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37 魔法の世界
*神代くましろ
え?何ここ、どこ?
市街地で敵と戦闘中でたしか捕獲が終了して…崩れたビルや瓦礫内に逃げ遅れた市民がいないか、確認していた…筈。
囲むようにして立っている5人の子どもたち…と浮いてるタブレット。お互い「は?」て顔をしている。
「おや…突然現れたと思ったら…貴方誰です?」
後ろから声がして振り向く。何この人…変な仮面つけてる…と思ったら指も服も色々ゴテゴテしてる…カラス?モチーフの人に手を掴まれる。
「ん…?おかしいですねえ、君から魔力を感じませんが…」
魔力…?とりあえず侵入しちゃってるのはオレっぽいし、敵意や戦意はないってことを提示しないと…。
「…静止ヒーロー Neutralです。敵意はありません、市街地での救助活動中に突然ここに飛ばされました。」
そう自己紹介をすると、後ろと前から「はあ?」のハモリが聞こえてくる。
「静止…ヒーロー…?…ゴホン、失礼。本名をお伺いしても?」
「本名は神代くましろです…あの……ここ降りてもいいですか?足痛くて…」
あぁ、そうですねとカラスの人に言われて降りると置いてて下敷きになっていた書類に足から出血した血がべったりついてしまっていた。
「…すみませんこれ…!!大事な書類……」
謝ろうと思って書類を見ると、文字が読めない。血のせいで滲んでる?と思ったけど、綺麗なやつ見ても文字が読めない。そもそも形から何から違う…。
「血生臭ェと思ったら怪我してんのかよ…オイ、出血止めろ」
背の高い……ライオン?の子が睨みながらそう言ってくるので一応謝る。怪我なんていつしたんだろう…瓦礫撤去中…?
来る前のことを思い出しても怪我をした記憶がない。
「書類のことは…まあ置いておきましょうか…、それで君。一体どこから来たんです?」
「日本…の…今日は東京の区内で仕事してましたけど」
「ニホン…?」
「あの、これ…なんて書いてあるんですか?文字読めなくて…」
「学園の各寮基本共通条約、です。…学が無さそうには見えませんが読めないんですか?」
メガネを掛けた銀髪の子がそう言ってくる。ていうか…何なんだ、さっきから。少し皆トゲトゲしてない??
「オレの知ってるアルファベットとは違くて…」
「…書いてみてもらっても?」
オレしか自己紹介してないのに、カラスの人にペンと紙を渡されるので自分の名前とNeutralのヒーロー名を書くと、やっぱり文字が読めないって言われる。
「変わった文字ですね…イデアさん、こういうの見覚えありませんか?」
各子どもたちで紙を見たあと、銀髪メガネの子がタブレットに話しかける。タブレットなのに見えるのか…?
『…ないね…ゲームとかでも見たことないス』
「空間転移で現れたのに魔力がない、出自も字も違うって…異世界人ってこと?ハァ…面倒事はごめんよ」
宝塚にいそうな美人な子が溜息ついてる。美人だな〜、女優さんに似てる人いた気がする…名前思い出せないけど。
「魔力…って魔法でも使えるんですか?」
「あらやだ、本当に知らないのね。…ええそうよ、ここはナイトレイブンカレッジ。ツイステッドワンダーランドで随一の魔法士養成学校」
おお、すごい自信満々に…!にしても魔法か…すご…!あまりにもファンタジーすぎて逆に実感が沸かない。随一で魔法士養成ってことは、雄英みたいなもんだろう。専門分野が違うだけで。
「なんかその魔法でぱぱっとオレを戻せたり…は?」
「貴方がどの世界から来たのか分からない以上、どこへ戻せばいいか見当がつきません。」
なるほど…座標が分からないから飛ばしようがないってことかな…。にしてもオレの国名は日本で、ここはツイステッドワンダーランド…か。まじで全然違うな…。皆西洋人のような顔立ちだし、彫りが深い。一人はライオン?みたいな子もいるし、人種や種族そのものが違うんだろう。
足も治ってきたのでとりあえず立ち上がる。
「養成学校ならオレも出てるし補佐も何回かやったことあるので、事務員くらいならできます…あ!でも文字覚えてからか…。帰れる手段が見つかるまで、雇ってくれませんか?」
カラスの仮面の人にそう告げると、悩む仕草をして承諾してくれた。私、優しいので!!!ってめちゃくちゃ強調されたけど。
「私はこのナイトレイブンカレッジの学園長であるクロウリーと申します。
