Alien
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✳相澤消太
「………」
膝から崩れ落ちるくましろ。
マイクもミッドナイトも目を丸くしてこの光景を見ている。
「よし……塚内さんから連絡があってな。このスマホだそうた、今朝のあいつの情報源」
「え…」
いきなりスマホ叩き割って悪かった、と告げる。もう半泣きのくましろの頭を撫でる。
「そのうち知ることになるだろうが、尋問中の塚内さんは超怖い。こってり絞ってくれと言ったのですぐ吐いた。
家に盗聴器は4個、お前が…小学生?の頃落としたスマホを一度拾い、中に仕掛けたので計5個。
あまりにも度が過ぎてるので、塚内さんと根津さんの判断でお前に関する記憶消去を行う。」
「きおく、」
「やたらとオレを敵視してたことに不審がった塚内さんが気付いた。
ちゃんと消えるから、安心しろ。…写真はとっといてあんだろ」
特にお気に入りの、待ち受けのやつ。と確認すると返事が返ってくる。
「……スマホに盗聴器ィ?!!お前…随ッ分執着されてたんだな神代…」
「……今、思い出したかも。スマホ無くして、探し回ってたとき一緒に探すって申し出てきた…人…」
「重度のペド野郎ってこった。…他には?もしかしたらってことあるか?」
「スマホ、見つけてくれた…いや隠し持ってた、か。そのときに、家までついてきたことあって。
喉が渇いたから水が飲みたいってうるさくて、しかたなく上げたことは…あります。」
家の中の盗聴器やカメラも確認して業者に撤去させるか…。小学生の頃から1人が多かったくましろには見抜けなくて当然だ、親切で拾ってくれたと勘違いしてしまうだろう。
「でも、良かったねぇくましろちゃん。
相澤先生自らがアンタのストーカー退治なんて。」
「お前はファンが多くて骨が折れそうだよ」
そう言えば、ムッとしたくましろが訂正するように申し出てくる。
「相澤さんにだってファンはいますが?!!?」
どこを張り合ってんだ、しかも俺のことで。
「お前ほど多かねぇよ」
「〜〜っいますもん!!!」
地団駄踏むな、とデコピンする。何をそんな悔しがることがあるんだ。
「何を張り合ってんだよ、神代は…」
マイクが面白くてたまらない、と言わんばかりに聞いてくる。知るか、んなもん。
「知らん。」
「だって相澤さん、自分にはそんなフォロワーもいないし人気ないから…みたいなムーブしてくるから!!!」
お前に比べたら絶対少ないだろ、アングラをなめんな。
「まあ言いたいことは分かるが…そもそも相澤はアングラだぜ?まず認知度が神代とは違うだろ」
マイクが最もな事をいう
「そう、ですけど…相澤さんだってカッコいいですもん…自覚してくれない…」
「マジでお前にだけは言われたくねえ」
「どうしてオレの言う事受け入れてくれないんですか…」
「受け入れてるよ、次元が違うっつったろ。」
泣きそうなくましろの顎を掴んで目を合わさせる。なんで俺の人気度やフォロワー数が多いか少ないかの是非でお前が泣きそうなんだよ。
「ひねくれて受け取んな、分かったっつったろ」
椅子に座らせる。ハンマーで砕いたスマホから、いかにもな部品が出てくるので小袋に入れ、破片をゴミ袋へ捨ててく。
SDカードはくましろに渡す。
「機種何がいい」
「……なんでも…セキュリティ強いやつ…」
「まあ、もう物理的にこんなん差し込まれること中々ないだろうが…お前も用心しろよ。
普通科の女子生徒が最近こぞってスマホに紐つけてんだろ、お前もあれしとけ。肌身離すな」
「紐…?ポシェットみたいに下げてるアレですか?」
多分それだ、と返す。
これがいい、とリクエストの機種とスマホ用のストラップをネットで購入する。
変なところ遠慮するくせのあるくましろは、何年も前の機種を選ぼうとしたので、一番最新のデカすぎないやつを買う。
くましろをクラスに返し、授業準備に向かうと根津さんに声をかけられる。
大方、朝の件だろう。
「…朝のことなんだけど…どうする?塚内さんが存在自体消してもいいって申し出てるけど…。
僕としては、年単位で付き纏いをするのは本当に悪質だから…医療薬の被検体にでもしたら?って思うんだけど。」
外に戻す気は一切ない根津さんの意見に同意する。
「そうですね、俺もそれでいいとは思いますが…」
「…あの子には、僕から言おうか?」
上の決定でそうなったんだよ、のほうが受け入れやすいでしょ?と根津さんが提案してくれる。
お願いします、と頭を下げる。
「で、朝あの子を取り囲んで被害に遭いかけたマスコミからどうなったかの連絡が来てるんだけど…。
雄英で捕獲、警察で事情聴取して悪質なストーカーと判明、留置書から拘置所へ行く最中に病死、ってことにでもしようかと思うんだよねえ」
「…それでいいと思いますよ」
「…ふふ、中々怒ってるねえ相澤くん。珍しい」
「マスコミへの対応決めた直後にコレですから…。人混みが怖くならないといいんですけど」
大丈夫だよ、君がいるじゃないかと返ってくる。いつでもそばに居てやれるわけではないから難しい話だ。
(わ、早い。もう来ましたよ!)
(設定とか分かるか?)
(なんとなく…できてなかったら、明日爆豪くんとかあたりにやってもらいます!)
(………フッ)
(笑いましたね、今)
(カバンは分かるが、スマホ下げてるとなんか……お金入れてるカバン下げてる幼稚園児みてぇだな)
(でも見てくださいよこれ、結び目が梅結びになってて可愛いです)
(梅結び…?普通の水引とは違うのか?)
(なんか縁起いいやつだったと思います)