拾われたさきに・逆トリ・男主
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拾われたさきに
*ミョウジナマエ
なんっっっでこんなことになってんの!??!?自分よりも背の高い男に首元に刃物を突きつけられて身動きが取れないでいる。後ろからだから顔は見えないけど、片手で俺の両腕捻って拘束されてるし、怖くて体がぶるぶる震える。
なんでオレ、自分の家でこんな目に遭ってんの…??!強盗?こんな限界社畜のひとり暮らしの部屋になんも盗むようなモンねーよ!!!
「ごめんねえ、いくつか聞きたいだけだからさ……君何者?」
嘘つけ、大概の強盗は聞きたいこと聞いたら口封じで殺すんだよ!映画で何回見たと思ってるんだ。
「ミョウジ、です……」
「ミョウジ?ふうん……ここどこ?」
「オレの家…」
ちょっとでも動いたら喉掻っ切られそうで超怖い。涙出てきた。せっかくの休みだったのに最悪すぎる……この後警察行って(生きてれば)、また調書とかで1日潰れるんだ……寝てたかったのに。
ん……?てか寝てるとこじゃなくて起きて歯磨こうとしてるときに後ろから衝撃感じて、今だよな?……何この人、夜からいたってこと!?玄関開いてる様子ないし、窓も割られてない。強盗と一夜を共にしていた事実にゾッとして鳥肌が立つ。
「君の家……ね」
「……何が目的ですか、渡せるものなんてありませんよ」
「それはこっちのセリフね、誘拐なんかして何が目的?」
ゆ、誘拐?!
「何言ってるんですか、押し入り強盗の間違いでしょう」
「……え?」
「……え?」
腕を拘束する力が弱まった。見上げても大丈夫だろうか……どうせ殺されるなら顔くらい見て閻魔にチクってやる。
「………は?」
コスプレ?包帯まみれの……これ忍者??どういうこと?眉間に思いっきりシワが寄る。疲れて夢でも見てるんだろうか?
デカくてやたら威圧的なその人を見上げる。目出し帽の代わりに包帯を…?だとしたら片目だけ出してる意味がわからない。
「えと………泥棒じゃないんですか?」
泥棒じゃなくても、コスプレした人に刃物を突きつけられたことには変わらないけど。一応確認。
「え、あ……うん」
「……いつからここに?」
「昨日の夜かな」
「………」
最悪…やっぱり不本意ながら一夜を共にしてる…。どこに居たんだ?!気配なんてしなかったし物音なんてしなかった。怖すぎる。クローゼット…?いや、クローゼットも空いてない。眠りは深い方だけど、流石に物音がしたら起きるはず……。
「……それ、しまってくれますか」
「…それは…」
「貴方の言い分をちゃんと聞くので、刃物をしまってください」
そう言えば渋々しまってくれた。とりあえず、目先の命の危険はなくなった。お湯を沸かしてばあちゃんからもらった緑茶を淹れる。
「座ってください」
「どうもね」
座っても大きいなこの人…。なんなんだ?
「じゃあ聞きます。泥棒ですか?」
「違う」
「……でも昨日からこの部屋に居たんですよね?快楽殺人者とか?」
「違う違う」
「………じゃあ強姦…?」
「違うってば!断じてない!」
少し距離を取ろうとしたからか慌てだす大きなその人は必死で弁解しようとしてる。
「私は、雑渡昆奈門」
ざっと…こんなもん…???待て、そんな名前この世にあるのか???……まぁ、本名をサラッと教えてくれるわけ無いか。ひとまず飲み込もう。
「タソガレドキ城の忍軍」
にんぐん……?馬鹿すぎて漢字が出てこないが、衣装でわかる。忍者だろう、本人いわく。
「タソガレドキ……?」
「……同じ言葉だからここは倭の国だよね?」
「や、ヤマト……まぁ、はい」
「昨日夜目覚めたらここに居て。君が帰ってくる前ね……見たことないものだらけで、悪いけど色々物色させてもらったよ」
「泥棒じゃないですか」
「盗んでないって。………黄昏甚兵衛という方の名前を?」
「…初耳です、が…オレあんまり記憶力良くないので宛にされてもちょっと不安なところはありますね」
「私の見立てなんだけれどね。……ここ、時代が違うか世界が違うんじゃない?」
「………ちょっと検索してもいいですか?」
検索?と首を傾げるざっとさんにスマホを見せる。
「なに、その板」
「板じゃないです、現代の必需品です。電話もできるし、写真も……写し絵も撮れる。映像記録もできて、ご飯も買えます」