先ほど聞きそびれてしまったんですが、君は元の世界で何をしていたんですか?そんな血まみれになるまで」
「え、ほかも出血してますか?」
「返り血だ…臭え」
すごい嫌そうな顔をしてるライオンの子。オレがゴキブリを見るときの顔だ。そりゃライオンならネコ科で鼻が効くよな…。申し訳ない。
「あぁ…そうか、臭うよね、ごめんね?…オレの世界では皆生まれた瞬間から個性と呼ばれる能力を大体身につけています。燃やすとか、ムキムキマッチョになる!とか透明になる、とかまぁ色々。
そういう人たちが資格を取得して悪さしてる奴らを制圧するヒーローっていう職業があって、オレはそれです。
そんで、今日は……なんだっけな、ちょっとぼんやりしてて…なんか空間のどこからでも発火できる個性と、衝撃波…こういう建物とかだと普通に崩れる程度の衝撃波の個性の敵がいて捕まえて…逃げ遅れた市民がいないかの確認も含めて瓦礫撤去の手伝いをしてたところ、だったはず…」
「個性……君の個性はなんなんですか?」
「治癒とあらかた止めます」
「止める…?」
赤髪の髪の毛ぴょこぴょこしてる子が聞いてくるので、振り返る。ペン借りますね、と借りて上に投げて止める。
「こんな感じ…?」
「あらかたというのは?」
「…脅すみたいで嫌なんだけど…時間も止めれるし人の動きなんかも…止めれます…あ、制御訓練は血反吐はくまでやったんで大丈夫ですよ!」
人の動き、で察したようで全員の顔が引き攣っていたので慌てて弁明をする。
「資格が必要なのと、ここの学校みたいに専門の養成校を卒業しないとヒーローにはなれない。
災害救助、人命救助においても個性は抜群の力を発揮する…けど、裏を返せばどれも簡単に人を殺せる。それを制御して使いこなせるために学校卒業したので…」
「ハッ、ヒーローねェ…」
「?」
ライオン君、やけに突っかかってくるな…。特に何も言われなかったけど、入学したての爆豪くんのような視線を感じる。なんか懐かしいな…この感じ。
「すげぇな!見た目そんなゴツくねえのにヒーローってのやってるんだろ?」
褐色肌のやたらアクセサリーが多い子が褒めてくれるのでありがとう、と返す。
クロウリーさんから聞けばこの子たちは各寮の寮長らしく、なんか大事な話してたらしい。邪魔しちゃって申し訳ないともう一度頭を下げる。
とりあえず、文字やらを勉強するためにテキストのお下がりをもらうために髪の毛ぴょこぴょこ…ことリドルくんについていく。
「あ、あのリドルくん…シャワー室も借りていいかな…?」
「え…あ、あぁ。もちろんです。」
ごめんね、ありがとうと返す。
「レオナ先輩の言ってることはあまり気にしないほうがいいですよ、僕らはあまり感じませんから」
「レオナ…あぁ、あのライオンの子かな?まあ返り血は浴びてるの本当だし、汗臭いしさ…オレ自身も潔癖なところあるから早く綺麗にしたくて…このまま勉強は嫌だな〜って思ってたから」
気にしてはないよ、と返す。
鏡を移動手段に使うらしく、鏡の間と言われるこの部屋から各寮へ戻ったり、寮から授業を受けに本校舎へ来たりするんだとか。魔法便利〜!広すぎてもう案内された道忘れかけてるけど…。デカ目のホテルみたいな大きさでもう詰んでる。
鏡の間で目をつむり、開けるとバラがいっぱい咲いてる庭園にやってくる。
「うわ〜!キレイだねえ!すごい手入れが行き届いてる…いい匂い〜」
「ふふ、ありがとうございます。」
「リドルくんが手入れしてるの?…なわけないか、皆でやってるのかな?」
「ええ、僕達の寮はハートの女王の厳格な精神に基づき、ハートの女王の法律下においてバラやハリネズミたちの世話など行っています。」
バラに加えて生き物まで…すごいなあ。
「ここが僕達の寮です。キレイでしょう?」
「かわいい!そっか、リドルくんの制服もトランプモチーフがあるもんね…面白いなあ」
「かわいい…?…えぇ、女王のそばにはトランプ兵たちがいますから…シャワー室はこっちです。」
可愛いに疑問を抱いているけど、この寮はどう見たって可愛いよ。まるで……ん…?なんとかみたいってよぎったのに、ノイズがかかったように思い出せない。
案内してくれるリドルくんに続いてシャワー室へ。とりあえず風呂に入ってる間に今着てる分は洗濯してくれると申し出てくれた。
「か、乾くかな…?」
「風の魔法があるので、それであれば乾くかと。特にこの…コスチュームは乾きにくいですか?」
「風の魔法か…便利だね…、いや薄手の素材だから乾きやすいと思う!
