Alien
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お昼前の記憶があんまりない。聞いてみたら、熱中症でフラフラしてたぞ。と相澤さんに言われ、目眩がしてそっからもうバテバテだったのを思い出した。
一応うどんもなんとか完食して、涼しい部屋で寝て元気復活。午前以上に細かい休憩を挟んでひたすら水を飲め、と相澤さんが目を光らせる様になった。
寝て体調が落ち着いてきたら、ダメージ2倍のもとの体質に直ってた。個性伸ばし訓練もそうだけど、この体質の特性も追求していかなきゃ…。
「復活したのか」
「おかげさまで!」
「もう噛みつくなよ」
噛みつく?と返すと、フラフラして倒れる前に前腕に噛みつかれた、と言われた。
「………すみません…全く記憶になく…」
捕縛武器で手を使えないようにされて、もう体力・気力限界でどうにか振り絞った抵抗策が噛みつくこと、だったみたいで凄く恥ずかしい。無意識の割には甘噛みだったぞ、て言われてさらに恥ずかしくなる。
午後も午前と同じようにひたすら手合わせ。午前よりコツを掴めてきたのか、都度使用する個性の時間がいつもより長持ちしてる気がする。
ダメージ2倍がプラマイ0になる条件もある程度絞れた、一定以上のダメージを負うと体が持久走を走りきったあとみたいに熱を持って、多分普通の人と同じ痛覚になるぽい。
便利なような不便なような…。
普段がダメージ2倍だから、プラマイ0でさえ楽に感じるけど体がすごい熱を持ってる。痛さだって錯覚で痛く感じてるようなものだから、痛みで熱を持ってるにしてもやっぱり大げさだなあ…と感じてしまう。
日が暮れてきて、訓練も打ち切り。1日よく持ち堪えたと相澤さんに褒められた。熱中症でぐったりするオレを見て、少し肝が冷えたらしい。申し訳ないことをした。
PM4:00
訓練してきた場所から移動し、大量の野菜やら鍋やらの前にいる。これはあれか、昨日言ってた作れってことか。お腹ペコペコ。
「…じゃがいもたまねぎ人参…」
「くましろくん、体調どう?」
出久くんに声をかけられる。そうだ、心配そうに顔を覗き込まれた気がする。
「うん!もう元気…昼間暑かったね〜」
「そうだね…僕もうヘトヘト…」
出久くんの頭を撫でる。
「とりあえず、定番のカレーかな?頑張れば肉じゃがもいけそうだけど…」
肉じゃがには沸かねえ!と切島くんに言われる。だよねえ、盛り上がらないよね。
しれっと玉ねぎを爆豪くんに押し付けてまな板おいてある箇所へ移動する。
「コラくましろテメェ玉ねぎ押し付けてんじゃねえよ」
やべ、バレた。
「オレ芋担当だから」
担当もクソもあるか、と返ってくるのでじゃあ半分ずつやろうと妥協案を出したら納得してくれた。
「わ〜、爆豪くん包丁さばきすごい…意外や…」
お茶子ちゃん、絶対最後の一言キレられるよと思ってたら意外とはなんだ意外とはァ!!ってキレてた。
「爆豪くんママのご飯も美味しかったもんね、よく手伝いしてたの?」
「ババァに無理やりな。」
叩き込まれたのかな…メリハリすごくて厳しそうだもんな。
「お前、ずいぶん慣れてる手つきなのになんで持ち方がんな危ねえんだよ」
「え?どっちの手が危ない?」
「どっちもだボケ、こっちは手を丸めてそっちは人差し指包丁に添えろ」
人差し指を包丁に添える…。向きが違ェと怒られた。轟くんは切ったものが全部繋がってて爆豪くんにやり直し食らってた。
「つーかくましろ、爆豪の母親に会ったことあんの?」
切島くんに聞かれる。
「テスト前めちゃくちゃ勉強教えてもらってて、数学の意味が理解できなくて長引いたときご飯ご馳走になった!」
数学において「なんで?」って意味を考えるんじゃねえ、って名言?生まれたやつ。
へぇ!と声があがる。瀬呂くんが興味津々といった顔で顔似てんの?と聞いてきたので思い出す。
「うん、すっごい似てて最初お姉さんかと思った。お姉さんかと思いました〜って言ったらヤダもう!てすっごい力で背中叩かれた」
「クソババァと兄妹にすんな」
分かってるって、と答える。
「でもオレ、爆豪くんは兄弟いるとおもってた。面倒見いいし教え方うまいから、お兄ちゃんしてると思ったんだけどな〜」
「そりゃドーモ…手を丸めろっつってんだろ!」
包丁持ったまま近寄らないでよ!と言うと、お前の手が危なっかしいから言ってやってんだろうが!!て持ったまま追いかけ回された。ホラーゲームじゃないんだから…!
なんとか鍋に具材を入れ込み、煮込み始める。…と障子くんがコソッと確認してくる。
「炒めないのか?」
「…え?何を?具を?」
ああ、と返される。
「……あ、そっか普通は炒めるんだ…!オレいつも最初から煮ちゃうんだよね…」
変わった作り方だな、と言われる。
「めんどくさいからこれで定着しちゃった…」
そんな作り方もあるんだな、と言われる。香ばしさとかが抜けるくらいでそこまで差はないと思うよ!と返す。
火の側、地味に暑くて顔が火照ってくる。
大きい鍋で数人分のカレー一気に作ってるから、火力も強くて暑い。
「おい、平気か?」
轟くんが少し氷を出した手で頬を冷やしてくれる。
「つめた〜…」
「フニャッとすんな、燃えるぞ」
代わろうか聞いてくれたので一旦お願いする。
(…甘ェ!!!くましろ何入れたんだ!)
(バーモントカレーの甘口と中辛…)
(ジャワの辛口と辛口にしろボケがァ!!!)
(爆豪家の辛さに合わせたら皆食べられないよ…あ!冷蔵庫にいいもの見つけたんだよ、使っていいよって言われたしこれあげる)
(食べるラー油……カレーと合うのかそれは…)
(わかんない、でも付け合わせのらっきょの変わり種と思えば合いそうじゃない?)
(おぉ!意外と合う!)
(先に食うなテメーら!!)