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45 魔法と日常
*神代くましろ
「さて皆おはよう、今日何する?」
「勉強以外」
「寝る」
「体動かしたいわ」
「そんな三者三様なことある…?」
難しいこと言ってくるねえ…出久くんと朝皆の部屋に来てみたけど、どうしようか?と話す。
「俺はこの世界のアレコレに興味ある、まずは子犬がやってたように文字の勉強からしたい」
クルーウェル先生…勤勉すぎる…!リドルくんやアズールくんも続いて申告がある。この三人にはオレのときと同じようにテキスト渡して勉強見守ろうかな。
「ふふ、ここの世界の文字の多さに震えないでね…さて残りは…ヴィルくんの体動かすってどういうレベル?ストレッチ?手合わせ?」
「なんでそんな極端なたとえしか出ないのよ……ストレッチと走り込み。ああ…でも演習の見学してみたいかも、アンタみたいのゴロゴロいるんでしょう?」
「オレみたいかは分からないけど…出久くんのクラスの子たちは見てて面白いよ!」
あと残るは…勉強以外のエースくん、デュースくん、そして寝たいレオナくんか。まあレオナくんはテキスト勉強組の横でお昼寝してもらえばいいかな…。
「勉強以外ならそこの2人も演習見てみる?」
エースくんたちを誘う。確かバスケ部と陸上部だったはず、体動かしたいんじゃないかな〜。
演習系の付き添いは出久くんと消太さんたちに任せて、図書室にテキストを探しに行く。高校の図書なんてひらがな練習ドリルとかないだろうけど…絵本とかそういうのはあるはず、、、多分。
「あ、くましろさんだ」
リドルくんの声に振り返る。ああ、その雑誌か…。ちょっと顔に出てたようで、嫌なんですか?とアズールくんに聞かれてしまった。
「撮影スタッフたちが嫌だったんだソレ……。テレビとかさ、メディアに出るのは人気だからだろってゼンマイ…プレゼント・マイクね。ゼンマイにも言われるんだけど……何かにつけて触ってきたりしてすごい嫌なんだ、だから最近自粛してる」
「子犬、顔に出てるぞ」
「直します」
「何かにつけて触る…」
いい方法ないかなあ、と呟く。
「アズールくんもいろんな人に慕われて人に囲まれてるけどそういうのないの?」
「ええ。全くと言っていいほどないですね。…まあ僕は撮影したりなんかしないので、基本的に他人に体を触られることがないんですが」
「アズールくんモデルしたら似合いそうなのに……青モチーフのコスメとか似合いそう」
「僕がですか?」
「うん、ヴィルくんくらい似合うと思うよ」
「………悪意がないから困りますね」
素直に褒めてるんだよ、というとわかってますよ!と強めに言われた。照れちゃったのかな?
何冊か絵本とか雑誌とか借りて出ていく。図書室は結構オレの逃げ場だから、図書委員の子たちはオレを見ても騒がないでいてくれる。いつもありがとうの気持ちに飴を渡しておく。
大きい自習室か、職員室か、空き部屋を借りてる広間に戻るかどれがいいか尋ねると、校庭や演習場が見える自習室がいいとリクエストがあったので移動。
「わ、Neutralだ!」
「マジで!??!」
「廊下走らないで、危ないから」
群がる生徒を適当にいなして進んでいく。
「写真撮ってよ!半年ぶりじゃん!」
「気が向いたらね〜前見えないからちょっとどいて〜」
「後ろの子たち誰?」
「…ひみつ」
そう言うともっと食いついてくるので返答を間違えたな…とポッケの鍵を探す。
「今からこの子たち自習するから、騒がないでね」
はーい、と去っていく…経営科の子たちかな?聞き分けの良い子で結構。
「凄いな…」
「そうですか?何人かクルーウェル先生見て固まってましたよ」
誰がどう見ても芸能人みたいなオーラだもんね、分かる分かる。先生でも生徒でもとりあえずおぉ…ってなるよね。
