HQ 宮(侑)
Name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
デートやんな?
*北葵
「葵、茜、信ちゃん、優勝おめでとう!」
「えらいお祝いやな」
「3人が運動会の組分け揃うって何気に初めてやん?初めてなのに優勝なんてすごいやん!信ちゃんも騎馬戦で1番やったし、葵も茜も大活躍やったし……ケーキ買ってきたで」
「やったー!ここのケーキ美味しいから好き」
「葵ここのケーキ屋さん好きやんなぁ〜チョコケーキとモンブランちゃぁんと買ってきたで、ちーちゃんと半分こしよな」
ちーちゃんにありがとうとお礼を言うと頭をものすごいくしゃくしゃになるまで撫で回された。今はあんまり見なくなったホームビデオでも色々撮ってたみたいで、要らんと弟たち3人の主張をフルシカトして競技やらの振り返りを勝手に始めた。ちーちゃんは我が強いし、何がなんでも押し通す気質。お母さんくらいしか勝てへん。
『貴方が思う世界一可愛い子』
『うわぁ、すごい歓声……お母さん見て、茜のドヤ顔』
『ふんぞり返ってるわ』
ちーちゃんとお母さんのツッコミももちろん音声に入ってる。これ本当に、普通に恥ずかしかってんけど。
「これ、今日散々知らん人にも揶揄われてん……」
「葵が俺の可愛い妹なのは事実やんか、気にせんときや」
「誰も味方おらへん」
「まぁ可愛い妹たちであるのは間違いあらへんしな」
「ちーちゃんも思うわ」
誰も味方してくれへん。ちーちゃんが言うならわかる。信ちゃんもギリ。1個上やし……でも茜はタメ、っていうか双子やし。3人からしたら私はたまに幼稚園児くらいの時で成長止まって見えてるんちゃうか?ってくらい可愛がりがすごい。……いやほっぽかれるんもそれはそれで寂しいねんけどさ……可愛い可愛いって過保護すぎるんも、嬉しいけど恥ずかしい時もある。
『待って、あの子誰や?!葵の手ぇ掴んで爆走しとる!』
『あぁ、この間勉強会しにきた子ぉやね…信ちゃんの後輩くんやで』
『バレー部?あれ、あの子も双子なん?そっくりやなぁ〜』
『あれ?さっきも会いましたね。じゃあお題読み上げどうぞ』
『………仲良うなりたい子』
隣りに居ても聞こえにくかったくらいぼそっと呟いてた侑くんのお題はマイク越しだとしっかり音声入っとった。
「青春やなぁ〜」
「……ちーちゃん」
「ごめんごめん、拗ねへんで!ちーちゃんが悪かった」
「笑いものにされるんならお風呂入って寝るわ」
「ケーキは?!半分こしよや、ね?一旦ビデオ止めるわ。あ、演舞!演舞は絶対見たい!正面からばっこし撮れてん!ね?ね?」
「………」
「俺も正面からちゃんと演舞見たいわ……葵、兄ちゃんと一緒に見ようや」
「うん」
「ぐ………」
「ちーちゃんが悪いわ」
茜にまで言われてちーちゃんは撃沈しとった。別に好きな人とか付き合いたい人とかのお題ちゃうし。仲良うなりたいって言ってくれただけやし。私やって侑くん…‥と治くんくらいなら仲良うなれそうやなって思っとるだけやし。
角名くん、銀島くんとも勉強会通して話すようにはなったんやけど、でかくて普通にびっくりするけど、信ちゃんが侑くんたちの先輩として直接いるっていうおかげか野球部とか…バスケ、サッカー部の男の子たちの品定めするような目つきは感じやんくて、すっごい楽。いっぱい警戒したり、緊張しんでいられる男の子なんて家族以外であんま居らんかったし。
「お〜正面から見るとこんなんやったんやね」
「1ヶ月ない中にしては完成度高いやんなあ、こりゃ赤団優勝するわ」
「葵もキレええし、茜もかっこええ突きやんな」
信ちゃんに褒められた。嬉しい。それにやっぱりセンターの堀川くんの貫禄えっっぐい。ほんまにアニメキャラみたいやわ。ちーちゃんとケーキ半分こしてお風呂入って、湯船で寝かけて信ちゃんに怒られた。
