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31 相棒にするなら?
*相澤消太
朝から送られてきた箱を開封し、機械にめっぽう弱いのにセッティングし、やっとこさ設定にこぎつけ事前準備が完了。
カメラ企業とのコラボ企画で、ゲームが好き、ゲーム実況動画というものを見るのが好きとインタビューで答えたくましろにぜひ新作ゲームのレビューを!とマイクやら録画する機材が送られてきた。
セッティングに半日以上かかったが、事前に機械は全くだめと言っていたらしくカメラ会社の広報担当は早めに送ってくれたらしく、もうゲームする気力はない…と床に寝転ぶくましろ。
すると、これまた送られてきた最新型のノートパソコンに通知音が響く。
「くましろ、これテレビ電話のやつだぞ」
「え゛っ??!?」
バタバタと起き上がり、メガネを掛けてる間に俺がくましろの髪を櫛で梳いておく。寝癖がなんとか収まり、まあ人様に見られても大丈夫な見た目になる。
カメラ外に移動し、初のテレビ電話を見守る。
「も、もしもし…?」
『あ、神代さん。お世話になっております、深度です…こちらの声聞こえますか?』
「なんとか…」
パソコン本体の音量が小さいんだろう、スピーカーらへんに耳を寄せてるくましろにため息が出そうになる。
「音量ボタンを上げろ」
「どこですか?」
「右下」
「みぎした…」
キーボードを見ている。そう言うとやり取りを聞いていた企業の深度さんが画面の右下です!とアシストしてくれる。
無事に音量を上げ、今回の企画の概要と設定した機器に不備がないかチェックが始まる。
『ゲームは普通にゲーム機を起動していただければ問題ありません。…では試しに、起動してみますか!』
パソコン画面にゲームの画面が映し出されると同時に、くましろが右下にワイプのように映っている。ああ、これはよく見るな…。
「おお〜!ちゃんと写ってる…」
『声も入ってますね、よしよし…では録画ボタンを押してみてください!ゲームの音声、神代さんの音声、そして各録画ができてるかチェックしますね』
「はい…」
とりあえず企画でやるゲームとは別のものを起動したので、タイトルからスタートを押し始まる。適当にくましろが話し、録画を切り確かめるの全ての音がきちんと録画されているのを確認し、日程確認などを済ませ通話を切る。
配信当日になり、めちゃくちゃ緊張してるくましろに笑いがこぼれる。
「も〜、何笑ってんですか…」
「緊張しすぎだろ」
「だってこれコメント流れてるんですよ?しかもほら、これまだ15分前なのに…さ、3000人もいる…!!!」
「緊張すんならこっちの画面見なきゃいいだろ」
「そんな器用なことでき……ん…??!え、声入ってる??!聞こえてるとかコメントあるんですけど!??!?」
「何やってんだ馬鹿…」
「深度さんの言う通りにセッティングしましたもん!!!」
「何か間違えてるから声だけ先に配信しちまってんだろ、設定見直せ」
俺は間違いでも写ったら嫌だからそっちに行けねえと告げると半泣きで震度さんにスマホから電話かけてるくましろにため息が出るとともに、見ていたらしいマイクからLINEがすっ飛んでくる。
『お前との会話ダダ漏れだぞ、相澤』
『俺は悪くない、コメント変なのいねえか?』
『可愛いで溢れてらァ』
ならいいか、と様子を見守るもやっとこさマイクをオフにできたぽいくましろがふ〜とため息をつく。
*神代くましろ
前途多難で始まったゲーム配信。慣れなさすぎてコメントで色々教えてもらいながらやっと配信スタート。
「もうつかれた……やば20分経ってる!!!ごめんなさいすぐやります!!
え〜と、今日やってみて!と提供してもらったゲームはこれです!
画面に写ってるかな?…そう、オレやったことないんだけど、ポケモンスナップ!昔64出てたソフトが完全新作で出た、そうです。内容もほぼ知らないんだけど、ポケモンの生態を調べるためにカメラマンになるっていうストーリーらしい…」
パッケージの裏を読んで案内しておく。このゲーム自体ではなく、カメラの機能として現実のカメラとリンクさせた際に協力したのが深度さんたちの会社らしい。だから実際よりは簡単な動きだけど、結構こだわって撮れるっていうのがウリなんだとか。いちばん大事なそこもちゃんと説明して、ゲームスタート。
「なんか……ひとりで話すだけ話して、誰の音声も返ってこないのめちゃくちゃ変に感じる…。コメント早すぎて読めない…すぐ居なくなっちゃう…あ!轟くんいた??早すぎて見えない…」
長文であればあるほど、早く通り過ぎちゃうから短く書いてね!と皆にお願いしておく。
「あと…デモステージでお試しプレイをちょっとだけやったんですが、オレの操作が下手なのもあって多分酔うので皆酔い止め飲むとか、途中で一旦見るのやめて外見るとかして対策してください!オレは今日酔い止め飲みました!」
「ポケモンはやったこと…あります。知ってる伝説とかを言ったらどこまでやったか分かりやすいかな…?
何回もパーティ組み直して最初からやり直した世代は、ディアルガの時代まで!
