Marco Papa
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サッチ専属ナース
✳サッチ
1週間、もしくは月に何回かのサイクルでオヤジやイゾウやエース、ハルタ(とは海上観察)、そして俺の部屋へ定期的に泊まり歩きしているニア。
しばらくぶりにようやく俺の番が来たってのに、楽しみにして夜遅くまではしゃぐニアを寝かしつけ、早起きして大好きなプリンでもこっそり作ってやろうと思ったら…。
珍しく寝坊か、と起きあがろうとすればフラフラと視界が回ってベッドへ逆戻り。
額に手を当てれば若干熱があるように思える。
「参ったな…マジか…」
小さく呟き、俺の腕の中でまだ丸まって爆睡してるニアを見やる。全然起きる気配はない。一度寝たらなかなか起きないタイプで良かった。
目標時間よりは寝坊したものの、今なら普段朝の仕込みに起きる時間より30分遅れくらいだ。飯くらい作ってやれないこともない。
「…サッチ…?」
ゴロン、と寝返りを打ちこちらを見上げてくるニアのおでこを撫でる。眠い時に頭や背中を撫でられると、そのまますぐ寝ちまう赤ん坊みたいな癖は未だ健在のようだ。
「悪りぃな、起こしちまったか?」
「…ん……サチ、熱あるの?」
俺のおでこ目掛けて手を伸ばしてくるニア。
「…何でわかったんだ?」
「ふふ、カン〜…サチ、お熱あるなら動いちゃだめだよぅ…」
眠さ6割、優しさ4割くらいで動いてるであろう、舌ったらずで目はほとんど開いてないニアがもぞもぞ動き出す。
「… ニア、眠いんなら寝てて平気だぜ?全然高熱じゃねえからよ」
よじ登るように俺の胸の上に頭を置き、座ったまま今にも寝落ちしそうなニアの頭を撫でる。
「……ダメ、おきる…」
子供にしてはめちゃくちゃ早い時間に起こしちまって申し訳ない気持ちになる。ぐりぐりと顔を擦られてちょっと擽ったい、相変わらず可愛い甘えん坊なことで。
「サチは寝てないと、すぐマリーよぶ、からねぇ」
しょぼしょぼと目を擦りながら歩き出すニアに不安しかない。朝方とはいえ、寝ぼけてる5歳児にとっては暗い船内…間違えて海にドボンなんて可能性は0じゃない。
もし、万が一億が一そうなってしまったらここで呑気に寝た自分を殺しても許せないだろう。
「…なあニア?気持ちは有り難えが、サッチさんちょっと人肌恋しいなあ〜?もう少し一緒に寝てぇんだけどなあ?」
ぽんぽん、とベッドを叩く。
「………うぅ」
眠気と抗うように数秒考え込み、勝てなかったニアが戻ってくる。可愛いやつめ。
「ほら、こっちおいで」
抱き上げて布団の中に入れる。首にニアの両手が回ってくる。
「へいきなの?」
「平気平気。お前と寝たら治ってるかもな…おやすみ、ニア」
次に目を開けた時、すっかり窓から陽は明るくさして腕からニアは居なくて空っぽに。なんならおでこに濡れタオルとベッドのそばに水張った桶があった。
かなり頭がぼーっとするので、恐らく寝てる間に熱が上がったのだろう。ニアか、呼ばれたナースが用意してくれたであろう桶やら体温計やらが目について申し訳ない気持ちが募る。
「あ!!!サッチおきた?!」
ドアを開けてニアがドタドタと駆け寄ってくる。
「お〜…ニアか?これ。ありがとうな」
濡れタオルやらを指差すとニアが大きく頷く。
「サッチ寝たら治るって言ったのに嘘ついたからニア怒ってる」
「あらあら、それは許してあげてってお話したでしょう?
…サッチさん、最近頑張りすぎなのよ。少しは休まないと…マルコさんにしろサッチさんにしろ、本当にそういうところそっくりなんだから」
頬を膨らませたニアを撫でるマリーがくすくす笑いながら入ってくる。
「言い訳すると『かもな』って言ったぞ、俺は…」
言い訳ダメ!とニアが手を握ってくる。長男に似て厳しいなあ、末娘は…
「サッチご飯たべる?イゾウと一緒におかゆつくったよ〜、あとホルから聞いたサッチの好きなりんごのしゃりしゃり!」
おーおー、至れり尽くせりじゃないの…。
「うん、熱下がった…。ニアが作ったとなれば、サッチさんは食欲なくても食べるわよ」
「その通り!ありがたくいただくぜ」
(こんな至れり尽くせりされるなんてなぁ、熱も悪くねぇ)
(あらやだ、朝方ニアは泣きながらいくら呼び掛けてもサッチさんが返事しない!ってエドワードさんに泣きついてたのよ、泣きやまなくて大変だったんだから)
(……大変申し訳ねえ…)
(サッチ死んじゃったの…?って聞かれてマルコさんすっ転んで部屋から出て行ったんだから。1番隊隊長を躓かせるなんてサッチさんだけよ)
(マルコにどやされそうだな…)
(全くだよい、このバカ野郎が……ただの風邪だっつってんのに頑なに信じなくてびーびー泣いてよい…)
(すみませんでした…)
(マルコ、ニアにも意地悪いわないでよ)
(俺の言うこと信じてくれねぇからねい、意地悪の1つや2つ言いたくなるよい……ニアの作った飯食って、薬のんで寝たら明日には快方だねい)
マルコ、「サッチがいくら呼びかけても返事しなくて、死んじゃったのかもしれない」とニアちゃんが朝から号泣して部屋に来たので、転びながら血相変えて確認しに行って元気になったらしこたま叱ってやろうと画策してるはず。
