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13 欠点
*相澤消太
くましろはオタク気質だ。
アニメもドラマも映画もよく見るし、推しキャラというものが多い。俺に対しての態度だけでも分かるが、神格化して捉えている節がある。
「相澤さんて、欠点らしい欠点ないですよね」
「突然なんだよ…ないわけ無いだろ」
流れるように膝の上にくましろが座ってくる。
「ないんです。なんでそんな自己肯定感低いんですか」
少しムス、とした顔で言われる。完璧な人間なんぞいるわけ無いだろ。
「あのな…好いてくれてるのは嬉しいが、盲目になるのは違うぞ」
「曇りなき眼で見てますが?」
「それで曇ってねえ、は無理がある」
「じゃあ…相澤さんはオレに欠点あると思います?」
「まあそりゃ…人並みにあるだろうよ」
振り返って来るくましろにでけぇピンで前髪を分けられる。俺の髪の毛いじるの相変わらず大好きみたいだ。
「たとえば?」
言わないとふてくされる雰囲気だが、素直に言っても拗ねそうだから面倒。
「…まず、優柔不断。焦りが入ると視野が狭い。自己犠牲が強すぎる。一度慌てると冷静になるまでに時間かかる。失敗を引きずる。泣き虫でうるさい。しんどいことを人に言わない。」
たまに子供っぽくて面倒、とは言ってやらなかった。泣きそうな顔をしていたから。
すぐそうやって拗ねる、と言ってやればよかった。
「めっちゃある…だめなとこ…」
ぼす、と俺の肩に顔を埋めたくましろの頭を撫でる。
「人並みだし、べつに苦手なところなだけで悪口じゃないだろ…欠点や短所くらい俺だってある」
「何言ってるんですか、相澤さんにはないですから」
目が釣りあがって鼻がヒクヒクしてる。犬かってんだよ。自身では気づいてないのがまた面白い。
「なんでそんなムキになる、人に欠点くらいあるだろ?
そうやってすぐ神格化するのは良くねえぞ」
誰かになんか言われたのか?と聞くと言葉に詰まるくましろ。分かりやすいところはコイツのいいところだ。なんでもだだ漏れすぎるのは良くねえけど。
「地味って…イレイザーヘッド、アングラだから…」
「目立ちたくねえからな、地味で上々」
本人である俺がいいって言ってるのに、納得のいかない顔をしている。頭を撫でると猫のように顔を手に擦りよせてくる。
「何を拗ねることがある、お前は1番愛してやまないプロヒーローの色んな面を知ってるだろ
誰も知らない、俺も知らないことも」
「……そうですけど……あ!分かりました、相澤さんの欠点」
ニコニコと嬉しそうに笑うくましろ。明らかに欠点ではなさそうなこと思いついてる顔だが聞いてやるか。
「参考までに聞きてえが教えてくれるか?」
「目が優しくて、声が魅惑的で、優しさで人を包み込み過ぎてて、人を魅了して世界を明るく照らしすぎなところ!」
「…………」
思わず口を開けて固まる。
「あと可愛すぎるところ?」
「お前……欠点の意味分かってるか?」
「?はい」
どう捉えても過剰に褒められてるようにしか受け取れなかったが、何を当然のことを?とでも言いたげなくましろの頬を軽くつねる。
「何回考え直しても欠点には聞こえなかったが……まあ、いい。お前にはそう見えてるんだな?」
はい!と元気よく返事が返ってくる。こいつに現実を捻じ曲げるという大きな欠点があることは理解した。
「なんですか、そのはいはいって顔。相澤さん、ほんと自覚ないですよね……」
「お前もな…」
ファンクラブ現在進行系で人数増やしてる人間に言われたくない。
「でもいいです、相澤さんが自覚しないならオレが2倍相澤さんのかっこよさを認識するので」
「…ホント物好きな、くましろは」
(だって彼女とかいたことあるんでしょう?ほら、モテるってことじゃないですか)
(引く手あまたの中の彼女とかではないが。……それに俺からだ、だいたい。んでフラれた)
(…理由聞いてもいいんですか?)
(素っ気ねえんだと)
(え〜?こんなにいろいろ気にして考えてくれてるのに…?これ以上何を望むんですか…?)
(さあ、俺も若くて今よりも仕事に追われてたしな…まあ後悔してねえけど)
(かっこよ…オレどんな相澤さんでも大好きです、相澤さんのいいとこも悪いとこもぜーんぶ含めて大好き!)
(はいはい、どうも…お団子解いてくれ)
(似合ってるのに〜…)