにされたとのこと。
「だっははは!!!お前らサイコーだったぞ!特に影山くんのダンス!」
田中がもうそれはそれは馬鹿にした顔でやってくるのであんまり揶揄うなよと背中を叩く。それにしても……体薄っ!保健室で横抱きにしたときもめちゃくちゃ軽いって思ったけど…そりゃこの華奢さならあのくらい軽くても不思議じゃねえべな…。
(見てよ大地これ…影山との体格の差…)
(何回言ってんだスガ…戻ってこい)
(正気だけど?)
(ずっと写真見てブツブツ言ってるやつのどこが正気なんだ)
(でも見てみろよこのお腹の薄さ!!ちょっとしたことで折れちまうべ…)
(重症だな…)