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幼なじみ
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「5分ほど前に部屋に戻られたばかりですよ」
「えっ、そうなんだ、ありがとうございます」
すれ違ったキファジさんが態々教えてくれた。帰省してきたばっかりでまだ誰とも会ってないのに、どうしてレオナくんを探してること知ってるんだろう。声をかけてくれる皆に挨拶しながら歩いていると、すぐにレオナくんの部屋に着いた。
トントントトントン。ノックは5回。返事なし。
「ただいま! レオナくん、帰ってきた、よ……」
真っ暗な部屋に、ベッドの上にあるこんもりと丸まった布団。起きてると思って結構大きな声出しちゃったけど、これは、
「……ぅるせぇ」
「ご、ごめんね」
寝てたみたいだ。まんまる布団の中からこもった声がする。大声で起こしちゃったかな。本当申し訳ない。
そろりそろり音を立てないように部屋を横切る。床に散らばっていたものを集めてソファーに置いて、隙間が開いていたカーテンを直す。片付け終了。することなくなっちゃったし、レオナくんの寝顔でも眺めようかな。
「あれ、起きるの?」
レオナくんはいつの間にか布団から出て起き上がっていた。目も開けずにベッドの上でうつらうつらしてる。すごく眠そうだけど、なんで起きたんだろ。
「……ねむぃ」
「そうだろうねぇ」
言われなくても見ればわかる。こんなに無理して起きるなんて珍しい。もしかすると予定があったのかな。ここまで眠そうなのにすっぽかさないってことは、よほど大事な予定なのだろう。式典や来賓は聞いていないし、義姉様関連だろうか。
「何時からなの?」
「……なにが」
「何か約束してるんじゃないの?」
「……んなもんねぇ」
それならなんで無理に起きるの。そう聞こうと思ったらレオナくんが口を開いた。
「やたい、いくんだろ」
「……屋台?」
やたいってあの屋台? 行くんだろって、私と? そんな約束した覚えないんだけど、そのために無理して起きようとしてくれてたってこと?
「レオナくん、私のために起きようとしてくれてたの?」
「べつにテメェのためじゃ……」
「よく分かんないけど、すっごく嬉しい! だいすき、ありがとう」
「急にデカい声出すな、うるせぇ」
大きなあくびをして少し目が覚めたのか、レオナくんはベッドから降りて立ち上がる。瞬きの間に外着に着替えていた。魔法って便利だよね。すぐ着替えられるの羨ましい。
レオナくんがそのまま部屋を出て行こうとするから、急いでカーテンを開けて追いかけた。
「一緒にお出かけできるの嬉しいなぁ。いつぶりかな?」
「知らねぇ」
「ね、何買うの? 決めてる?」
「ジュース飲みながら見て回るんだろ」
なんか、そんな話どこかでしたような。
「……もしかして、配信見てくれてたの?」
幼なじみくんと屋台行きたい、ジュース飲みながらウィンドウショッピングしたい、全部この間の配信で言ってたことだ。屋台行くってのも、それで? 配信見てくれてて、その上したいって言ってたこと覚えててくれて、眠いのに起きてくれたの?
「たまたまだ」
「だいすき。ありがと、本当に嬉しい。だいすき」
感極まって泣いちゃいそうだ。たまたまっていうのは本当なんだろうと思うけど、内容を覚えて実現しようとしてくれるなんて。本当にレオナくんだよね? 何かに乗っ取られてたりしないよね? びっくりしすぎて変なこと疑っちゃった。
「ね、はぐれたら困るから手つなご!」
「……そうだな、万が一に備えて有事の際どうするか決めておくべきかもしれねぇ。はぐれた時は俺は王宮に戻る」
「えぇ、はぐれないために手つなごうって言ってるのに」
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