HQ 黒尾
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デート
*黒尾鉄朗
俺とナマエちゃんで乗ることになったホーンテッドマンション、ぼっくんは相変わらずはしゃいでて赤葦はそれを窘めるようにしてる。俺はというと…さっき並んだときに俺の右手にナマエちゃんの左手が一瞬すれ違った…んだけど、その時ナマエちゃんの手がすごい冷たくて。意識せざるを得なくてどぎまぎして特に会話が思い浮かばない。冷たいし手小さかったし…
「黒尾くん、もしかして怖いの?」
「えっ?……はあ、ンな訳ないでしょうよ」
俺の気も知らないで…。ナマエちゃんは男の子が全体的に苦手だ。正しくは、仲間内で気が大きくなってるタイプの男たち、だろうけど。まあ俺もPerfumeだったら誰派とかそういう会話をしたことあるし、あのアイドルよりこっちのアイドルのほうが好きって会話もしたことある。
だから正直俺はナマエちゃんの苦手な部類に片足突っ込んでるとは思う、人を偉そうにジャッジして評価しちゃうとこ。半分芸能人みたいなナマエちゃんと知り合ってから俺らの軽い気持ちで発した言葉が本人に知れるとダメージにもなるし、頑張る理由にもなるんだな…と気付いた。
正直に言うと好きだ…し可愛いナマエちゃんは俺だけ知っておきたいって独占欲も沸いてくる。けど…、ナマエちゃんは俺のことも他の野郎のこともそういう気持ちで見てないことは分かる。踏み込んでいいのか、距離置いとくべきなのか悩むな…。
「なーなー、次スプラッシュ・マウンテン乗ろうぜ!」
ぼっくんがそう振り返って言ってくる。アレ結構早いやつだよな…?研磨乗れんのか?
「いいね〜、小学生ぶりに乗りたい!」
ナマエちゃんもノリノリ。可愛い、と見てると細かい床の段差によろけてぶつかってきたみたいになるので肩を支えて受け止める。
「ごめん、タックルしちゃった。暗くて見えない…」
「なんちゅー可愛いタックルなのよ…はいお嬢さん手握ってて」
ぼっくんだったらドミノみたいに倒れてただろうなと思いつつ右手を出すとおずおずと手を繋がれる。
「手つめたいでしょ…いいのに」
「うん、冷たい。…あとであったかいやつ食う?あのヴィランズの肉まん美味かったよ」
「それ!気になってた!いっつも並んでて買いにいけなくて…」
たしかに朝の時点でも結構並んでたな…。乗る順番が来てバギーに座る。
「おおぉ〜ジャック〜!」
何年か前に乗ったときは幽霊だらけだったと思うけど、ほんとに同じ乗り物か?ってくらい中身が違う。いちいち手を降るナマエちゃんが可愛すぎてほとんど彼女ばっか見てた。
「よかったねえ、ジャックに大はしゃぎして」
「ジャックイチオシだからね…あ、肉まん!」
「クロからライン来て買っといた…赤葦、2個目いる?」
買いにいこうってラインしたのに買っておいてくれた優しい研磨にお礼を言って受け取る。
「か、かわいい〜!パッケージ皆いる…!」
パッケージや肉まんの写真を撮った後、肉まんを2つにちぎりナマエちゃんがこちらを見る。肉まんでほっぺを挟むようにして笑ってるの可愛すぎて写真を撮る。
「こんなに1日にカロリー取ったら太る…黒尾くん、どっちか食べて」
はいよ、と受け取る。研磨も食うか?と聞くとお腹いっぱいだよと返ってくる。
「今以上に細くなんの?!」
木兎が肉まんを一口で食べながらそう尋ねるとナマエちゃんは木兎の口のデカさにびっくりしながら答える。
「細く…っていうよりかは…木兎くんたちはバレエみたことある?こっちのバレエ」
プリマみたいなポーズを取ればぼっくんも分かったみたいで、生で見たことはない!と返ってくる。俺もないな…オーケストラ鑑賞と並ぶくらい一般人はバレエを見に行く機会なんてないんじゃないか?
