Alien
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「近距離戦闘、まだまだダメダメだな〜ってこのあいだ体育祭でけちょんけちょんにされた時に痛感したから、今回の職場体験は肉弾戦が得意な人って事務所に絞ってたんだ。
そもそもやりたい分野も自然災害からの救助、よりかは対 敵だし。…どこにするかすんんごく悩んだけど、エンデヴァーさんなら遠距離戦も訓練してもらえそうじゃん?
いつもお願いしてる人とは色々違うし学びになるかなと思って!…轟くんは?理由はあるの?」
「…あんな親父でもNo.2と呼ばれるプロヒーローだ。
ちゃんと、この目で見ようと思って。」
やっぱり受容できるようになったのかな。よかったよかった。
「……」
「ん?」
急に考え込んだ轟くんを見る。
「いや、親父があの時言ってたクソ生意気なガキってお前のことかと思って」
「待って、今日帰っていい?」
「電車きたぞ」
エンダアアアアアアアアアイヤァァアァアアアァァァ!!!!!!!!
膝から崩れ落ちたオレを抱えて引っ張って電車乗る轟くんは全然容赦ない。
「詳しく教えて、その話。燃やされる前に。」
「……初めて会った初対面のガキに、ヌケヌケと知ったような口をきかれた、俺と同じクラスだったってキレてた」
やっぱキレるよねえ〜!!帰りたい無理…。
「予想してたけどやっぱり会って2秒で燃やされそう…骨は拾って相澤先生に渡して…」
「そこは母親とかだろ」
「母親って思ってないからいい」
あ、ヤバ。相澤さんと話すような流れるテンションで重めのこと言ってしまった。
「いや、あの、生まれてからずっと馬合わなくて…ごめん重いこと言って」
「いや……お前の家も色々あるんだな」
轟くんがあまりにもケロッとしてるので助かった。お家と政治と宗教の話はまじで人によってタブーだからね…。
それにしても…「お前の家も」か。
「…うん…テレビで見たことあるでしょ?裏表ないからいつでもあんなんだし……1番…否定されたからね。ここにくることを」
そうか、と返ってくる。
「言われた分、すげぇヒーローになって見返してやらねぇとな」
おお、少年漫画みたいなセリフだ…!A組の中でもクールの轟くんであっても、中は誰とも変わらず熱血なんだと痛感する。
うん、と頷く。
「アァ来てしまった殺されるどうしよう」
「なんとかなるだろ」
ならねーかもなんだよ、相手プロヒーローだぞ!!!なんか案内係りの人に案内される。案内係がいるのすごいな…。
「…どうしよう帰りたい」
「大丈夫だ、いざとなったら俺も出る」
戦わない方向でいきたいしそれ話して電車乗ってたのに、どうしてこんなに戦闘意欲高いのこの人????
ギィ、と音を立てて大きな扉を開けるとエンデヴァーさんが居た。
「クロッシーロードばっかやって、オレの話全然聞いてないんだから…」
聞いてたぞ?と返ってきたのでもう諦めた。じゃあ受け取り方が人と違うタイプなんだ…。
「おお、来たか」
「…おう」
なんでこんな冷静なんだろこの左の人。意味わかんない。こちとら殺されるかもって冷や汗かいてんだけど。
「…それでお前は…体育祭の時の」
「その事ですが!!」
エンデヴァーさんが話に入る前に遮る。
「「?」」
「…出会い頭でいきなり言ったことは、失礼だったなって思ってます、けど!言った内容は撤回するつもりはありません。神代くましろです1週間お世話になります!」
怖いからまとめてズバーッと言った。
「クソが付くほど生意気な…。ヒーロー殺しが出没している不安定な日が続いている。早速訓練に移るぞ。」
よかった、出会い頭の燃やされるエンドは回避した…!
「めっっちゃ……楽しい!!!」
「よかったな、あんだけやってやられてバテてねえのか」
轟くん、なんか呆れてない??
「まだいける!なんか、訓練してるーって感じ!!!」
事務所に所属してる他のプロヒーローの人たちともたくさん訓練してもらった。
個性を使わない肉弾戦形式。あとはエンデヴァーさんにお願いして向こうだけ個性を使った遠距離・近距離の戦闘訓練。
勝ち負けとかで言ったらもう惨敗だけど、楽しかったからよし!!!
やっぱ普段と違う人とやると難しい分ワクワクする。
「…目がキラキラしてるんだな、くましろって」
「轟くん……オレみたいなアホじゃなかったら、今頃口説かれてるって浮かれちゃうからね」
「?…口説いたつもりは…」
分かってるよ、君がそういう子だってことは。
「?何書いてるんだ?」
「反省ノート!忘れたくないし、職場体験終わったら読み返したいから書き始めた」
「緑谷みたいなことすんだな」
「出久くんのには負けるけどね〜。あっちは…かなり細かい分析ノートって感じだし」
一緒の部屋で泊まるからほんとに修学旅行の気分。お菓子あったら最高なのに。
「……轟くんてさ、」
「?」
「……最初、ポーカーフェイスの冷たい冷酷冷徹人間だと思ってたけど」
「散々だな」
「ふふ、ごめん。…全然違ったね」
「冷酷と冷徹が揃う人間は中々居ないだろ」
たしかに。
「全然あったかい人だよね。」
「…くましろも…イメージと違ったな。明るくて、女子でいう芦戸みたいな騒がしいタイプかと思ったら内気だし、
子供っぽいけど、本能的に動いて緑谷みたいに無茶をしでかす。」
「…後半貶してなかった?」
オレは褒めたしいい意味でギャップあるよねって話なのに…。
「いや、褒めた」
「んん〜???意地悪な顔してますけどぉ???」
「微笑んでんだ」
意地悪なことをいう相澤さんみたいにニヤついてる轟くんが言い放つ。微笑むの意味調べてやろうか?
(…そういや、目もう治ったんだな)
(若いから回復が早いってナースさんに褒められた)
(なんかぐちゃぐちゃになったから元にもどらねえかもと聞いたが)
(治すって言っても概念みたいなイメージで治癒使ってたから、治し方があまりに適当すぎて神経の配列とかが最悪だったって。
殴られすぎて眼球潰れてたらしいし、失明通り越して摘出だったかもって医者に怒られたよ…だから今体の構造も勉強し直してる。)
(……治すっつーのも大変なんだな)
(ね、医者志望と思われるくらい医学の本買って読んでるよ…難しくて意味分かんないけど)