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幼なじみ
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私って、もしかすると全然レオナくんのこと知らないのかもしれない。
誕生日とか家族構成とか好きな食べ物とか、そういうことは知ってる。でも、普段から何を考えてどんな人が好きで何を望んでいるのかは何もわからない。
婚約の話、レオナくんはなんて言ってたんだろ。まず知ってたのかな。婚約の相手って誰がどうやって決めるんだろ。
ぼうっとソファに座ったまま、ベッドに寝転んでいるレオナくんを見つめていたらパチリと目が合った。
「うるせぇ」
「なんにも喋ってないけど」
「視線が鬱陶しいって言ってんだよ」
「……レオナくんって好きな人いるの?」
「は? いるわけねえだろ」
わけないことはないと思うんだけど。やけに速い返事だったけど、本当に考えたのかな。
「あ、恋愛的な意味でだよ?」
「いねえって答えがその条件付け足したところで覆ると思うのか?」
「それは、思わないけど」
「だろうな」
そっか、いないんだ。レオナくんってあんまり何も教えてくれないから、私の知らないところで誰かに恋してる可能性もあると思ったんだけど。
なんだか、よくわからない気分。私はレオナくんのこと大好きだし、恋人になれたらいいなって思ってる。でも、どうなんだろ。レオナくんって恋愛結婚許されるのかな。もし両思いになれたらって考えようと思ったのに、自分が好かれてる未来が想像できなかった。好きになってもらうこと、諦めたわけじゃないはずなんだけど。
レオナくんが誰かのこと好きになってるのを想像できないのかも。そう思って架空の婚約相手を作って私の脳内のレオナくんの隣に置いてみた。どうしてもイメージがあのお嬢様に引っ張られてる。きれいなドレスを着た艶々の髪の人。
なんだか、お似合いかも。政略的な意図で選ばれた婚約者だったけど、交流を続けていくうちにお互いに惹かれ合い……なんて、何考えてるんだろ。浮かんできたものを頭を振って無理やりかき消した。自分の想像で胸を痛めるなんて馬鹿みたい。そんな勝手な妄想しちゃって、レオナくんにもお嬢様にも架空の婚約相手にも申し訳ない。心の中で謝っておこ。
チラッとレオナくんを見ると、大きなあくびをしていた。あ、うつった。あくびして出た涙を拭う。寝不足だし、お腹も減ってる。だから悪いほうに考えちゃうのかも。
いろいろ考えないといけないんだけどな。ずっと このままでいられるわけじゃないって、せっかく気づけたんだから。でも、考え事はぐっすり眠ってお腹いっぱいになってからしたほうがいい。
ソファに寝転んだ。1人だから広々使える。普段は寝転ぼうと思ったら強制的に膝枕みたいになってたし。でも、なんだかちょっとだけ寂しいかも。もし、レオナくんに婚約者とか好きな人ができたら、今までみたいに一緒にいることもできなくなるんだよね。
「ねぇ、レオナくん」
「なんだ」
レオナくんは、また大きいなあくびをしてからこっちを向いた。
「……なぁんでもない。呼んだだけ」
「は?」
「眠いから寝るね、おやすみぃ」
「おい」
「10分経ったら起こしてね」
「起こすわけねぇだろ。寝るなら自分の部屋戻れ」
「せっかく眠くなってきてるからやだ」
小さなため息が聞こえたけど、無視して目を瞑った。
「落ちても知らねえぞ」
「はぁい」
今までも落ちたことないからきっと平気だもん。
でも、そうだなぁ。一緒にいられる時間が、残りあと少しだとしても、私はこれまで通り過ごしたい。一緒にいられる時間を大切にして、大人になってからいい思い出だったなって思えるようにしたい。
「ねぇ、レオナくん」
「なんだよ」
「だいすき」
「はいはい」
「おやすみぃ」
「おやすみ」
うん。明日からもがんばろ