Alien
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たいやき2人、相澤さんに失礼なこと何もしてないよな…?本当に心配なんだけど。
てか、ここどこ?方向音痴辛すぎ。初めて来た場所はとにかく迷いやすい。
「いずれ貴様をも超えるヒーローにする。そうするべく………つくった仔だ」
聞こえてきた声につい止まる。
「………何を…」
この声は、オールマイト?
「今は下らん反抗期だが必ず超えるぞ…。超えさせる…!」
コソ、と覗くとアレは…エンデヴァー、だっけ。轟くんのお父さん。No.2のプロヒーロー。
つくった仔、というキーワードがいやに引っかかる。轟くんの事だろうか…いや、それしかないんだろうけど。
エンデヴァーさんが立ち去ったのを確認してから声をかける。
「…オールマイト、」
「のわっ!?くましろ少年!?」
そんなびっくりしなくても…。
「ごめんなさい、迷ってたら聞こえちゃって…」
聞くつもりはなかったんです、と謝る。
「い、いや…嫌なこと聞かせちゃったね…。あ!お昼のサプライズ!すごくよかったね!」
「えへへ、ならいいんですけど」
無事に着いたトイレからの帰り。エンデヴァーさんと出会う。
「…あ、どうも。こんにちは。」
「…君は…神代さんのトコの子か。」
品物を見定めるかのような目に、鳥肌が立つ。嫌悪されたりとか、"無個性"ってことにしてたから好奇の目で見られる事とかには慣れてる、けど…
この目は、何よりも嫌いかもしれない。怖い。
「ご存知なんですね、母のこと。」
これは本音。No.2に知られてるなんて。悪名として知られてるのかもしれないけどね。
「いろいろと破天荒で有名だからな。」
ですよね〜!!困ってるんですよ息子のオレも!!!
「ハハ…耳が痛いです。」
普通に世間話ができてることも怖い。
さっきのオールマイトとの会話ははっきりいって憎しみというか…羨望?が凄かった。
No.1になりたいんだろうな、子供を道具としてでも。
「いつも轟くんにはお世話になってます、」
かっこいいセリフ言おうとしたら氷で邪魔されたり右肩氷漬けにされたり。
消しゴム落としたら気付かずに踏まれたり。苗字の漢字間違えられたり。
なかなかお茶目ですよあの人。
「…でも」
「?」
ええい、言うか迷ったけどお節介はヒーローの本質!
伝えてしまえ!!!!
「…轟くんは轟くんですから、あなたは決して轟くんにはなれない。轟くんも決してあなたにはなれない。
そして轟くんは人間であって、道具ではない。」
「っ!!!」
「そのこと、忘れないであげてくださいね」
ギラギラと燃えるような目が怖くて、急いで立ち去る。
目だけで殺されるかと思った…。
戻ろうとすると何故かチア姿の女子たちと会う。
「え、皆…どうしたの?そんな気合い入れて誰を応援するの…?」
「あ、あの、…相澤先生から指示があったらしく…これに着替えろと峰田さんと上鳴さんから言伝がありまして…」
…そんなこと言ってたっけかな…??
「皆似合ってるね!でも相澤先生…そんなこと言ってたかな…女子だけってなんか怪しいし、急いで聞いてこようか?」
「あ!くましろちゃんじゃん!さっきのステージかっこよかったよ〜!」
芦戸さんが褒めてくれる。
「私、お母さんから連絡きたよ〜!あの子お茶子の同級生!?って!かっこよかった〜!」
お茶子ちゃんのママ、一回会ってみたいな〜
みんな褒めてくれてルンルン。まだ相澤さんから感想聞いてないけど、家帰ってからでいいかな…午後に集中しなきゃ。
とりあえず、相澤さんとゼンマイの元へ戻る。
『最終種目発表の前に予選落ちの皆へ朗報だ!