「葵?葵、随分入っとるけど起きとるか?……葵、葵。起きや、寝たあかん」
「ん……あかん、寝とった……」
「ちょお待ち、ちーちゃん呼ぶから……頭だけ起こして立ち上がったらあかんで」
完全に湯あたりしてフラフラやったからちーちゃん来てくれて助かった。茜にアクエリを突っ込まれてちーちゃんが頭乾かしてくれた。信ちゃんにお説教されながら冷えぴた貼って横になる。
「気づいたら寝てた」
「40分も出てこおへんからヒヤッとしたわ……吐き気とか頭痛はないか?」
頷く。あ、スマホ…‥アラームかけないと。
「あかん、朝兄ちゃん起こしたるから画面見やんと寝ろ」
「ありがと…信ちゃんおやすみ」
「おん、一応ここに水とアクエリ置いとくから。夜中目が覚めたら飲んどきや」
頷く。明日起きれるかな……熱とか出ないとええねんけど。1日しっかり動いて疲れたからか目を瞑ってすぐ意識を手放す。
*宮侑
「…………」
葵ちゃんから返信こぉへん。学校も来てへんし。茜が来たかと思えば、熱出してしもたって。
「昨日、お風呂入って1時間位出てこおへんくて……信ちゃんが声かけたらあいつ湯船で寝落ちしとって。慌ててちーちゃんたちと回収したけど、多分温度差で熱出たんやと思うわ」
「1時間も……?」
「おん、信ちゃんも青ざめとったわ……葵今日学校行く〜って玄関で駄々こねとったから、LINEしたって。絶対暇で寂しがっとるわ」
「………」
「なん?気になるんやろ」
「気にはなるけど……昨日送ったLINE返ってこおへんねん。見てないんちゃう」
「昨日はあれや、すぐ寝やって信ちゃんに取り上げられとったからちゃうん?……うじうじしてへんで送ってみぃや」
うっさいわ。うじうじしてへんし。再度既読ついとらんトーク開いて、体調大丈夫かのLINE送る。
……既読ついた。
『ごめん、昨日お風呂で寝落ちしちゃって…‥そのまま寝ててん、返信遅れた、、』
ごめんねと謝るうさぎのスタンプ送られてきた。
『熱下がったよ、明日は学校行けそう』
『おん、元気なら良かったわ』
そう返事を送ると同時に俺が昨日決死の覚悟で送った件の返信が同時にくる。
『お祝い、どこ行ってくれるん?』……引用する形で『どこ行こ?元町の中華街とか?三ノ宮もええなぁ』って来とる。癪やがサム、角名、銀島に2人でって強調して行け!って言われた。この返事じゃどっちか分からん。
2人で?……いやなんかキモいやんな。誰誘う?…2人で行きたいにしては遠回しすぎるし、なんちゅうか…くどい?やんな。書いては消し、書いては消し。なんて送ればええねん、分からん。
『デートやんな?』
……直球のほうがええやんな?やって、誰か呼ぶ?って葵ちゃんが気ぃ遣わせたくもないし。緊張はまぁ…あるけど、俺は2人がええし。クラスはクラスで打ち上があるから誰かとっていうのはそこでええし。回りくどい言い方よりストレートに言ったほうがええし。色んな言い訳つけて、送信ボタンを押す。
送ってもた。しばらく画面見れへんくて昼まで放置しとった。昼、自販機ペイペイで使うから嫌でも見なあかん。LINEの通知は…3件。
『えと』
『うん、デート』
『おねがいします。楽しみや』
「…………」
むっっっちゃガッツポーズした。
「上機嫌やん、返事きたん?」
「おん」
「なんて?」
工藤さん、もう遠慮なくなったわ。協力すんで!と角名と笑ってたときはもう黙るしかなかった。
「デートやんな?って送ったら、デートって」
「お〜やったやん、ツム!」
「ほんまにサムは声がでかいねん、黙れや」
「随分直球で送ったんだな」
「回りくどい聞き方したら面倒やしな……あぁ緊張してきたわ……あかん…試合でも緊張しやんのに」
「早くない???日程も決めてないのに」
「つかどこ行くん?」
「サムには教えへん。待ち伏せする気やろ」
