Marco Papa
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出逢い
「チッ…弱ェくせにしつけぇよい。」
敵船が四隻という多さにもイライラする。ひとつひとつの船が大きく、乗員も多い。さっさと片付けてバカエースとアホサッチの書類を催促しなくてはならない。絶対この騒ぎで延長を申し出てくるハズだ。
「(さっさと片付けねェとよい…)」
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「特にな~んもねぇなぁ~」
エースがつまらなさそうに呟く。この船は四隻目である。つまりここの船に何もなければ大した宝もないということになる。確かに、苦労の割に少し物足りないよい。
ピク、とエースと同時に反応する。
「マルコ…………」
「あぁ、分かってるよい。」
殺気は微塵も感じないが、何かがいる。船の奥からだ。
「殺気も覇気もねェとなると……残りの敵とかではないよな?」
エースが尋ねてくる。
「…その可能性もあるが、油断はしねェ方がいいよい。」
手馴れた敵ならひとたまりもない。そんなヤワではないが。この扉の奥…船長室、だろうか。
しかし船長であるやつはもうぶっ倒した。もしかして副船長なのだろうか?副船長がこそこそ隠れるとも思えないが………。
ギィ、とドアを開ける。…居た、気配は机の下からする。
「おい。」
「…っ!」
すごい驚いた顔をする小さなガキ。こっちも少し驚いた。
「…何してんだよい?」
「……、」
瞬きをしつつじ、とこちらを見てくるガキ。見た所女…かねい。
「…マルコの顔じゃあ怖くて答えらんねぇよ!」
ケラケラと笑うエース。…提出書類を増やそう。
「…おじちゃん、だれ?」
尋ねてくるガキ。
「マルコだよい。」
「…マルコ?」
「そうだ、マルコだい。お前は?」
机の下から出てこようとしないため、こちらもしゃがんで目線を合わせる。
「…ニア、」
ボソッと呟いたガキこと、ニア。なぜ机の下なんかにいるのかと思ったが、左足が鎖によって机の脚と繋がってる。なるほど、攫われたか何かか。
「……お前、家はどこにあるんだい?」
「…さあ…?」
首をかしげるニア。まあ、そりゃそうだ。見たところ5歳もたってない。島の名前なんか覚えてないのも無理はない。
「おれはエース!!お前いくつだ?」
「…ご、」
しばらく思案した後、手をパーにして答えてくる。
「5歳か…」
とりあえず、この足の鎖をなんとかしないと話も進まない。
このまま放っておくほど冷たくはない。
「おい、少し体を離してろよい。」
言われた通りに少し足を遠ざけるように座り直すニア。泣きもしねェなんて肝っ玉座ってんな…。
ガキィン!と引きちぎる。驚いたのか目をパチパチさせてる。口まで半開きだ。海楼石ではなさそうだねい。
「怪我はしてねェのか?」
頷くガキに船に来るように説明する。歩き出して振り向くと小走りでついてくるガキ。少し歩幅をゆっくりにしてやるか。
「マルコのこと怖がらないなんてすごいな!ニア!」
エースがガキ…ニアを撫でようとする。すこし後ずさりして目が怯えたのを見逃さなかった。まあ、鎖で繋がれるくらいだ、あの船で何をされていたかなんてある程度は予想できる。
モビーに上がって大した宝はなし、だが拾いもんがあると話せばクルーたちにジロジロ見られるのに耐えかねたのか、どんどん歩みが遅くなってく。
「…大丈夫だよい、ほら。」
おいでと声をかける。ズボンを握りしめてくるニア。すこし歩きづらいが仕方ない。
「オヤジ、すこし良いかよい?」
ノックをして返事をもらって入る。部屋に入った瞬間右足を踏み込んだまま、ニアは固まった。…まぁ、仕方ないねい。
「グララララ……!!!何だぁ、マルコ…そのチビは!」
「ニア、大丈夫だから入れよい。」
背中を押してやるとようやく部屋に入る。
「グララララ…マルコ、説明しろォ」
「敵船の船長室に取り残されててねい…家もどこにいたのかも分からねェらしいよい。」
「ほぉ、…名前は?」
「…ニア、」
小さい声で答えるニア。
「そうか…ニア、お前家族はどうしたんだ?」
「…すてられたって、おじさんが」
おじさんとは、前の船の船長あたりだろう。
「つまりどこにも行くとこがねェのか…じゃあニア、おれの娘にならねぇか?」
「本気かよい?オヤジ。」
「なんだ、マルコは嫌か?こいつは冒険が好きな目をしてるぜ…お前みたいにな…」
「…オヤジ、本当は気に入っただけだろい。」
はあ、とため息が出る。
「…お前はどうしたいよい?」
しゃがんで目を合わせる。
「…??」
「この船に乗りたいかよい?」
「…痛いことしない?」
「しねえよい。約束する」
じゃあ、のる!と元気よく返事される。何されてたかはおいおい聞き出すとして…。
「俺の名前覚えてるかよい?」
「マルコ!」
よし、とオヤジや隊長格の名前を教えていく。ニアは物覚えが早く、ほとんどすぐに覚えていった。
(ニア、体に悪いとこねえか見るよい)
(…いや!)
(おい、コラ!エース、掴めよい!)
(ええ!?…っだあ!噛まれた!!マルコ、無理やりやんのやめといたほうがいいんじゃね!?)
(そうはいってもよい…ニア、待て!なんもしねえよい!)
(グララ……!逃げ足の早ェやつだ…!!)