あくまで体育祭!ちゃんと全員参加のレクリエーション種目も用意してんのさ!』
うわー放送始まっちゃった、静かに入ればいいかな。
コンコン、とちょっと強めにノックする。聞こえたかな。
『本場アメリカからチアリーダーも呼んで一層盛り上げ……ん?アリャ?』
ドアを開ける。
「失礼しまーす。相澤先生、ヤオモモが聞いたらしいんですけど」
『どーしたA組!!?』
「え?」
「は?何してんだお前」
え??
確認したら真っ赤な嘘だった。
『ヤオモモちゃん、皆ごめん…もう少し早くついてればよかったね…』
マイク借りて謝る。
「そんな!くましろさんは何も悪くありませんわ!悪いのは嘘を伝えた峰田さんと上鳴さんです!!」
ヤオモモ優しいなあ。
午後のくじ引きのため下に降りる準備をする。
「よし、えーと右に行って突き当たりの階段を降りて、」
「左へ曲がって2つ目の角を右だ」
「左へ曲がって2つ目の角を右!」
さっき迷って大変だったと言ったらため息つかれながらも教えてくれた。
「高所恐怖症に方向音痴か、…変なとこ弱いなお前」
「変なとこじゃないです!!!」
ギプス叩いてやる。痛くないように内蔵されてるだろうからちょっと強めに。(痛ぇってされてすごい良心痛んで泣きかけたら嘘だってニヤってされた、人間不信になりそう)
『進出4チーム総勢17名からなるトーナメント形式!!
一対一のガチバトルだ!!』
よし!ついた!放送席見ると早く行けって手をしっしってされた。ひどい。褒めてよ。
「ヤオモモちゃん、皆~。ごめんね、結局チアやることになっちゃって…」
「いいですのよ!恥ずかしいのは変わりませんが、経験と思えば…!」
ヤオモモ…強い…。そのポジティブ変換の思考、真似しないと。
「トーナメントか…毎年テレビで見てた舞台に立つんだあ…!」
え、何。切島くん今の可愛い。
「去年もトーナメントだったっけ?」
「形式は違ったりするけど例年サシで競ってるよ」
ほえ~毎年見てるわけじゃないから分かんないや。
「それじゃあ組み合わせ決めのくじ引きしちゃうわよ、組が決まったらレクリエーションを挟んで開始になります!」
くじか…くじ運いい方ではないんだよな。たまにすごくいいときあるけど。
「レクに関して進出者17人は参加するもしないも個人の判断に任せるわ。息抜きしたい人も温存したい人もいるしね。
んじゃ1位チームから順に…」
「あの…!すみません。俺、辞退します」
手を上げて言ったのは尾白くん。
「尾白くん!何で…!?せっかくプロに見てもらえる場なのに!!」
ざわざわっとするA組。
「騎馬戦の記憶…終盤ギリギリまでほぼボンヤリとしかないんだ。
多分奴の"個性"で…」
あぁ~、心操くんかな?
「チャンスの場だってのはわかってる、それをフイにするなんて愚かな事だってのも…!
でもさ!皆が力を出し合い争ってきた座なんだ、こんな…
こんなわけわかんないままそこに並ぶなんて…俺はできない」
ぐ、と手を握る尾白くん。かっこいい、素直にそう思った。
「気にしすぎだよ!本戦でちゃんと成果を出せばいいんだよ!」
「そんなん言ったら私だって全然だよ!?」
葉隠ちゃんと芦戸ちゃんが止めようとする。
「2人とも、尾白くんの好きにさせてあげなよ。プライドってやつだよ。尾白くんかなりカッコいいやつだから。」
「そう、俺のプライドの話さ。俺が嫌なんだ。…あとなんで君らチアの恰好してるんだ…!」
ツッコミを欠かさない尾白くん、さすが。もう1人B組の人が同じ理由で辞退を申し込んだ。
「そういう青臭い話はさァ…
好み!!!
庄田、尾白の棄権を認めます!」
ふふふ、ミッドナイトらしい。
「最後まで頑張って上位キープしてた鉄哲チームじゃね?