「トップのバレリーナって、筋肉で体が引き締まっててほんっとに綺麗なんだよ…!ああいう体つきになりたいから食事制限してるの。だから…全く何も食べないわけじゃないよ、それに衣装も少し太ると入らなくなるから」
「大変なんだなー…あんな動いてるのに制限する必要あんの?」
「男の子と違って女の子は食べた分動いてもお肉になりやすいからね…特に私は顔に出やすいし」
バレーボールより小さい顔なのによく言うわ…まったく贅肉というものがついてない彼女の腕やら足を見て思う。
「ん〜!おいし〜…最近のパークの軽食全部おいしい」
そりゃ何より。ぼっくんリクエストのスプラッシュ・マウンテンに乗ろうと話すと、露骨に研磨は嫌な顔をする。
「あれ濡れるじゃん…今日寒いしヤダ。だったらもう一個の……なんか炭鉱みたいなやつがいい」
「じゃあスプラッシュ・マウンテンの後それ乗ろうぜ!」
「研磨またお留守番なの?退屈じゃない?」
「別に…だって今日パレード見に来たから」
「ふふ、夜も楽しいやつやってるからそれ見ようよ」
「ああ、シンデレラ城のやつ?あれなら席取ったよ」
ライン来てたやつか。プロジェクションマッピングのやつで先月映像の内容が変わったばかりらしい。これは研磨も動画を見ずに初めてを楽しみたいっつってたな。
「え、とってくれたの?!あれすっごいいいよってレジのお姉さんが教えてくれたんだよ…私の好きなヘラクレスとルイーサが出てくるんだって」
「あれ人気だもんね…二人は知ってる?」
「知らねえ!ルイーサ…て誰?」
「あの…家のやつじゃないですか?なんか母さんが見てた気がする…」
赤葦の雑な解釈に思わず吹き出す。
「歌がものすごーくいいから見てほしいな〜、ヘラクレスはそのまんまギリシャ神話の話!」
ナマエちゃんは主人公サイドじゃなくてあんまりヴィランぽくないハデスが好きらしく、三人で見たときはセリフ完コピしてたのを思い出す。身振り手振りも真似してて可愛かったな。
「ベイマックスもいるね、ナマエの好きなのばっか」
「泣くかも…」
どうせヘラクレス出てきただけで泣くでしょ、って揶揄ったら肘を叩かれた。
先に研磨が乗れる炭鉱のやつ(ビッグサンダーマウンテンだった)に乗って、ぼっくんリクエストはその後にしようと移動開始。
「あんまり覚えてないけどこれ結構怖かったっけ…?」
「すんげー早いらしい!」
スペースマウンテンといい勝負なのか?だとしたら研磨は乗れねえだろうな…いや、あれは暗い中だから逆に方向感覚がよく分からない分乗れたりすんのか?
「ミョウジさん、ジェットコースター苦手なの?」
「好きなんだけど…なんかこう…カーブが多いと体勢がこうなるでしょ?そのときに頭をガガガって打ち付けていつも酔うの…だからタワテラ大好きだし、何回でも乗れるよ!」
なんとなく言いたいことは分かった。顔や首周りに固めのクッションが用意されてるタイプだと、たしかに体勢変わるたびに首痛めることある…。
「じゃあ今度はシーですね」
「おぉ!いいな!孤爪はタワテラ無理?」
「無理に決まってんじゃんあんなの…全部吐くよ」
汚いデショと研磨の頭を抑える。小学生の頃、ナマエちゃんと初挑戦して以来二度と乗らないと決めてるみたいでげっそりしてた。
「私は観覧車のほうが無理だな…長時間高いところにいるほうが怖い、パッと終わるなら楽しめる」
「じゃあスカイツリーも追加で」
そう言うと行かないからね、とナマエちゃんがジト目で睨んでくるので冗談冗談と頭を撫でる。そんな話をしてると順番が回ってくる。早いな、もう1時間も経ったのか…?
