29 素敵なハロウィン
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How queer
*マルコ
魔法が珍しいエース、悪魔の実が珍しいクルーウェル。意外にも意気投合して仲良くなってる……家族ではあるがエースの垣根のない友人関係にはいつも驚く。悪意のないやつとなら誰とでも友達になっちまうんだから凄え奴だよい。
「マルコはパレード知ってる?」
「あ〜まぁ見たことはあるが……流し見くらいだったからねい。ちゃんと見るのは初めてだよい」
「そうなの?…たのしみだね」
「ああ。肩車してやるから暴れるなよい」
さっきいろんな奴らからふんだくったお菓子をさっそく開けて茶菓子にしているニアを撫でる。
「……ステイ」
「?」
「ほとんどこの学園の生徒から貰ったものか?」
「うん…これはジャックくんで、これはジェイドくん。このチョコはヴィルお姉ちゃんの彼氏」
「……ルーク・ハントか。知らないやつから貰ったものはないか?顔見知りじゃない奴だ」
「ちょびっと……このアメとか」
「ふむ……そのアメをくれるか?」
そう言いニアからアメを貰ったクルーウェルが杖をふるうとアメが七色に光る。
「やはりか……チッ、駄犬共が。このアメには良くないものが含まれている。その他の仔犬の顔見知りたちから貰ったものなら平気だ」
「良くないもの?」
「おそらく脱法の薬物だな、この反応は。来場者の中には子供もいるというのに……」
「はあ?!?ンなモン配ってるやついたか??!」
「とんでもねえよい……ニア、お互いに知らないやつから貰った分はクルーウェルに渡すよい。」
そう声をかけると少し落ち込んでアメを渡していた。気付いたから良かったものの……とんでもねえよい。ヴィルの側にいた奴、人魚のちびや狼の奴らからもらったモンから食わせていく。
「…失礼、俺も会議室に呼ばれたので部屋から離れるが……手洗い場は出て右だ。外から見たとおりこの学園は広い、今日に限っては入れない部屋も多いが……探索などすれば迷うので部屋にいてもらえると助かるぞ、エース」
「なんでおれ名指しなんだよ!」
「一番先に迷子になりそうだからだ…仔犬、いい子で待っていろ」
「はーい!」
生徒のことも「犬」として扱うのは謎だが……まああいつなりに可愛がってるのが分かるから良いか。クルーウェルが部屋を出ていって数分、部屋が一瞬暗くなる。
「なんだ?停電?」
「エース、火つけろよい」
「あのな……ランプじゃねえんだぞおれは……ってあれ?ニアは?」
「は?……ニア?ニアっ!!…暗くなる前まで居ただろい……ニア!!」
ドアを開けて廊下を覗くも一人も人がいない。一旦ゲストを退出させてると言っていたな。
「ニア〜!!どこ行っちまったんだ??!」
「……透明人間でもいたのか?クソ……行くぞ、エース」
「離れるなって言われたけど……これは緊急事態だし仕方ねえよな?」
「なんだい、お前……緊急事態って単語知ってんのかい」
そう揶揄うとそんくらい知ってるわ!!!とキレたエースがツッコんでくる。ニアほど感覚が鋭くないだけでおれも多少は見聞色の覇気を使えるようにしている。気配はある……ニアみたくどこら辺にいる、とかは分からないが。
*ニア
「離してよ!」
「や〜なこった………小せえがまぁ……俺さまの器として動かすなら贅沢は言ってられねえか。さ、体を寄越しなおチビ」
「いや!あっち行って!」
石を投げると体をすり抜けた。………おばけ?!?びっくりして見上げると確かに向こうの壁がうっすら見える。とりあえず、逃げないと。どこに居るのかも分からないけどドアを開けて走る。……学校の、中?暗くて見えにくい。
「うぅ〜……マルコぉ…!」
覇気がうまく使えない。マルコとエースがどこらへんに居るのか分かりにくい……確か、ハルくんがこういうのは「集中力がかけてる」って言ってた。深呼吸して、覇気のことだけ考えろって。どこか部屋に入って深呼吸したい。
「あかない…っ」
こんなにドアがあるのに1個もあかない。
「もー終わりかぁ?さっさとしろよ〜、時間ねえんだし……」
「う、……あけ、て……!?」