「当たり前やん。でも遠くから見るだけや」
誰が教えるかボケ。ぶん殴ろうとしたら工藤さんが「葵ちゃんとDV男はデートさせへんで」って凄まれて手下ろすかなかった。角名がゲラッゲラ笑っとってほんまに腹立った。
クラスの打ち上げより先に、葵ちゃんと部活終わりの土曜に待ち合わせする。ジャージやら制服なんてデートなんにありえへんし、学校バレして面倒やしで私服に着替えてきた。汗臭いの嫌やしシャワーも浴びてきた。三ノ宮の駅で待ち合わせ。阪急デパートの前で待ち合わせなんはええねんけど、遅れたくなくて15分も前に着いてしもうた……。真正面より少しずれた道端で待っとこ、とスマホ確認。
『もう着くよ〜!』
よう分からん踊り?してる犬のスタンプ付き。か、かわええ……るんるんしてるやん。ニヤける口元を抑えて返信しようとしたら知らん奴らから声かけられる。テンションだだ下がりや。
「あの〜…お兄さん、1人?むっちゃかっこええな思って」
「要件なん?俺これからデートやねん」
「え〜、連絡先交換だけでもどう?」
するかボケ、俺は遊び人ちゃうねん。サムやって同時進行はしてへんかったで。同級生ではなさそうな……かといって絶対に中学生ではない女を見下ろし、いらんと答える。
「てかお姉さんとデートしよや、な?この辺詳しいで」
「せえへん。待っとんねん、ほんまに鬱陶しいわ。触んな」
「侑くん!ごめん、お待たせ……ぬわ!?」
ぬわ??振り返って手を振ると隣のしつこい女に視線が向いとる。絶対勘違いされたないからきっぱり言う。
「なんや知らんけどしつこかってん、知り合いちゃうで」
「秘蔵のお姉さんかと……も、もしや逆ナンというやつ?」
ちゅーかむっっちゃかわええ。私服かわええな……スカートなん嬉しいような、あんま周りに足見えんようにしてほしい気持ちとで頭いっぱいになる。逆ナンってほんまにあるんや…と呟く葵ちゃんに1歩近づく。ほんでこの女はいつまでおんねん、どっか行けや。
「おん……でも葵ちゃんとデートしに来てん、興味ないわ」
「デ……ウン」
耳真っ赤や。か、かわええ……おるだけで世界が平和になる気する。どこ行く?と話し込んでるとようやく諦めたのか、女居なくなっとった。
「ん、行こか」
「うん!なんかな、このキャラのポップアップショップが大丸にあるらしいねん!………行ってもええ?」
「ええで。これあれか?スクバについとるやつ」
「うん!」
にっこにこやん。かわええ。あかん、可愛いかかわええしか脳内に浮かんでこおへん。元々語彙力なんてないけどマイナスくらいになっとんちゃうか今。スタンプも1回送られてきて見たことある青いネコ?とオレンジの……なんやこいつは、足生えとる謎の生きもんが主役らしい。
「おかしなガムボールっていうねん、めちゃおもろいで」
「おかしなガムボール……」
聞いたことない名前や。聞けばトムとジェリーの会社のアニメらしい。そら馴染みないわ、普通に放映されとるモンちゃうし。葵ちゃんのお家は契約しとおからNetflixみたいな感じで見れるらしい。
(侑くん、中華街行こ〜なんかな、ここのごま団子美味しいってお母さんに聞いてん)
(おん……ずっと歩いとっけど疲れてへんの?休憩しやん?)
(……してええの?)
(当たり前やん、先カフェでも入ろぉや……こっち寄り)
(ありがと……ごめんな、いっぱいGoogleマップで調べてん…)
(調べてくれたん?ふは…‥同じことしとんやな)
(侑くんも?どっか行きたいとこないん?)
(葵ちゃん好きそうなのどれやろって調べたくらいや……あった、ここは?)
(あ!ここ私も調べて気になっててん)
(ん、じゃあここ行こか)
(うん!)
この会話聞いて『ええな……初デートかな…かわいいな…あぁなんて初々しい…手は繋がんのかな…』ってニコニコ(ニヤニヤ)する店主のおばあになりたい。