自習室の鍵を開けて窓を開ける。涼し〜。ちょうど普通科の子たちがサッカーやってるみたいではしゃいでる声が聞こえてくる。
「ザ・平和!じゃあ始めますか…まずはひらがな!」
レオナくんのために枕も用意して気持ち静かに勉強開始。お昼まで集中力が余裕で持つ3人に心のなかで拍手を送りながら窓の外を見る。
そろそろお昼だな…。
「レオナくん…お腹すいた?」
「…空いた」
空いたんだ。ていうかやっぱり日の当たるところで寝たがるの、どう考えても猫科の動物だよな…大きい猫ちゃんだ。
「そろそろ食堂向かおうか…ランチクックのご飯久々だな〜」
そう話してるとスマホに着信。出ると根津さんだった。
「根津さん、どうしました?」
昨日から連絡とってない爆豪くんがキレながらこっち向かってるらしい。説明するとか言っといてたしかに忘れてた。
クルーウェル先生たちに説明する前にドアが開く。
「ドア壊れちゃうよ…」
「テメーで元に戻せ……ンで、半年も連絡なく居なくなった理由は?」
ワシ!と手加減されて頭を掴まれる。いつものことなので慣れた。
「異世界行っちゃってたみたい、個性事故か狙った犯行か今根津さんが塚内さんたちと調べてくれてるよ…」
「異世界……?」
「魔法使いなんだよこの子達、すごくない?!」
「魔法だぁ…?知らねーけどお前、黒目とか丸顔が死ぬほど騒いでたから黙らせろ」
「芦戸さんとお茶子ちゃん…?ていうかA組全員からすごい連絡来てる」
見てねえのかよとオデコ叩かれた。
「くましろさん、彼は…?」
べちべち叩かれて心配してくれたのか、リドルくんが声を上げてくれる。優しいなあ…爆豪くんを知らない人からしたら暴力的に見えるだろう。
「同級生の爆豪勝己くん。頼れるヒーロー仲間だよ…個性は爆破。辛いものが好きでオレのグッズ集めてくれてる」
「最後の余計だ集めてねェわ!!!!」
「嘘つき〜、爆豪くんママから連絡きてますぅ〜!」
「あンのババァ……殺す!!!!絶対ェ殺す!!!お前もデクに言ったら殺すかんな!!!!」
「出久くんも知ってるよ、んふっ、1年前に…タンマタンマ、裁判で不利なのそっちだよ目撃者こんなにいるんだから」
隠し通せてると思ってる爆豪くんが面白くて笑ってたら、無言のグーを出されたので慌ててレオナくんの後ろに隠れる。
「うるせぇ」
「あぁ゛?!??ンだこの丸耳野郎はよ!!!!」
「レオナくん、3年生」
「聞いてねえわ!!!!」
面白かったみたいでリドルくんがくすくす笑ってる。
「こんな感じで誤解されやすいけど、爆豪くん実は優しいからね」
「黙れコラボケ!!!!!」
「あれを優しいと言うんですか…?」
アズールくんにアレ呼ばわりされてるの笑う。爆豪くんもお昼食べようよ、と誘うと顔見に来ただけ、と断られる。
「何勤目…?いや、何徹?」
「8連勤の3徹だ、どーかしたかよ」
「寝ないとだめだよ、でもまずはエネルギー補給!」
捕縛武器でぐるぐる巻いて引っ張っていく。消太さんに見つかって怒られればいい。
「離さんかクソが!!!ボケくましろ!!!」
「皆も行くよ、爆豪くんは消太さんにお説教して貰うからね」
「意外と強いんだな、子犬」
クルーウェル先生が不憫そうにオレに引きずられてる爆豪くんをチラ見してる。
「慣れですよ」
途中で消太さんが合流してきてオレの思惑通り爆豪くんは淡々とお説教されてた。出久くんたちとともにいたヴィルくんたちとも合流。爆豪くんにひたすらびっくりしてたけど、キャラが濃いのはナイトレイブンカレッジも同じなので皆適応能力が高い。
食堂についてから捕縛武器を外し、適当に食券を買う。
「「美味そう…」」
またハモってるエースくん・デュースくん。サンプルあるから分かりやすくていいよね。
「くましろくん何にするの?」
