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33 共通の知人 リベンジ編
*相澤消太
やっとだ、3人で行きてえなと話していたことが現実になったのはあれから何年も経った今日。
在学中はもちろん敵連合の始末で慌ただしく、かと言って卒業後すぐもくましろのことでバタバタと過ぎ去り、プロヒーローとして後輩になってからは人気すぎて休みがない状態が続いていた。
自主的に夏は活動を控えめにして休んでいるくましろを連れ、マイクと共に予定を合わせて色の店へ。今日も貸し切りにしてくれたらしいから気使わず来い!と連絡がきていた。
くましろが在学中も俺とくましろの怪我については何度も心配の連絡が来ていたな…。
「よう、色!久々だなァ!」
「おー!山田〜!ほんとに久々じゃん…消ちゃんもくましろくんも、久しぶり!ずっと待ってたよ〜!プロヒデビューおめでとう!」
「うお!??!」
軽々と持ち上げられたくましろも、そんな簡単に持ち上がると思ってなかった色もお互いびっくりして固まってる。
「何やってんだお前ら…」
「軽すぎてびっっくりした、ちゃんと食べてんの…?」
「100回くらい言ってやってくれ、全然食わない」
食べてますよ!と反抗の声が聞こえたので食ってるうちに入らねえよと返す。現に毎年夏は5キロ〜8キロほど痩せている。秋冬に頑張って増量して、また夏に元通り…という具合だ。
偏食もだいぶ…まあ頑張って直してる方だし、健康値に問題はないが痩せ方がよくない。夏になると何も食べなくなるので拒食気味になって痩せているから今日は色の飯なら食えるだろと連れてきた。
「色さん、お久しぶりですね」
「ね〜、ハンサム度増したんじゃない?あ!そうそう、結婚式の会見も見たよ!超ウケた」
「傑作だな」
「アレ超える結婚会見、この先ねえんじゃねえか?」
「からかわないでって言ってんのに…!」
マイクとオレの手を軽く叩いてくるくましろに笑みがこぼれる。そりゃ誰だって最後、相手に一言!って言われて「今日の晩ごはん何がいいですか?」って真っ赤にしながら答えたら笑うだろ。
「で、くましろくん食欲不振なんだって〜?今日は何食べたい?」
肉も用意したよ、と色が言うと目をキラキラにするくましろ。ガキだな…。
「肉と………うどん?」
「どんな組み合わせだよ」
「さっぱりしたもの食べたいんです!!!」
「分かったから吠えるな」
そうくましろを宥めているとマイクが手を上げてリクエストしている。
「色〜、俺刺し身食いてえ!ある?」
「肉でも魚でもなんでも用意したよ〜消ちゃんは?」
「任せる」
そういうと適当に飲んでろと酒が並ぶ。
「くましろ、お前なんか胃に入れてから飲め。悪酔いすんぞ」
ただでさえ食べてない日が続いてるのに思い切りチューハイ飲もうとしてるくましろを止める。枝豆でもなんでも食えと皿を出すとちみちみ食べ始める。
「いやあ、神代が成人かあ…童顔だからお前まだ高校生の気分になるわな!」
マイクがしみじみとそう言う。それは同意見だ、特にヒゲも生えず童顔のくましろはまだ幼い。未だに年齢確認されてる時がある。
「ゼンマイ、それラジオでも言ってたじゃん…」
「そうだったか?」
定期的にマイクのラジオのゲストに出ているくましろ。テレビは断ることも多いが、マイクのラジオだけは必ず出ている。たまにからかわれすぎてキレて帰ってくることもあるが。
大皿に盛られた旬のカツオの刺身か出てくる。
「食ってみろ」
「これ何ですか…」
犬じゃねえんだから嗅ぐな、と言うと食べられそうか判断してるんです!とキレられる。
「お前カツオ分かんねェの!?」
まあ、そうなるよな…。偏食のくましろは俺が食べたいとリクエスト出さない限り食べたことない食材に挑戦しないので、食わず嫌いがものすごく多い。
「刺し身ってあんまり出してないし…お寿司も握れないからちょっと縁が無いですね」
「買ってくりゃいいだろ、なんでも手作りしようとするな」
いくつかよそってくましろの前に置く。
「…うま!」
「お〜嬉しい反応してくれるねぇ」
様子を見守っていた色もほっと胸をなでおろしている。こいつ好き嫌いと食わず嫌いが多いだけだから気にするな、と伝えておく。
「くましろくん、大葉とカブは食べられる?」
「イケます」
オッケー、といいまた奥へ引っ込んでいく色。
「食欲湧いてきたか?肉にとっとけよ」
そう言うとたしかに…とカツオを貪る手を止める。化粧品のCM見て同じの買ったよ、と色が言ってからかったり、テレビ局でのセクハラ紛いが酷くてもうメディア出るのやめたい、とマイクに泣きついたりしながらお待ちかねのメインディッシュが出てくる。
