HQ 宮(侑)
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北家の秘蔵っ子
*北葵
真新しい制服に身を包む。
「信ちゃん、見て!」「見てみて〜!」
「ふ、おはようさん2人とも……2日前も見たやんか」
「「入学式は今日しかない!」」
茜と被る。たしかに待ちきれなくて2日前に1回着ちゃったけど……。
「葵、寝癖跳ねとお……あ、巻いたんか」
「うん、可愛いやろ」
「おん、可愛ぇ……けど俺は巻いてない方がええと思う」
「えーー!なんで巻いた後にそんなこと言うの……信ちゃんは?」
「?巻いても巻かなくても葵は可愛いやんか……明日はまっすぐにしたらええんちゃうか」
じゃいっか。ちーちゃんにも可愛い可愛いと褒められたから気にせずにおにぎりを頬張る。
「お母さんあとでね〜」
「茜、葵のことよろしくね……信介にくっついて行きなさいよ」
心配性なお母さんに頷き、茜にぴったりくっついて歩く。高校生になったら廊下にロッカーあるから、置勉してもいいって。だからかわいいスクバを買ってもらって、それで登校。
「偉いジャラジャラしとるな」
「ふふん」
可愛いでしょ、と茜に見せてると信ちゃんが振り返って怒ってくる。前見ろって。
「葵、また転ぶで。ちゃんと兄ちゃんについてき」
「はーい」
正門まで三人で並んで歩き、クラス表を確認。私2組だった。茜は1組。
「信ちゃん2年2組やった?体育祭とか一緒?」
「せやなぁ、青団や」
「やった!茜は赤なんかな?名前どおりでええなぁ」
「さすがに高校だとクラス増えるから1、2組は合同ちゃう?」
確かに。6組くらいまで貼りだしあった気ぃする……中学も1クラス30人以上で4クラスあったけど、高校で更に増えるとは。またイチから人覚え直しかぁ。
信ちゃんと別れて1年2組に入ろうとクラスを見ると金色と銀色のでっっかい子が2人で言い争ってる。
「わあ」
「すげー双子だ」
「私たちよりもそっくりやね」
一卵性なんだろう。顔も似てるし、身長までほぼ同じくらい。茜と私は顔立ちは似てなくはないけど、身長は全然違う。茜は170あるけど私ちっちゃいし。ちーちゃんも172cmくらいあるのに……家族で突然小さい。
「あんな野蛮な双子と葵同じクラスなん?心配やわ……信ちゃんにLINEしとこ」
「兄ちゃんにLINEせんとお友達つくりって返ってくるよ」
私の予想的中の返事がかえってきて2人で笑ってると決着がついたらしい向こうの双子の銀色の方が1組に入っていった。茜と同じだ。
「まじかよ……」
「お互い頑張ろ」
今度こそじゃあね、と手を振って黒板に貼り出された座席表を確認。真ん中2号車の少し後ろ。
前後の子がどっちも女の子やった。はじめましてだから声かけてみる。ちーちゃんみたいなノリノリの子たちだった。
「あ」
スマホ落とした。スマホの大きさに見合ってへんポケットの大きさのブレザーだから今後も落としそうやな。前に信ちゃんにおすすめされた紐みたいなブレスレットみたいなん私もつけよかな。斜め後ろに落ちたから体を捻りながら拾う。
ガンッ!!
「いっだぁ!」
「だ、大丈夫!?葵ちゃん…すんごい音したな」
後ろのアヤちゃんが心配してくれるけど痛すぎてフリーズ。
「いたい。馬鹿になった」
「ぶっ………どんな勢いで頭あげとんねん……おっちょこちょいやな」
上からかけられた声に顔を上げると、金色の子だ!席こんな近かったんだ!ていうか……
「笑わんでよ!そもそも、机の場所が悪いんよ」
「来て座ってから動かしてへんわ、俺のせいにすんなや」
むっ…!
「金さんがさっき動かしとったせいやろ」
「なんで金さんやねん」
「金色やん。さっきの子ぉ銀色やし銀さん。双子やろ」
「宮侑や。おめでたい呼び方すな」
「おめでたいならええやん……」
アヤちゃん笑っちゃってる笑っちゃってる。最後の方声震えてた。
「じゃあかし、工藤………さん?やったか?何わろとんねん、顔隠しても肩震えとんのでバレバレや」
「アヤちゃんに絡まんとってよ、金さん」
「宮侑や!ちび!!!」
「だっ……れがちびや、私は絶賛成長期や!追い越したるからな!」
「おーおー何年かかるんでちょうね〜」
「葵ちゃん、金さんの意地悪に乗ったらアカンで」
むっかつく……!私も信ちゃんにLINEしたる!!!