「………この板が?」
板じゃないですってば。ひとまずググってみる。たそがれじんべえ………検索結果0。タソガレドキ城、0。
「に、忍者はいたんですよ」
「へえ?」
「忍ぶから公的な記録は残されてないけど、言い伝えでは居たんですよ。題材にされた本とかいっぱいあるし……ここでは、忍者は過去の時代のものです。お城も」
「……どんな城があるの?」
「大阪城とか…尼崎城とか…こっちの東の方にもちらほらと」
画像検索して見せると、造りとしては似てるけど知ってる城が1つもないと。
「……困りましたね」
「困ったね」
「ここで起きる前は何してたんですか?」
「……確か書物してたかな」
「何かきっかけがあったわけではないと……困りましたね」
「困ったねえ」
正直あんまり信じてないけど、本当だったとしたら追い出すのも憚られる。この人は戸籍も何もない。忍びだから万引き位はお手の物だろうけど、仕方ないとはいえ犯罪は嫌だろう。
「じゃあ……部屋の掃除してくれるなら居候の許可出します」
「……君ねえ……さっきもすんなり名字名乗ってたよね?……まぁ苦無を当ててたの私だけど……もうちょっと警戒心ってモンを持ちなさいよ」
「ごもっともですね。でも……殺そうと思えばもう殺してるでしょう?気配もないし、音も立てない。さっきスマホ…これ見たとき、匂いすらしない。痕跡を残さずにオレを殺すなんて忍の貴方からしたら造作もないでしょう」
「まぁね」
「話が分かる人なのかなと」
「そっか……うん…まぁ…君の温情に救われたわけだ。お世話になるよ」
「はい、というわけで立ってください」
「なになに?」
「失礼しますね………このくらいか」
「何を測ってるの?」
「体の大きさです。流石にそれ1枚だとこれから寒くなるので…買いにいこうかと」
「……恩に着るよ」
「もう最初に聞いちゃいますがその包帯は所在を隠すためのものですか?何か怪我を?」
「火傷を負っていてね……なくても過ごせるけど、見えたら不快だろう?」
火傷。体まである包帯からして全身?
「そうなんですか……オレもお腹にあるんですよ。手先からでよければこれ、マジでピリピリした痛みと痒みマシになるので使ってみてください」
「軟膏?」
「はい。病院から処方されてるやつで効き目抜群ですよ……じゃあ服と、ご飯買ってくるのでお待ちください。……あ!」
「うわ、何?」
「現代では刃物と武器の所持は法律で禁じられています。そのまま外に出たら間違いなく捕まるので部屋にいてくださいね。……街中もカメラたくさんあるから写りますよ」
「随分な様変わりだね、君の時代は……分かった、待ってるよ」
ちょっと不安だけどもう部屋を物色されてるなら今更通帳持っていったところで…という諦めもある。近くのユニクロとか色々巡って服や下着、アウターや靴、スーパーで食材を買って帰宅。車の免許持ってて良かった。
「た…だいま…」
「わ、…おかえり。大丈夫?持つよ」
軽々と持たれる。信じられない、結構重いのに。体がっしりしてるもんな…。
「こっちがざっとさんのお洋服です。あと靴」
「何から何までありがとうね……全然作りが違う」
「和服じゃなくて洋服ですからね…これついてるのが大体背中に来ます。オレは痒くなるから切るんですが、切っときますか?」
「うん、そうしようかな」
「パンツは逆に、これが左にある方が大体の向きです」
「へえ……すごい伸びるね」
「ずり落ちてこないので楽ですよ」
タグを一個一個切っていき、とりあえず洗う。洗濯機の使い方を教えて、食材を冷蔵庫にしまっていく。
「すごい便利だねえ」
「まあお金かかりますけどね……げ、仕事先から連絡きてる…」
「……そういや君、いくつなの?」
「29です」
「…………」
「マジで?って顔しないでください」
年相応の顔のはずだ。クマとかは気をつけてるけど。髭は数年前に脱毛済み。毎朝剃るの面倒くさすぎて。
「これは?」
「炊飯器です」
「へぇ…これは?」
「電子レンジです。熱で温めるのに使ったりします」
「ほう」
これなに?あれは?と指差して聞いてくるざっとさんはちょっと子供みたいだ。いちいち家電から音がなるから振り向いてる。
「何作るの?」
「炊き込みご飯とみぞれ鍋です……寒いから」
「私も手伝うよ」
「包丁捌きすごそうですね」