「すご…ステーキだ!!!!しかも牛!!!」
「色、豪勢すぎねえか?」
「いろんなお祝い兼ねてるから!遠慮なく食べてね、んで〜うどんよりご飯のほうがエネルギー出ると思うから…大葉の混ぜご飯!さっぱりしてるよ」
至れり尽くせりのメニューを前に目をキラキラとさせている。
「はい、消太さんあげる」
「ひとくち目はお前だろ…食え」
シェアハピの精神とくましろが呼んでいるお裾分けをされる。美味いもんは誰かと分かち合いたい!というくましろはよく俺に美味しかったもの、いかにも美味しそうなもののひとくちをよく差し出してくる癖がある。
「わ〜まじバカップルじゃん」
「もう解禁したあとの相澤はすげぇぞ?色…お前も雄英来て見て欲しいもんだぜ」
「なんとなく想像つくよ…美味しい?」
「めっちゃ美味いです!!!」
詰まらせる勢いで食べ始めるくましろに思わず苦笑が漏れる、肉なら食うってどういう夏バテなんだよ。まあ美味いなら何よりだ。痩せすぎていたから助かった。
マイクと俺に二切れずつ寄越してくるので俺らも頂く。おお、随分いい肉だな…。
「じゃ、そろそろ乾杯する?それちゃんとアルコール低いやつだよね?」
くましろのを指さして言う色に頷く。卒業と、プロヒデビューと、結婚と…いろんなお祝いを兼ねてグラスをぶつける。
「ん〜…?にが…」
「神代飲み会とかに全くこねえけど、酒興味ねえの?」
マイクがそう尋ねると首を傾げて一応考えているくましろ。十中八九ねえだろうな…
「ない…雰囲気は好きだけど」
「まあ酒タバコやらなそうだもんなぁ、お前…」
「タバコ吸ってたろ」
「「はあ??!!」」
色までマイクとハモるのでくましろの右頬をつねって一回俺に吸ってほしくて買ってきて、興味湧いてベランダで吸ってたことがあったと言うと2人は目を丸くし、くましろは気まずそうに目を伏せている。
「…思春期らしいトコあったんだなァ…!安心した!」
「山田、第一の感想それ?…もう吸わないの?」
「なんか実際吸ったら別にいいかなって…」
「んだよ〜お前が好きそうな煙草の誘い文句あんのによぉ」
「山田、それシガーキスでしょどうせ」
「シガーキス?」
「知らんでいい、やりたがるから話すな山田」
ダメだと言ってるのに話し、案の定やりたい!と騒ぎ出すくましろの頬をつねりあげて静止させる。
「…酔ってきたな」
「よってきました!」
ニコニコと笑うくましろの頬は赤い。笑うか眠り上戸になるタイプでよかった。性格ネガティブだし泣き上戸とかになったらどうしようかと思っていたが、酔えば酔うほど陽気になる。
「かわい〜…消ちゃん、進んだ?」
「あぁ。多少はな」
「多少…?」
「神代照れ屋だろ?手ェ繋ぐのに半月くらいかかってたよなァ?んで…キスは結婚して2ヶ月半くらいだったか?」
こちらも酔っている山田にそうだなと返す。
「稀に見るウブだなぁ…我慢できなくならないの?」
「…見つめるだけで恥ずかしいって大泣きされてみろ、無理やりする気なんか失せるだろ。…絶賛慣らし中だ」
そう言うと山田と色は腹抱えて笑い出す。笑い事じゃねえ、キスまで持ってけるようになったからいいものの…当時は頭抱えたもんだ。
「泣けてくる…純愛だね消ちゃん…」
からかうなと色を小突くとその様子を見ていたくましろが目があった瞬間に逸らされる。
「おい、何にヤキモチ妬いてんだ」
「仲良し…」
「可愛すぎて動悸してきた…」
胸を押さえて暴走する色の相手は山田に任せ、くましろの顔をこちらに向かせる。無視しようなんざいい度胸だ。
「こっち見ろ…くましろ……眠いのか?」
「おこってます!」
眠そうな顔で言われてもなんの迫力もない。そうか、と頭を撫でるとふにゃふにゃしながら俺に抱きついてくる。
「怒ってるんじゃねえのか?」
「ゆるしました」
「そりゃどうも……吐き気はあるか?」
「ん〜?」
全く聞こえて無いようで一人で楽しそうに笑ってる。酒には弱いくましろだが、まだ吐いたりしてるのを見たことがない。キャパオーバーになる前に眠くなって寝てるんだろうか。
「くましろくん、アイス作ったけど食べる?」
「たべる……」
色の手を掴んで自分の口へ運ばせて食べてるくましろ。甘いもんへの執着は半端ねえな…
(…チョコだ!)
(おお、すごい食いつき)
(悪いな色)
(いいよいいよ、本当全国民の弟属性だね〜)
(…?色さん、なんか血の匂いする…)
(うわ、急に近…さっきのカツオかな?)
(距離感バグってんぞくましろ)
(こりゃ勘違いされちまうわなァ)