MHA2
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17 それらしい喧嘩
*神代くましろ
なんでおれ怒られてんの??
「なんだよコレ」
消太さんが指差すのはおれのスマホ。……のロック画面?轟くんとのベイマックスおそろい帽子をつけたツーショット。この間久々にオフ被ってディズニー行ってきたからね。
「轟くんとベイマックスの帽子…?」
「んなの分かってる……なんで俺じゃないの」
消太さん、めちゃくちゃ酔ってるな……ムスッとして怒ってますの気持ちを全面に出してくる様子なあたり、全然隠す気はないらしい。可愛らしくて大変嬉しいけど、怒ってるから顔怖い。
「こっちは大真面目だぞ」
「いだだ……変えちゃだめでした?」
顎を思い切り掴まれて上に向かされる。強制的に視界を合わすようにして見上げた消太さん、青筋立てて怒ってる。そんな!?!
「だめに決まってるが?」
「えぇ、なんで?今まで怒られたことないのに」
「今までは顔は見えないとはいえ俺だっただろ…それに、虫除けになるかなって許してたんだ。……早く変えろ」
「えぇ…待ち受けは消太さんですよ?」
「いいから変えろ浮気野郎」
「だーーーーれが浮気野郎ですか!!!」
こんなに一筋なのに!ムッとして言い返したのが良くなかった。酔っ払った消太さんは遠慮も何もない。理路整然と詰められ、頑なに変えないのは轟くんのほうが好きなんだとかもう俺のことなんて…と珍しい弱音を吐いていた。
いくらそのあと違うと言っても信じてもらえなくて、ぎくしゃくしたまま出張に行く羽目に。そりゃ匂わせ?ってくらい消太さんのゴーグルとかそういうのをロック画面の写真に設定してた。けど、顔が載るものは待ち受けってルールは学生のときから変えずに貫いてる。
ロック画面から消太さんのことが周りに漏れるのが嫌だから。
喧嘩別れみたいになってしまい、出張の見送りもなかった。しょんぼりしながら電車に乗り込んで地方に向かう……北海道か…雪凄いって聞いたけど大丈夫かな。
雪のせいかスマホの電池はすぐ切れるし(数秒でみるみるバッテリーが減ってく、極寒や猛暑に機械が弱い理由が良くわかった)地方の警備のお願いがてら、警備より雪かきしてる時間のほうが多かった。
でもじっとしてると消太さんのこと思い出すし、体動かしてる間は忘れられるから集中できた。だからその当時消太さんがおれに連絡つかないってしょげていたのを知るのはだいぶあとだった。
*相澤消太
起きたらくましろが居なかった。言い争いになったあと、自棄酒したせいで頭が痛い……俺が言い過ぎた自負はある。謝りたいから帰ってくる時間を教えてくれ、と連絡をしてはや3日。既読すらつかない。
「もう俺は終わりだ」
「おいおいおい、結論付けるの早すぎるって」
マイクに呑め呑め!といわれて色に爆笑されながら呑んでる。こんなに呑むのは久々だ。
「消ちゃんの気持ちもわかるけど、余計な一言追加して拗らせたのは良くなかったね」
「まったく仕方ねえなぁ…俺が仲介してやるからちゃんと謝れよ?」
そう言ってマイクがくましろに電話をかける。出るわけ無いだろ、俺の連絡3日以上無視してんだぞ。
「お、もしもし?」
は?……なんでマイクの電話にはすぐ出るんだよ。
「ちょっと消ちゃん……勝手に決めつけない!話聞いてからにしな」
色に水を出された。呑み過ぎだって言いてえんだろう………けど俺は5日もシカトされてんだぞ。文句の1つも言いたくなるだろ。
「あ〜そういう……なるほどな、ベロンベロンに酔ってお前から連絡なくて拗ねてる相澤に代わるから1から10まで説明してやってくれや……ほら、相澤。愛しの嫁だぞ」
茶化すなと言いつつ受け取る。
『あ……えと、消太さん?すみません……連絡さっき読んで』
「ふぅん」
『今、おれどこいるか分かってます?話したけど覚えてるかな』
「知らない……起きたらいなかったのそっちだろ」
『違います、出張って話したじゃないですか!北海道に』
北海道………。
「…それ来月じゃなかったか?」
『今月です。こっち雪すごくて…バッテリーが切れちゃって、ヒーロー活動の他にも雪かきめっちゃしてて……』
雪かき……そうか、もう雪積もってんのか。
『すみません、えと……あと2日で帰れる予定なんで。吹雪とかにならなければ…』
あと、2日。
「ほんとに帰ってくんの」
『え、…ぁ、はい…帰るとこ消太さんのとこしかないから…』
「……分かった」
帰ってきてくれるならそれでいい。上機嫌でマイクに電話を戻して家に帰る。2日後、キャリーケースを引いて帰ってきたくましろを抱きしめる。
「ぐ、ぐるじ……消太さん、苦しい」
「おかえり………ごめん、言い過ぎた」
「ふふ、ただいま……苦しい苦しい!!!筋肉量を考えてくださいよ!!」
帰ってきて早々ギャンギャンうるさいくましろを抱きかえてベッドに連れてく。
「え、ちょ、消太さん??」
「ん?」