ドアノブを捻って開けようとしたら勝手に空いた。つまずきそうになって見上げると、レオナくんと目が合う。
「レディ、何して………チッ、ゴーストか。こっち来てろ」
「うわ」
レオナくんに持ち上げられて中に入る。
「ニア…?!どうしてここに、……いや後でにしよう。危ないからこちらへおいで」
リドルくんだ。皆いる…くるえる先生も。
「マルコがぁ……うぅ、」
「よしよし、泣いたらせっかくエースが描いた可愛いピエロのシール取れちゃうぞ?レオナがゴースト退治してくれてるからな……」
トレイくんに抱っこされる。
「……なんか……目の色おかしくないかしら?ニア、こっち向いて?…熱っぽいし……何か食べた?」
「……くるえるせんせーのもものお茶と……お姉ちゃんの彼氏のチョコ…」
「ルークは……まあ後でいいわ。それ以外は?マップ持って歩いてるときよ」
「………青い…ふわふわ」
「!遅かったか……クローバー、仔犬をこちらへ。」
「ニア、青いふわふわってこんなやつか?」
カリムくんだ。知らないお兄さんから貰った青くて甘いやつ。それ、と指差すと目が回ってくる。
「いかん、症状が出始めている……学園長、私は仔犬に薬を飲ませてきます。仔犬の保護者の特徴はローズハートたちから共有を。おそらく探し回ってるのでこの部屋にも来るかもしれません」
「ゔ……おぇ、っぷ」
「吐けるなら吐け、仔犬」
「先生、消毒液と袋こちらです」
きもちわるい、ぐるぐるする。
「ひっ…ゔぇ…!!」
「……少なくとも報告されてる限りはカリムの寮生が配ったことになるの?一番毒物混入に厳しいカリムの寮が薬物の入った菓子を見逃す訳ないと思うけど?」
「ゔ〜ん……購買部に人が殺到してたから誰がゲストで、誰がなりすましてるかなんて分からねえよ…」
「ニアちゃんから証言をもらうという方法しかないのでは?」
ヴィルお姉ちゃんとジャミルくんの声が遠く聞こえる。立てなくて座り込むともっと気持ち悪くなってくる……眠い、横になりたい。
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「ニアさん、ニアさん……あぁ、目が覚めましたか?」
「……スカリーくん……?」
「えぇ。顔色が優れません……異物が入った菓子を食べてしまわれたのですね……お可哀想に…。」
「スカリーくん、だっこ……怖い…」
「えぇ、我輩でよければ。失礼しますね……先程のゴーストはレオナ・キングスカラーさんが追い払ってくれましたからね。」
「うん……」
背中をマリィみたくさすってくれるスカリーくんのおかげで、気持ち悪いのがなくなってきてる気がする。
「マルコ、さんでしたでしょうか?あのお二人も無事ですよ、今向かってきてるのですぐお会いできます……あぁ、せっかくのハロウィンにこんなことが起きるなんて」
「なんで悲しそうなの?」
「我輩の大好きなハロウィンは、不気味で、怖くて…でももっと素敵なものです。こうして遊びに来てくださった皆さんに良からぬものを与えて、危害を加えるなんて……こんなのは皆が望むハロウィンではありません。」
「スカリーくん、ハロウィン大好きなんだね……でもニア、楽しかったよ?このあとパレードってやつやるんだって」
スカリーくんの頭を、マルコがやってくれるみたいに撫でると少し怒った顔のスカリーくんがにっこり笑う。
「なんとお優しい言葉……!ニアさんが楽しんでくださり、恐縮です。来年……来年こそは、もっと素敵なハロウィンにしてみせます。不気味で、怖くて、安全で、皆の憧れとなるハロウィンを………あぁ、そろそろ時間ですね」
「やだ、スカリーくんも一緒にパレード見よう?」
「ふふふ……素敵なお誘いありがとうございます。ですが、我輩はニアさんを追いかけ回した不届きなゴーストと、ハロウィンを台無しにしようとした輩の対処をしなければなりません……また、会えるのでその日まで」
ぎゅう、とスカリーくんに抱きついたのに体から力が抜ける。
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「ニア!……目ェ覚ましたよい」
「マルコ……?」
