Marco Papa
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あおいキジ
ニアと上陸した島で見事に逸れる。船の上で見る限りは聞き分けはすごくいい。だめと言われたことは理由を説明してやればやらないいい子すぎるくらいの性格だ。
その性格を買って2人で島に降りたが、初めて見るものへの興奮は抑えられねえのはすっかり頭から抜けてた。
まだ5歳、興味があちこち移ってフラフラする可能性しかないことが抜け落ちてた。今度は地面に降ろすのはもっと小さい島かまずは店の中だけだな…と反省しながら電々虫で隊員へ連絡を入れる。
幸いここはナワバリの島で治安は良い、良いがなんせ広い。手つかずの森なんかもあるのでそこで迷い込まれたら厄介だ。ニアは見聞色の覇気が発達しているので、夜になれば自力で戻ってくれることは可能だろうが…せっかくの初上陸に何かしらに巻き込まれ怖い思いなどさせたくない。
空から探す、と合流した隊員に告げ捜索を始める。
*ニア
「あれ…マルコ…?」
なんでこんな場所にいるんだっけ…?ここどこ?
耳を澄ませても静かな音しかない。見たことない青いきれいなちょうちょ?がいて、マルコみたいだなっておもって……
はぐ、れた。
周りをぐるり、と見ても似たような木しかない。こういうとき、どうすればいいんだろう。
マルコはいつもみたいに見えない、遠すぎて…それとも人がいっぱいいるからわからないのかも。
広い周りを見渡せる場所へいけばなんとかなるかも。海の匂いがする方へとりあえず歩いていく。
大きなクマとかいたらどうしよう、しらない人がいたら?
またつかまる?
「……っ」
ブンブン、と首をおおきく振る。こうすると嫌な考えが頭から飛んでいくってイゾウがおしえてくれた。
高くて海がよく見えるところにきた。
こんなに高いところから海を見るのはじめて、空飛んでるみたい。
「アララ…?ここオレの隠れ家なのに…どなた?」
「!!」
まったく後ろにいるのに気づかなかった。すっごく背の高いおじさん、マルコみたいだ。
こおり…?ひんやりした空気が足元にくるので後ずさると腕をつかまれる。
「やだ!はなして!」
「やだっつったって、そのままじゃ落ちるよ嬢ちゃん…
あーあ、昼寝しようと思ってたのに…まさかナワバリだとはな…」
「……」
「きみ、反応的に地元の子じゃないでしょ?俺のこと知ってる?…まあ今日は仕事じゃないしどっちでもいいけどさ」
「しらない…有名なの?」
「その聞き方だとどう答えてもちょっとアレだね……まあ、君の保護者たちはよく知ってんじゃない?」
「……かい、ぐん?」
たまに聞く言葉。おじさんの指が小さく動く。あたり?
「うん。でもオジサン今日サボりなの、だから内緒にして」
サボり…?
「サボりってなに?」
「ウッソ、知らないの?休むこと。いつもの場所だと休めないから、休みに来たってわけ」
よっこらせ、と言いながら横になるおじさん。ほんとに寝ちゃいそう…
「こ、ここで寝るの?落ちちゃわない?」
ここじゃなくても寝やすい場所はきっとあると思うけど…。
「ヘーキヘーキ、おじさん寝相いいから」
そうなんだ…。だからといってこんな地面と海ギリギリのところで寝なくても…。
目に布をかけてぐおーとエースみたいないびきかいて寝始めたおじさん。ほんとに寝た…すごい…。
かいぐん、マルコやおとうさんたち「かいぞく」とは仲良くできない人たちってマルコが言ってた。
内緒にしてっておじさんにも言われたし、ニアはここから動かないほうがマルコたちも安全…?
ぐるぐる考えてもどうしたらいいか分からない。オジサンと離れて街に戻れるかも分からない、とにかくすごい大きい島だってエースも言ってた。
おじさんの昼寝が終わったら、街に一緒に行ってもらおう。
ニアが出した結論、今日はお仕事じゃないって言ってたおじさんを信じる。
「……いつまでいんのよ」
「!…寝たんじゃなかったの?」
「寝れるわけないでしょ、そんなガン見してきて…」
バレてた。
「…街まで、戻れないから…おじさんの昼寝が終わったら連れてってほしくて」
「……あのねぇ、君がさっき言った通り俺一応海軍よ?おじさんこう見えても結構偉い人なのよ?海賊が海軍にお願いとかちょっと楽観的なんじゃないの?」
「………」
楽観的、がよくわからなかったけどたぶんホメられてないのはなんとなく分かる。ハァ…て溜息ついてるし。
「まあこんな小さい子に話しても分からないか……てか君いくつなの?」
「ご」
手をパーにして答える。
「随分小せえのね……、ホラじゃあ行くよ。…今度からはこんなマネしないからね」
「うん、おじさんありがとう!」
「ほんとに分かってるの…?あと、俺は青雉。」
「あおきじ?変わった名前だね」
「青雉は通り名みたいなモン。クザンっつーの」
「クザン?」
そ、とおじさんがこちらを見てくる。左手を伸ばされるので掴む。掴んだら怒られた。
「ほらもうこういうところ、全く危機感のない……」
「ええ?伸ばしてきたのそっちじゃん…」
「でも掴んでなんで言ってねえよ?」
「んん…?」
「ほら、前見る。そこ滑るよ」
ずる、と葉っぱですべる。
「…あ、マルコ…」
「青雉…ッ!?」
マルコが怖い顔をする。ニアがつかまったと思ってるのかな。
「やっぱりか……お前、どういう教育してるワケ…ちょっと危機感足りないんじゃないの?この子…。俺ァ今日非番だから帰るよ、だからお互い見逃すってことで」
ぱ、とクザンの手が離れる。
「クザン、ありがとう」
「……はい、どーいたしまして…。誰彼構わずついてっちゃダメよ嬢ちゃん」
(マルコ、そこまででいいだろう。こんなに泣いてんだぞ)
(だからって海軍大将にノコノコ着いてくようじゃ危ねえよい)
(分からないんだから仕方ないだろ、敵意もなかったんだろ?)
(これから覚えていけばいいんだよ、ニア…泣かないで?)
(…俺が悪者みてえだねい)