あれもこれもお世話になっちゃってごめんね…」
「いいえ、このくらい礼には及びませんよ。あ、そうだ…足、怪我してると仰ってましたがガーゼなど要りますか?」
「ん〜……リドルくん、傷口見ても平気な方?」
「極端に色々見えてなければ…」
一緒に見てくれる?とお願いし、裾をめくり上げる。
「斬撃でやられたような傷口ですね…怪我した記憶はないんですか?来る前にやられたとか、瓦礫で切ってしまったとか…」
「それが…全然なくて。さっきオレの個性は治癒って言ったでしょ?なんか治りが遅いんだ……あ〜やだなお風呂染みるだろうな…」
「怪我の記憶が曖昧で、ご自身の治癒で治りが遅いとなると……治癒魔法を試したほうがいいかもしれませんね。今少し試しても?」
「い、痛くない…?」
「治すだけなので、痛くないはずです」
じゃあお願いします…と目を瞑って顔を横に向ける。淡く光るのが瞼の向こうで感じ、目を開けるとゲームでの回復っぽいあのエフェクトがオレの足を覆ってる。痛くもないし、あったかかったりもしない…けど、傷口はどんどん塞がっていってる。
「すごい…!」
「よかった、魔法が効きましたね。応急処置なので、念の為夕方保健室に行きましょう」
ありがとう、とお礼をしてシャワーに入る。入念に体や髪を洗い、お風呂から上がると本当にピカピカに洗われて乾いてる服を渡される。
部屋を移動し、大広間と呼ばれるところへついていくとたくさんの生徒たちがいる。リドルくんとは違う制服なんだな…と見ていると、向こうも誰だ…?って感じでこちらを見ている。
ケイト、トレイとリドルくんに呼ばれた2人が、リドルくんがテキストを持ってくる間オレを見てるように頼まれたみたいで、囲むようにして立っている。
「こんにちは!色々あって事務員になりました、くましろって呼んでね」
「は、はぁ…」
挨拶の仕方間違えたかな…。
「俺は副寮長のトレイ・クローバーです。…事務員がなぜハーツラビュルに?」
「トレイくん、トレイくんね…。言うなって言われてないから言うけど、もしダメそうなら秘密にしてね。オレ異世界人みたいで、文字も何も読めないからリドルくんのお下がりもらいに来た!…て感じ」
まあどうせ異世界人の存在なんてすぐに知れ渡るだろう。だって見知らぬ人がウロウロしてたらあれ誰?ってなるだろうから。まあ、事務員の顔と名前まで覚えてるのかって言われたら微妙だけど。
「え、異世界…?マジで?」
スマホによく似た何かを持ってめちゃくちゃ驚いてるこの子は、消去法的にケイトくんかな?ふたりともリドルくんにはないクローバーとダイヤモンドのマークが顔にある。左右対称で可愛い。
「学校の事務員だし、多分そんなに表立って君たちと接することはないんじゃないかな?」
だからまあ、忘れても平気だよと言っておく。
「まっさか〜!異世界人かもしれないなんてすぐ忘れるわけないじゃん…!ハーツラビュルに転寮してきちゃえば?」
おお、ケイトくんフレンドリー。上鳴くんみたいだな。
「転寮…てことは、生徒として入学?…いや〜もう一回高校生は厳しいな〜もう期末テストとかやりたくないかも」
「え……待って、いくつ?」
「25!」
「「25?!?!?」」
なんだよ、童顔だからってそこまで驚かなくていいでしょうよ…。
「そうだよ、成人してるからね!…あ、だからって敬語使えとかは別にいいけど…」
「ケイト、トレイ…君たち随分大きい声出してたけどなんだい?廊下まで響いてたよ」
「リドル、この事務員が25って知ってるのか?」
「25??!…知らなかった…てっきり同じくらいだと…レオナ先輩より上には見えないが…」
まあ確かに並べられたら皆向こうのほうがお兄さんって言うだろうね…。二人に負けず結構大きい声出したリドルくんが面白くて笑うと、明らかにムスッとした顔になってしまった。
「だって面白くて…なんだっけ?アズールくんだっけ?あの子もオレに『学がないようには見えない』とか言ってたけど…学年首席で入学して首席で卒業したって言ったらひっくり返るかな?」
「「「学年首席……」」」
「そうだよ、担任の先生…今の結婚相手なんだけど、その人に褒められたくて必ず期末テスト座学全部100点維持したし…色々おもしろい話あるよ?」
(ていうか結婚してるの?!)
(うん、学生時代から毎日プロポーズしてた)
(一途なんですね…)
(まあしょうがないよ、運命だし)
(じゃあ、文字もすぐ覚えられたりして?)
(外国語の習得って思えばいけなくもないかなって思うけど…難しそうなんだよねえ…元の世界とかすりもしてないからさ)
(またすごい人が来たな…)
はい、お決まりのTWSTクロスオーバーです。続きます。