さっき研磨いなかったし、と前列2人を座らせようとするとナマエちゃんからスカスカすぎて怖いから隣に座ってほしいと頼まれる。キャストさんも余裕そうなら詰めても大丈夫ですよ、と言われる。
「てか黒尾お前でかいんだから後ろじゃね?!見えねえよ!!」
後ろからぼっくんに文句を言われるがぴったりナマエちゃんとくっついてるので気が気じゃない。
「これすぐ終わるっけ…研磨」
「…早いけど結構長かった気がする…手つなぐ?」
うん、とナマエちゃんが研磨と手をつなぎ、俺にも当たり前のように手を出してくる。怪我してる方の手だし、と断るとダメ!と手を取られる。また手がとんでもなく冷たくなってるのでなるべく優しく握る。
ガタン、と動き出しゆっくりと坂を登るように動いてるんだけど、もうナマエちゃんが大騒ぎしてて腹抱えて笑ってる。
「もう落ちる?!?落ちる??!」
「まだだよ」
「やだ、いつ落ちる??!」
「ギャッハッハッ!!好きなんじゃねえの?!」
ぼっくんもゲラゲラ後ろで笑ってるから余計面白い。機関車は登りきったあと緩やかな坂をカーブしながら下っていく。
「終わった〜……え!?終わってない??!」
「腹いて…っ!」
「ナマエ、言っとくけどこれこっからだよ」
「なんでまた登ってるの?!終わりじゃないの?!下ったじゃん…!」
ぼっくんの後ろのカップルたちもナマエちゃんの慌てぶりにこっそり笑ってる。面白すぎて涙出てきた。結構なスピードで右へ左へカーブを繰り返しながらトンネルの中へ。
ギギギ、とブレーキのような音がなって減速するのでナマエちゃんは完全に終わったと思ってるようだ。研磨が見えないように悪い顔しながら俺らに人差し指を立ててるので頷く。
「めっちゃ疲れた……タワテラやっぱもう無理かも…」
「あれこそすぐ終わるよ?」
もう終わりの雰囲気を赤葦が出してあーだこーだと皆で話す。これ登りきったら乗り場に帰ってると思ってんだろうな〜…。
「…え、アレ?まだある?!嘘、まだあるじゃん!」
背もたれにぐったりと寄りかかっていたナマエちゃんが飛び起きるようにして反応して俺らは大爆笑する。今日一のでっけえ悲鳴が響くので手を繋いでない方の手で肩を擦る。
「あっはっは…!!!は、ふはっ…あ〜!!腹いてェ…!!」
「木兎さんも黒尾さんもひっくり返って…早く立ってください」
しばらくツボに入って立ち上がれなかった。ぐったりしてるナマエちゃんは研磨に寄りかかるようにして俺らを怒る気力もないらしい。あ〜…面白かった…。
「スプラッシュ・マウンテンなんか乗れるの…?」
「だめ、ナマエちゃん乗るよ!」
「乗ろ乗ろ!」
木兎と俺で囲むようにして連れて行く。赤葦に励まされるようにしてるナマエちゃんは少し浮かない顔してるけど乗ってみたい…と言ってたので連れて行く。
「風邪ひかないようにだけ上着着ときな?」
ただでさえ手先が冷えっ冷えのナマエちゃん、スプラッシュ・マウンテンで濡れたりなんかしたらマジで風邪を引くだろうと思って俺の上着を着せる。ナマエちゃんも上着来てるのにヨユーで着れちゃう華奢さもだし、彼シャツみたいで超カワイイ…。
「黒尾くん寒くないの?」
「笑って超熱いからヘーキ」
「も〜……三人とはタワテラ乗らないから!」
「あらら、フラレちゃいましたね。」
「いや、俺が連れてく!タワテラは俺も怖いから大丈夫だろ」
何がどう大丈夫なんだか。ギャーギャー騒ぐだろうぼっくんとナマエちゃんを想像してまた面白くなってくる。
「日落ちてきたね…寒…なんかあったかい飲み物どっかで買おうかな」
たしかに…もう10月半ばで寒くなってきた。
スプラッシュ・マウンテンに乗ったナマエちゃんは予想通り大騒ぎしてた。1列目は濡れるからとぼっくんが犠牲になってくれたので俺とナマエちゃんはあまり濡れずにすんだ。一番スピードアップして一番盛り上がる場面でナマエちゃんが俺にしがみついてきた瞬間を写真に残されてた。
夜の研磨たちが言ってたプロジェクションマッピングのショーでは、初手に大好きだと言っていたヘラクレスが出てきてナマエちゃんは嗚咽出るくらい大泣きしていた。
「すげえ泣いてる…はいハンカチ」
「うゔありがど……」
頭を撫でる。耳が真っ赤なのでパーカーを被せる。ミラベルでテンションが大盛り上がりになり、やっと涙が収まったと思ったら次のダンボでヒイヒイ泣いてるのを見て笑ってしまう。
「俺もダンボはダメだ、泣きそう…」
ぼっくんも目をウルウルさせてるから面白くて声を我慢して笑う。絵本で見てたから覚えてるらしい。結構ダンボに差し掛かって周りも泣いてる人が多いのに気づく。
見たことないけどビジュアルだけは知ってるカールじいさんの終わり際、ナマエちゃんが何かに気づいたかのように膝立ちになる。研磨も振り返ってる、なんだ…?