触りだけやったのは、不思議のダンジョンとかかな…?あとポケモンレンジャーっていうのも誕生日にもらったことあってよくやってた…ルカリオがカッコよくてね〜今回ルカリオ出てくるのかな〜…」
そうやって話しながらムービーを見て、いざステージへ。酔わないように操作しながらなんとか撮っていく。
最初はチュートリアルだからとりあえずこなし、ここからが本題!と切り出す。
「ここでの写真の自由度の高さにめちゃくちゃこだわったって聞いてます……じゃあ最初誰から編集しようかな…
あ!分かるしピチューにしようかな……うわ、久々に見たけどめちゃくちゃかわいいね…」
このこっちに気づいてお?って顔をしてるのをズームにしてぼかして、フィルターちょっとかけていい感じに編集する。
コメントを見ると可愛い〜!がたくさんある。
「…このさあ、サルノリ?って子なんとなくデクくん思い出す…かわいい〜!見てほら、このニッコリ笑ってる感じ…」
デクくんとタイトルをつけて写真を編集して保存する。後で送ろうっと。
今回は特別なデータをもらってるので、何もしてないのにステージは全開放してある。
行ってほしいステージをコメントで募り、洞窟のステージをおすすめされる。
「暗い……なんかゴーストとかあくタイプとかのポケモンいそうだね…あぁ!??!ゲンガーじゃん!!!!」
立ち上がっちゃって後ろで消太さんが思い切り吹き出してた。吹き出さないでくださいよ!と振り返ると、早よ撮れと怒られた。
「あぁ〜居なくなっちゃったそんなあ…無理…イチオシポケモンが…」
しょげてると後でもう一回来るよ!というコメントを見つけて再開。
「きゃっ、うわウィンクしてる…!!!か、かわいい!!!かわいい〜!!!かわいい…好き!!!!」
ゲンガーだけで40枚撮ったこの回はコメントが大盛りあがりして、いつの間に見てる人は3万人近くになっていたのに気づいたのはゲンガーの写真を編集しまくってる時だった。
「できた…かわいい〜!!これケータイにも送ろ…」
*相澤消太
マイクと一緒に生配信の様子を見ていると、ゲンガーという我が家の枕元にもいる紫色のずんぐりむっくりしたキャラクターが出てきた瞬間、ゲームするのも忘れ立ち上がって喜ぶくましろに思わず笑い声が漏れる。しっかり音声が拾われてたみたいで、コメントに俺のこともちらほら書かれ始める。
『今のイレイザー!?』『もしかして後ろで見てんの?』『さっき配信前にもいたよ』『高画質でポケモンが撮れるってウキウキしてるくましろくんと見守るイレイザー…』
「見てくださいよ、我が家にもいるゲンガーがこんなに近い距離でウィンクしてきて…!」
いつの間にか持ってきたゲンガーのぬいぐるみを片手に大興奮で戻ってきたくましろ。これは明日このキャラクターのぬいぐるみが店から無くなりそうだ。
「分かった、見てるから画面外に出るな」
そう言いカメラ内に戻していく。話し合ってた予定より進みが遅くて俺のほうが焦っている。
まさかそんなに時間取ると思ってなかった視聴者のリクエストステージにくましろが一番好きなポケモンがいるとは思わなかったな…。
「好きなポケモンランキング…?あ〜、でも最近の子知らないからな…だって最近の子でもきっとかっこよくて可愛い子いるんでしょ?
オレが知ってる限りの中だと、1位はこのコ!ゲンガー!2位は…ん〜難しいな……スイクンかな…、で、3位はヌマクロー!…とりあえず5位までだと、4位はベイリーフ、5位は…やばい名前忘れた、あのさ…緑色で…」
突然クイズ大会が始まる。全然進まねえな…。
「なんか、化石から蘇る?やつで緑色で、お花みたいな感じでなんか……こんな感じのコ!」
サラサラ、と絵を描いてワイプに載せるとまたコメントが増える。ユレイドル、というのが多く検索してみるとそっくりだ。よく覚えてサラサラと描けるもんだな…と感心する。
「ニックネームつける派だった…!ゲンガーはアルポロって名前つけて、最初の御三家何選んだっけな…一周して全員選んだからな…皆それぞれあだ名つけてやってた!
このサルノリは何で出てくるやつ?デクくんって名前つけてめちゃくちゃ強くしたいな〜…」
(お疲れ、大盛況だったな)
(ゲームではポケモン、現実ではコメント追うのに必死でアレでしたけど…)
(深度さんも大喜びしてた、ストーリーより編集に時間かけてくれたから紹介したい機能殆どやってくれてたって)
(楽しんだだけなんでなんか、申し訳ない…)
(途中から同接人数も凄かったぞ)
(同接?)
(同時接続……つまりどれくらい皆見てたかってやつだ、途中から日本1位、世界でも10位以内くらい入っててマイクが騒いでた)
(エッ……ゲンガーに大はしゃぎしてるのそんなに見られたんですか…?)
(ベイリーフ?ってやつでも大騒ぎしてたし、深度さんが用意してくれたスイクンなんか泣いてたじゃねえかよ)
(明日から外出れない…)
(いいじゃねえか、もうファンアート始まってんぞ)
(うわもう恥ずかしい…!)