出久くんもう決まったんだ、早い。適当にオレもオムライス買って食べる。やっぱりデザートオマケしてくれるランチクックにお礼を言って席につく。生徒とずらして食べてるから食堂は誰もいない。
美味しい美味しいと皆食べてて良かった。レオナくんもほぼ野菜食べてなくてヴィルくんから怒られていたけど、ハンバーグ美味しかったみたいで尻尾がゆらゆらしてた。やっぱり大きい猫ちゃん…。
午後はどうしようかな〜と考えているとヒーロー基礎学の演習やってくれない?と出久くんからお誘いがある。
「かっちゃんも…どう?くましろくんとかっちゃんの演習、皆喜ぶと思うんだけど…」
「殺したらァ」
「じゃあやろうかな」
*相澤消太
「なんでじゃあになるワケ…?」
そう怪訝そうな顔で呟くエースを見て思わず笑う。爆豪のキャラに完全に何人か引いてるが、慣れてる緑谷とくましろの様子にさらに引いてる異世界メンツたち。
午前中座学組もくましろがやるなら見てみたい、と演習の見学希望が募る。レオナ、と呼ばれる半ライオンは眠そうにしていたが、ラギーに誘われたのもありついてくるようだ。
なんやかんや仲の良い爆豪とくましろは昨日の救助の疲れがあるのか、飯を食ってすぐに仮眠。
ワイワイギャーギャーとうるさい中でも全く起きない2人に今日じゃないほうがいいんじゃないか?と緑谷に提案するも、1回決めたらこの2人曲げないだろうと言われ確かに…と納得。
「くましろ、基礎学始まるぞ」
「…ん…ねむ…」
わざわざ俺の腹に頭を擦り付けてそのまま二度寝しようとするため体を起こす。
「…爆豪と演習やんだろ」
「おきます…」
目をしょぼしょぼさせながら起きる姿はプロヒーローだとは思えないが、起きてストレッチして覚醒したくましろの表情はNeutralに変わっている。
「ダイナマだ〜!!!すげえ!!!!」
「くましろくんもいる!!!緑谷先生すげぇ!!呼んでくれたの!?」
「たまたま滞在してたからね…お願いしてみたんだ」
人気トップ10、下手すりゃトップ5に必ず入る2人を前に生徒たちは大興奮だ。初めてオールマイトを見てた緑谷たちを思い出す。ヒーローを前にする子どもっつーのはいつの時代も変わんねえな…。
「特に設定とかはないよ、二人の体の使い方とか攻撃の避け方とかを参考にしたいから……ただあんまり壊さないでほしい、かな…」
「うるせぇ、俺を見んじゃねえデク!!!」
「破壊神だもんね…」
「ブッ飛ばすぞくましろ!!!」
くましろの前ではいじられキャラとなる爆豪に驚きを隠せない生徒たちの表情がなんとも言えない。
「どっちが強いんスか?」
デュースが尋ねてくる。
「賭けでもするか?」
「…勝ったら?」
「アイス程度しか買ってやれねえが」
そういうとアイスにそんな乗り気になるか?というくらい異世界メンバーは賭け始める。
くましろが勝つだろうと予想したのは、リドル、デュース、ラギー
爆豪が勝つと予想したのはエース、レオナ、アズール、ヴィルだ。
「あら、弟子を信じてやまないのね」
「あいつ以外に賭けなんぞしたら泣き喚かれるからな…俺に選択肢はないし負けるように育ててないよ」
「筋肉量と昨日の動きから見るに、あの爆豪という方はかなり手練れだと思いますが…」
アズールの言うこともまあ一理ある。爆豪もセンスの塊だから。ふたりともセンスが事前にあるのに努力を惜しまないタイプなので、よく似ている。
(だーーー!!!!!クソが……ッ!!!)
(そんな一生の不覚…!みたいになる?)
(34勝35敗だ…クソが…!)
(やった〜!しかも2連勝!)
(すぐ追い抜いたらァ…)
(二人とも…最後演習だってこと忘れてたでしょ?)
((……))
(睨まないでよ!)
(爆豪、くましろにだけバカみたいに一直線になるのいい加減やめろ)
(くましろもだ、相手のこと観察してないフリが相変わらず下手くそ)
(ぐぅ…)
(ぐうの音が出てる…)