「「アラジンのイントロ…?!」」
「なんで分かんだよ…」
「うわ、うわ〜!!アラジンだ…!!!入りのイントロ神すぎ…!」
僕を信じろ、とアラジンが手を伸ばすシーンでナマエちゃんは顔を両手で隠して天を仰いでた。アラジン好きなんだ…知らなかった。
「構成が神すぎない…?ラプンツェル…うあ〜…!!ウォーリーまでいるんだけど……!」
もう言葉にならない様子のナマエちゃんに赤葦と一緒にツボる。楽しそうで何よりだ。
「マーベル?!ま、マーベルじゃん!!」
大はしゃぎのナマエちゃんに耐えきれず笑う。これは知ってる、やっくんと映画見に行った。
「「アイアンマンだー!!!」」
ぼっくんとナマエちゃんが大きな声出すもんだから周りの人がくすくす笑い始める。赤葦は恥ずかしそうに他人です、というフリをしてる。
「かっこよすぎ…何この演出!!!まってブラックパンサーいるじゃん!ワカンダフォーエバー!」
「ぶっ、くくく…あ〜面白ろ…」
誰がどう見てもヒーロー物が好きな小さい子どもにしか見えないナマエちゃんとぼっくん。随分キラキラした目すんのね…。一番の盛り上がりどころはあんまりストーリーやシリーズを追えてない俺でも感動するくらい演出がカッコよかった…これはファンは感動するんだろうなあ…ナマエちゃんずっとボロ泣きしてるもんな…。とにかく花火と炎の量がエグかった。
「すげ〜……ナマエちゃんたち、生きてる?」
「……かっこよすぎた…アッセンブル聞けるなんて思ってなかった…」
あのぼっくんでさえ頷くだけになってるのが面白くてゲラゲラ笑う。間髪入れずにナマエちゃんが大好きなベイマックスが始まる。
「ぁあ゛…あぁ〜…」
もう咽び泣いてるナマエちゃんに赤葦まで笑い出す。そうしてるとベイマックスがよほど好きと思われたのか、隣の人からベイマックスのシールを貰ってた。
「ねえ待って、メグいる…!!!皆いる…うぇ〜ん…」
「ちゃんと全部目に焼き付けな」
もうクライマックスなんだろう、プーさんやら最近公開されてたインサイドヘッドのキャラクターだのいろんなのが出てくる。アナウンスが流れて終わりかと思いきや、ナマエちゃんがポスターを飾るくらい大好きなウッディとバズが最後に出てくる。
声にならないくらい涙をボロボロと流しながら拍手をしてるナマエちゃん。可愛いけど面白い。
「ゔっ、よかった…よがっだ……初見で見れてよがっだ…」
泣きじゃくるナマエちゃん、ショーを見てこんなに泣いてるとは誰も思わないだろう。
「泣きすぎ…明日顔浮腫むよ。あ〜後ろでずっと叫んでるから面白かった」
(もうぐったり…)
(そろそろ帰るか、お土産買って帰ろうぜ!)
(ふは、すげー顔…はい泣きやんで?帰ったら研磨のお母さんが飯作ってくれてるってよ)
(え!やった〜!献立何っていってた?)
(ナマエちゃんが好きなグラタンだってさ)
(嬉しすぎる〜!!)
※一応の補足
ナマエちゃんが参加してるパレード→ザ・ヴィランズ・ハロウィーン"Into The Frenzy"
ボロ泣きしていたショー→Reach for the Stars
特にパレードは今年のものなので時系列おかしいことになっていますが、まあ夢小説ということで許してください…。
そして抜擢制度もほぼ絶対にありえないと思います。高校2年生なのに1ヶ月と少しほぼ毎日出勤なのももう見逃してください、これが書きたかったんです…。
ご存じない方はそれこそ作中にも出てきた一眼レフなど4Kで撮影して動画を上げているYouTubeなどでパレード全容を見ていただくと理解しやすいかなと思います。曲も、雰囲気も最高で黒尾の夢主ナマエちゃんにはこれを踊ってほしかったんです…!