あれ、スカリーくんがいない。さっきの暗い場所じゃなくて皆の居る部屋だ。
「仔犬…仔犬。こちらを見ろ……少し顔に触れるぞ」
「……?」
「驚いた…薬を飲ましてないのに症状が落ち着いてる」
「あ〜……その事なんだがよい、人より治りが早いんだよい」
「……確かに仔犬からその話は以前聞いたことがあるが…だが念の為、こちらを飲んでくれるか?」
マズそうな緑色の薬を出されたので首を振る。
「仔犬」
「やだ」
「こ、仔犬、待ちなさい」
「ニア平気だもん」
「ニア、だめだよい。ここのモンでおかしくなったならここのモンで解毒しとかねえと……全部じゃねえだろい?」
「あぁ、半分程度でいい」
マルコに抱っこされたからもう逃げられない。ニアの予想どおり苦くて美味しくない薬を飲んだ。
「まずい………」
「よく効くってことだよい、あぁ……焦ったよい」
覇気もいつもみたく使える……。さっきは青いふわふわに良くないものが入ってたせいでいつもみたく使えなかったんだ。
「エース……知らない人といる」
「あぁ、薬入りの菓子配ってたやつをハイエナのチビがゴーストから聞き出してな。特徴聞いてぶん殴ってやるって制止もきかずにすっ飛んで行ったよい……相手は?生きてるか?」
「うん……でもちょっと燃えてるかも」
「まあいいよい、俺もそいつには話があるからねい……どこらへんだよい?」
「………フロイドくんのところ」
マルコにそういうと不死鳥になって飛んでいった。
「ニア、もう歩き回って平気かい?」
「平気!元気だよ」
「そうか…でも先程結構吐き戻していたからね。脱水症状になったらいけないから、水をお飲み」
リドルくんから水をもらって飲む。喉乾いてたからおいしい。
「くるえるせんせ、パレードやる?」
「そうだな…迷惑なゲストへの対策と、不届きな野犬はキングスカラーたちで確保しているから予定通り行う予定だ。」
「……そしたら……ねえ」
「おや、ニアさん。お久しぶりですねえ……もう体調は治りましたか?」
今日は黒いぐるぐるがない。仮面があってちょっと怖いけど、この人が一番偉い……おとーさんと同じって前にリドルくんから聞いた。
「うん。あのね……おん、おんぶ?にあるスカリーくんの絵貸して!」
「おや…?オンボロ寮は立入禁止にしていたはず……なぜ彼の肖像画があるとご存知なのですか?」
「さっきマレウスくんと話してたとき、妖精が怒っててニアのことも間違えて魔法使ったって」
「そうじゃのう……じゃが不思議じゃ、あの絵を見ただけで名前も分かったのか?」
「スカリーくんと会ったんだよ!ハロウィン大好きなんだって、パレードに皆出るよって言ったら見たいなって言ってたの」
「ふむ………ま、いいでしょう!特別に許可を出します。
保護魔法をかけてるとはいえ、大事に扱ってくださいね」
「ありがとう!!」
(ニアもゴーストに体貸したらスカリーくんとまた話せる?)
(人の子よ……何を血迷ったことを。好き勝手いいように使われてお終いだぞ)
(えぇっ)
(そうだぞ、ゴースト体から追い出すのも大変なんだしそんな簡単に体を渡しちゃダメだぞ〜…ほら、水飲んでおけよ?)
(カリムくんありがとう……なんかのど乾く)
(乾燥してるのもあるけど、やっぱり脱水症状出てるのかしら……少し塩分足しましょうか)
(しゅっぱいのや)
(ふふ…美味しいから飲んでごらんなさい)
(………あれ?おいしー!)
(でしょう?)
(カリムくんはジャックくんみたいな尻尾ないの?)
(尻尾までは再現できなくてなぁ……ジャックの尻尾見せてくれ!って頼んだら嫌だって逃げられちまったんだよ)
(そうなの?……は、ふひひひっ!擽ったい!)
(あら、レオナ……あやしてあげるなんて珍しいわね?)
(うるせえぞ、ヴィル……レディ、少し前まで気を失ってたんだから安静にしてろ)
(ん〜………)
(眠いんだろ、寝ておけ)
(マルコが来てないもん)
(すぐ帰ってくる、そこらの野郎に負けるほど弱かないんだろ?)
(うん…)
(凄い……レオナさんは育児経験がお有りなのですか?5分足らずで眠るとは)
(ひっついて回る甥がいるからな……おいタコ野郎、カイワレ大根…起きるだろうが、つつき回すな)
