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くましろ、大事な話がある」
職場体験での振り返りをうんうん、ときいていた相澤さんからそう切り出される。


「え……オレらのせいでまさか、クビ…!??!」


「それはならねえっつっただろ。……マスコミだ」


「い、一緒に住んでるのバレました!??!」


「そっちじゃねえ、落ち着けバカ。…USJでの奇襲、体育祭、そして今回のヒーロー殺しの件でお前は名前が挙がりすぎた。
職員室にだけでもマスコミからの取材が殺到してる」


「……なにを、聞きたいんですか?マスコミ」


「…まあ、よくある何回も事件に巻き込まれてその度に生還してすごい!強さの秘結は?…とかだろ。
あと、…最近メディアに出ない母親とのこと。」


「…あ〜、そっちがメインですか…そうか、一緒に住んでると思いますもんね。」
ああ、と相澤さんが頷く。
伴って母さんの個性と比べたり、マスコミにも態度変えないところとか比べられそうだな…。


「受け、た方がいいですか?」


「平気か?」
 

「…内容によります…」
だろうな、と頭を撫でられる。


「答える質問と、濁す項目を決めよう」


オレ自身の個性は勿論、濁す。あけすけにして敵に先読みされたくないと答えるつもり。
母さんのことについては、ヒーローのときと普段のときのギャップくらいの質問なら答える。親子関係に踏み込んでくる内容なら濁す。元々家に帰ってこないのは本当だから、それを伝えて分からないと答えようと思う。


「あとは…多分好きなタイプとか聞かれんぞ」


「……好きなタイプ…?」


「オールマイトやジーニスト、Mt.レディなんかも必ず聞かれてるからな」


「なんて答えてるんですか?3人は」
当たり障りのない答えだ、と返ってくる。


「イレイザーヘッドって答えてもいいですか?」


「………絶対詳しくツッコまれるぞ」
ツッコまれるか…。好きなタイプ…性格とかを答えればいいか。


「答えにくいけど、答えが浮かばないって時は俺呼べ」


「嫌です。相澤先生がメディアに出ちゃう」


「イレイザーって呼ばなきゃいい、呼べよ」
はーい、と返すとハイだろバカと暴言が返ってくる。
…度重なるごとに敵に襲撃されて、その度にほぼ中枢にいる生徒ってなったらマスコミが興味湧くのも当然か…。しかも毎回怪我してるし…。


「…平気そうだな」
安心した、と呟く相澤さん。…優しさの塊だ。


「相澤さんのおかげです。愛に気付いたオレは強いですよ」


「気付くの遅いけどな」


「う…」


「あと自分を下に下げすぎ」


「……」


「…拗ねんなよ」
拗ねてません、と返す。


「まあ思考のクセっつーのは、なかなか直すのが難しい。…だから中立なんだろ?
徐々にでも幸せな方へ近付きゃいいよ」
相澤さんがYouTubeをつける。オールマイトやミッドナイト、Mt.レディのインタビュー動画を検索してオレに見せてくる。


「…なんか…アレですね。ミッドナイトとかMt.レディの方には、オールマイトとかと質問内容全然…違うんですね。」
今後のキャリア的なのが多いオールマイトに対して、結婚観や恋愛関連のことが多い2人。


「なんか普通に、失礼じゃないですか?」


「…そうだな。ジーニストさんも多いぞ、ハンサムだから」


「……相澤さんだってハンサムです…」
 

「そこはいい。くましろもこの部類だ、飽き飽きしてきたら3つくらいだけ無難に答えてあとは濁せ。
くれぐれも、煽るなよ」
指を差される。…え、煽り体質だと思われてる???もっとクラスに煽り大名いるのに…?

「面構さんから聞いたぞお前…、ブチギレて煽りまくったってな。
あの人は懐が寛大だからいいものの…」
ギク。


「えーと…『マニュアル通りじゃ対処できない事態もあるでしょう』、『ヒヨッコだったら大人の話に口挟むなって?』、『飯田くんまで規則を守って飯田くんを見殺しにしてればよかったって言いたいの?』…だっけか?」
冷や汗がブワっと背中から吹き出す。やばい、全部バレてる。


「…そ、それは…その…」


「これのどこが煽り体質じゃないってんだ?」


「……すみません…」
圧がすごすぎて、反論する気も失せる。
でも、面構さんの話し方の構成的にこう思っちゃっても仕方なくない!??!


「まあ、意地悪な話の仕方だが…。マスコミはもっと意地悪いのもいる。いちいちキレて失言なんかしてたら大変だぞ」 
ごもっともです…。


「……対処法、どうしたらいいですか」


「簡単だ、質問で返せ。オウム返しでな」


「オウム…?」


「例えば、な。…アンタのとこの母親、絶対に市民は助けるけど敵には容赦なくて敵殺し・しいては人殺しなんて言われてるが、どう思う?って聞かれたとしよう。」


「はい。」


「……私の母親、世では人殺しって言われてるんですか?って目を見て至極普通のテンションで聞け。
SNSやってないし、それで知らなかった。で通せるから」


「質問で返すの、なんの意味あるんですか…?」


「意地悪なことをわざと聞いてくるときって、言葉が鋭いんだ。悪意がこもってるから。傷ついたり、動揺してこぼれ落とす言葉が欲しいから投げかけるんだよ、向こうはな。
だけど、傷つかず不思議そうに同じことを同じように聞き返すと、さっき向けた刃が自分に返ってくる。
まさかそう返ってくると思わなくて、大体言葉に詰まるんだよ」
なるほど…。
意地悪な言葉や悪意のこもった見え見えの言葉に対しては、オウム返しが有効か…。ちゃんと覚えとかないと。


「…相澤さん、他の人から意地悪なこと言われてませんか?」
マスコミが興味湧くくらいだ、クラスの中のご両親とかに文句言われてないだろうか。危機管理がなってない!とか…? 
自分のこと聞かれると思ってなかったのか、相澤さんキョトンとしてた。


「……文句言われない訳では無い。…コラ拳しまえ。…だが、まあヒーロー志望科だからな、って納得する人が多いよ」
心配すんな、と言われる。


(なんでお前が代わりにキレてんだよ)
(意地悪なこと言われる筋合いないからです!!)
(気にしてねえよ、いちいち気にしてたらヒーロー科の教師なんぞできねえ)
(…でも前、ちょっとムスッとしてたじゃないですか)
(ありゃお前…話が違う。クラスうけもってるわけじゃない人がお前らを好き勝手言うから、少しムカついただけだ)
(好き……)
(話聞いてんのかくましろ)



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