馴れ合いとかじゃなくてさ、フツーに」
「鉄哲…!!?すごい名前…!!!」
下の名前なんだろう、あとで心操くんに聞いてみよう。
「というわけで鉄哲と塩崎が繰り上がって17名!!
組はこうなりました!」
「お、」
シードだ!ラッキー。
「ええ~!!!くましろちゃんシードに居る~!!!やだー!!!」
「そんな露骨に拒絶されると流石に凹むんだけど」
芦戸ちゃん、オブラートにお願い。
近くに常闇くんがいるのが厄介だなあ、爆豪くんもいるし。なかなか張り合いありそうだ。
「あ!心操くん!」
「「(知り合い!?!!)」」
尾白くんと出久くんすごいびっくりした顔してる、どうしたんだろう。
「ねえねえ、さっき繰り上がってきた鉄哲って人の名前の下の名前なんていうの?」
「?あぁ、鉄哲か…徹鐡だ」
「??…ん?日本語分かってる?」
「ナメてんのか、
「何それ!すごくお近づきになりたい」
鉄哲徹鐡くん、鉄哲徹鐡くん。面白い。噛んじゃいそうになる。イントネーションすごく難しい。
「なんだそりゃ」
「変わった名前だねぇ、面白い!」
「お前も相当変わってるぞ、神代 くましろ。」
ニヤ、と笑われる。ムッとしたのでわき腹チョップしといた。痛いだろって怒られた。
『よーしそれじゃあトーナメントはひとまず置いといてイッツ束の間
楽しく遊ぶぞレクリエーション!!』
バァン!!
「相澤さ、先生ちょっとよろしいですか!?」
「うるせえやり直しだ」
ガチャ
「相澤先生、ちょっとよろしいですか」
「よし入れ」
「やめてくれ腹がよじれる!!」
何を爆笑するポイントがあったんだゼンマイは。謎なツボ。
「どうしたんだ、行ったり来たり。」
外から見えない相澤さんの足元に体育座りする。
「疲れるからレクリエーション出ないので甘えに来ました」
「……」
「泣きそう」
「もう泣いてるんだけど!!?おい、イレイザー!!」
マイク入ってても大丈夫なようにイレイザー呼びしてる。すごい。オレ絶対一回くらい相澤さんっていうと思う。
「分かったから泣くな、」
「お昼から駆けずり回ってるからすんごい眠いっす、…レクリエーションってどんくらいですか?」
「1時間もねえ。…寝るか?」
「…相澤さんは寝なくていいんスか?」
「俺も寝る」
ズギャアァァン!!!!
かつてこんなに分かりやすいツンデレの相澤消太居ただろうか。
嬉し泣きしてたらなんで泣いてんだバカかって言われて落ち込んだ。
上げて落とすのやめてよ!!!!何回目だよ!!!
「…なんで2人が入っても大丈夫なんだよ」
「それ思いましたゼンマイ」
「…寝袋から顔が2つ覗いてるとか面白くてたまんねぇな、写真とるぜ~!」
さすがすぎて拍手したい。
「…ゼンマイ、ストップ」
「「…??」」
「その角度じゃオレも相澤さんも盛れない、もう少し右上から、…そうそこらへん。んでもう少し上。…そこ!!
オレはともかく相澤さんを全身全霊で可愛く写し痛い!!??!」
後ろから頭突きされた痛すぎる。
(ありがとうゼンマイ大好きロック画面にする)
(だったら待受のをロック画面にしろ、これは顔バレにも程があるだろ)
(……はい…)
(いちいち落ち込むな、お前が俺の部屋に居れなくなるんだぞ)
(大事にバックアップしときます!!)
(話がわかればいい)
(手なづけ上手にも程があるぜイレイザー)
(この相澤さんめっちゃ可愛い死にそう)
(すぐ死ぬなよ)
(だって可愛いんですもん)
(モノ好きだなお前は)