Alien
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オールマイトの講評も終わり、次はやっとオレらの番。どのペアでもきちんと講評してくれるの胸アツ。
No1プロヒーローが学校の先生してるって、なんかまだ信じられないなあ…
俺と常闇くんの相手は、すぐ終わった轟くんと障子くんチーム。ちなみに向こうが敵。
5分間の作戦会議。
さっきは轟くんがもう全部凍らせちゃって終わったから色々準備しないとね。
「じゃあまず、オレが個性使って電気の配線ストップさせるから」
「…そんなことできるのか」
「ううん、ぶっつけ本番。大体のマップは今見た感じと、各ペアのカメラで見てたからなんとなく分かる。
でも本番に強いタイプだから任せて!ねー黒影ちゃーん♪」
「チャン、ジャネェ!!!」
可愛い。さっきからずっと撫でてる。一家に1人(1匹?)欲しい。黒影ちゃん。
「障子くんへの対策として、目と耳の個性があるからまず電気で目を奪う。轟くんもヒーローじゃなくなったわけだから、核想定の爆発物が間近にあるのに全部冷凍は流石に使ってこないと思うんだ~
まあ使ってきたらそれはそれでなんとか無効化させるけど。だから黒影ちゃんには天井とか床とか凍ってないかも確認しといてほしい。」
「ほう、なるほど。障子の残りの耳は?」
「ジャーン!!コレ。」
「…ケータイ?」
「そう!スピーカーで建物内に響き渡るくらいの音響にすれば足音多少は紛れる…よね?」
「俺に聞かれてもな…まあ消えるんじゃないか?」
「結構大きめに出すから、びっくり注意ね。あとは窓の反射とか注意して、頑張ろう!」
「真っ暗にすればコイツは好都合だが、くましろは大丈夫なのか?」
「大丈夫!なんかこのゴーグル、暗視スコープみたいなのもついてるんだって。便利だね~~」
「(自分で要望した訳ではないんだな…)」
『さあ!ヒーローチーム準備はいいかい?』
「オールマイト待ってもう少し触れ合いたい」
「ヤメロ!」
「反抗期!!!!」
まああとはぶっつけ本番!やるしかない!!相澤さんの写真がかかってる!
2人でとりあえず裏口へ回る。
電気の配線…あった!今気づいたけどこれ止めたらモニタールームの電源も落ちるのかな…
ええいままよ!非常電源くらいあると信じる!
バチン!と照明が落ちる。
あらかじめ窓からは遠ざかっていたので真っ暗。
ゴーグル装着。お~見える!猫とか鳥って夜こういう視点なのか。
「見えたか?」
「バッチリ!じゃあコレを…設置して…結構うるさいかも、ごめん」
いつもはしっとり系の曲聴くけど、今回のためにクラブにかかってそうなノリノリの曲をプレイリストに大量に詰め込んでおいた。うるさいぞーきっと。
ピッと入れて音を流す。でっかいスピーカーが目の前にある、みたいな感覚。これはいい目くらましになりそう。
そろりそろりと階段を上がっていき、黒影ちゃんの活躍のおかげで3階に核があることが判明。とりあえず向かう。今はまだ轟くんの氷はここまで届いてない。
最小限に核を守るためならドアを施錠してそうなもんだよね、目と耳で扉以外からの侵入を障子くんに見張りをさせて、正面は轟くんで固めてそう。
「っ!!」
3階に上がると急にもう全てが冷たい。寒いどころの話じゃない。南極に来た?
「…これ、ここでこんなキンキンなんじゃ少し力入れて蹴ったりしたところでドア開かないんじゃない?」
「そりゃ参ったな」
あっさり参っちゃだめだよ常闇君!考えないと…
止めない理論でいけば体温上昇で使えないかな、いやでもオレの体溶けたりしない?明るいとこ行ったら溶けてましたとかない?
人間の体って確か発熱限界は43℃前後だよね、それ以上上がると確か脳みそが沸騰しちゃうから…
出久くんのボール投げを思い出す。
あんな感じで指先だけに、と部位のコントロールをしてみる。…あ、いい感じかも。右手だけがすごく熱くなってきた。
「ちょっと離れてて」
プシュー、と湯気が出てくる。右手もとけたりしてない。よかった~。
ドアの周りの氷が溶け出したところで最大限の力を止めずに蹴破る。
横に避けようかと思ったら黒影ちゃんが天井に上げてくれた。優しすぎる。常闇君の教育の賜物だ。
「チッ、見えねぇ…」
窓が出入り口側にしかないからドア付近しか明るくない。なんてラッキー。
でも障子君が核のそばにいるの厄介だなぁ。
「…いっそ2人、捕まえる?」
「その方が良さそうだな」
耳と目を最大限に使ってこちらを探してる障子君を見下ろす。
「じゃあ常闇君と黒影は障子君頼んだよ」
「ああ」
「マカセロ!」
可愛い。
スタッと轟君の前に降りる。さすが反応が早い。
「…いざ尋常に!しょうぎゃあ!!!??」
いきなり氷使ってきた。酷い。
「ちょっと!ヒーロー役なんだし決めゼリフぐらい言わせてよ!!!カッコつかないじゃんか!!」
「……悪い。」
どうぞ、みたいな手される。いやもういいわ、テイク2とかいいわ。
「テイク2はかっこ悪いしもういいよ…じゃあ改めて!」
2人同時に動き出す。とにかく轟くんは個性パワーマシマシって感じ。氷漬けにされた肩を見やる。
小さい頃から個性の使用、制御の訓練受けてきたんだろう、個性の氷を出してくるタイミングが的確。ただ、一つ。轟くんの隙を見つけることができた。爆轟くんとか、芦戸さんも。
効果範囲が広い、エフェクトみたいな個性(この3人だと氷・爆発・酸)だと個性そのものの効果がデカすぎて、全体的に自分自身の攻撃や挙動が大ぶりになりがち。
その大きな隙を出させるために、わざと前へ出る。ここ数回でのパターン分析だから外れるかもしれないけど…間合いに詰められた時、轟くんは相手を退けさせる・間合いをとる・防御壁のために
氷の大きな壁をシャッ!て出してくる可能性が高い。その後が隙ありなんだよね。
轟くんが作ったウェーブ型の波のような氷の上を蹴り上げて一回転、真上に向かうように飛び上がる。
そしたら真上につらら作るように氷出してくるんじゃないかな…
「ックソ、ちょこまかと…!」
よし想定通り!グッ、と足を踏み込む轟くんの足元を「止めず」に、よろけさせてる間に天井を蹴って下にいる轟くんの間合いを詰める。
俺と同じ複合個性って相澤さんから聞いたけど、それらしき個性をまだ見れてない。
宙に浮いている左手の小指にテープを結ぶ。
「逮捕!」
常闇くんも同じくらいに捕獲できたみたいで、黒影ちゃんがニョキッてコッチ来たから撫で回した。
「黒影ちゃんカッコいい~~!!さすが!捕まえたんだね!」
「アタリマエ!チャンツケルナ!」
がんわいい゛。即刻黒影くん呼びしたらまた踏ん反り返ってた。
「常闇君もありがとう!ぶっつけ本番に付き合ってくれてありがとう!」
「いや、こちらこそ。肩と手、平気なのか?」
優しい。ちょっとまだ凍ってるからね、肩。
「うん!ちょっと体温上げて自分で治すよ」
4人でモニタールームへ戻る。轟くんにも肩のこと聞かれた。常闇くんも障子くんも轟くんもものすごい無口で、騒いでるの俺と黒影くんだけだった。