Marco Papa
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お泊まり会
✳イゾウ
マルコが決算の書類まとめをしてニアに構ってやれねえ間、俺やハルタ、エースの日替わりで面倒を見る。夜泣きが酷くならねえ限りはしばらくお泊まり会が続く。
珍しい事態なのでニア本人は楽しいらしく、ずっとご機嫌だ。今日は俺が当番。最近ニアは怖がりのくせに妖図鑑を読むのにハマっている。
見聞色の覇気が強く、色んなものを感じ取るニアはお化けや幽霊などは怖く、妖精や妖怪は居てほしいと信じているらしい。
「なんかいい匂いする」
「練り香水してるからな」
猫のように顔を胸に擦り付けてくるニア。
モビーに乗った当初、こんなに甘えてくれるようになるとは思わなかった。表に出しすぎない程度に警戒し距離を取っていた子猫のようなニアがもう懐かしい。
安心できる、甘えていいと信頼してもらえてるのかベッタベタに子供らしく甘えてくるようになったのは素直に嬉しい。
「ニアもねり香水したい〜」
「いいよ、おいで。うなじに塗ろうか…」
髪を持ち上げるニアの手を補助する。ずいぶん髪の毛も伸びたな。
「今度髪の毛切ってやろうか」
「うん!」
「お前ェさんは別嬪さんだね…」
「?イゾウもじゃない?」
「おや、誰に教わったんだいそんな口説き文句」
「イゾウ!」
俺か?と脇腹をくすぐれば仰け反って大笑いするニア。子どもの笑い声っつーのはその場所を明るくするよな、とサッチと話していたのを思い出す。
「好きな食べ物増えたか?」
「プリン!はちみつ!練乳アイス!」
「おお、見事に甘いもんばっかだな……ご飯は?」
「ん〜やきそば!あと〜たまごうどん!おにぎり!」
「そうか、良かったなあ…まだまだ美味ェもんいっぱいあるからたくさん食って大きくなれよ」
野菜の皮や余った魚の切れ端ばかり与えられていた頃とは変わり、肌艶が出てきた。骨も幾分か丈夫になってきたし昼間はずっとどこかの不死鳥みてえに眉間にしわ寄せて本にかじりついてる分、エネルギーが補充されるようになったからか会話に入ってくる単語が格段に増えてきた。
「妖怪図鑑よみたい〜」
「ほどほどにな…」
怖がりなんだから、と渡す。まさかこんなに愛読書になるとはな…
「そうだ、ニア。前にやってみたいって言ってた折り紙も買っといたぞ」
「え!それもやりたい〜あとで教えて〜」
「はいはい、夜更かしは厳禁な。マルコに怒られる」
折り紙の折り方の図表の本を広げる。買っておいてよかった。生き物や花、月や太陽、船や家や傘などありとあらゆるものが折れるようになっている。
好きそうだなと思ったが、ドンピシャだったようだ。図鑑や写真が大好きなニアは眺め初めて15分後、ようやく折る花を決め始めた。
(これがあじさい)
(ふむ)
(これはバラ)
(うん)
(これは百合)
(これかわいい)
(ハサミ使うのは俺がやるからな、じゃあこれにしよう)
(あおいユリがいい!マルコにあげるの)
(それ赤色だぞ?)
(これはイゾウに、イゾウは…このお花がいい)
(ダリアか…センスがいいな)
