Alien
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「相澤さ、!?」
軽めにゆさゆさ、と揺すっていたら手を掴まれ布団に戻される。ボスン!!!て引き戻されたときにバウンドしたから結構な衝撃だったと思うんだけど、相澤さんがここまで起きないの珍しい…やっぱり寝不足だったんだ。
「……眠いですか?」
頭を撫でながら聞くと、頷きだけが返ってくる。塚内さんは相澤さんには詳細聞いたから、寝たままで大丈夫だよと言われるのでこのまま寝ておいてもらうことに。
起き上がって塚内さんとオールマイトを見やる。被害状況と、今後について。そんな話だった。
「他の生徒の証言とマンダレイさんたちによると、君も狙われてたそうだね?」
「……毎度…すみません…」
そう言うとオールマイトがコーヒー吹き出して塚内さんに怒られてた。
「ここまで執着されてると、いよいよ観察措置になりそうだね…」
「観察…」
「あ!決して疑ってるとかじゃなくて、保護目的でね!!」
「隔離、……とかですか?」
そういうと言いづらそうにその可能性もある、と返された。
チラリと寝ている相澤さんに目をやる。隔離…。相澤さんから離れる選択肢。
「…オレのせいで、相澤さんが危ない目に遭わないなら…
ショッピングモールで弔に会ったとき、イレイザーの次は出久くんか?って言われたので…」
「…嫉妬?」
「たぶん…。合宿中、敵連合が来て出久くんと敵を倒して相澤さんと合流したとき相澤さんに言われたんです。
手中にオレを入れたら中立じゃ満足しなくなる。一番にしろって言い出すって。
爆豪くんがどういう目的で誘拐されたのかは、おおよそでしか分からないですがオレは……たぶん、弔にとっては友達みたいな感じなのかなって…」
「くましろ少年、君ほんと…厄っ介な奴に好かれちゃったね…」
オールマイトも遠い目してる。ほんとにね…。
「……っ!塚内さん、オールマイトさん、…」
相澤さんが飛び起きる。すっごいびっくりした猫みたいな挙動してた。
「あ、おはよう相澤くん!」
「ここ数日お疲れでしょう、もう少し寝ててもよかったのに…」
「起こすっつったろくましろてめぇ…」
「一応何回か起こしましたよ!??!」
アクションはしました!!と無罪を主張しているとドアがノックされる。
「ヘイ失礼するぜ…お!神代!起きたか〜」
「ゼンマイ…わ〜すごい荷物…」
「お見舞い品だよ、ほら食え。…込み入った話中?」
いや、全然気にしないでと塚内さんが返す。
ゼンマイがくれたレジ袋の中をみると、シュークリームやラムネ、飴などのお菓子がびっしり入ってた。
「こんなに買ってくれたの…?」
「俺じゃねーぜ?お前のファンクラブたちからだ。学校の近くのコンビニで選ばせたから何も混入させてねぇから安心して食え!」
ええ、それはそれで食べづらい…。
「すごい、ファンクラブあるの?」
塚内さんが興味津々の様子で相澤さんに聞いてる。恥ずかしいからあんまり話広げないでほしいんだけどな…。
「凄まじいモンですよ、1000人超え。毎日ファンレター受け取ってるんですから…」
「毎日はウソ」
ウソな理由あるか、と言われる。
「じゃあオレも毎日相澤さんにファンレター出します」
「何への対抗なんだよそれは…いらん」
ガーン!!!
「拒絶された……あぁああぁオールマイトォオォォォ」
「照れ隠し照れ隠し!今のは相澤くんの照れ隠しだから!」
ゼンマイがお腹抱えて笑ってるから太ももを軽く叩いておく。
「学校…普通に再開ですか?」
「一応な…」
生徒とプロヒーローが誘拐されたから、マスコミにとってはいいネタだろう。学校行きたくもないし、テレビも見たくない。
「意地の悪ィことしか聞いてこねえだろうから、無理して会見見なくても平気だぞ?神代」
「……嫌だ…相澤さんにストレスを与えたくない…マスコミ全員ぶちのめしちゃいそう…」
「コラ、口が悪いぞ」
「…敢えて言ってもいいですか?…誰か内通者いますよね?」
空気がピリッと変わる。どう考えてもおかしい、オレらだって行き先を知らない、山の中でろくに電波通らないからマップアプリも開けなかったしクロッシーロードの読み込みエラーもめちゃくちゃ多かった。
よっぽどの自然オタクでもない限り、あの景色から○○県△△市の…って場所を特定するのは困難。日本って山多いし。
「生徒がバラバラになる、視界不良っていう絶好のタイミングにたまたま襲撃したなんて…思えないんですが」
そう言うと塚内さんが難しい顔をする。
「そう、だね。やはり君も…そう思うよね」
「…嫌ですね、人狼ゲーム」
「…くましろ、お前クラスでその空気出すなよ。」
相澤さんに釘を差される。
「お前は思ってる以上に周りに影響を与えやすい。…自覚ないだろうけどな。自分が何気なく呟いただけの言葉をいつも誰かに拾われてるの思い当たる節ないか?」
「……思い当たる節しかないです」
だろ、と言われる。
「お前は基本バカだが、ここぞというときには頭が切れる。それはA組のあいつらも分かってるだろう。ムードメーカーがいないと場が盛り上がらねえのと同じだ。お前が周りを見てるように、周りもお前を見てる。
不用意に敵作ってかき乱す発言するなよ」
「……気を付けて黙っておきます」
基本バカ…。
(…別に内通者特定しろなんて言ってないだろ、思い詰めるな)
(…分かってますけど…)
(マイクにもらったお菓子でも食って寝ろ、早く治せ)
(うう、優しい…好き…)
(恥じらいを持て少しは)
(相澤さんを好きっていう気持ちのどこをどう恥じらえばいいんですか!?恥ずかしいことだと??!)
(分かったから早よ食えソレ)
(おお、これが噂に聞く痴話喧嘩か…また見れて嬉しいよ)
(名物みたいに言わないでください!)