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14 微熱
「…相澤さん、ちょっとストップ」
今朝は職員会議があるから、とちょっと急ぎ目に支度をして出ようとしている相澤さんを呼び止める。
なんだろう、なにか違和感が…。
「…なんだ?」
靴を履いて振り返る相澤さんの首もとに顔を入れ込むようにする。
なんか……何かが違う。うまく言えないけど。
「…?いつもと匂いが違う…」
「香水なんぞつけてねえぞ」
なんだろ、と思って首を傾げてると、甘えに来たと思われたのか相澤さんが頭をポンポンと撫でてくれる。
「?…先出るからな、ちゃんと持ち物忘れず持って来い」
前鞄を玄関に置き忘れたことまだ言われる。そりゃ全部持ち物忘れて身一つで登校する奴なかなかいないだろうけど、オレだってそんなミス1回しかしてない。まだ笑われるときある、もう絶対忘れないって誓った。
行ってらっしゃい、と見送り自分の支度を進める。
登校中もなんとなく違和感が頭から離れなくて、正体はなんだろうと考えてA組についたときにようやく分かった。
ちょうど朝のホームルームが始まるからドアの前で待っておく。
「ホラ席に…「せんせ、ちょっとストップ。5分だけオレにください」…なんだ、またか?」
いいからいいから、と相澤先生の右手を引いてオレの座席からイスを教卓に持ってきて座らせる。
「…なんだ?」
「じっとしてて」
オレの前髪と相澤さんの前髪を両手で上げ、おでことおでこをくっつける。……ほんのり熱い、相澤さん。熱がある。
違和感の正体はこれだ。
手の甲で首もとも触れると、朝顔を埋めたときよりも熱くなってる。
「やっと分かった……先生、熱ありますよ」
「ピンピンしてるが」
「目がいつもより眠そうですよ?」
大げさな、と言いながら相澤さんが立ち上がろうとしてフラついて俺に寄りかかってくる。
「ほら言わんこっちゃない!!ごめん、尾白くん支えるの手伝って…」
「すごいね、くましろ……よく見てるんだね」
尾白くんにちょっと引かれた顔で褒められた。どんだけ好きなんだよ、と思われたかもしれないけどまあ一緒に暮らしてるし…
なんか違うな?って違和感スタートだから、完璧に気づいてたわけでもないし、もっと早く気付いて上げたかったけど。
そのままリカバリーガールのいる保健室に俺が手を繋いで連れて行く。今日相澤さんの代わりにホームルームとかをやる先生は飯田くんが職員室に事情を話すついでに探しに行ってくれた。
「…よく気付いたな…少しだるいだけだと思ったのに」
「なんか、ちょっと違和感があって。…相澤さんここ最近ちゃんと寝てないんでしょ…ゆっくりしてくださいね」
目を見てそういうけど、珍しくぽけっとした相澤さん。聞こえてるのか分からなかったから急いで保健室への歩みを早める。
「…くましろ」
保健室のベッドに横たわる相澤さんに袖を引かれる。
「え、かわいい…どうしました?」
「……少しここにいろ」
「リカバリーガール…いまの聞きました??もうオレの人生に悔いはない」
「よかったわねえ、相澤先生に甘えてもらえて!」
椅子を渡してくれるので受け取り、相澤さんの寝てるベッドの横に座る。
ずっと左手繋がれたまま。なんか寂しくなっちゃったんだろうか?だとしたら超可愛いんだけど…??
「しんどくないですか?ゼリーとか購買で買ってきますよ」
冷えピタ貼りますよ〜と言うと目を瞑る相澤さんに悶えつつ冷えピタ貼る。…熱上がってきたな…。
「いい、ここにいろ」
「ヴッ……はい、気の済むまでいます…」
冷えピタ貼り終わるや否や、すぐオレの左手を握り直してきた相澤さんに心臓を抑えながらなんとか答える。
そうか、相澤さん体調崩すとめちゃくちゃ甘えん坊になるのか……。可愛すぎてしんどい。
「……こっち来い」
ぐいぐいとものすごい引っ張られる。相澤さん布団めくってるけど一緒に寝る気??相澤さんが寝たらクラス戻ろうと思ってたんだけどな…。早くしろ、と無言の圧を感じたのでベッドに入る。
熱高くなってきてるからか、めちゃくちゃ背中にいる相澤さんがあっつい。ぬくいをこえて熱い。寝返りを打って相澤さんの表情を見る。
「寝れそうですか?」
頭から頬にかけてゆっくりなぞるように撫でていく。
「寝てもここにいろ、」
うわ、まじで珍しい。こんな甘えん坊なこと言うなんて…一緒にいて初めてだ。
「やまやまですが……相澤さんの栄養源買ってこないと…」
もっと長引いちゃうし授業も出ないと。後でちょっと凹みそうだし相澤さん。自分のわがままに従わせて休ませてしまった…て。
「くましろは俺の忠犬だろ…言う事きけ」
少し不機嫌そうにいう相澤さんに無事に爆死。出久くんたちに控えめに起こされるまで、この言葉のインパクト強すぎて気絶してた。
(なかなか熱引きませんねえ、困った…)
(…くましろ、こっち)
(わ〜手めちゃくちゃ熱い。氷枕変えましょうか)
(いい、ここにいろ)
(いますから、ね?結構しんどいでしょう、…眉間にシワ寄ってる)
(…寒気がすんだよ)
(目が覚めたらおうどん作りますね)
(あぁ、それまであっためてくれ)
(お安い御用です)