『ちびって言われた!!!!』
『誰に?』
『金さん』
『そんなめでたい子おんのか……あんまぷりぷりせんときや』
『やっぱり韓国に足伸ばす手術受けに行く』
『あかん。未成年なのに病気怪我以外の手術なんていらんやろ』
いるもん。信ちゃんのわからずや!その後も金さんと言い争ってると先生が入ってきた。担任の先生は優しそうな歴史担当の女の先生だった。先生の自己紹介をかるーくして、体育館へ移動して入学式で名前を呼ばれる。
『北 茜』
「「はい」」
北、と呼ばれて反射的に立ち上がった。やばい間違えた。
『そちらの北さんはまだですよ』
「スミマセン……」
小学校の卒業式でもやったな…これ。
「え、葵ちゃんも双子なん?」
「うん!2年生にお兄ちゃんもおるんよ」
「なんや、双子が何組もおるのすごい確率やな」
中々ないよね、とコソコソ話す。体育館で思いっきり間違えたせいでクラスついてから金さんにプププって笑われたからデコピンして無視しといた。
*宮侑
むっっっっっちゃ可愛い子おる。そう思った。サムが下らんこと言うて喧嘩ふっかけてきたときに入り口に男女でおった片割れ。入学早々カレカノか?ええご身分やの〜と見たらちっっっっちゃくて可愛い子がおる。サムと同じクラスか?!サムのファンか?とどぎまぎしてると手を振り合って男と別れたあと、クラスに入ってきてあろうことか俺の斜め前に座ってきた。
めっちゃカバンにいろいろついてるやん。髪の毛ツヤッツヤや…と黙ってみてると、俺の足元にスマホを落とした。いきなり知らんやつがスマホ触ったら怖がるやんなと思って見守ってたら凄い勢いで俺の机の角っちょに頭ぶつけて悶えとった。ドジやん………。思わず笑うとふわふわ前後の女子と話してた時とは打って変わって、むっとした表情で食ってかかってきた。か、かわええ……全然怖くもなんともあらへん。
「やから、金さんやのうて宮侑や」
「縁起いいやん、金さん」
「あんな……金さん金さん呼ぶなら俺もちびって呼ぶで」
「ちびは縁起よくないやん」
「あだ名で呼ぶのやめぇやって話や」
「…宮くん?」
宮やったらサムと同じやん。………ま、ええか。サムのことは呼ばんようにしたらええだけや。
「葵」
「茜!」
「俺サッカー部の入部届出してくるから下駄箱で待っとって。母さんとちーちゃん待っとおて」
「ちーちゃんも?!今日大学お休みなんかなぁ」
「いや、午後のコマしかないって朝………あぁ、葵は髪の毛巻いとったな」
彼氏みたいなムーブで荷物もつやん……。北茜。葵ちゃんが入学生徒の読み上げで思い切り立ち上がった。自己紹介のときに双子や言うとったな……片割れか。喧嘩ばっかの俺らとは全く違う会話内容に目をまん丸くするしかない。
「アヤちゃんまた明日ね〜」
「うん、葵ちゃんも茜くんもまたね」
「おぉ……元気よう間違えたから有名人やな」
「信ちゃんに笑われるわぁ……宮くんもばいばい。明日190cmになってくるから」
「一晩で伸び過ぎやろ」
「宮……あぁ、治くんの。ほんまそっくりやな。バレー部入るんやろ?」
「え、そうなん?!」
「そや。さっき自己紹介で言うたやん」
「聞いてへんかった」
こんの………!!!!天然おっちょこちょいが!聞けや!!こちとら好きな食べもんまで聞いとったぞ!!!
「バレー部なら信ちゃんの後輩やん!ほら、茜も転身すべきや」
「嫌やぁ、俺サッカー好きやもん」
そういや1個上に兄貴おるって言っとったな…。先輩に身内おんのかいな……やりにく。
(ただいま)
(信ちゃんおかえり〜!)
(なんや、昼間怒っとったのに機嫌ええな)
(ふふん!こっそりお母さんと信ちゃんの部活見たん)
(そうなん?気付かんかったわ)
(変装しながら見た)
(通報されんで……手ぇ洗うからちょっと待っとって)
(今日コロッケやって)
(おお、やったやん)
(友達もできてんで)
(葵と茜ならすぐやろ、人見知りもせえへんし)
(入学式失敗しちゃってん)
(茜の時に返事してもうたん?)
(恥ずかしかった〜いろんな子と目が合ったんよ)
(そりゃ見ちゃうやろな)
聞いて聞いて!今日ね!と報告するの逐一聞いてあげるお兄ちゃんの北信介が見たかった……!
このあとは茜くんからも信ちゃん、聞いて聞いて!が始まります。