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4 珍しい喧嘩
嘘でしょ…大事に、すんごく大事に使ってたのに相澤さんから中学3年の誕生日にもらったカバンが壊れた。というか壊された。
さっきまでうるさかった教室がシン、と静まり返る。事は爆豪くんに追いかけられて逃げている最中に後ろからものすごい力でカバンごと引っ張られ、肩の部分がベリィッ!!と大きな音を立てて剥がれた。
ぴた、と止まってしまった俺に違和感を感じたクラスのみんなが静まり始めて水を打ったように静かになってる。
「くましろくん?」
出久君が声をかけてきてくれる、けど。
「……っひどい、ばか!!!ばかつき!!!!」
側にあった瀬呂くんの机の上の消しかすを握りしめて思い切り投げ飛ばす。
「テメェが逃げるからだろうが、どアホ!!!」
しっかり消しかすを避けた爆豪くん。
「痛いことするからじゃん!ばか!あほ!トゲトゲ!もう絶交!!!」
耳郎ちゃんの机の上の消しかすもなげとばす。許さん。相澤さんからもらったカバンなのに…!
*相澤消太
「先生っ!!!」
バァン!とくましろのようにドアを乱暴に開けた麗日。
「なんだ麗日、騒がし「くましろくんと爆豪くんが…!」…?」
話を聞くと大泣きしたくましろが爆豪にとっかかって取っ組み合いの喧嘩に発展した、と。あの2人はあの2人なりに仲良くやっていたのもあってクラス全体がパニックに陥ってるらしい。そのうち慌てふためいた飯田も来るんだろう。
「先生!!!お時間よろしいでしょうか!!」
ほら来た。
「麗日から聞いた…すぐ行く」
喧嘩も珍しいのにくましろからとっかかっていったなんて目を丸くするしかない。何をやらかしたんだ爆豪は。
教室に向かうと少しドアが焦げていた。…お互いキレてる上で個性を抑えてくれてるなんて思っていなかったが…。
クラス全員が廊下に出ている、巻き添え食らうから出て来たんだろう。賢明な判断だ。
「そこまでだ」
2人の個性を消して捕縛武器を巻き付ける。教室のあちこちが少し焦げている。
「…理由はなんだ」
ぐい、と引っ張る。2人ともだんまりだ。
「…知りません。リカバリーガールのとこ行ぎっ!?」
勝手に行こうとするくましろを引っ張る。お互い顔を殴り合ったのか、顔が腫れてる。ため息をつき、二人を引っ張る。ともかくばあさんの治療受けさせないと。
「…なんでだよ。」
保健室についてもずっと啜り泣いてリカバリーガールにガーゼを貼られてるくましろ。腫れは引いたが、顔や腕のアザが痛々しい。
「……だって爆豪くんが」
「爆豪がなんだよ」
「…カバン壊したんです」
「カバン?」
「相澤さんから初めてもらったカバン」
「……それだけか?」
「なんですかその言い方…」
ギッ、と睨まれる。隣にあったイスに座り向かい直させる。
「……お前な、俺じゃなかったら停学処分だぞ」
「……いいですべつに」
意固地になるんじゃねえ、と伝える。
「そりゃ大事な物壊した爆豪ちゃんも悪いけど、とっかかったくましろちゃんも悪いわねえ」
リカバリーガールにもそう言われると俺の腹に頭を押し付けて来る。まさか、カバンか…。中三の誕生日に買ってやったやつ。それが原因だとは思わず、呆気にとられる。
「……また買い直してやるから、そんな凹むなよ。そんで人をぶん殴るほどキレるな」
消しゴム踏まれただけで泣くくましろだ、カバンが壊れたなんて相当ショックだったのだろう。
「泣きそう」
「もう大泣きしてひと暴れして散々わめき散らした後だろが」
ちゃんと爆豪にも謝れよ、と言うと微妙な反応だったので脅すように言うと分かりました!と背中を向けられる。ほんとに分かってんのか。
(爆豪、入れ)
(…ッス)
(俺は退室するから、あとは2人でな。また取っ組み合いしてみろ、除籍だからな。きちんとお互い話せ)
(……)
(……)
(どこ行くんだよ)
(気まずすぎて、超お腹痛い)
(アホか)
(ばかつき)
(…ッチ、悪かった)
(え?)
(…聞いとけクソが!!!謝ってんだよ!!!)
(……いいよもう)
(そうかよ)
(こっちもごめん…その…)
(なんだよ)
(絶交って言ったから…)
(自分で言っといて気にしてんのかよ)
(…)
(気にするくらいなら取り消せ)
(うん…)
(オメー意外と遠慮なく顔殴ってくんのな)
(爆豪くんも速攻殴り返してこなかった?)
(やられっぱなしでいられるか)
外にいた相澤先生はやれやれ、と職員室に戻っていき次はなんのメーカーのカバン買ってやるかなとネットショッピングします。