「相澤さ～ん、お昼ご飯ですよ。あと家宝の携帯を返して欲しいです」


「…盗撮するお前が悪いからな」


「え、じゃあ写真撮ります～って言ったら撮らせてくれるんですか？」
ゼンマイが椅子くれたから遠慮なく座る。失礼しますも言わなくていいって楽。


「ダメに決まってんだろ」
即答かよ。


「ほら、じゃあもう盗撮しかない」


「ぶっとばすぞ」


「相澤さんアンタ最近暴力的なんですけど。…ゼンマイ聞きました？」
お弁当を広げる。お腹すいた。


「ああ、聞いてたぜ」


「いつでも訴えれますからね」
ニヤリ、と笑ったら蹴られた。ほら暴力的。


「これ、いわゆ、「早くしろ」手がふるえます「アホか」」
あーんってやつじゃん！！照れる！！！されるよりする方が照れる！！無理ゼンマイに押し付けたいこの役目。
だってあの相澤さんがひな鳥のように口を開けてご飯待ってんだよ？無理可愛すぎて死ぬ。


「…顔真っ赤にしてなに悶えてんだ、お前の分もあるんだし早くしろ」


「ひな鳥相澤消太…がわいい゛…」


「ぶっ！あっはっはっはっ！！！」
ゼンマイが隣で吹き出す。だよね、可愛いよね。
とりあえず恥を忍んで一口、…うわもぐもぐしてる！！可愛い！！！！


「…相澤さんどうしよう、可愛いの限界で涙出てきた…オレ病気かもしれない、どうしよう怖い」


「重症だ即入院してこい」


「リカバリーガールのとこ行ってくる…」
立ち上がろうとしたらつま先を軽めに踏まれる。


「オイ、そしたら誰が俺に飯を食わせるんだ」
見上げてくる相澤さんに鼻血出たかもしれないって確認しながら考える。


「…オレです！！！！他の人にはやらせません！！！こんな可愛い相澤さん見られてたまるか！！！見るな！！！後ろ向け！！」


「うるせえ、そんで他の先生方に生意気な口を聞くな」


「ひっ、くっくっく…っ！！！」
ゼンマイ笑いすぎて涙出てる。オールマイトもバレてないと思ってるだろうけど背中かなり震えてるからね。


「もう、相澤さんこぼさないでください！めっちゃマズイから残してるみたいに見えてくる凹む」


「誰がいつマズイって言った、被害妄想野郎」


「最近口悪い！爆豪くんに似てきましたよアンタ！！」


「どっちが保護者だよ！！！あっはっはっ！！」
ゼンマイ楽しそう。なぜか撫でられた。


「…はあ、」


「なんだよ」


「相澤さんに撫でられたいです」
だから早く治してくださいと言う。


「…そうだな、もう少し待っとけ」


「「「「(ツンデレだ！！！！)」」」」


「ちょっと！なに見てるんですか！？ひな鳥相澤がいくら可愛いからってダメですよ！
見ないでください、しっ！！」


「息ができねえ」
顔を隠すように抱きつくともごもご言われた。無理死ぬ。


「なんで相澤さんってそんな可愛いんですか？分かってやってます？そういうこと…？実はあざとい？」


「…あのな、こんな30の野郎を可愛いなんて思うのくましろだけだぞ」
呆れたようにジト目で見られる。


「…え、うそ、そうなんですか？ゼンマイ」


「考えてみろ神代、俺が「ヘイ！相澤！今日も可愛いなお前は！」とか毎日言ってたらどう思うよ？」


「それなって同調しますけど…」


「そうじゃねえんだよ〜神代！！！」
ワシャワシャと撫でられる。なぜだ。


「…も、もしかしてキモイとか…？」


「目に見えて分かりやすく落ち込むな！！相澤何も言ってねぇぞ！？」


「マイク、毎回のことだ」


「相澤さんにキモイとか負の感情持たれたら生きていけない、、、
うっ、オールマイトおぉぉ、」


「うぐぉ！？」
油断していたであろうオールマイトの背中にタックルスルトめちゃくちゃビックリしてた。


「相澤さんに嫌われてるかもしれないとか、生きていげないじぬ…っ」
助けてオールマイト、としがみつく。


「わわわかったから落ち着くんだくましろ少年！！まずは深呼吸！泣きやもう！！」


「すいませんねオールマイトさん、…本当に」
ぐすぐす泣いてると捕縛武器で後ろに引っ張られるいやあの、
「首絞まってますから、死ぬリアルに死ぬから」


「お前が早くこっち戻って来ればいい話だろうが」


「ねえオールマイト、あの人なんであんな王様なんですか？」


「でもくましろ少年は忠実に言うこと聞くし、結構相性は良いんじゃないかな？」


「！！！相澤さん聞きました？相性いいだって！！」


「スキップするな、埃が舞うだろ」


「神代、さっきまで嫌われてるかもとか大泣きしてたのはどこいったんだよ…」
ゼンマイに顔つままれる。痛くはないけど。みょんみょん伸ばされる。
切り替え早いのはオレのいいところだから。


「これ相澤さんもやってくるんすよね、なんなんです？流行り？」


「触り心地がいい」


(一度でもキモいとか俺が言ったことあるか？)
(思ってても相澤さん言わなそう…)
(この間言ったろうが、嫌いと普通と好きの態度の違い。
嫌いじゃここまで面倒見ねえよって。もう忘れたのか)
(うう、相澤さん好き…)
(サラッと言うな)
(じゃあ大々的に言います！！大好きです！！！)
(声を大にする必要はないだろう、アホか)
(相澤さんより強くなって迎えに行きますから！)
(そんで無視かよ)
(神代本当最高だ、くっくっく…っ)