「そうでもないよ?やっぱ苦無とかそういうのとは勝手が違うからね」
そういうものなんだ。
「手裏剣ってほんとに使うんですか?」
「使う使う」
「へ〜!折り紙で作ってよく遊んだな」
「忍者好き?」
「侍より好きです」
「ほう、侍もいたのね」
「居ましたよ、当時の刀まだ現存してますし」
「それは興味深い」
トントントンと手際よく具材を切っていくざっとさん。全然そうでもなくないんだけど。めちゃくちゃ上手。目分量で図った醤油や酒、みりんと鶏肉、ネギ、きのこを炊飯器に淹れてしょうがを混ぜ込んで炊飯ボタン。
「…ざっとさん、大根で手荒れたりします?」
「ん?荒れないよ、やるやる。すりおろしでしょ」
「おねがいします、これ気をつけてくださいね」
「はいよ」
すごい音が後ろから聞こえてくる。すりおろし器壊れないか??鍋の具材を適当に切っていって二人用の鍋に水と出汁を入れる。今日は昆布出汁の気分。火の通りにくいものから入れて、ぐつぐつ煮込む。水気を切った大根おろしを上から流し入れるようにして鍋は完成。……あともう一品欲しいな……あ、漬けてたきゅうりがあるはず。これでいっか。
「手際がいいね、いつもご飯作ってるの?」
「節約のためにできるだけですけどね、毎日じゃないです」
「偉いね」
偉い……のか?とりあえずお礼を言ってお風呂を沸かす。染みたりしないように少し低音で沸かした。熱いお湯普通にぴりぴりするんだよな。ご飯が炊き上がるまでにざっとさんを先にお風呂に入らせる。
シャンプーとか弱酸性のやつ買い足したけど、どうだろうか。
30分くらいして上がってきたざっとさんに声をかけられる。
「ごめんね、包帯巻いてくれる?」
「あ、はい!どう…?」
体は一人じゃ巻けないだろう…それは分かるけどこんなに大きな範囲を包帯で巻くという経験がない。湯冷めしないように急ぎつつ、手に軟膏を塗ってテストして包帯を巻いていく。緩すぎないように、かつキツ過ぎないように。
「ありがとう……ふふ、随分真剣だったね」
「包帯の仕上がりで夜の過ごしやすさ変わりますからね……大丈夫ですか?」
「うん、上手だね」
火傷しても分かるくらい顔がハンサムだった。何時代の人なのかわからないけど、こちらでいうと戦国時代くらいの歴史の中で180近くある人なんて滅多にいないだろう。さぞかしスタイルがいいとモテただろうに。顔までいいとは。
2物与えるなよ、と神様に舌打ちしたい気分だ。
「炊きあがりましたよ」
「いい匂い」
鍋を持ち上げようとしたら素手で触ろうとするざっとさんの手を思わず掴む。何考えてるの?!ぐつぐつに煮え立った土鍋の持ち手を…素手で?!!また火傷しちゃう。
「あぶな……何考えてるんですか、熱いどころじゃ済まないですよ!」
「ごめん……いけるかなって」
「いけません。オレ持っていきますから」
「あ、これ付ければいいの?」
すぽっとミトンを取られてさっさと持ってかれた。どうしてあんな、軽々と持っていくんだ…土鍋自体も重いのに。お盆にお茶碗や箸を乗っけてテーブルへ。
「「いただきます」」
(待って、さすがに君が床で寝るのは……)
(かと言ってざっとさんが床で寝るのも嫌ですよ)
(じゃあこっちおいでよ、いつもより狭いかもだけど……これで折半)
(わ……なんかすみません)
(家主は君でしょ?何を謝るの)
(服に気を取られて布団買うの忘れるなんて)
(いーからいーから……顔が疲れてる、目を瞑って)
(………)
(え、もう寝たの?早っ)
オリジナル夢主
デフォルト名
29歳 ♂
168cm 58kg
パワハラ上司に悩まされみるみる体重ダウン、痩せてるというより窶れてるが正しい。
1度目の転職先がパワハラ上司と休日出勤祭りで結構メンタルに来てた。雑渡は明かしてないが逆トリップ初日、夜天井裏に張り付いて見ていたときに夢主が泣きながら魘されていたため、3割くらいは無関係の人間では?と推測を立てていた。
得意なことは料理と動画編集。
音声データに喋らせた動画の収入をサブ収入として貯金を貯め、パワハラの証拠が10個たまり、申し分ない貯金額に達したら転職しようと細々と頑張っていた。
お腹の火傷は離婚する前の父親のDVによるもの。癇癪を起こした父親により、灯油のストーブに押し当てられて大火傷を負った。手のひらサイズほどの火傷の跡が残っている。