「な、なんで寝室に?」
「抱きたいから」
「やだ!!お風呂!!!」
うるさいと口を塞ぐ。塞いでも塞いでもくましろは汚いからお風呂はいる、とうるさいから一緒に入る。風呂場でくましろがふにゃふにゃになるまでキスして触って、ぐったりしたくましろを洗ってやる。そのついでにと愛撫してたら変態!と怒られた。
「変態で結構……くましろ、舌出して」
「も、やぁ……ひりひりする…っ!」
耳も唇も愛撫しすぎた。悪い、と頭を撫でる。
「消太さんのこと漏れないように轟くんとの写真に変えただけなのに……」
「悪い……妬いた」
「……」
じろ、とまったく怖くない顔で下から睨み上げてくるくましろを抱きしめる。
「ごめん、くましろ」
「……なんか電話も冷たかったし」
「勘違いしてた…ごめん」
「……許してあげます。消太さん、おれのこと好き?」
「愛してるよ………おい、顔逸らすな」
「逸らすでしょ!!!!無理!!今見ないで!!」
首まで真っ赤になったくましろを離すまいと腰を引き寄せる。しれっと俺のをこすりつけるとくましろの全身が真っ赤になっていく。
「なんでだよ、正直な気持ちを話しただけだろ」
「……ずるいです、このメロ男…!」
「何それ……ふは、かわい…キスしていい?」
まあだめって言われてもするけど。結局押しに弱いくましろを押して押して押しまくったら折れたから風呂場と寝室でめちゃくちゃ抱いた。
「ゔ……?」
「どうした?」
「……みず…」
気絶するように寝落ちたくましろに水を手渡そうとするもほぼ起きてないから口に含ませて飲ませる。
「もっと、」
「……無自覚煽りやめろ……ん、」
何回か水を飲ませてやれば満足気に微笑んでいる。頬をなでておでこに口付ける。後ろから抱きしめて首元に顔を埋める。くましろのふんわり甘くていい匂いがする。汗かいたしなんならくましろは潮も吹いてたのに不思議だ。安心するいい匂いを肺いっぱいに吸い込む。
ふわふわと撫でられる感覚で意識が浮上する。瞼を開けるとくましろが俺を撫でてるようだ。
「起こしました?」
「いい……寒いから離れるな」
「お風呂あがりなのに手加減なしに抱かれたせいで風邪気味です」
「仕方ねえだろ、お前が可愛いのが悪い」
くましろを抱きしめ直すとくつくつ笑う声が聞こえる。くましろの肩まで布団をあげて毛布をかける。ドライヤーもせずに抱いてそのまま寝たから、すげえ寝癖ついてる。
「腹減っただろ」
「すこし…でも寒くて出たくないです」
「足先冷たすぎだろ……起きたらうどん作ってやる」
「ふふ、やったぁ……あ、そういえば」
ゴソゴソとせっかく布団に包んでやったのに腕を伸ばしてスマホを見せられる。写真が変わってる……手?
「消太さんの手」
「………物好きだな」
「ヤキモチ妬いてた消太さんに言われたくないですぅ……ふふ、しかも指輪ある方の手!」
「分かった分かった、別に俺は自分の手に興奮しねえよ」
ずいずいと見せてくるくましろの頭を撫でてスマホを奪うようにしてサイドデスクに置く。可愛いくましろを腕の中に閉じ込めるようにして目を瞑る。
(んで、よ〜〜〜やく仲直りか?)
(マイク……うるせえ)
(はぁ〜ん???俺が神代に電話かけるまでウジウジネチネチと弱音吐いてたのどこのどいつだよ!今回ばかりは感謝しろよな)
(何をどう弱音を吐くポイントあるんですか、全く)
(もう嫌われたんだ、とか年齢差気にしてたぜ…ヘイ、お前の口説きが足りないんじゃねーの?)
(そんな……こんなに好きって伝えてるのに!)
(マイク、おま…ヴッ?!?)
(おー魚雷みたいに突っ込んでったな……神代、一応相澤オッサンなんだから体に優しくな)
(勢いつけ過ぎちゃいました、すみません……でも!おれは!世界で一番貴方が好きなんですから!ウジウジネチネチしないでください!)
(うるさい……分かったから…)
(もっと言ってやりなよくましろちゃん、山田からの電話受けてたときの顔凄かったんだから。ヤキモチ妬きなんだから過剰なくらい好き好きって言ってあげて)
(色、黙れ)
(ほんとに毎日雪かきに追われてたんですから……だって4時間かけて雪かきしたのに、一晩経ったら2倍くらいに増えてるんですよ!??!果てしない)
(雪国はま〜大変だわな、腰やんなかったか?)
(うん……かまくらとか作ったよ、もうそんなレベルだった)
(タイミングが悪いから誤解しただけだろ)
(ふぅん……100疑ってかかってませんでした?)
(それは…そう、だが)
(決めつけて我慢するくらいならそうなの?って確認くらいしてください!弁明させてくださいよ)
(いや〜さっぱりしてそうな消ちゃんがとんでもないヤキモチ妬きだったとはねえ)
(……普段のくましろの距離感とかに言及するつもりはねえよ、ただ……毎日目にするものは俺でいいだろ)
(ぐ……かわいい…ふふ、もう変えましたから)
(見た見た、もういい俺の左手は)
(だめ!愛されてるって実感してください!!!)
(押し付けるなスマホを)